Veritas InfoScale™ 7.3.1 SmartIO for Solid-State Drives ソリューションガイド - Linux

システムに複数のキャッシュ領域を設定する方法

1. 次のコマンドのいずれを使って、SSD デバイスで VxFS キャッシュ領域を作成します。

   • デバイスのディスクアクセス名（daname）を使って 1 つ以上のデバイスを指定します。デバイスは VxVM 用に初期化し、cdsdisk 形式である必要があります。

     # sfcache create [-t VxFS] [size] 
     daname[...] [--auto|--noauto] \
      [--default|--reserve] [cachearea_name]

     ここで、

     daname は、キャッシュ領域を作成するデバイスのディスクアクセス名を指定します。

     cachearea_name は、キャッシュ領域のカスタマイズした名前です。指定しない場合、SmartIO 機能によりキャッシュ領域の名前が自動的に生成されます。

     size はキャッシュ領域のサイズを指定します。デフォルトでは、デバイスで利用可能な容量のすべてがキャッシュ領域に使われます。

     --noauto|--auto はキャッシュ領域モードを指定します。デフォルトは --auto です。

     --default|--reserve はキャッシュ領域のタイプを指定します。デフォルトは --default です。

     次に例を示します。

     # sfcache create ssd1 --reserve cache1

   • キャッシュ領域に使うディスクグループとボリュームの名前を指定することもできます。この場合、サイズは指定できません。ボリューム全体がキャッシュ領域に使われます。

     # sfcache create [-t VxFS] [--noauto|--auto] [--default|--reserve]
      dg/vol

     ここで、

     --noauto|--auto はキャッシュ領域モードを指定します。デフォルトは --auto です。

     --default|--reserve はキャッシュ領域のタイプを指定します。デフォルトは --default です。

     dg/vol は、キャッシュ領域に使うディスクグループ名とボリューム名を指定します。SmartIO はキャッシュ領域にこの名前を使います。

     次に例を示します。

     # sfcache create --auto --reserve ssd_dg/ssd_vol

2. VxFS ファイルシステムをマウントし、ファイルシステムが使うキャッシュ領域を指定します。

   次の例では、cache1 を読み取りキャッシュに使い、cache2 をライトバックキャッシュに使います。

   # mount -t vxfs -o smartiomode=writeback,smartiocache=cache1:cache2 \
   /dev/vx/dsk/testdg/vol1 \
    /mnt1

   次の例では、cache1 を読み取りキャッシュに使います。

   # mount -t vxfs -o smartiomode=read,smartiocache=cache1 \
   /dev/vx/dsk/testdg/vol1 /mnt1

   次の例では、cache1 を読み取りキャッシュとライトバックキャッシュに使います。

   # mount -t vxfs -o smartiomode=writeback,smartiocache=cache1 \
   /dev/vx/dsk/testdg/vol1 /mnt1

   クラスタファイルシステムの場合、ファイルシステムは cluster オプションと smartiomode オプションを設定した両方のノードにマウントする必要があります。smartiomode はクラスタのすべてのノードで同じにする必要があります。

   CFS マウントの例:

   # mount -t vxfs -o cluster,smartiomode=writeback,\
   smartiocache=cache1:cache2 /dev/vx/dsk/testdg/vol1 /mnt1

   デフォルトキャッシュが存在し、smartiocache オプションが指定されていない場合、VxFS は指定されたキャッシュモードで自動的にデフォルトキャッシュを使います。

   # mount -t vxfs -o cluster,smartiomode=writeback,\
   /dev/vx/dsk/testdg/vol1 /mnt1

3. 必要に応じて、キャッシュの動作をさらにカスタマイズできます。

   キャッシュ動作のカスタマイズを参照してください。

   ライトバックキャッシュのチューニングを参照してください。