Veritas NetBackup™ CloudPoint インストールおよびアップグレードガイド
- 第 I 部 CloudPoint のインストールおよび構成
- CloudPoint のインストールの準備
- Docker イメージを使用した CloudPoint の配備
- CloudPoint クラウドプラグイン
- CloudPoint ストレージアレイプラグイン
- CloudPoint アプリケーションエージェントとプラグイン
- Oracle プラグインの構成に関する注意事項
- スナップショットのリストアについて
- SQL Server スナップショットのリストア後に必要な追加手順
- CloudPoint のエージェントレス機能を使用した資産の保護
- NetBackup でのボリュームの暗号化
- 第 II 部 CloudPoint のメンテナンス
Microsoft Azure プラグインの構成に関する注意事項
Microsoft Azure プラグインでは、仮想マシンレベルと管理対象ディスクレベルでスナップショットを作成、削除、リストアできます。
Azure プラグインを構成する前に、次の準備手順を完了します。
Azure プラグインの AAD (Azure Active Directory) アプリケーションを作成するには、Microsoft Azure ポータルを使用します。
リソースにアクセスするためのロールにサービスプリンシパルを割り当てます。
詳しくは、次の Azure のマニュアルに記載されている手順に従ってください。
表: Microsoft Azure プラグインの構成パラメータ
CloudPoint の構成パラメータ |
Microsoft 製品の同等の用語と説明 |
---|---|
テナント ID (Tenant ID) |
アプリケーションを作成した AAD ディレクトリの ID。 |
クライアント ID (Client ID) |
アプリケーション ID。 |
シークレットキー (Secret Key) |
アプリケーションのシークレットキー。 |
地域 (Regions) |
クラウド資産を検出する 1 つ以上の地域。 メモ: 行政クラウドを設定する場合は、US Gov アリゾナ、US Gov テキサス、または US Gov バージニアを選択します。 |
リソースグループの接頭辞 (Resource Group prefix) |
リソースグループ内のすべてのリソースを追加するために使用する文字列。 |
接頭辞が付いたリソースグループが見つからなくても資産を保護する (Protect assets even if prefixed Resource Groups are not found) |
このチェックボックスにチェックマークを付けるかどうかによって、資産がどのリソースグループにも関連付けられていない場合に、その資産を保護するかどうかを決めます。接頭辞が付いたリソースグループは、ソースの資産のリソースグループと同じ地域に存在する必要があります。 |
Azure プラグインを構成する前に、次の点を考慮します。
プラグインの現在のリリースでは、BLOB のスナップショットはサポートされていません。
CloudPoint では、現在、管理対象ディスクによってバックアップされた、Azure 管理対象ディスクと仮想マシンのスナップショットの作成とリストアのみをサポートしています。
CloudPoint では、Azure クラウド環境の資産のスナップショットのタグ付けはサポートされていません。Azure では、スナップショットごとに最大 15 個のタグがサポートされていますが、API を使用して手動で、または CloudPoint を使用して保護ポリシーを介して、スナップショットにタグを割り当てることはできません。
CloudPoint では、Azure 環境での Ultra SSD ディスク形式のスナップショット操作はサポートされていません。CloudPoint で Ultra ディスクが正常に検出された場合でも、そのようなディスク資産でトリガされるスナップショット操作は次のエラーで失敗します。
Snapshots of UltraSSD_LRS disks are not supported.
同じプラグインに対して複数の構成を作成する場合は、それらが異なるテナント ID の資産を管理していることを確認します。2 つ以上のプラグイン構成で、クラウド資産の同じセットを同時に管理しないようにする必要があります。
現在、CloudPoint では、そのような構成の作成はブロックされていません。プラグインの構成間にクラウド資産の重複がある場合は、そのようなプラグインの構成を削除して再度追加し、重複資産が存在しないようにして、構成の問題を解決する必要がある場合があります。
ただし、その構成の資産に関連付けられているスナップショットがある場合、CloudPoint では、プラグインの構成を削除することは許可されません。
スナップショットを作成するときに、Azure プラグインは各スナップショットに Azure 固有のロックオブジェクトを作成します。スナップショットは、Azure コンソールから、または Azure CLI または API 呼び出しからの予期しない削除を防ぐためにロックされます。ロックオブジェクトは、スナップショットと同じ名前になります。また、ロックオブジェクトには、スナップショットが属する、対応する VM または資産の ID が含まれる「
notes
」という名前のフィールドも含まれています。スナップショットロックオブジェクトの「
notes
」フィールドが変更または削除されていないことを確認する必要があります。変更または削除されていると、対応する元の資産からスナップショットの関連付けが解除されます。また、CloudPoint 2.2.1 以降で作成されたスナップショットの[既存のリストアを上書き (Overwrite existing restore)]オプションも無効になります。Azure プラグインは、ロックオブジェクトの「
notes
」フィールドの ID を使用して、たとえばインプレースリストア操作の一環として、ソースディスクを置換または削除するインスタンスにスナップショットを関連付けます。したがって、NetBackup 2.2.1 リリースにアップグレードした場合は、古いバージョンの CloudPoint を使用して作成されたスナップショットでは[既存のリストアを上書き (Overwrite existing restore)]オプションは利用できません。Azure プラグインは次の GovCloud (US) 地域をサポートします。
US Gov アリゾナ
US Gov テキサス
US Gov バージニア
CloudPointAzure プラグインは次の Azure リージョンをサポートしません。
場所
リージョン
米国
US DoD 中部
US DoD 東部
US Sec 西部
中国
CloudPoint は、中国のどのリージョンもサポートしていません。
中国東部
中国東部 2
中国北部
中国北部 2
ドイツ
ドイツ中部 (ソブリン)
ドイツ北東部 (ソブリン)
Microsoft Azure Gen2 形式の仮想マシンはサポートされません。Gen1 のイメージ形式を使用して VM を作成していることを確認します。
CloudPoint は、ストレージプールから作成された仮想ディスクまたはストレージ領域を備えた Windows システムのアプリケーションの一貫したスナップショットと個別ファイルのリストアをサポートしません。Microsoft SQL Server のスナップショットジョブでストレージプールのディスクを使用すると、エラーが発生してジョブが失敗します。ただし、接続状態にある仮想マシンのスナップショットジョブがトリガされると、ジョブは正常に実行されることがあります。この場合、ファイルシステムの静止およびインデックス付けはスキップされます。このような個々のディスクを元の場所にリストアするジョブも失敗します。この状況では、ホストがリカバリ不可能な状態になる可能性があり、手動でのリカバリが必要になる場合があります。