情報ライフサイクル管理の包括的なガイド

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情報は今や、大小を問わず、企業にとってなくてはならない存在です。データ主導の企業は、市場の要求に合わせて戦略を立てることで成功を収めています。企業は顧客が何を求めているかを把握し、それを提供しなければなりません。また、詳細な情報を収集し、綿密に分析することで、自社の製品やサービスに興味を持つターゲット市場の潜在顧客にアプローチすることができます。

 

あらゆる企業が、その存続と規模拡大に伴って収集、生成、保管している膨大な量の情報を扱っています。情報は企業の生産性と収益性を高める重要な要素であるため、適切に管理する必要があります。

 

企業では、データを収集、作成、分類、保管し、後に使われなくなったら削除します。そのため、情報ライフサイクル管理 (ILM) は、常に成長と進化を続ける企業には欠かせないものです。

 

ILM (ライフサイクル管理の一種) は、ビジネスデータをライフサイクル全体にわたって管理するためのベストプラクティスです。このようなソリューションによって、企業アプリケーションのパフォーマンスを向上させ、インフラコストを削減できるのです。また、企業データのリスク、コンプライアンス、ガバナンスの各フレームワークを提供することもできます。

 

したがって、企業は、階層型のエンタープライズデータ管理戦略を用いて ILM を使用し、インフラを最適化すると同時に、データガバナンスとコンプライアンスのための管理フレームワークを確立できます。

 

業界アナリストは、企業が利用しているデータの多くが最新のものではないと指摘しています。時間の経過とともにデータの価値が劇的に低下する中、情報技術のライフサイクル管理の確立が求められています。これにより、最新のアクティブなデータのみが貴重なティア 1 のコンピューティング、処理、ストレージリソースを消費し、すべてのデータはコンプライアンスポリシーに従い、そのライフサイクル全体にわたって管理されます。

 

情報ライフサイクル管理とは

 

情報ライフサイクル管理 (ILM) とは、データ (情報) の作成から廃棄までを監視し、その有用性を最適化し、コストを削減するものです。また、データがもたらすコンプライアンスや法的リスクを最小限に抑えることも目的としています。

 

ILM は、メタデータ、データ、アプリケーションに関連するサービスレベルと管理ポリシーを通じて、情報をビジネス要件に適合させることができます。

 

企業は、情報やデータをライフサイクル全体にわたって管理する必要があります。ILM は、記録を作成または受領した時点から始まり、その後、記録の使用、保守、保管、検索を扱います。最終段階では、確立された記録保持スケジュールに従って、情報は廃棄、破壊されるか、または恒久的に保持されます。

 

さらに、企業ではすべての情報を適切な保護とセキュリティによって管理しなければならず、特に個人情報や機密情報については注意が必要です。ILM のベストプラクティスには、ストレージの最適化に加え、データの品質、有用性、安全性を向上させる戦略にも関連します。

 

情報ライフサイクル管理の特徴

 

ILM には以下のようないくつかの特徴があります。

 

  • ビジネス中心: 企業は ILM を主要なプロセス、イニシアチブ、アプリケーションに統合することで、現在および将来の情報の増大と需要に対応する必要があります。

  • 一元管理: 企業は、自社の情報資産を ILM 戦略の対象に据える必要があります。

  • ポリシーベース: 企業は、すべてのプロセス、アプリケーション、リソースを網羅する ILM ポリシーを導入する必要があります。

  • 最適化: ILM 戦略では、さまざまなデータストレージ要件を考慮し、ビジネスデータの価値に基づいてリソースを配分する必要があります。

  • 異機種混在: ILM 戦略では、利用可能なあらゆる種類のオペレーティングシステムとストレージプラットフォームを考慮する必要があります。

     

情報ライフサイクル管理プロセス

 

情報管理のライフサイクルは、ビジネスや企業が事業を開始する前から始まっています。企業や団体は、重要な意思決定を行うための膨大な情報の収集を伴う市場調査を開始前に行います。これには、注力 (生産、販売、管理) すべき製品やサービス、重視すべき顧客や市場セグメント、適切な配置、価格、既存の競合などが含まれます。

 

事業の開始後には情報の作成と収集が始まり、その情報をもとにプロセスや手順を微調整していきます。そして作成、管理された情報を分類して保管し、必要なときに取り出せるようにします。

 

ビジネスや企業が成熟するにつれ、古い情報をアーカイブし、古くなったデータを削除していきます。また、保存されたデータを保護し、許可された人だけがアクセスできるようにします。そのため企業は継続的にデータを分析、評価し、戦略の策定や意思決定のプロセスに活用しています。

 

情報ライフサイクル管理ポリシー

 

ILM ポリシーは、管理プロセスを推進する包括的なデータストレージと情報ポリシーで構成されています。ILM ポリシーは、ビジネス上の目標や推進要因によって決定されるため、一般的には、全体的な IT 管理とガバナンス、変更管理プロセス、サービスレベル契約 (SLA)、システムの可用性とリカバリ時間などの情報ライフサイクル管理のフレームワークと連動しています。

 

情報ライフサイクル管理の目標

 

データの管理は難しい作業ですが、企業には意識しておくべき特定の目標があります。この目標は、情報の流れをスムーズにするための基盤となります。ILM には主に以下の目的があります。

 

  • データセキュリティと機密性: 膨大な量のデータが存在するということは、同様にこれまでにない量のリスクと脅威が存在するということです。今日、データはデジタル世界の新しい通貨といっても過言ではないため、そのセキュリティは個人や企業にとって非常に重要です。そのためデータのセキュリティを保護し、権限のない第三者のユーザーからのアクセスを防ぎ、マルウェアや破損から保護する必要があります。

  • 可用性: データはデジタル世界の原動力であるため、当然ながら、必要なときにすぐに利用できなければなりません。可用性がなければ、以前のプロセスの情報に関連するプロセスまで連鎖的に障害が及ぶことがあるため、ILM ではデータを主な目的の 1 つとしています。

  • 完全性: データは日常業務の中で使用されるため、使用するたびに何度も修正や編集が行われます。さらに、クラウドコンピューティングや IoT (モノのインターネット) のようなデータ中心の技術の導入も進んでいます。したがって、いかなる場合も、すべてのユーザーに正しい情報が提供され、変更が反映されることを保証するには、データの整合性が必要です。

     

情報ライフサイクル管理戦略

 

ILM 戦略を策定することで、企業はデータ、情報、ストレージメディアをどのように扱うかを決定したり、多層的な保護を活用したりできます。

 

  • 振り返って見る: ビジネスデータ、情報、アプリケーションに何らかの問題が発生した場合、バックアップがなければ、過去にさかのぼって修正したり、レコードを探してアクセスしたりすることはできません。そのため、データや情報の ILM フレームワークの中で、さまざまなライフサイクルを管理、調整するために、情報ライフサイクル保護戦略が必要となります。

  • 将来と過去を考える: 読み取りの観点では、データはその間隔が異なっても、一定期間を置いて読み取るとしても、有効であり続けます。そして企業は常に新しいデータ、メタデータ、コピー、コピーのコピーを生み出しています。従って、ベースデータが静的で不変であることを理解すれば、企業は、静的データの保護頻度を上げるなど、将来的にどのように保護していくべきかを考えることができます。

  • 本質を見極める: 企業は、データ、情報、メディアのストレージの共通点と相違点、および関連する ILM と多層的な保護について把握しています。それゆえ、価値を引き出し、複雑さや高いコストを排除して、成長を維持することができるのです。そのためには、まず情報管理とともに、記憶媒体、バックアップ、対応するライフサイクルを見直すことから始めます。

     

情報ライフサイクル管理が必要な理由

 

上記の ILM の定義によると、銀行、通信、保険などのデータ中心のビジネスには ILM が不可欠です。その他にも、以下のように ILM ポリシーを導入する理由があります。

 

  1. コンプライアンス問題の難しさを実感している

     

国や県の法令を遵守することは、すべての企業にとって必須です。これは、ビジネスデータがきちんと管理されているからこそ可能になります。たとえば、銀行業界では、すべての企業が顧客情報を安全に保つことが求められています。また、取引の詳細、社会保障の詳細、連絡先などの情報も保持しています。

 

そのため、現在の顧客と過去の顧客を把握するために、情報を検証、更新、保持する必要があります。同様に、税務関連のデータを保存し、関係当局に定期的に提出しなければなりません。ILM は、企業の定期的な情報更新と期限内の適切な形式での提出を支援するものです。

 

        2. いくつかの法的措置に直面している

 

ベンダーや顧客から決まって訴訟を起こされている企業は、データベースの情報を分析する必要があります。メタデータがあれば、なぜ法的措置を受けることになったのか、十分な情報を得て是正することができます。また、このデータは、企業が法的措置への対抗に十分な証拠を提供するのにも役立ちます。

 

        3. 最適なパフォーマンスが得られない

 

プロセスを最適化するには、そのパフォーマンスを数値化し、計画と比較して初めて可能になります。関連するプロセスを追跡することで、最終的にはタスク完了までの時間を把握し、成功率や失敗率を測定することができます。

 

たとえば、電子商取引ビジネスでは、顧客が Web サイトにアクセスしている時間、完了したトランザクションの量、トランザクションごとにかかった時間などの貴重な情報が得られ、オーナーは Web サイトのパフォーマンスを最適化できます。

 

        4. 迅速かつ効果的なカスタマーサービス

 

電話番号からすぐに顧客情報を取り出せる企業は、顧客の目には信頼となって映ります。顧客からの問い合わせを迅速に解決し、カスタマーサービスと顧客満足度を向上させることができます。その結果、ブランドロイヤリティと良い評価が生まれ、新しいビジネスを引き寄せることができるのです。

 

情報ライフサイクル管理のフェーズ

 

業界によって、ILM の段階は異なります。しかし、大まかには以下のようなフェーズに分類することができます。

 

  1. データ収集

     

企業は、オンラインおよびオフラインの信頼できる情報源からデータを収集します。ソーシャルメディアネットワークやインターネットは、無料、有料を問わず、大量の利用可能なデータを収集できる優れた情報源です。企業によっては、要件に基づいて信頼できる情報を提供してくれるところもあり、そのほうが価値があります。

 

        2. データ作成

 

企業が事業を開始すると、大規模な情報の生成と収集が始まります。出勤、在庫、請求書、苦情、問い合わせ、その他の取引など、すべてのプロセスでデータを毎日記録し、デジタルで保存しています。

 

        3. データの分類

 

企業では、収集したデータや入力したデータを分類してから保存します。分類することで、データを効率的に保存、検索しやすくなります。大企業では、情報を分類して保存するデータベースを管理し、多くの処理機能を提供することで、情報の価値を高めています。データを階層化して保存、分類することで、効率的な検索や管理を実現します。

 

        4.データアーカイブ

 

長期間データを収集、蓄積していると膨大な量になり、情報の整理や保存が困難になります。そのため、保存したデータを定期的に文書化してアーカイブして、必要なときに利用できるようにし、頻繁に行われるクエリーやトランザクションで最新かつ関連性の高いデータのみを使用できるようにすることが重要です。

 

        5. データセキュリティ

 

リアルタイムでもアーカイブでも、企業はデータを安全に保管する必要があります。データプライバシーに対する脅威や悪質な攻撃者による攻撃が世界中で増加しているため、サイバーセキュリティは情報のライフサイクル保護に不可欠です。

 

        6. データの廃棄

 

プロセスの変更、ポリシーの変更、より良い戦略の導入など、いくつかの理由により、データは時間とともに陳腐化します。古いデータは、データのセキュリティ、処理、保管、検索にかかるコストのために、企業にとってかなりの負担となります。古いデータを削除するには、定期的な情報評価が必要です。

 

        7. データの割り当て

 

保管しているものを活用するためには、見極めが必要です。データ管理にはコストがかかり、慎重な評価を頻繁に行う必要があります。大量のデータはまとめて保存すれば、後でコンピューティングに使用できます。また、古いデータを検索して分析すれば、比較や、経営判断に役立つパターンの特定も可能になります。

 

レコードと情報ライフサイクル管理

 

レコード管理は、ILM 戦略全体の中でも重要な位置を占めています。レコードの可用性と真正性を長期にわたって確保し、企業の使命達成や意思決定につなげることができます。また、業界の規制や国の法律の遵守にも役立ちます。

 

レコード管理ポリシーは、レコード管理「情報ライフサイクルポリシー」の中心になるものです。企業がレコードとして残す情報やデータを定義します。また、このようなポリシーでは、レコード管理、保存期間、安全な破棄の手順も定義します。

 

情報ライフサイクル管理のメリット

 

ILM のメリットは、ビジネスごとに異なります。カスタマーサービスからコンテンツ管理まで、情報は今や競争の激しい市場で企業が生き残り、成功するための原動力となっています。

 

ILM を導入することで、データ管理が一変し、IT リソースやシステムの簡素化と統合により、企業に大きなメリットをもたらします。また、保存されている情報の増加を抑え、企業の ILM への投資をサポートすることで、特定のビジネス機能の明らかな向上をもたらします。

 

ILM の主なメリットは以下のとおりです。

 

  • リスクの低減: ILM によって期限切れの情報や不要な情報が減少するため、データの発見と管理が容易になります。重要でない情報量を減らすことで、データの損失、漏洩、好ましくないコンテンツの発見などのリスクを軽減できます。また、電子的に保存された情報 (ESI) がどこにあるかを把握している企業は、検索時に重要なデータを見落とす可能性を減らすことができます。

  • コンテンツマネジメント: ILM を使用すると、企業はコンテンツを作成または収集した時点から、保存、廃棄に至るまで管理できるようになります。

  • サービスの向上: 電子情報開示、レコード管理、アーカイブは、法務部門や IT 部門を疲弊させる厄介なものではなくなるかもしれません。事業部門と法務部門は、顧客へのサービスやビジネス戦略の実行に時間と労力を割けるようになり、電子情報開示や情報管理の要求を減らすことができます。

  • コスト削減: 企業は、優れた ILM ソリューションを使用することで、ストレージ、法的保持、電子情報開示のコストを削減できます。「デジタルの残骸」を減らすことで、ビジネス全体の検索範囲が狭くなり、情報を迅速に見つけられる可能性が高まります。さらに、重複したデータや付加価値のないデータを削減すると、情報開示のコストに直接的な影響を及ぼします。

  • 情報への迅速なアクセス: ILM に基づいて作成、収集、保存されたデータを分類することで、企業はより迅速に情報にアクセスすることができます。

  • より効果的なガバナンス: ILM により、企業に利益をもたらす管理統制を導入できます。ILM には、ビジネス全体の情報管理が向上するという効果もあります。

     

結論

 

興味深い点は、オンラインショップから銀行、通信、保険まで、業界を問わず、ILM が共通していることです。情報は、ある時点で必ず ILM の段階を経るのです。

 

企業は、市場データを収集して実現可能性を判断し、競合を理解することから ILM を開始します。次に、ILM ツールを使って情報を生成および収集し、さまざまな理由の下に分類、保管します。その後、ビジネスインテリジェンスツールを使用して、プロセスの分析と微調整を行うのです。

 

企業は、収集、作成、分析、保存されている情報に大きく依存しています。そのため、自社の情報資産や利益を守るために、データセキュリティを重要視する必要があります。また、レコード管理を利用して情報のアーカイブや廃棄を行えば、ストレージスペースを節約し、関連コストを最小限に抑えることができます。 

 

要するに、企業が ILM を革新的に実現すればするほど、その恩恵を受けることができるということです。

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