Veritas InfoScale™ 7.3.1 SmartIO for Solid-State Drives ソリューションガイド - Linux

ライトバックキャッシュのチューニング

writeback キャッシュを有効にすると、ファイルが明示的に「キャッシュなし」とマーク付けされている場合やキャッシュが満杯の場合を除いてディスクから読み込むすべてのデータをキャッシュに保存します。 書き込みの場合、特定の書き込みによりデータがキャッシュされます。ファイルをロードすることで、アプリケーションを高速化できます。キャッシュにファイルを固定すると、そのデータは退去させられません。一部のデータがすでにキャッシュされ、それに該当するディスクの部分が上書きされる場合、SmartIO は新しいデータをキャッシュデバイスに書き込んでキャッシュされたデータを最新のデータに保ちます。

データベーステンプレートを使うと、SmartIO はテンプレートのルールに従ってキャッシュを行います。

VxFS ファイルシステムの Oracle データベースの SmartIO キャッシュについて を参照してください。

次のチューニングパラメータを使って、キャッシュのサイズとキャッシュでのデータの保持期間を調整できます。

ノードごとのダーティデータに使う最大容量の設定

ダーティデータに使う最大保持期間の設定

ライトバック を有効にすると、ダーティデータに使うキャッシュの量を設定できます。 writeback_size 属性は、各ファイルシステムのライトバックデータに使うキャッシュ領域の最大容量を設定します。 最大値はノードごとに設定します。デフォルトでは、最大値はありません。最大値を設定する場合は、値を少なくとも 512 MB にする必要があります。

クラスタファイルシステムでは、writeback モードの SmartIO は他のノードの SSD キャッシュに各ノードのキャッシュデータを反映（ミラー化）します。 実際のディスク領域の使用率は、スタンドアロンファイルシステムに使う量の 2 倍です。ただし、反映データは最大サイズを考慮しません。 たとえば、writeback_size を 512 MB に設定すると、合計が 1024 MB でもクラスタファイルシステムは各ノードに最大 512 MB 使います。

次のコマンドを実行して、最大値を設定します。クラスタファイルシステムの場合、クラスタの各ノードに対してコマンドを実行して、クラスタ全体の設定を行います。

# sfcache set writeback_size=size

次に例を示します。

# sfcache set writeback_size=1g

次のコマンドを使って、現在値を表示します。

# sfcache stat cachearea_name

SmartIO キャッシュ統計の表示 を参照してください。

ダーティデータとは、ディスクにフラッシュされていないキャッシュ内のデータで、データディスクと同期しない状態です。保持期間により、ダーティデータがフラッシュされていない状態を継続する期間を決定します。デフォルトは 10 秒です。

クラスタファイルシステムの場合、クラスタの各ノードに対してコマンドを実行して、クラスタ全体の設定を行います。

# sfcache set writeback_interval=interval

次に例を示します。

# sfcache set writeback_interval=100

次のコマンドを使って、現在値を表示します。

# sfcache stat cachearea_name

SmartIO キャッシュ統計の表示 を参照してください。