Storage Foundation for Oracle® RAC 7.3.1 管理者ガイド - Solaris
- 第 I 部 SF Oracle RAC の概念と管理
- Storage Foundation for Oracle RAC の概要
- Storage Foundation for Oracle RAC について
- SF Oracle RAC のコンポーネント製品とプロセス
- Virtual Business Service について
- SF Oracle RAC とそのコンポーネントの管理
- SF Oracle RAC の管理
- 各ノードの SF Oracle RAC の起動または停止
- VCS の管理
- I/O フェンシングの管理
- CP サーバーの管理
- CFS の管理
- CVM の管理
- Flexible Storage Sharing の管理
- SF Oracle RAC のグローバルクラスタの管理
- SF Oracle RAC の管理
- Storage Foundation for Oracle RAC の概要
- 第 II 部 処理速度とトラブルシューティング
- SF Oracle RAC のトラブルシューティング
- SF Oracle RAC のトラブルシューティングについて
- I/O フェンシングのトラブルシューティング
- フェンシングの起動時にすでに発生しているスプリットブレイン状態が報告される
- CP サーバーのトラブルシューティング
- SF Oracle RAC クラスタノードでのサーバーベースのフェンシングのトラブルシューティング
- コーディネーションポイントのオンライン移行中の問題
- SF Oracle RAC クラスタの Cluster Volume Manager のトラブルシューティング
- CFS のトラブルシューティング
- VCSIPC のトラブルシューティング
- Oracle のトラブルシューティング
- SF Oracle RAC クラスタの ODM のトラブルシューティング
- 防止と修復の戦略
- チューニングパラメータ
- SF Oracle RAC のトラブルシューティング
- 第 III 部 参照
リソースの監視について
VCS エージェントは、MonitorInterval または OfflineMonitorInterval リソースタイプ属性で定義されている監視間隔(秒単位)の値に基づいて、定期的にリソースをポーリングします。 各監視間隔の後、VCS はそのリソースに対する監視エージェント関数を呼び出します。 たとえば、プロセスオフライン監視で、各プロセスリソースに対応するプロセスエージェントの監視エージェント関数は、各監視間隔でプロセステーブルをスキャンし、プロセスがオンラインになっているかどうかを確認します。 プロセスオンライン監視で、監視エージェント関数は監視しているプロセス ID の状態について、オペレーティングシステムに問い合わせます。 マウントエージェントの場合は、各マウントリソースに対応する監視エージェント関数は、ブロックデバイスがマウントポイントにマウントされているかどうかを確認します。 これを判断するため、監視関数はマウントテーブルのスキャンなどの操作を実行するか、statfs と同等のコマンドを実行します。
インテリジェントな監視フレームワーク(IMF)では、VCS はポーリングベースの監視に加えてインテリジェントなリソース監視をサポートします。 IMF は VCS のエージェントフレームワークの拡張機能です。 IMF 対応の VCS エージェントのインテリジェントな監視機能は有効または無効にできます。 IMF 対応エージェントについて詳しくは、『Cluster Server 付属エージェントリファレンスガイド』を参照してください。
インテリジェントなリソース監視の動作方法を参照してください。
エージェントに対するインテリジェントなリソース監視の手動による有効化と無効化を参照してください。
???を参照してください。
ポーリングベースの監視は、多数のリソースを用いるシステムの CPU やメモリのようなシステムリソースのかなり大きいパーセントを消費する場合があります。 これは、実行中のアプリケーションのパフォーマンスに影響するだけでなく、エージェントが効率的に監視できるリソースの数も制限します。
ただし、IMF ベースの監視により、ポーリングベースの監視を完全に廃止するか、または頻度を減らすことができます。 たとえば、プロセスのオフラインとオンライン監視では、プロセスで有効にされた IMF ベースの監視によって、ポーリングベースの監視の必要性を完全になくすことができます。同様に vxfs マウントでは、IMF 監視を有効にしてポーリングベースの監視を廃止できます。 こうした監視が占める領域の削減により、他のアプリケーションで使用できるシステムリソースが多くなります。
メモ:
マウントに対するインテリジェントな監視フレームワークは、VxFS、CFS、および NFS のマウントタイプでのみサポートされます。
IMF 対応エージェントによって、VCS は大量のリソースを効率的に監視できるようになります。
従って、インテリジェント監視にはポーリングベースの監視に勝る次の利点があります。
リソースの状態の変化をより速く通知します
監視関数が占める領域の削減により VCS システムの使用率を減らします
VCS で大量のリソースを効率的に監視できます
次の場合には、エージェントの IMF を有効にすることを考慮してください。
VCS の制御下に大量のプロセスリソースかマウントリソースがある
IMF 対応のエージェントがある
IMF 対応エージェントについて詳しくは、次のマニュアルを参照してください。
付属エージェントが IMF 対応かどうかについて詳しくは、『Cluster Server 付属エージェントリファレンスガイド』を参照してください。
Oracle の IMF 対応エージェントについては、『Cluster Server Agent for Oracle インストールおよび設定ガイド』を参照してください。
CFS 環境の IMF 対応エージェントについては、『Storage Foundation Cluster File System High Availability インストールガイド』を参照してください。