Veritas InfoScale™ 8.0 ソリューションガイド - Linux

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Product(s): InfoScale & Storage Foundation (8.0)
Platform: Linux
  1. 第 I 部 Veritas InfoScale の概要
    1. Veritas InfoScale の概要
      1.  
        Veritas InfoScale 製品スイートについて
      2.  
        Veritas InfoScale 製品スイートのコンポーネント
  2. 第 II 部 Veritas InfoScale 製品のソリューション
    1. Veritas InfoScale 製品のソリューション
      1.  
        Veritas InfoScale 製品の使用例
      2.  
        Veritas InfoScale 8.0 製品全体での機能のサポート
      3.  
        Sybase データベースでの SmartMove とシンプロビジョニングの使用
      4.  
        単一のクラスタ内でアプリケーション分離機能を使用した複数のパラレルアプリケーションの実行
      5.  
        アプリケーション分離機能を使用した専用ストレージノードでの FSS ストレージ容量の拡張
      6.  
        Veritas InfoScale 製品の使用例情報
  3. 第 III 部 IPv6 またはデュアルスタックへのスタックレベルの移行
    1. IPv6 またはデュアルスタックへのスタックレベルの移行
      1.  
        IPv6/デュアルスタックをサポートするための Veritas InfoScale 製品の移行
  4. 第 IV 部 データベースのパフォーマンスの向上
    1. データベースアクセラレータの概要
      1.  
        Veritas InfoScale 製品コンポーネントのデータベースアクセラレータについて
    2. Veritas Concurrent I/O によるデータベースパフォーマンスの向上
      1. 同時 I/O について
        1.  
          同時 I/O の動作
      2. 同時 I/O の有効化と無効化のタスク
        1.  
          Sybase の同時 I/O の有効化
        2.  
          Sybase の同時 I/O の無効化
    3. Atomic Write I/O によるデータベースパフォーマンスの向上
      1.  
        atomic write I/O について
      2.  
        atomic write I/O の必要条件
      3.  
        atomic write I/O 機能の制限事項
      4.  
        Storage Foundation の atomic write I/O 機能で MySQL データベースをサポートするしくみ
      5.  
        VxVM および VxFS でエクスポートされる IOCTL
      6.  
        VxVM RAW ボリュームでの atomic write I/O の MySQL サポート
      7.  
        VxFS ファイルシステム上の MySQL 用 atomic write I/O サポートの設定
      8.  
        アトミック書き込み対応ファイルシステムを動的に拡張する
      9.  
        atomic write I/O サポートを無効にする
  5. 第 V 部 PITC (Point-In-Time Copy) の使用
    1. PITC 方法の理解
      1. PITC(Point-In-Time Copy)の概要
        1.  
          プライマリホストに対する PITC ソリューションの実装
        2.  
          オフホストに対する PITC ソリューションの実装
      2.  
        ポイントインタイムコピーを使う状況
      3. Storage Foundation PITC テクノロジについて
        1. ボリュームレベルのスナップショット
          1.  
            ボリュームスナップショットの永続 FastResync
          2.  
            ボリュームスナップショットのデータ整合性
        2.  
          Storage Checkpoint
    2. バックアップと回復
      1.  
        Storage Foundation and High Availability Solutions のバックアップと回復の方法
      2. 複数の PITC の保持
        1.  
          複数の PITC の設定
        2.  
          PITC の更新
        3.  
          論理的破損からの回復
        4.  
          更新されたスナップショットイメージを使用したオフホスト処理
      3. データベースのオンラインバックアップ
        1. 同一ホスト上でのデータベースのオンラインバックアップ作成
          1.  
            バックアップのためのフルサイズインスタントスナップショットの準備
          2.  
            データベースバックアップのための領域最適化スナップショットの準備
          3.  
            同じホスト上での Sybase データベースのバックアップ
          4.  
            ボリュームの再同期
        2. データベースのオフホストオンラインバックアップの作成
          1.  
            オンライン Sybase データベースのオフホストバックアップの作成
          2.  
            ボリュームの再同期
      4. オフホストのクラスタファイルシステムのバックアップ
        1.  
          共有アクセスのためのファイルシステムのマウント
        2.  
          共有アクセスを持つマウントされたファイルシステムのスナップショットの準備
        3.  
          共有アクセスでマウントされたファイルシステムのスナップショットのバックアップ
        4.  
          スナップショットボリュームからのボリュームの再同期
        5.  
          スナップショットプレックスの再接続
      5. Storage Checkpoint を使ったデータベースのリカバリ
        1.  
          Storage Checkpoint の作成
        2.  
          データベースのロールバック
    3. NetBackup 環境でのバックアップと回復
      1.  
        Veritas NetBackup について
      2.  
        Sybase のバックアップとリストアを実行するための NetBackup の使用について
      3. SFHA Solutions 製品環境での NetBackup の使用
        1.  
          NetBackup マスターサーバーのクラスタ化
        2.  
          NetBackup を使用した VxVM ボリュームのバックアップとリカバリ
        3.  
          NetBackup を使った VxVM ボリュームのリカバリ
    4. オフホスト処理
      1.  
        Veritas InfoScale Storage Foundation のオフホスト処理方法
      2. 意思決定支援システムでの複製データベースの使用
        1. 同じホスト上での複製データベースの作成
          1.  
            複製データベースの準備
          2.  
            複製データベースの作成
        2. オフホスト複製データベースの作成
          1.  
            オフホスト意志決定支援システムの複製データベースの設定
          2.  
            プライマリホストとのデータの再同期
          3.  
            ウォームスタンバイ Sybase ASE 12.5 データベースの更新
          4.  
            スナップショットプレックスの再接続
      3.  
        オフホスト処理とは
      4.  
        VVR でのオフホスト処理について
    5. テスト環境の作成および更新
      1.  
        テスト環境について
      2.  
        テスト環境の作成
      3.  
        テスト環境の更新
    6. ファイルの PITC の作成
      1. FilsSnap を使用した PITC(ポイントインタイムコピー)ファイルの作成
        1.  
          仮想デスクトップをプロビジョニングするための FileSnap の使用
        2.  
          FileSnap を使用した仮想マシンに対する書き込みを集中的に行うアプリケーション の最適化
        3.  
          FileSnaps を使用してデータの複数のコピーを瞬時に作成する
  6. 第 VI 部 ストレージ利用率の最大化
    1. SmartTier によるストレージ階層化の最適化
      1.  
        SmartTier について
      2.  
        VxFS MVS ファイルシステムについて
      3.  
        VxVM ボリュームセットについて
      4.  
        ボリュームタグについて
      5.  
        Sybase での SmartTier の使用例
      6.  
        SmartTier によるストレージ階層化を目的とするファイルシステムの設定
      7.  
        SmartTier による古いアーカイブログの階層 2 ストレージへの再配置
      8.  
        非アクティブな表領域またはセグメントの階層 2 ストレージへの再配置
      9.  
        有効なインデックスの高価なストレージへの再配置
      10.  
        すべてのインデックスの高価なストレージへの再配置
    2. Flexible Storage Sharing を使ったストレージの最適化
      1. Flexible Storage Sharing について
        1.  
          Flexible Storage Sharing の制限事項
      2.  
        Flexible Storage Sharing でストレージを最適化するための使用例について
      3.  
        共有なしストレージによる SFRAC クラスタ環境の設定
      4.  
        ハイブリッドストレージによる SmartTier 機能の実装
      5.  
        共有ストレージなしのキャンパスクラスタの設定
  7. 第 VII 部 データ移行
    1. データ移行の理解
      1.  
        データ移行のタイプ
    2. LVM から VxVM へのオフライン移行
      1.  
        LVM からの移行について
      2.  
        未使用の LVM 物理ボリュームの VxVM ディスクへの変換
      3. LVM ボリュームグループの VxVM ディスクグループへの変換
        1.  
          ボリュームグループの変換に関する制限事項
        2.  
          LVM ボリュームグループの VxVM ディスクグループへの変換
        3. 障害分析の第 2 段階の例
          1.  
            ボリュームグループのスナップショット
          2.  
            dm_mirror モジュールがカーネルにロードされていません。(dm_mirror module not loaded in the kernel)
          3.  
            変換に必要な LVM1 ボリュームグループへのエクステント移動
          4.  
            ボリュームグループ内の認識できないパーティション
      4. LVM ボリュームグループ復元
        1.  
          LVM ボリュームグループのリストア
    3. ネイティブファイルシステムから VxFS へのオフライン変換
      1.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS へのオフライン変換について
      2.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS へのオフライン変換の必要条件
      3.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS への変換
    4. ネイティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへのオンライン移行について
      1.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへのオンライン移行について
      2.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへのオンライン移行用の管理インターフェース
      3.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへの移行
      4.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへのオンライン移行のバックアウト
      5. オンライン移行中に利用できない VxFS 機能
        1.  
          オンライン移行の制限
    5. ストレージアレイの移行
      1.  
        Linux を使用するストレージでのアレイの移行
      2.  
        移行のためのストレージミラーの概要
      3.  
        新しいストレージの割り当て
      4.  
        新しいディスクの初期化
      5.  
        現在の VxVM 情報の確認
      6.  
        ディスクグループへの新しいディスクの追加
      7.  
        ミラー化
      8.  
        監視
      9.  
        ミラー化の完了
      10.  
        古いストレージの削除
      11.  
        ミラー化後の手順
    6. プラットフォーム間のデータ移行
      1. CDS(Cross-Platform Data Sharing)機能の概要
        1.  
          プラットフォーム間の共有データ
        2.  
          ディスクドライブのセクタサイズ
        3.  
          ブロックサイズの問題
        4.  
          オペレーティングシステムデータ
      2. CDS のディスク形式とディスクグループ
        1. CDS のディスクアクセスと形式
          1. CDS ディスクタイプ
            1.  
              プライベートリージョンおよびパブリックリージョン
            2.  
              ディスクアクセスタイプ auto
            3.  
              プラットフォームブロック
            4.  
              AIX 共存ラベル
            5.  
              HP-UX 共存ラベル
            6.  
              VxVM ID ブロック
          2. CDS(Cross-Platform Data Sharing)ディスクグループについて
            1.  
              デバイスクォータ
            2.  
              マイナーデバイス番号
        2.  
          非 CDS ディスクグループ
        3. ディスクグループアラインメント
          1. アラインメント値
            1.  
              DRL(Dirty Region Log)アラインメント
          2.  
            ボリューム作成時のオブジェクトのアラインメント
      3. CDS(Cross-platform Data Sharing)を使用するためのシステムの設定
        1. 未初期化ディスクからの CDS ディスクの作成
          1.  
            vxdisksetup による CDS ディスクの作成
          2.  
            vxdiskadm による CDS ディスクの作成
        2. 初期化済みの VxVM ディスクを用いた CDS ディスクの作成
          1.  
            ディスクグループに属さないディスクからの CDS ディスクの作成
          2.  
            ディスクグループにすでに属しているディスクからの CDS ディスクの作成
        3. CDS ディスクグループの作成
          1.  
            vxdg init による CDS ディスクグループの作成
          2.  
            vxdiskadm による CDS ディスクグループの作成
        4.  
          非 CDS ディスクから CDS ディスクへの変換
        5.  
          非 CDS ディスクグループから CDS ディスクグループへの変換
        6.  
          ライセンスの確認
        7.  
          デフォルトファイル
      4. システムの管理
        1. ディスクの操作
          1.  
            デフォルトのディスク形式の変更
          2.  
            CDS ディスクラベルのリストア
        2. ディスクグループの操作
          1.  
            ディスクのカプセル化時のディスクグループアラインメントの変更
          2.  
            非 CDS ディスクグループのアラインメント変更
          3.  
            CDS ディスクグループの分割
          4.  
            CDS ディスクグループと非 CDS ディスクグループ間のオブジェクトの移動
          5.  
            CDS ディスクグループ間のオブジェクトの移動
          6.  
            ディスクグループの結合
          7.  
            ディスクグループ作成のためのデフォルトの CDS 設定の変更
          8.  
            非 CDS ディスクグループの作成
          9.  
            古いバージョンの非 CDS ディスクグループのアップグレード
          10.  
            CDS ディスクグループ内のディスクの交換
          11.  
            CDS ディスクグループの最大デバイス数の設定
          12.  
            DRL マップサイズとログサイズの変更
          13.  
            DRL ログを含むボリュームの作成
          14.  
            DRL マップサイズの設定
        3. 情報の表示
          1.  
            ディスクグループの CDS 属性の設定の確認
          2.  
            CDS ディスクグループの最大デバイス数の表示
          3.  
            従来の DRL ログのマップサイズとマップアラインメントの表示
          4.  
            ディスクグループのアラインメントの表示
          5.  
            ログマップサイズとログマップアラインメントの表示
          6.  
            512 バイト単位でのオフセットとサイズの情報の表示
        4.  
          共有ディスクグループのデフォルトのアクティブ化モード
        5.  
          CDS ディスクグループのインポートに関するその他の注意事項
      5. ファイルシステムに関する考慮事項
        1.  
          ファイルシステム内のデータに関する考慮事項
        2.  
          ファイルシステムの移行
        3. 移行先の指定
          1.  
            移行先の指定例
        4. fscdsadm コマンドの使用
          1.  
            メタデータの制限を超えていないことの確認
          2. 移行先オペレーティングシステムのリストの管理
            1.  
              移行先オペレーティングシステムのリストへのエントリの追加
            2.  
              移行先オペレーティングシステムのリストからのエントリの削除
            3.  
              移行先オペレーティングシステムのリストからの全エントリの削除
            4.  
              移行先オペレーティングシステムのリストの表示
          3.  
            指定された CDS 制限をファイルシステムで強制的に適用する
          4.  
            指定された CDS 制限をファイルシステムで無視する
          5.  
            ファイルシステムの移行先オペレーティングシステムの有効性確認
          6.  
            ファイルシステムの CDS 状態の表示
        5.  
          1 回のみのファイルシステム移行
        6. 継続的なファイルシステムの移行
          1.  
            継続的な移行の中止
        7.  
          ファイルシステムの変換時期
        8. ファイルシステムのバイト順の変更
          1.  
            別のファイルシステムからのファイルのインポートとマウント
      6.  
        アラインメント値とブロックサイズ
      7.  
        スナップショットボリュームの移行
    7. Oracle ASM から Veritas File System への移行
      1.  
        移行について
      2.  
        移行の前提条件
      3.  
        移行の準備
      4.  
        Oracle データベースの Oracle ASM から VxFS への移行
  8. 第 VIII 部 vSphere の Just In Time Availability ソリューション
    1. vSphere の Just In Time Availability ソリューション
      1. Just In Time Availability について
        1.  
          Just In Time Availability のスタートガイド
      2.  
        前提条件
      3.  
        サポート対象のオペレーティングシステムと設定
      4.  
        計画の設定
      5.  
        計画の管理
      6.  
        計画の削除
      7.  
        プロパティの表示
      8.  
        [履歴 (History)]タブの表示
      9.  
        Just In Time Availability の制限事項
  9. 第 IX 部 Veritas InfoScale 4 K セクタのデバイスサポートのソリューション
    1. Veritas InfoScale 4 k セクタのデバイスサポートのソリューション
      1.  
        4 K セクタサイズの技術について
      2.  
        Veritas InfoScale のサポート外の構成
      3.  
        512 バイトセクタ サイズのデバイスから 4 K セクタサイズのデバイスへの VxFS ファイルシステムの移行
  10. 第 X 部 REST API のサポート
    1. REST API を使用した設定と操作のサポート
      1.  
        REST API を使用した InfoScale 操作のサポート
      2.  
        サポートされる操作
      3.  
        REST サーバーの設定
      4.  
        REST API 管理のセキュリティに関する考慮事項
      5.  
        REST API を使用して操作を実行するためのユーザーの認証
      6.  
        REST サーバーの再設定
      7.  
        REST サーバーの HA の設定
      8.  
        InfoScale REST API マニュアルへのアクセス
      9.  
        REST サーバーの設定解除
      10.  
        トラブルシューティング情報
      11.  
        制限事項
  11. 第 XI 部 参照先
    1. 付録 A. Veritas AppProtect ログおよび操作の状態
      1.  
        ログファイル
      2.  
        計画の状態
    2. 付録 B. Veritas AppProtect のトラブルシューティング
      1.  
        Just In Time Availability のトラブルシューティング

オフホスト意志決定支援システムの複製データベースの設定

オフホスト意志決定支援システムの複製データベースを設定するには

  1. データベーステーブルのコピーを含むスナップショットボリュームを使用するオフホスト処理ホストがまだ準備されていない場合、準備します。 データベースの初期化に必要な新規データベースログと設定ファイルを設定します。
  2. プライマリホスト上で次のコマンドを実行し、元のボリュームからプレックスを切り離す方式で表領域ボリュームのフルサイズスナップショット snapvol を作成します。
    # vxsnap -g database_dg make \
      source=volume/newvol=snapvol/nmirror=N

    nmirror 属性には、スナップショットボリュームのミラー数 N を指定します。

    ボリューム内に使用可能なプレックスが存在しない場合、またはプレックスのブレークオフをサポートしていないボリュームレイアウトの場合は、スナップショット用に空のボリュームを用意します。

    次のコマンドを使って、スナップショットを作成します。

    # vxsnap -g database_dg make source=volume/snapvol=snapvol

    たとえば、データベースが複数のボリュームに分散している場合は、各ボリュームとそのスナップショットボリュームを一組として同一行で個別に指定します。たとえば、次のように指定します。

    # vxsnap -g database_dg make source=vol1/snapvol=svol1 \
    source=vol2/snapvol=svol2 source=vol3/snapvol=svol3

    メモ:

    この手順を実行するとスナップショットボリュームが設定され、元のボリュームに対する変更の追跡が開始されます。

    複製データベースを作成する準備が整ったら、3 に進みます。

  3. バックアップするボリュームのファイルシステムにデータベース上で構成された表が含まれる場合は、ボリュームへの更新を停止します。

    DB2 にはデータベースの I/O 処理を一時的に停止する write suspend コマンドがあります。DB2 データベース管理者権限で、例に示されているスクリプトを使います。複製データベースをロールフォワードする必要がある場合(たとえば、スタンバイデータベースとして使う場合)、プライマリデータベースは LOGRETAIN RECOVERY モードである必要があります。

    #!/bin/ksh
    #
    # script: backup_start.sh
    #
    # Sample script to suspend I/O for a DB2 database.
    #
    # Note: To recover a database using backups of snapshots, the database
    # must be in LOGRETAIN mode.
    
    db2 <<!
    connect to database
    set write suspend for database
    quit
    !

    Sybase ASE のバージョン 12.0 以降では、データベースへの書き込みを一時的に停止するデータベース静止機能が提供されています。Sybase データベース管理者権限で、例に示されているスクリプトを使って、データベースを静止状態にします。

    #!/bin/ksh
    #
    # script: backup_start.sh
    #
    # Sample script to quiesce example Sybase ASE database.
    #
    # Note: The "for external dump" clause was introduced in Sybase
    # ASE 12.5 to allow a snapshot database to be rolled forward.
    # See the Sybase ASE 12.5 documentation for more information.
    
    isql -Usa -Ppassword -SFMR <<!
    quiesce database tag hold database1[, database2]... [for external dump]
    go
    quit
    !

    Sybase ASE 12.5 を使っている場合、for external dump 句を quiesce コマンドに指定できます。このウォームスタンバイ方式を使うと、プライマリデータベースからダンプされたトランザクションログを使って、複製データベースを更新することを許可します。

  4. プライマリホスト上で次のコマンドを実行し、元のボリュームに基づいてスナップショットボリュームの内容を更新します。
    # vxsnap -g database_dg refresh snapvol source=vol \
      [snapvol2 source=vol2]... syncing=yes

    syncing=yes 属性は、スナップショットの同期をバックグラウンドで開始します。

    たとえば、スナップショット svol1svol2svol3 を更新するには、次のコマンドを実行します。

    # vxsnap -g database_dg refresh svol1 source=vol1 \
       svol2 source=vol2 svol3 source=vol3
  5. 手順「3」でボリュームへの更新を一時的に停止した場合、すべての表領域やデータベースを停止、ホットバックアップまたは静止状態から解除します。

    DB2 データベース管理者権限で、例に示されているスクリプトを使います。

    #!/bin/ksh
    #
    # script: backup_end.sh
    #
    # Sample script to resume I/O for a DB2 database.
    #
    
    db2 <<!
    connect to database
    set write resume for database
    quit
    !

    Sybase データベース管理者権限で、例にあるスクリプトを実行して、データベースを静止状態から解除します。

    #!/bin/ksh
    #
    # script: backup_end.sh
    #
    # Sample script to release example Sybase ASE database from 
      quiesce mode.
    
    isql -Usa -Ppassword -SFMR <<!
    quiesce database tag release
    go
    quit
    !
  6. スナップショットの内容が元のボリュームの内容と完全に同期するまで待機するには、次のコマンドを実行します。
    # vxsnap -g database_dg syncwait snapvol

    たとえば、スナップショット svol1svol2svol3 のすべてについて同期の完了を待機する場合は、次の 3 つのコマンドを個別に実行します。

    # vxsnap -g database_dg syncwait svol1
    # vxsnap -g database_dg syncwait svol2
    # vxsnap -g database_dg syncwait svol3

    メモ:

    スナップショットボリュームの内容の同期が完了するまで、そのスナップショットボリュームを別のディスクグループに移動することはできません。 同期の進行状況は、vxsnap print コマンドで確認できます。

  7. プライマリホスト上で次のコマンドを実行し、スナップショットボリュームを含むディスクをその元のディスクグループ database_dg から別のディスクグループ snapvoldg に分割します。
    # vxdg split database_dgsnapvoldgsnapvol ...

    たとえば、database_dg からスナップボリュームを分割するには次のコマンドを実行します。

    # vxdg split database_dg snapvoldg svol1 svol2 svol3
  8. プライマリホスト上で次のコマンドを実行し、スナップショットボリュームのディスクグループをデポートします。
    # vxdg deport snapvoldg
  9. 複製データベースを設定するオフホスト上で次のコマンドを実行し、スナップショットボリュームのディスクグループをインポートします。
    # vxdg import snapvoldg
  10. VxVM は、自動的にリカバリしないように設定されていないかぎり、ディスクグループのインポート後自動的にボリュームをリカバリします。 スナップショットボリュームが DISABLED 状態に初期設定され、分割後回復されないかどうかを確認してください。

    ボリュームが DISABLED 状態になっている場合は、オフホスト上で次のコマンドを使ってスナップショットボリュームをリカバリし、再起動してください。

    # vxrecover -g snapvoldg -m snapvol ...
  11. オフホスト上で次のコマンドを実行し、表領域を含む各スナップショットボリュームのファイルシステムをチェックして、そのボリュームをマウントします。
    # fsck -t vxfs /dev/vx/rdsk/diskgroup/snapvol
    # mount -t vxfs /dev/vx/dsk/diskgroup/snapvolmount_point

    スナップショットボリューム snap1_dbase_vol のファイルシステムをチェックして、そのボリュームを /rep/dbase_vol にマウントするには、次のコマンドを実行します。

    # fsck -t vxfs /dev/vx/rdsk/snapvoldg/snap1_dbase_vol
    # mount -t vxfs /dev/vx/dsk/snapvoldg/snap1_dbase_vol \ 
      /rep/dbase_vol

    メモ:

    複製 DB2 データベースのボリュームは、プライマリホストと同じマウントポイントにマウントする必要があります。

  12. プライマリホストからオフホストに必要なログファイルをコピーします。

    Sybase ASE データベースについては、プライマリホスト上でデータベースを静止するときにfor external dump 句を指定した場合は、データベース管理者権限で次の isql コマンドを実行して、データベースのトランザクションログをダンプします。

    dump transaction to dump_device with standby_access

    ダンプされたトランザクションログをオフホスト上の適切なデータベースディレクトリにコピーします。

  13. データベース管理者権限で、新規データベースを起動します。

    複製 DB2 データベースをロールフォワードできない場合は、次のコマンドを実行してデータベースの起動とリカバリを行います。

    db2start
    db2inidb database as snapshot

    複製 DB2 データベースをロールフォワードする場合(プライマリはスナップショットが作成される前に LOGRETAIN RECOVERY モードに設定されている必要があります)、次のコマンドを実行してそのデータベースを起動し、ロールフォワード保留状態にします。

    db2start
    db2inidb database as standby

    プライマリデータベースから最新のログファイルを入手し、次のコマンドを実行して複製データベースをログの終わりまでロールフォワードします。

    db2 rollforward db database to end of logs

    Sybase ASE データベースには、例に示されているスクリプトを使います。

    #!/bin/ksh
    #
    # script: startdb.sh <list_of_database_volumes>
    #
    # Sample script to recover and start replica Sybase ASE 
    # database.
    
    # Import the snapshot volume disk group.
    
    vxdg import $snapvoldg
    
    # Mount the snapshot volumes (the mount points must already 
    # exist).
    
    for i in $*
    do
       fsck -t vxfs /dev/vx/rdsk/$snapvoldg/snap_$i
       mount -t vxfs /dev/vx/dsk/$snapvoldg/snap_$i \
    ${rep_mnt_point}/$i
    done
    
    # Start the replica database.
    # Specify the -q option if you specified the "for external 
    # dump" clause when you quiesced the primary database.
    # See the Sybase ASE 12.5 documentation for more information.
    
    /sybase/ASE-12_5/bin/dataserver \
    [-q] \
    -sdatabase_name \
    -d /sybevm/master \
    -e /sybase/ASE-12_5/install/dbasename.log \
    -M /sybase
    
    # Online the database. Load the transaction log dump and 
    # specify "for standby_access" if you used the -q option
    # with the dataserver command.
    
    isql -Usa -Ppassword -SFMR <<!
    [load transaction from dump_device with standby_access
    go]
    online database database_name [for standby_access]
    go
    quit
    !

    ウォームスタンバイ方式にする場合は、dataserver コマンドに -q オプションを指定します。 次の isql コマンドを実行し、トランザクションログのダンプをロードして、データベースをオンラインにします。

    load transaction from dump_device with standby_access
    online database database_name for standby_access

    ウォームスタンバイ方式にしない場合は、次の isql コマンドを実行してデータベースを修復し、コミットされていないトランザクションを quiesce コマンドが発行された時点にロールバックして、データベースをオンラインにします。

    online database database_name