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Veritas Access 管理者ガイド
Last Published:
2018-10-26
Product(s):
Access (7.4.2)
Platform: Linux
- 第 I 部 Veritas Access の概要
- 第 II 部 Veritas Access の設定
- ユーザーまたは役割の追加
- ネットワークの構成
- Veritas Access ネットワークの構成について
- イーサネットインターフェースの結合について
- イーサネットインターフェースの結合
- DNS 設定の構成
- イーサネットインターフェースについて
- 現在のイーサネットインターフェースと状態の表示
- IP アドレスの設定
- ジャンボフレームを使用する Veritas Access の設定
- VLAN インターフェースの設定
- NIC デバイスの構成
- ネットワークインターフェースの交換
- PCI ID をクラスタから除外する
- ルーティングテーブルの設定について
- ルーティングテーブルの設定
- ファイアウォール設定の変更
- IP 負荷分散
- IPv4 と IPv6 の複合モードでの Veritas Access の構成
- 認証サービスの構成
- 第 III 部 Veritas Access ストレージの管理
- ストレージの構成
- ストレージのプロビジョニングと管理について
- ディスクの構成について
- ストレージプールの設定について
- ストレージプールの構成
- クォータの使用状況について
- ファイルシステムクォータの状態の有効化、無効化、表示
- ファイルシステムクォータの設定と表示
- 指定したグループのユーザーのユーザー割り当ての設定
- CIFS ホームディレトリのクォータについて
- Flexible Storage Sharing について
- Flexible Storage Sharing の制限事項
- Flexible Storage Sharing ファイルシステムに対するイレイジャコーディングの構成
- Veritas Access CLI を使用したストレージの設定と管理のワークフロー
- クラスタ内のノードに関連付けられたすべてのディスクデバイスに関する情報の表示
- WWN 情報の表示
- 新規プールまたは既存プールに対する新しい LUN の強制的なインポート
- LUN のホスト検出の開始
- LUN のストレージ容量の増量
- ディスクのフォーマットまたは再初期化
- ディスクの削除
- I/O フェンシングによるデータ整合性の構成
- iSCSI の構成
- iSCSI ターゲットとしての Veritas Access
- ストレージの構成
- 第 IV 部 Veritas Access ファイルアクセスサービスの管理
- NFS サーバーの構成
- CIFS サーバーとしての Veritas Access の使用
- CIFS 用の Veritas Access の構成について
- スタンドアロンモード用の CIFS の構成について
- スタンドアロンモード用の CIFS サーバーの状態の構成
- セキュリティ設定の変更
- CIFS サーバー停止後のセキュリティ設定の変更
- Active Directory (AD) について
- Active Directory (AD) ドメインモードの CIFS の設定について
- NTLM の設定
- 信頼できるドメインの設定について
- CIFS サーバーへのアクセスを許可される信頼できるドメインの指定
- IDMAP バックエンドを rid に設定するときの、信頼できるドメインによる CIFS へのアクセスの許可
- IDMAP バックエンドを ldap に設定するときの、信頼できるドメインによる CIFS へのアクセスの許可
- IDMAP バックエンドを hash に設定するときの、信頼できるドメインによる CIFS へのアクセスの許可
- IDMAP バックエンドを ad に設定するときの、信頼できるドメインによる CIFS へのアクセスの許可
- CIFS の IDMAP バックエンドとしての Windows Active Directory の設定について
- CIFS スキーマ拡張を使用した Active Directory スキーマの構成
- CLI による認証用の LDAP クライアントの構成
- LDAP バックエンドでの CIFS サーバーの構成
- Active Directory の信頼できるドメインの設定
- アカウント情報の保存について
- ユーザーおよびグループアカウントの保存
- CIFS サービスの再構成
- CIFS/NFS 共有のユーザー名のマッピングについて
- mapuser コマンドについて
- CIFS ユーザーと NFS ユーザーとの間のマッピングの追加、削除、または表示
- UNIX ユーザーの LDAP から Windows ユーザーへの自動マッピング
- ホームディレクトリの管理について
- CIFS クラスタモードについて
- CIFS 共有とホームディレクトリの移行について
- CIFS の aio_fork オプションの設定
- ローカルユーザーとグループの管理について
- CIFS データ移行の有効化
- FTP サーバーの構成
- 第 V 部 Veritas Access Object Store サーバーの管理
- 第 VI 部 監視とトラブルシューティング
- 第 VII 部 Veritas Access ファイルシステムのプロビジョニングと管理
- 第 VIII 部 クラウドストレージの構成
- 第 IX 部 Veritas Access 共有のプロビジョニングと管理
- アプリケーション用の共有の作成
- NFS 共有の作成と維持
- CIFS 共有の作成と維持
- CIFS 共有の管理について
- CIFS 共有としてのディレクトリのエクスポート
- Enterprise Vault ストアのセカンダリストレージとしての CIFS 共有の構成
- 異なる CIFS 共有としての同じファイルシステムまたはディレクトリのエクスポート
- CIFS のエクスポートオプションについて
- 共有プロパティの設定
- CIFS 通常共有を追加するときのシステムファイルの非表示
- CIFS 共有のプロパティの表示
- 指定したユーザーとグループの CIFS 共有へのアクセスを許可
- 指定したユーザーとグループの CIFS 共有へのアクセスを拒否
- CIFS スナップショットのエクスポート
- CIFS 共有の削除
- CIFS 共有の変更
- CIFS 共有をシャドウコピー対応にする
- スケールアウトファイルシステム用の CIFS 共有の作成
- OpenStack と連携する Veritas Access の使用
- Veritas Access と Data Insight の統合
- 第 X 部 Veritas Access ストレージサービスの管理
- データの重複排除
- ファイルの圧縮
- SmartTier の構成
- Veritas Access SmartTier について
- Veritas Access での SmartTier の使用方法
- 各階層ファイルシステムのポリシーの構成
- ファイルシステムへの階層の追加
- ファイルシステムのセカンダリ層の列の追加または削除
- ファイルシステムの階層にミラーを構成する
- 指定した階層のすべてのファイルの一覧表示
- SmartTier ファイルシステムのリストの表示
- 階層化ポリシーについて
- 各階層ファイルシステムのポリシーの設定について
- 再配置ポリシーを設定するためのベストプラクティス
- 階層ファイルシステムのファイルまたはディレクトリの再配置
- 指定したファイルの階層の場所の表示
- すべての階層ファイルシステムのスケジュール設定について
- 階層ファイルシステムのスケジュールの設定
- ポリシーの実行により移動または除去される可能性があるファイルの表示
- ファイルシステムのメタデータ情報のセカンダリ層への書き込みを許可する
- メタデータ情報をプライマリ層にのみ制限する
- ファイルシステムからの階層の削除
- SmartIO の構成
- 一時的なレプリケーションの構成
- Veritas Access の一時的なレプリケーションについて
- Veritas Access の一時的なレプリケーションのしくみ
- Veritas Access の一時的なレプリケーションの開始
- ソースクラスタと宛先クラスタ間の通信の設定
- レプリケートするファイルシステムの設定
- 一時的なレプリケーションユニットから除外するファイルの設定
- 一時的なレプリケーションのスケジュール設定
- レプリケート対象の定義
- 並列する一時的なレプリケーションジョブの最大数について
- 一時的なレプリケーションジョブの管理
- 圧縮データのレプリケート
- 一時的なレプリケーションジョブの情報と状態の表示
- 一時的なレプリケーションジョブの同期
- 一時的なレプリケーションの宛先ファイルシステムの動作
- 一時的なレプリケーション先として構成されているファイルシステムへのアクセス
- リカバリポイント目標 (RPO) レポートの作成
- 一時的なレプリケーションジョブのフェールオーバーとフェールバック
- 連続レプリケーションの構成
- スナップショットの使用
- インスタントロールバックの使用
- 第 XI 部 参照
スケールアウトファイルシステムのポリシーの作成とスケジュール設定
デフォルトでは、スケールアウトファイルシステムは単一のディスク階層を備えています。この階層は、スケールアウトファイルシステムのオンプレミスのストレージです。追加の階層としてクラウドサービスを追加できます。クラウド階層の設定後は、必要に応じてスケールアウトファイルシステムの階層間でデータを移動できます。
ポリシーを使用して、スケールアウトファイルシステムのデータ移動のルールのセットを定義します。各ファイルシステムには、削除用のポリシーと階層間のデータ移動用のポリシーを含めることができます。
ファイルを移動する条件を指定するときは注意が必要です。ポリシーが競合していると、階層間でデータが移動される可能性があります。最初に小さいデータセットでポリシーを使用してから、スケジュールを使用してファイルシステムにそれらのポリシーを適用することがベストプラクティスとなります。
データ移動ポリシーでは、次の条件を使用して、階層間で移動するファイルまたはディレクトリを指定できます。
pattern
atime
mtime
ポリシーのドライランを実行することもできます。
詳しい例については、storage_fs(1) マニュアルページのポリシーのセクションを参照してください。
ポリシーを作成するには
- 過去 2 日間にアクセスまたは変更されていない、ファイル名の拡張子が .txt と .pdf のファイルをプライマリ階層 (ディスク階層) から tier1 (クラウド階層) に移動するファイルシステム fs1 のデータ移動ポリシー policy1 を作成します。
Storage> fs policy add operation=move policy1 fs1 primary tier1 *.txt,* .pdf atime >2d mtime >2d ACCESS policy SUCCESS V-288-0 Policy policy1 for fs fs1 added successfully.
- Amazon Glacier からデータを取得します。一括取得オプションを使用して、ファイル名の拡張子が .txt であるすべてのファイルを Amazon Glacier からプライマリ階層に移動するポリシー pol1 を作成します。
ファイルはオンプレミスにコピーされ、Amazon Glacier から削除されます。ファイルがオンプレミスで利用可能になるタイミングは、選択した取得オプションの種類によって異なります。
Storage> fs policy add operation=move pol1 gfs2 gtier primary retrieval_option=Bulk \*.txt
- 過去 2 日間にアクセスまたは変更されていない、ファイル名の拡張子が .txt と .pdf のファイルを tier1 (クラウド階層) から移動するファイルシステム fs1 のデータ削除ポリシー policy2 を作成します。
Storage> fs policy add operation=delete policy2 fs1 tier1 \*.txt, \*.pdf atime >2d mtime >2d ACCESS policy SUCCESS V-288-0 Policy policy2 for fs fs1 added successfully.
- 過去 3 日間にアクセスまたは変更されていない、ファイル名の拡張子が .doc のファイルを移動するように、ファイルシステム fs1 のデータ移動ポリシー policy1 を変更します。
Storage> fs policy modify policy1 \*.doc atime >3d mtime >3d ACCESS policy SUCCESS V-288-0 Policy policy1 modified successfully.
- すべてのポリシーを一覧表示します。
Storage> fs policy list Name FS name Action Source Tier Destination Tier Retrieval Option Pattern ======= ======== ======= =============== ================= ================= ============ policy2 fs1 delete tier1 - Standard \*.txt, \*.pdf policy1 fs1 move primary tier1 Standard \*.doc Atime Mtime State ====== ====== ========= >2d >2d not running >3d >3d running
- ファイルシステム fs1 に設定されたすべてのポリシーを一覧表示します。
Storage> fs policy list fs1 Name FS name Action Source Tier Destination Tier Retrieval Option Pattern ======= ======== ======= =============== ================= ================= ============ policy2 fs1 delete tier1 - Standard \*.txt, \*.pdf policy1 fs1 move primary tier1 Standard \*.doc Atime Mtime State ====== ====== ======== >2d >2d running >3d >3d not running
- ファイルシステム fs1 に設定されたポリシー policy1 を削除します。
Storage> fs policy delete policy1 fs1 ACCESS policy SUCCESS V-288-0 Policy policy1 for fs fs1 deleted successfully.
- policy2 の名前を policy3 に変更します。
Storage> fs policy rename policy2 policy3 ACCESS policy SUCCESS V-288-0 Policy policy2 renamed to policy3.
- ポリシー Policy1 のポリシー実行状態を表示します。
Storage> fs policy status Policy1 Policy Name: Policy1 ================================================= Policy Run Type: normal Policy Run Status: running Total Data (Files): 93.1 GB (100000) Moved/Deleted Data (Files): 47.7 MB (879) Last File Visited: file100.txt
- 現在実行中のポリシー Policy1 を中止します。
Storage> fs policy abort Policy1 ACCESS policy INFO V-288-0 Policy Policy1 aborted successfully.
- ポリシー Policy1 のドライランを開始します。
Storage> fs policy dryrun Policy1 ACCESS policy INFO V-288-0 Policy Policy1 dryrun started in background, please check 'fs policy status' for progress.
- 現在実行中のポリシー Policy1 を一時停止します。
Storage> fs policy pause Policy1 ACCESS policy INFO V-288-0 Policy Policy1 paused successfully.
- 現在一時停止しているポリシー Policy1 を実行します。
Storage> fs policy run Policy1 Policy Policy1 is not running currently, as it was killed/paused. Would you like to start new run (y/n): y ACCESS policy INFO V-288-0 Policy Policy1 run started in background, please check 'fs policy status' for progress.
- 現在一時停止しているポリシー Policy1 を再開します。
Storage> fs policy resume Policy1 ACCESS policy INFO V-288-0 Policy Policy1 resume started in background, please check 'fs policy status' for progress.