Veritas InfoScale™ 8.0 ソリューションガイド - Linux

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Product(s): InfoScale & Storage Foundation (8.0)
Platform: Linux
  1. 第 I 部 Veritas InfoScale の概要
    1. Veritas InfoScale の概要
      1.  
        Veritas InfoScale 製品スイートについて
      2.  
        Veritas InfoScale 製品スイートのコンポーネント
  2. 第 II 部 Veritas InfoScale 製品のソリューション
    1. Veritas InfoScale 製品のソリューション
      1.  
        Veritas InfoScale 製品の使用例
      2.  
        Veritas InfoScale 8.0 製品全体での機能のサポート
      3.  
        Sybase データベースでの SmartMove とシンプロビジョニングの使用
      4.  
        単一のクラスタ内でアプリケーション分離機能を使用した複数のパラレルアプリケーションの実行
      5.  
        アプリケーション分離機能を使用した専用ストレージノードでの FSS ストレージ容量の拡張
      6.  
        Veritas InfoScale 製品の使用例情報
  3. 第 III 部 IPv6 またはデュアルスタックへのスタックレベルの移行
    1. IPv6 またはデュアルスタックへのスタックレベルの移行
      1.  
        IPv6/デュアルスタックをサポートするための Veritas InfoScale 製品の移行
  4. 第 IV 部 データベースのパフォーマンスの向上
    1. データベースアクセラレータの概要
      1.  
        Veritas InfoScale 製品コンポーネントのデータベースアクセラレータについて
    2. Veritas Concurrent I/O によるデータベースパフォーマンスの向上
      1. 同時 I/O について
        1.  
          同時 I/O の動作
      2. 同時 I/O の有効化と無効化のタスク
        1.  
          Sybase の同時 I/O の有効化
        2.  
          Sybase の同時 I/O の無効化
    3. Atomic Write I/O によるデータベースパフォーマンスの向上
      1.  
        atomic write I/O について
      2.  
        atomic write I/O の必要条件
      3.  
        atomic write I/O 機能の制限事項
      4.  
        Storage Foundation の atomic write I/O 機能で MySQL データベースをサポートするしくみ
      5.  
        VxVM および VxFS でエクスポートされる IOCTL
      6.  
        VxVM RAW ボリュームでの atomic write I/O の MySQL サポート
      7.  
        VxFS ファイルシステム上の MySQL 用 atomic write I/O サポートの設定
      8.  
        アトミック書き込み対応ファイルシステムを動的に拡張する
      9.  
        atomic write I/O サポートを無効にする
  5. 第 V 部 PITC (Point-In-Time Copy) の使用
    1. PITC 方法の理解
      1. PITC(Point-In-Time Copy)の概要
        1.  
          プライマリホストに対する PITC ソリューションの実装
        2.  
          オフホストに対する PITC ソリューションの実装
      2.  
        ポイントインタイムコピーを使う状況
      3. Storage Foundation PITC テクノロジについて
        1. ボリュームレベルのスナップショット
          1.  
            ボリュームスナップショットの永続 FastResync
          2.  
            ボリュームスナップショットのデータ整合性
        2.  
          Storage Checkpoint
    2. バックアップと回復
      1.  
        Storage Foundation and High Availability Solutions のバックアップと回復の方法
      2. 複数の PITC の保持
        1.  
          複数の PITC の設定
        2.  
          PITC の更新
        3.  
          論理的破損からの回復
        4.  
          更新されたスナップショットイメージを使用したオフホスト処理
      3. データベースのオンラインバックアップ
        1. 同一ホスト上でのデータベースのオンラインバックアップ作成
          1.  
            バックアップのためのフルサイズインスタントスナップショットの準備
          2.  
            データベースバックアップのための領域最適化スナップショットの準備
          3.  
            同じホスト上での Sybase データベースのバックアップ
          4.  
            ボリュームの再同期
        2. データベースのオフホストオンラインバックアップの作成
          1.  
            オンライン Sybase データベースのオフホストバックアップの作成
          2.  
            ボリュームの再同期
      4. オフホストのクラスタファイルシステムのバックアップ
        1.  
          共有アクセスのためのファイルシステムのマウント
        2.  
          共有アクセスを持つマウントされたファイルシステムのスナップショットの準備
        3.  
          共有アクセスでマウントされたファイルシステムのスナップショットのバックアップ
        4.  
          スナップショットボリュームからのボリュームの再同期
        5.  
          スナップショットプレックスの再接続
      5. Storage Checkpoint を使ったデータベースのリカバリ
        1.  
          Storage Checkpoint の作成
        2.  
          データベースのロールバック
    3. NetBackup 環境でのバックアップと回復
      1.  
        Veritas NetBackup について
      2.  
        Sybase のバックアップとリストアを実行するための NetBackup の使用について
      3. SFHA Solutions 製品環境での NetBackup の使用
        1.  
          NetBackup マスターサーバーのクラスタ化
        2.  
          NetBackup を使用した VxVM ボリュームのバックアップとリカバリ
        3.  
          NetBackup を使った VxVM ボリュームのリカバリ
    4. オフホスト処理
      1.  
        Veritas InfoScale Storage Foundation のオフホスト処理方法
      2. 意思決定支援システムでの複製データベースの使用
        1. 同じホスト上での複製データベースの作成
          1.  
            複製データベースの準備
          2.  
            複製データベースの作成
        2. オフホスト複製データベースの作成
          1.  
            オフホスト意志決定支援システムの複製データベースの設定
          2.  
            プライマリホストとのデータの再同期
          3.  
            ウォームスタンバイ Sybase ASE 12.5 データベースの更新
          4.  
            スナップショットプレックスの再接続
      3.  
        オフホスト処理とは
      4.  
        VVR でのオフホスト処理について
    5. テスト環境の作成および更新
      1.  
        テスト環境について
      2.  
        テスト環境の作成
      3.  
        テスト環境の更新
    6. ファイルの PITC の作成
      1. FilsSnap を使用した PITC(ポイントインタイムコピー)ファイルの作成
        1.  
          仮想デスクトップをプロビジョニングするための FileSnap の使用
        2.  
          FileSnap を使用した仮想マシンに対する書き込みを集中的に行うアプリケーション の最適化
        3.  
          FileSnaps を使用してデータの複数のコピーを瞬時に作成する
  6. 第 VI 部 ストレージ利用率の最大化
    1. SmartTier によるストレージ階層化の最適化
      1.  
        SmartTier について
      2.  
        VxFS MVS ファイルシステムについて
      3.  
        VxVM ボリュームセットについて
      4.  
        ボリュームタグについて
      5.  
        Sybase での SmartTier の使用例
      6.  
        SmartTier によるストレージ階層化を目的とするファイルシステムの設定
      7.  
        SmartTier による古いアーカイブログの階層 2 ストレージへの再配置
      8.  
        非アクティブな表領域またはセグメントの階層 2 ストレージへの再配置
      9.  
        有効なインデックスの高価なストレージへの再配置
      10.  
        すべてのインデックスの高価なストレージへの再配置
    2. Flexible Storage Sharing を使ったストレージの最適化
      1. Flexible Storage Sharing について
        1.  
          Flexible Storage Sharing の制限事項
      2.  
        Flexible Storage Sharing でストレージを最適化するための使用例について
      3.  
        共有なしストレージによる SFRAC クラスタ環境の設定
      4.  
        ハイブリッドストレージによる SmartTier 機能の実装
      5.  
        共有ストレージなしのキャンパスクラスタの設定
  7. 第 VII 部 データ移行
    1. データ移行の理解
      1.  
        データ移行のタイプ
    2. LVM から VxVM へのオフライン移行
      1.  
        LVM からの移行について
      2.  
        未使用の LVM 物理ボリュームの VxVM ディスクへの変換
      3. LVM ボリュームグループの VxVM ディスクグループへの変換
        1.  
          ボリュームグループの変換に関する制限事項
        2.  
          LVM ボリュームグループの VxVM ディスクグループへの変換
        3. 障害分析の第 2 段階の例
          1.  
            ボリュームグループのスナップショット
          2.  
            dm_mirror モジュールがカーネルにロードされていません。(dm_mirror module not loaded in the kernel)
          3.  
            変換に必要な LVM1 ボリュームグループへのエクステント移動
          4.  
            ボリュームグループ内の認識できないパーティション
      4. LVM ボリュームグループ復元
        1.  
          LVM ボリュームグループのリストア
    3. ネイティブファイルシステムから VxFS へのオフライン変換
      1.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS へのオフライン変換について
      2.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS へのオフライン変換の必要条件
      3.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS への変換
    4. ネイティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへのオンライン移行について
      1.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへのオンライン移行について
      2.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへのオンライン移行用の管理インターフェース
      3.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへの移行
      4.  
        ネーティブファイルシステムの VxFS ファイルシステムへのオンライン移行のバックアウト
      5. オンライン移行中に利用できない VxFS 機能
        1.  
          オンライン移行の制限
    5. ストレージアレイの移行
      1.  
        Linux を使用するストレージでのアレイの移行
      2.  
        移行のためのストレージミラーの概要
      3.  
        新しいストレージの割り当て
      4.  
        新しいディスクの初期化
      5.  
        現在の VxVM 情報の確認
      6.  
        ディスクグループへの新しいディスクの追加
      7.  
        ミラー化
      8.  
        監視
      9.  
        ミラー化の完了
      10.  
        古いストレージの削除
      11.  
        ミラー化後の手順
    6. プラットフォーム間のデータ移行
      1. CDS(Cross-Platform Data Sharing)機能の概要
        1.  
          プラットフォーム間の共有データ
        2.  
          ディスクドライブのセクタサイズ
        3.  
          ブロックサイズの問題
        4.  
          オペレーティングシステムデータ
      2. CDS のディスク形式とディスクグループ
        1. CDS のディスクアクセスと形式
          1. CDS ディスクタイプ
            1.  
              プライベートリージョンおよびパブリックリージョン
            2.  
              ディスクアクセスタイプ auto
            3.  
              プラットフォームブロック
            4.  
              AIX 共存ラベル
            5.  
              HP-UX 共存ラベル
            6.  
              VxVM ID ブロック
          2. CDS(Cross-Platform Data Sharing)ディスクグループについて
            1.  
              デバイスクォータ
            2.  
              マイナーデバイス番号
        2.  
          非 CDS ディスクグループ
        3. ディスクグループアラインメント
          1. アラインメント値
            1.  
              DRL(Dirty Region Log)アラインメント
          2.  
            ボリューム作成時のオブジェクトのアラインメント
      3. CDS(Cross-platform Data Sharing)を使用するためのシステムの設定
        1. 未初期化ディスクからの CDS ディスクの作成
          1.  
            vxdisksetup による CDS ディスクの作成
          2.  
            vxdiskadm による CDS ディスクの作成
        2. 初期化済みの VxVM ディスクを用いた CDS ディスクの作成
          1.  
            ディスクグループに属さないディスクからの CDS ディスクの作成
          2.  
            ディスクグループにすでに属しているディスクからの CDS ディスクの作成
        3. CDS ディスクグループの作成
          1.  
            vxdg init による CDS ディスクグループの作成
          2.  
            vxdiskadm による CDS ディスクグループの作成
        4.  
          非 CDS ディスクから CDS ディスクへの変換
        5.  
          非 CDS ディスクグループから CDS ディスクグループへの変換
        6.  
          ライセンスの確認
        7.  
          デフォルトファイル
      4. システムの管理
        1. ディスクの操作
          1.  
            デフォルトのディスク形式の変更
          2.  
            CDS ディスクラベルのリストア
        2. ディスクグループの操作
          1.  
            ディスクのカプセル化時のディスクグループアラインメントの変更
          2.  
            非 CDS ディスクグループのアラインメント変更
          3.  
            CDS ディスクグループの分割
          4.  
            CDS ディスクグループと非 CDS ディスクグループ間のオブジェクトの移動
          5.  
            CDS ディスクグループ間のオブジェクトの移動
          6.  
            ディスクグループの結合
          7.  
            ディスクグループ作成のためのデフォルトの CDS 設定の変更
          8.  
            非 CDS ディスクグループの作成
          9.  
            古いバージョンの非 CDS ディスクグループのアップグレード
          10.  
            CDS ディスクグループ内のディスクの交換
          11.  
            CDS ディスクグループの最大デバイス数の設定
          12.  
            DRL マップサイズとログサイズの変更
          13.  
            DRL ログを含むボリュームの作成
          14.  
            DRL マップサイズの設定
        3. 情報の表示
          1.  
            ディスクグループの CDS 属性の設定の確認
          2.  
            CDS ディスクグループの最大デバイス数の表示
          3.  
            従来の DRL ログのマップサイズとマップアラインメントの表示
          4.  
            ディスクグループのアラインメントの表示
          5.  
            ログマップサイズとログマップアラインメントの表示
          6.  
            512 バイト単位でのオフセットとサイズの情報の表示
        4.  
          共有ディスクグループのデフォルトのアクティブ化モード
        5.  
          CDS ディスクグループのインポートに関するその他の注意事項
      5. ファイルシステムに関する考慮事項
        1.  
          ファイルシステム内のデータに関する考慮事項
        2.  
          ファイルシステムの移行
        3. 移行先の指定
          1.  
            移行先の指定例
        4. fscdsadm コマンドの使用
          1.  
            メタデータの制限を超えていないことの確認
          2. 移行先オペレーティングシステムのリストの管理
            1.  
              移行先オペレーティングシステムのリストへのエントリの追加
            2.  
              移行先オペレーティングシステムのリストからのエントリの削除
            3.  
              移行先オペレーティングシステムのリストからの全エントリの削除
            4.  
              移行先オペレーティングシステムのリストの表示
          3.  
            指定された CDS 制限をファイルシステムで強制的に適用する
          4.  
            指定された CDS 制限をファイルシステムで無視する
          5.  
            ファイルシステムの移行先オペレーティングシステムの有効性確認
          6.  
            ファイルシステムの CDS 状態の表示
        5.  
          1 回のみのファイルシステム移行
        6. 継続的なファイルシステムの移行
          1.  
            継続的な移行の中止
        7.  
          ファイルシステムの変換時期
        8. ファイルシステムのバイト順の変更
          1.  
            別のファイルシステムからのファイルのインポートとマウント
      6.  
        アラインメント値とブロックサイズ
      7.  
        スナップショットボリュームの移行
    7. Oracle ASM から Veritas File System への移行
      1.  
        移行について
      2.  
        移行の前提条件
      3.  
        移行の準備
      4.  
        Oracle データベースの Oracle ASM から VxFS への移行
  8. 第 VIII 部 vSphere の Just In Time Availability ソリューション
    1. vSphere の Just In Time Availability ソリューション
      1. Just In Time Availability について
        1.  
          Just In Time Availability のスタートガイド
      2.  
        前提条件
      3.  
        サポート対象のオペレーティングシステムと設定
      4.  
        計画の設定
      5.  
        計画の管理
      6.  
        計画の削除
      7.  
        プロパティの表示
      8.  
        [履歴 (History)]タブの表示
      9.  
        Just In Time Availability の制限事項
  9. 第 IX 部 Veritas InfoScale 4 K セクタのデバイスサポートのソリューション
    1. Veritas InfoScale 4 k セクタのデバイスサポートのソリューション
      1.  
        4 K セクタサイズの技術について
      2.  
        Veritas InfoScale のサポート外の構成
      3.  
        512 バイトセクタ サイズのデバイスから 4 K セクタサイズのデバイスへの VxFS ファイルシステムの移行
  10. 第 X 部 REST API のサポート
    1. REST API を使用した設定と操作のサポート
      1.  
        REST API を使用した InfoScale 操作のサポート
      2.  
        サポートされる操作
      3.  
        REST サーバーの設定
      4.  
        REST API 管理のセキュリティに関する考慮事項
      5.  
        REST API を使用して操作を実行するためのユーザーの認証
      6.  
        REST サーバーの再設定
      7.  
        REST サーバーの HA の設定
      8.  
        InfoScale REST API マニュアルへのアクセス
      9.  
        REST サーバーの設定解除
      10.  
        トラブルシューティング情報
      11.  
        制限事項
  11. 第 XI 部 参照先
    1. 付録 A. Veritas AppProtect ログおよび操作の状態
      1.  
        ログファイル
      2.  
        計画の状態
    2. 付録 B. Veritas AppProtect のトラブルシューティング
      1.  
        Just In Time Availability のトラブルシューティング

アプリケーション分離機能を使用した専用ストレージノードでの FSS ストレージ容量の拡張

お客様のシナリオ

共有なしのアーキテクチャは、共有データへのアクセスを提供するために、ストレージエリアネットワーク (SAN) の代わりにネットワークインフラストラクチャを使用します。Veritas InfoScale の Flexible Storage Sharing 機能を使用すると、優れたパフォーマンスのクラスタ化アプリケーションにより SAN ストレージの複雑さとコストを削減できると同時に、クラスタ化アプリケーションの共有名前空間の要件へのアクセスを引き続き提供します。

設定の概要

従来の CVM (Clustered Volume Manager) 環境では、共有ディスクグループはすべてのクラスタノードにインポートされます。その結果、アプリケーションを拡張することなく、さらにストレージノードを追加して、ストレージ容量を増やすことが困難でした。アプリケーション分離と FSS (Flexible Storage Sharing) 機能を使うことで、ノードを追加して複数のクラスタ化アプリケーション全体で使用するストレージプールを作成することが可能になりました。これにより、データセンターで SAN ストレージが完全に不要となり、大幅なコスト削減に加えて使いやすさが向上します。

次の図は、2 つのアプリケーションがクラスタ内の特定のノードセットに設定されているシナリオを示しています。2 つのストレージノードがアプリケーションに DAS ストレージを提供しています。

サポートされている設定

  • Veritas InfoScale 7.2 以降

  • このリリースでサポート対象の RHEL (Red Hat Enterprise Linux)、サポート対象の RHEL 互換配布、SLES (SUSE Linux Enterprise Server) のバージョン

参照マニュアル

Storage Foundation Cluster File System High Availability 管理者ガイド

Storage Foundation for Oracle RAC 設定/アップグレードガイド

ソリューション

「アプリケーション分離機能を使用して専用ストレージノードで FSS ストレージ容量を拡張するには」を参照してください。

この手順のコマンドは、クラスタ化アプリケーション Oracle RAC を使用していることを前提としています。その他のサポート対象のクラスタ化アプリケーションも同様に設定できます。

アプリケーション分離機能を使用して専用ストレージノードで FSS ストレージ容量を拡張するには

  1. ノードに Veritas InfoScale Enterprise 7.2 以降をインストールして設定します。
  2. クラスタでアプリケーション分離機能を有効にします。

    この機能を有効にすることで、インポートおよびデポートの動作が変わります。その結果、共有ディスクグループを VCS 設定に手動で追加する必要があります。

    Storage Foundation Cluster File System High Availability 管理者ガイド』の「CVM 環境でのアプリケーション分離機能の有効化」トピックを参照してください。

  3. 各クラスタノードから DAS ストレージをエクスポートします。ディスクのエクスポート元のノードでコマンドを実行します。

    Veritas InfoScale Storage では、ストレージの自動マッピングがサポートされます。各ストレージノードからディスクをエクスポートする代わりに、vxdisk -o cluster list コマンドの出力から直接ディスクを取得できます。

    # vxdisk export node6_disk1 node6_disk2 \
    node6_disk3 node6_disk4
    # vxdisk export node7_disk1 node7_disk2 \
    node7_disk3 node7_disk4
  4. アプリケーションを設定する共有ディスクグループを特定します。
  5. ディスクグループを初期化し、アプリケーションに使用するボリュームとファイルシステムを作成します。

    ディスクグループのサブクラスタ内のいずれかのノードから次のコマンドを実行します。たとえば、node1 と node2 がサブクラスタ DGSubCluster1 に属している場合、node1 または node2 のいずれかのノードから次のコマンドを実行します。

    ディスクグループサブクラスタ 1:

    # vxdg -o fss -s init appdg1 node6_disk1 \
    node6_disk2 node7_disk1 node7_disk2 
    # vxassist -g appdg1 make appvol1 100g nmirror=2
    # mkfs -t vxfs /dev/vx/rdsk/appdg1/appvol1

    ディスクグループサブクラスタ 2:

    # vxdg -o fss -s init appdg2 node6_disk3 \
    node6_disk4 node7_disk3 node7_disk4
    # vxassist -g appdg2 make appvol2 100g nmirror=2
    # mkfs -t vxfs /dev/vx/rdsk/appdg2/appvol2
  6. クラスタ内のすべてのノードで OCR、投票ディスク、CSSD リソースを設定します。クラスタ内の各ノードに OCR および投票ディスクのミラーを持つことを推奨します。

    手順については、『Storage Foundation for Oracle RAC 設定/アップグレードガイド』の「Oracle RAC のインストールとアップグレード」セクションを参照してください。

  7. node1、node2、node3 上にアプリケーション app1 を設定します。

    . 次のコマンドにより、アプリケーション app1 が VCS 設定に追加されます。

    # hagrp -add app1
    # hagrp -modify app1 SystemList  node1 0 node2 1 node3 2
    # hagrp -modify app1 AutoFailOver 0
    # hagrp -modify app1 Parallel 1
    # hagrp -modify app1 AutoStartList  node1 node2 node3

    ディスクグループリソースを VCS 設定に追加します。

    # hares -add appdg1_voldg CVMVolDg app1
    # hares -modify appdg1_voldg Critical 0
    # hares -modify appdg1_voldg CVMDiskGroup appdg1
    # hares -modify appdg1_voldg CVMVolume  appvol1

    共有ディスクグループのアクティブ化モードを共有書き込みに変更します。

    # hares -local appdg1_voldg CVMActivation
    # hares -modify appdg1_voldg NodeList  node1 node2 node3
    # hares -modify appdg1_voldg CVMActivation sw
    # hares -modify appdg1_voldg Enabled 1

    アプリケーションの CFS マウントリソースを VCS 設定に追加します。

    # hares -add appdata1_mnt CFSMount app1
    # hares -modify appdata1_mnt Critical 0
    # hares -modify appdata1_mnt MountPoint "/appdata1_mnt"
    # hares -modify appdata1_mnt BlockDevice "/dev/vx/dsk/appdg1/appvol1"
    # hares -local appdata1_mnt MountOpt
    # hares -modify appdata1_mnt MountOpt "rw,cluster" -sys node1
    # hares -modify appdata1_mnt MountOpt "rw,cluster" -sys node2
    # hares -modify appdata1_mnt MountOpt "rw,cluster" -sys node3
    # hares -modify appdata1_mnt NodeList  node1 node2 node3
    # hares -modify appdata1_mnt Enabled 1

    アプリケーションの Oracle データベースを VCS 設定に追加します。

    # hares -add ora_app1 Oracle app1
    # hares -modify ora_app1 Critical 0
    # hares -local ora_app1 Sid
    # hares -modify ora_app1 Sid app1_db1 -sys node1
    # hares -modify ora_app1 Sid app1_db2 -sys node2
    # hares -modify ora_app1 Sid app1_db3 -sys node3
    # hares -modify ora_app1 Owner oracle
    # hares -modify ora_app1 Home "/u02/app/oracle/dbhome"
    # hares -modify ora_app1 StartUpOpt SRVCTLSTART
    # hares -modify ora_app1 ShutDownOpt SRVCTLSTOP
    # hares -modify ora_app1 DBName app1_db
  8. node3、node4、node5 上にアプリケーション app2 を設定します。

    . 次のコマンドにより、アプリケーション app2 が VCS 設定に追加されます。

    # hagrp -add app2
    # hagrp -modify app2 SystemList  node3 0 node4 1 node5 2
    # hagrp -modify app2 AutoFailOver 0
    # hagrp -modify app2 Parallel 1
    # hagrp -modify app2 AutoStartList  node3 node4 node5

    ディスクグループリソースを VCS 設定に追加します。

    # hares -add appdg2_voldg CVMVolDg app2
    # hares -modify appdg2_voldg Critical 0
    # hares -modify appdg2_voldg CVMDiskGroup appdg2
    # hares -modify appdg2_voldg CVMVolume  appvol2

    共有ディスクグループのアクティブ化モードを共有書き込みに変更します。

    # hares -local appdg2_voldg CVMActivation
    # hares -modify appdg2_voldg NodeList  node3 node4 node5
    # hares -modify appdg2_voldg CVMActivation sw
    # hares -modify appdg2_voldg Enabled 1

    アプリケーションの CFS マウントリソースを VCS 設定に追加します。

    # hares -add appdata2_mnt CFSMount app2
    # hares -modify appdata2_mnt Critical 0
    # hares -modify appdata2_mnt MountPoint "/appdata2_mnt"
    # hares -modify appdata2_mnt BlockDevice "/dev/vx/dsk/appdg2/appvol2"
    # hares -local appdata2_mnt MountOpt
    # hares -modify appdata2_mnt MountOpt "rw,cluster" -sys node3
    # hares -modify appdata2_mnt MountOpt "rw,cluster" -sys node4
    # hares -modify appdata2_mnt MountOpt "rw,cluster" -sys node5
    # hares -modify appdata2_mnt NodeList  node3 node4 node5
    # hares -modify appdata2_mnt Enabled 1

    アプリケーションの Oracle データベースを VCS 設定に追加します。

    # hares -add ora_app2 Oracle app2
    # hares -modify ora_app2 Critical 0
    # hares -local ora_app2 Sid
    # hares -modify ora_app2 Sid app2_db1 -sys node3
    # hares -modify ora_app2 Sid app2_db2 -sys node4
    # hares -modify ora_app2 Sid app2_db3 -sys node5
    # hares -modify ora_app2 Owner oracle
    # hares -modify ora_app2 Home "/u02/app/oracle/dbhome"
    # hares -modify ora_app2 StartUpOpt SRVCTLSTART
    # hares -modify ora_app2 ShutDownOpt SRVCTLSTOP
    # hares -modify ora_app2 DBName app2_db