Veritas NetBackup™ Vault™ 管理者ガイド

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Product(s): NetBackup (8.1)
  1. Vault について
    1.  
      Vault について
    2.  
      Vault と NetBackup の機能について
    3.  
      NetBackup Vault へのアクセスについて
    4.  
      元のイメージと複製イメージの Vault 処理について
    5. Vault 処理について
      1.  
        バックアップイメージの選択について
      2.  
        バックアップイメージの複製について
      3.  
        NetBackup カタログのバックアップについて
      4.  
        メディアの取り出しについて
      5.  
        レポートの生成について
    6.  
      Vault でのボリュームグループおよびボリュームプールの使用方法について
    7.  
      NetBackup および Vault の構成について
    8.  
      Vault 管理手順について
  2. Vault のインストール
    1.  
      サポートされているシステムについて
    2.  
      サポートされているロボットについて
    3. UNIX および Linux システムでの Vault のインストールおよび構成について
      1.  
        UNIX システムと Linux システムの有効なライセンスキーの追加と Vault の構成
      2.  
        UNIX および Linux システムでの NetBackup Vault のアップグレードについて
      3.  
        UNIX システムと Linux システムからの Vault ライセンスキーの削除
    4. Microsoft Windows システムでの Vault のインストールおよび構成について
      1.  
        Windows システムでの Vault ライセンスの追加
      2.  
        Windows システムでの NetBackup Vault のアップグレードについて
      3.  
        Windows システムからの Vault ライセンスの削除
  3. 推奨する実施例
    1.  
      推奨する実施例について
    2.  
      Vault 処理の実施例について
    3. 推奨する Vault 処理方法について
      1.  
        元のバックアップの Vault 処理について
      2.  
        ディスクステージングについて
    4. データが確実に Vault 処理されるようにする方法について
      1. プロファイルでの時間帯の重複について
        1.  
          時間帯が重複していないことによる影響について
      2.  
        1 つのサーバーに対する複数の名前の解決について
      3. Vault 構成時のロボットボリュームグループの指定について
        1.  
          複数のボリュームグループ (複数のロボット) について
    5. 不要な Vault 処理の回避について
      1.  
        対象バックアップを限定したオフサイトへの移動について
      2.  
        部分イメージの Vault 処理の回避について
      3.  
        24 × 7 環境での元のバックアップの Vault 処理について
    6. 効率的なリカバリのための準備について
      1.  
        NetBackup カタログの Vault 処理の要件およびガイドラインについて
      2.  
        ボリュームプールおよびボリュームグループの命名規則について
      3.  
        ボリュームプールとデータの使用方法の一致について
      4.  
        プライマリコピーについて
      5.  
        Vault 処理されるメディアの一時停止について
      6.  
        期限が切れていないメディアの再 Vault 処理について
    7.  
      メディアの取り出しに関する推奨事項について
    8. 複製時におけるリソースの競合の回避について
      1. 2 つのプロセスによる同じドライブの使用について
        1.  
          代替構成 A: Vault 処理専用ロボット
        2.  
          代替構成 B: Vault ロボットとしての各ロボット
        3.  
          代替構成 C: バックアップロボットと Vault ロボットの両方を兼ねた 1 つのロボット
      2.  
        読み込みドライブが Vault ロボットに存在しない場合について
      3.  
        バックアップジョブとのリソースの共有について
      4. 負荷分散について
        1.  
          元のバックアップおよび複製バックアップに共通のプロファイルについて
        2.  
          作業負荷の分散について
      5.  
        ソースおよび宛先への異なるボリュームプールの指定について
      6.  
        各 Vault での個別のボリュームプールの使用について
    9. ネットワークを経由した複製の送信の回避方法について
      1.  
        元のバックアップの並列作成について
      2.  
        代替読み込みサーバーの使用について
      3.  
        拡張複製構成の使用について
      4.  
        メディアサーバーを指定したストレージユニットの使用について
    10. 複製のスループットの向上について
      1.  
        基本的な複数ドライブ構成について
      2.  
        ネットワーク経由でデータを送信しない複数ドライブ構成について
    11.  
      複製時における最も効率的なドライブの使用について
    12.  
      スクラッチボリュームプールについて
    13. レポートの編成について
      1.  
        ロボットごとのレポートの編成について
      2.  
        Vault ごとのレポートの編成について
      3.  
        プロファイルごとのレポートの編成について
      4.  
        複数のロボットで 1 つのオフサイトボリュームグループを共有することの影響について
    14.  
      [消失したメディア (Lost Media)]レポートの定期的な生成について
  4. Vault のための NetBackup の構成
    1.  
      Vault のための NetBackup の構成について
    2. オフサイトボリュームプール
      1.  
        ボリュームプールの作成
    3. Vault カタログバックアップスケジュールの作成について
      1. 既存のポリシーに Vault カタログバックアップスケジュールを作成する方法
        1.  
          Vault カタログバックアップスケジュールの構成オプション
    4. マスターサーバーの Vault 用のプロパティの設定について
      1.  
        Vault ジョブの最大数の設定
  5. Vault の構成
    1.  
      Vault の構成について
    2. Vault の構成について
      1.  
        マスターサーバー、メディアサーバーおよびストレージユニットについての構成情報
      2.  
        ロボット情報 (Robot information)
    3.  
      構成方法について
    4. [Vault 管理のプロパティ (Vault Management Properties)]の構成について
      1. [全般 (General)]タブ ([Vault 管理のプロパティ (Vault Management Properties)])
        1.  
          [全般 (General)]タブでの[Vault 管理のプロパティ (Vault Management Properties)]の構成
      2. [代替メディアサーバー名 (Alternate Media Server Names)]タブ ([Vault 管理のプロパティ (Vault Management Properties)])
        1.  
          代替メディアサーバー名について
        2.  
          代替メディアサーバー名の考慮事項について
        3.  
          代替メディアサーバー名の追加
      3. [保持マッピング (Retention Mappings)]タブ ([Vault 管理のプロパティ (Vault Management Properties)])
        1.  
          グローバル保持マッピングの構成
        2.  
          保持マッピングについて
      4. [レポート (Reports)]タブ ([Vault 管理のプロパティ (Vault Management Properties)])
        1.  
          レポートのプロパティの変更
    5.  
      Vault でのロボットの構成
    6.  
      [Vault ロボット (Vault Robot)]ダイアログボックスのオプション
    7. Vault の作成について
      1.  
        Vault の作成
      2. Vault ダイアログボックスの属性の構成について
        1.  
          [Vault 属性 (Vault Attributes)]タブオプション ([Vault]ダイアログボックス)
    8.  
      [メディアアクセスポート (Media access ports)]ダイアログボックス
    9.  
      保持マッピングの作成
    10. プロファイルの作成について
      1.  
        [プロファイル (Profile)]ダイアログボックス
      2.  
        必要なプロファイルの数について
    11.  
      プロファイルの作成
    12. プロファイルの構成
      1.  
        [バックアップの選択 (Choose Backups)]タブを使用したプロファイルの構成について
      2.  
        [バックアップの選択 (Choose Backups)]タブの構成オプション
      3. [複製 (Duplication)]タブ
        1.  
          プライマリバックアップコピーについて
        2.  
          基本的な複製について
        3.  
          詳細な複製について
        4.  
          [複製 (Duplication)]タブの構成オプション
        5.  
          [複数のコピー (Multiple Copies)]オプション
        6.  
          複製規則の構成
        7.  
          対応する複製規則が存在しないイメージの処理について
      4. [カタログバックアップ (Catalog Backup)]タブ ([プロファイル (Profile)]ダイアログボックス)
        1.  
          Vault カタログバックアップについて
        2.  
          カタログバックアップポリシーの設定
        3.  
          クリティカルポリシーについて
        4.  
          [カタログバックアップ (Catalog backup)]タブの構成オプション
      5. [取り出し (Eject)]タブ ([プロファイル (Profile)]ダイアログボックス)
        1.  
          メディアの取り出しについて
        2.  
          ACS の MAP について
        3.  
          取り出しモード (取り出しのタイミング) について
        4.  
          メディア取り出しのタイムアウトの影響について
        5.  
          [取り出し (Eject)]タブの構成オプション
      6. [レポート (Reports)]タブ ([プロファイル (Profile)]ダイアログボックス)
        1.  
          レポートモード (即時または遅延) について
        2.  
          取り出しに依存するレポート
        3.  
          [レポート (Reports)]タブの構成オプション
        4.  
          レポートのプロパティの変更
  6. メディアの Vault 処理および管理
    1. Vault セッションについて
      1. Vault セッションのスケジュールについて
        1.  
          Vault ポリシーの作成
        2.  
          Vault ポリシーの構成情報
      2. 手動によるセッションの実行について
        1.  
          NetBackup 管理コンソールからの Vault セッションの実行
        2.  
          コマンドラインからのセッションの実行
      3.  
        複数のセッションの並列実行について
    2.  
      Vault セッションのプレビューについて
    3.  
      Vault セッションの停止
    4.  
      Vault セッションの再開について
    5. Vault セッションの監視について
      1.  
        Vault ジョブの状態の詳細について
      2.  
        拡張エラーコードについて
    6. Vault 処理を行うイメージのリストについて
      1.  
        複製からのエクスクルードについて
      2.  
        取り出しからのエクスクルードについて
      3.  
        Vault の柔軟性について
    7. メディアの取り出しについて
      1.  
        取り出されるメディアのプレビュー
      2.  
        NetBackup 管理コンソールを使用したメディアの取り出し
      3.  
        Vault オペレータメニューを使用したメディアの取り出し
      4.  
        vlteject コマンドを使用したメディアの取り出し
      5.  
        Vault ポリシーを使用したメディアの取り出し
      6.  
        取り出しとレポートの統合
    8. メディアの取り込みについて
      1.  
        バーコードリーダーを備えたライブラリおよびバーコードリーダーを備えていないライブラリのメディアの取り込み
      2.  
        Vault オペレータメニューを使用したメディアの取り込み
      3.  
        vltinject コマンドを使用したメディアの取り込み
    9. コンテナの使用について
      1. コンテナ内のメディアの Vault 処理について
        1.  
          Vault オペレータメニューを使用したコンテナ内のメディアの Vault 処理
        2.  
          vltcontainers コマンドを使用したコンテナ内のメディアの Vault 処理
      2. コンテナおよびメディアの管理について
        1.  
          Vault オペレータメニューを使用したコンテナ内のメディアの管理
        2.  
          vltcontainers コマンドを使用したコンテナ内のメディアの管理
      3.  
        [コンテナのインベントリ (Container Inventory)]レポートの生成
    10.  
      1 つのプロファイルを使用した複数の保持期間の割り当て
    11. 追加ボリュームの Vault 処理について
      1.  
        ボリュームの手動複製
      2.  
        Vault を使用したボリュームの複製
    12.  
      期限が切れていないメディアの再 Vault 処理
    13.  
      Vault によって取り出されていないボリュームのトラッキングについて
    14.  
      Media Manager によって管理される NetBackup 以外のメディアの Vault 処理
    15.  
      テープオペレータへの取り出し開始の通知について
    16. 通知スクリプトの使用について
      1.  
        特定のロボットに対応する通知スクリプトについて
      2.  
        特定の Vault に対応する通知スクリプトについて
      3.  
        特定のプロファイルに対応する通知スクリプトについて
      4.  
        通知スクリプトの実行順序
    17.  
      メディアの説明フィールドの消去について
    18.  
      Vault 処理が行われたメディアからのデータのリストア
    19.  
      破損したメディアの交換
  7. 元のイメージまたはコピーの並列作成
    1.  
      並列実行コピーについて
    2. 並列実行コピーの[続行 (continue)]または[失敗 (fail)]について
      1.  
        コピーの[続行 (continue)]について
      2.  
        [すべてのコピー処理に失敗 (fail all copies)]について
    3.  
      複数の元のイメージの並列作成
    4. 複製イメージの並列作成について
      1.  
        [カタログ (Catalog)]ノードを介した並列実行コピーの作成
      2.  
        基本的な[複製 (Duplication)]タブを使用した並列実行コピーの作成
      3.  
        [拡張複製オプション (advanced duplication)]オプションを使用した複数の並列実行コピーの作成
  8. レポート
    1.  
      レポートについて
    2. レポートの生成について
      1.  
        Vault オペレータメニューを使用したレポートの生成
      2.  
        vlteject コマンドを使用したレポートの生成
      3.  
        レポートを生成する Vault ポリシーの作成
    3. レポートの統合について
      1.  
        Vault の以前のリリースでの統合レポートについて
    4.  
      Vault レポートの表示
    5. Vault レポートの種類
      1. オフサイトへ発送されるメディアのレポート
        1.  
          [Picking List for Robot]レポート
        2.  
          [Distribution List for Vault]レポート
        3.  
          [Detailed Distribution List for Vault]レポート
        4.  
          [Vault 処理向け要約配布リスト (Summary Distribution List for Vault)]レポート
      2. オフサイトから発送されるメディアのレポート
        1.  
          [Picking List for Vault]レポート
        2.  
          [Distribution List for Robot]レポート
      3. インベントリレポート
        1.  
          [Vault インベントリ (Vault Inventory)]レポート
        2.  
          [オフサイトインベントリ (Off-site Inventory)]レポート
        3.  
          [すべてのメディアインベントリ (All Media Inventory)]レポート
        4.  
          [コンテナのインベントリ (Container Inventory)]レポート
        5.  
          [Vault のリカバリレポート (Recovery Report for Vault)]レポート
      4.  
        [消失したメディア (Lost Media)]レポート
      5.  
        [Vault 処理されていないイメージ (Non-vaulted Images)]例外レポート
      6.  
        Iron Mountain FTP ファイルについて
  9. Vault の管理
    1.  
      電子メールの設定について
    2. Vault のアクセス管理について
      1.  
        Vault オペレータユーザーグループ権限について
    3.  
      Vault およびプロファイルの情報の印刷について
    4.  
      プロファイルのコピー
    5.  
      異なるロボットへの Vault の移動について
    6.  
      ボリュームプールおよびボリュームグループの変更について
    7. NetBackup の Vault セッションファイルについて
      1.  
        Vault セッションログファイルの設定について
      2.  
        Vault セッションファイルの保持期間の設定
    8.  
      [複製 (Duplication)]タブの[ディスクのみ (Disk only)]オプションに関する操作上の問題
    9.  
      [ソースボリュームグループ (Source volume group)]の適用範囲に関する操作上の問題
  10. メニュー方式のユーザーインターフェースの使用
    1.  
      メニュー方式のインターフェースの使用について
    2.  
      [Vault 管理 (Vault Management)]インターフェースについて
    3.  
      [NetBackup Vault オペレータメニュー (NetBackup Vault Operator Menu)]インターフェース
    4.  
      bpdbjobs によって出力される Vault フィールド
  11. トラブルシューティング
    1.  
      Vault のトラブルシューティングについて
    2.  
      出力の問題について
    3.  
      Vault セッションによって戻されるエラーについて
    4.  
      取り出されないメディアについて
    5.  
      ロボット内で所在が不明なメディアについて
    6.  
      無効または不明な複製テープの再度の複製
    7.  
      オフラインのテープドライブまたはロボットについて
    8.  
      複製の進捗メッセージが表示されない場合
    9.  
      bpvault の停止について
    10.  
      使用中のテープの取り出しについて
    11.  
      MAP からテープが取り外されなかった場合について
    12.  
      期限が切れていないテープの再 Vault 処理
    13. デバッグログ
      1.  
        ログファイルの保持期間およびレベルの設定
      2.  
        問題レポートに添付されるログ
  12. 付録 A. ディザスタリカバリ
    1. ディザスタリカバリについて
      1.  
        障害の定義について
      2.  
        ディザスタリカバリ処理について
      3.  
        ディザスタリカバリ計画について
      4.  
        リカバリの優先度について
      5.  
        ディザスタリカバリ計画の作成について
      6.  
        ディザスタリカバリ計画のテストについて
    2.  
      NetBackup Vault でのディザスタリカバリについて
    3.  
      リカバリのための準備について
    4.  
      NetBackup のリカバリについて
    5.  
      データのリカバリ、バックアップイメージのリストア
    6.  
      特定の時点からのアーカイブとリカバリ
  13. 付録 B. Vault のファイルおよびディレクトリ構造
    1.  
      UNIX のファイルおよびディレクトリ
    2.  
      Windows のファイルおよびディレクトリ

破損したメディアの交換

ロボット内のメディアが破損した場合、オフサイトストレージの場所に存在するメディアのコピーを使用して (利用可能な場合)、破損したメディアを交換できます。また、プライマリバックアップの期限が切れたためにボリュームが上書きされている場合も、オフサイトストレージのコピーが利用可能である場合、この処理を実行してイメージのリカバリを行うことができます。

メモ:

このイメージリカバリ処理では、NetBackup システムおよびイメージカタログが最新のものに更新されていると想定しています。

この項では、例を使用して、リカバリ処理で使用される様々なコマンドの実行方法を説明します。これらのコマンド例は、目的に合わせて変更してください。

破損したメディアのリカバリに使用されるコマンドの多くは、次のディレクトリに存在します。

  • UNIX の場合

    /usr/openv/netbackup/bin/admincmd
  • Windows の場合

    install_path\netbackup\bin\admincmd

破損したメディアのリカバリおよびリストアを行った後、メディアを再度リカバリに使用できるように、そのメディアの再 Vault 処理を行う必要があります。

期限が切れていないメディアの再 Vault 処理を参照してください。

破損したメディアを交換する方法

  1. 破損したメディアを識別します。

    リストア中にエラーメッセージを受信した場合、リストアログにエラーが書き込まれ、リストアが失敗したことがアクティビティモニターに表示されます。NetBackup スクリプトを使用すると、エラーがイベント管理コンソールに送信され、この形式のメディアエラーがすぐにストレージ管理者に通知されるように設定できます。

  2. 破損したテープに存在するバックアップイメージを判別します。

    特定のテープに存在するすべてのイメージを識別するには、bpimmedia コマンドを実行します。このコマンドを実行すると、NetBackup のイメージカタログ全体がスキャンされるため、カタログのサイズによっては数分かかる場合があります。たとえば、次の例は、ボリューム S05423 にクライアント fgolddust からの 1 つのイメージが含まれていることを示しています。また、(FRAG 2) エントリが含まれるため、このイメージが複製済みであることも示しています。イメージの完全な名前は、「fgolddust_0862806643」です。

    # bpimmedia -mediaid S05423
    IMAGE fgolddust 2 fgolddust_0862806643 golddust_BR1 0 
    Full_Weekly 0 3 19360 8654 85043 0 0
    FRAG 1 -1 2293 0 2 6 2 S05423 nirvana 64512 0 862804830 3 0 
    *NULL*
    FRAG 1 1 232848 0 2 6 1 S02643 nirvana 64512 2 862804830 3 0 
    *NULL*
    FRAG 1 2 1225539 0 2 6 2 S02643 nirvana 64512 0 862804830 3 0 
    *NULL*
    FRAG 1 3 70182 0 2 6 3 S02643 nirvana 64512 0 862804830 3 0 
    *NULL*
    FRAG 1 4 825700 0 2 6 1 S05423 nirvana 64512 2 862808446 3 0 
    *NULL*
    FRAG 2 -1 2293 0 2 6 2 S04440 nirvana 32768 0 862927577 2 0 
    *NULL*
    FRAG 2 1 2335584 0 2 6 1 S04440 nirvana 32768 2 862927577 2 0 
    *NULL*
  3. 使用された複製テープおよびそのテープのホストを判別します。

    手順 2 で、(FRAG 2) エントリはイメージが複製済みであることを示しています。(FRAG 2 1) エントリは複製コピーを示します。コピー 1 には、(通常、多重化によって) 4 つのフラグメントが存在しています。(FRAG 2 -1) エントリは、True Image Restore の複製を示します。この場合、fgolddust_0862806643 というイメージでは、S04440 というメディアを使用して、元のすべてのフラグメントが複製されています。元のイメージは 4 つのテープに多重化されていますが、イメージの複製中に多重化が解除されており、1 つのテープに格納可能であるため、これは問題ありません。

    また、各フラグメントに対してメディアのホスト (この場合 nirvana) が出力されていることにも注意してください。メディアサーバーでは、マスターサーバー以外のサーバーがホストである可能性があります。通常、Vault では、元のバックアップが作成されたサーバーと同じサーバー上で複製が行われる必要があるため、イメージの両方のコピーに対するホストサーバーの名前が同じである必要があります。

    この情報を確認するには、次のように bpimagelist コマンドを実行します。

    # bpimagelist -backupid fgolddust_0862806643
    IMAGE fgolddust 0 0 2 fgolddust_0862806643 golddust_BR1 0 *NULL* 
    root Full_Weekly 0 3 862806643 4591 865485043 0 0 2356562 19360 
    2 7 1 golddust_BR1_0862806643_FULL.f *NULL* *NULL* 0 1 0 2 
    865830643 *NULL* 1 0 0 0 0 *NULL*
    HISTO -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1 -1
    FRAG 1 -1 2293 0 2 6 2 S05423 nirvana 64512 0 862804830 3 0 
    *NULL*
    FRAG 1 1 232848 0 2 6 1 S02643 nirvana 64512 2 862804830 3 0 
    *NULL*
    FRAG 1 2 1225539 0 2 6 2 S02643 nirvana 64512 0 862804830 3 0 
    *NULL*
    FRAG 1 3 70182 0 2 6 3 S02643 nirvana 64512 0 862804830 3 0 
    *NULL*
    FRAG 1 4 825700 0 2 6 1 S05423 nirvana 64512 2 862808446 3 0 
    *NULL*
    FRAG 2 -1 2293 0 2 6 2 S04440 nirvana 32768 0 862927577 2 0 
    *NULL*
    FRAG 2 1 2335584 0 2 6 1 S04440 nirvana 32768 2 862927577 2 0 
    *NULL*

    プライマリコピー (リストアに使用されるコピー) を確認するには、-L オプションを指定して次のように bpimagelist を実行します。

    UNIX: # bpimagelist -L -backupid fgolddust_0862806643 | grep 
    Primary
    Primary Copy: 1
    Windows: bpimagelist -L -backupid fgolddust_0862806643 | find 
    Primary
    Primary Copy: 1
  4. NetBackup に対して、元のコピーではなく複製コピーを使用するように指定します。

    bpimage -npc コマンドを実行して、プライマリコピーを変更します。新しいプライマリコピーは、イメージのリストアに使用されます。

    # bpchangeprimary -copy 2 -id fgolddust_0862806643 -cl fgolddust

    新しいプライマリコピーを確認するには、次のコマンドを実行します。

    UNIX: # bpimagelist -L -backupid fgolddust_0862806643 | grep 
    Primary
    Primary Copy: 2
    Windows: bpimagelist -L -backupid fgolddust_0862806643 | find 
    "Primary"
    Primary Copy: 2
  5. 複製コピーを凍結し、リストアを保証します。

    bpmedia -freeze コマンドを実行して、NetBackup によってメディア上のイメージの期限が切れないようにし、Media Manager でメディアが割り当てられるようにします。また、手順 2 で bpimmedia によって印刷されたこのイメージのメディアホストを使う必要があります。これは、ホストがこのコマンドを実行しているコンピュータと異なる場合に必要になります。

    bpmedia -freeze -m S04440 -host nirvana
  6. Vault からメディアの再呼び出しを行います。

    オフサイトストレージから適切なボリュームの再呼び出しを行います。

    再呼び出しを行うテープのメディア ID、スロット番号またはコンテナ ID を判断するには、次のディレクトリに存在する vmquery コマンドを実行します。

    • UNIX の場合

      /usr/openv/volmgr/bin
    • Windows の場合

      install_path\volmgr\bin.

    次の例では、[vault slot]フィールドにスロット番号 (S278) が表示されています。

    vmquery -m S04440
    ===============================================================
    media ID:                 S04440     
    media type:               8MM cartridge tape (4)     
    barcode:                  S04440     
    media description:        Added by Media Manager     
    volume pool:              Vaulted_CustomerDB (2)     
    robot type:               NONE - Not Robotic (0)     
    volume group:             DB_offsite_volumes     
    vault name:               Customer_DB_Vault     
    vault sent date:          ---     
    vault return date:        ---     
    vault slot:               S278     
    vault session id:         1     
    created:                  Tue Sep 3 10:08:32 2000     
    assigned:                 Tue May 6 00:11:45 2001     
    last mounted:             Tue May 6 11:34:25 2001     
    first mount:              Tue Sep 3 18:20:48 2000     
    expiration date:          ---     
    number of mounts:         21     
    max mounts allowed:       ---     
    ===============================================================
  7. 再呼び出しされたメディアをロボットに再び取り込みます。

    オフサイトからテープが返却されたら、適切なロボットライブラリにテープを取り込む必要があります。まず、テープをロボットのメディアアクセスポートに挿入します。次に、NetBackup 管理コンソールから[メディアおよびデバイスの管理 (Media and Device Management)]を選択します。 [ロボットのインベントリ (Inventory Robot)]オプションを選択します。 [更新する前にメディアアクセスポートを空き状態にする (Empty Media Access Port Prior to Update)]チェックボックスをチェックします。

    この機能は、vltinject コマンドで実行することもできます。

  8. 通常のリストア操作を実行します。

    リストアでは、新しいプライマリコピーから読み込みが行われる必要があります。リストアログには、複製メディアに対するマウント要求が表示されます。

  9. 複製に使用されるメディアの凍結を解除します。

    リストアが正常に完了したら、複製メディアの凍結を解除し、通常の期限切れの処理を実行可能にします。オフサイトにテープを再発送する場合、ロボットからテープを取り外すか、またはプライマリコピーとしてロボットに残します。メディアを一時停止して、イメージが書き込まれないようにすることをお勧めします。

    bpmedia -unfreeze -m S04440 -host nirvana
  10. 新しい複製イメージを作成します。

    必要に応じて、新しい複製イメージを作成し、オフサイトの Vault ベンダーに移動できます。

    無効または不明な複製テープの再度の複製を参照してください。

  11. 多数のイメージに対する NetBackup カタログを変更します。

    ディザスタリカバリのために多数のイメージのプライマリコピーを変更する必要がある場合、bpchangeprimary コマンドを実行します。このコマンドを実行すると、オフサイト Vault からメディアが返却されたオフサイトボリュームプールに存在する、すべてのバックアップイメージのプライマリコピーが変更されます。