NetBackup™ アップグレードガイド
- 概要
- NetBackup 10.3 の変更について
- アップグレード計画
- プライマリサーバーのアップグレード
- メディアサーバーのアップグレード
- NetBackup の MSDP のアップグレード
- クライアントのアップグレード
- VxUpdate を使用した NetBackup 配備の管理
- 付録 A. 参照先
NetApp クラスタのためのアップグレード前の追加手順
NetBackup のアップグレード後、すべてが問題なく機能するように、NetApp クラスタ構成を確認するという追加手順が必要になる場合があります。表: 追加で必要な NetApp クラスタの変更 に、さまざまな構成と続行方法を示します。
注意:
アップグレードの後にモードが Node Scope から Vserver 対応に変わる場合、追加手順が必要になります。追加手順を実行しないと、データリスクの原因になります。
表: 追加で必要な NetApp クラスタの変更
アップグレード時の NetApp クラスタモード |
アップグレード後の NetApp クラスタモードへの変更 |
詳細情報 |
---|---|---|
Node scope mode |
変更なし |
Veritas と NetApp 社は、早い段階での Vserver 対応モードへの変更を推奨しています。 |
Node scope mode |
Vserver 対応モードへの変更 |
追加手順が必要です。 |
Vserver 対応モード |
なし |
追加手順が必要です。 「Vserver 対応モードの NetApp クラスタに必要な追加の変更」を参照してください。 |
メモ:
メディアサーバーが Vserver 対応モードを検出すると、以前のリリースの NetBackup を実行している他のメディアサーバーでは、それ以上のバックアップアクティビティが実行されません。
Node Scope Mode から Vserver 対応モードに変わる場合は、次のことを行う必要があります。
Node Scope Mode から Vserver 対応モードに変わるための追加手順
- Node Scope Mode を無効にすることにより、クラスタ上の Vserver 対応モードを有効にします。
- クラスタノードにテープデバイスが接続されている場合、その再設定が必要です。デバイス構成用 NDMP ホストとしてクラスタ管理論理インターフェース (LIF) を使用するようにテープデバイスを設定します。NetBackup は、デバイス構成用にノード名の使用をサポートしません。
詳しくは、『NetBackup NAS 管理者ガイド』を参照してください。
- バックアップで使用するすべての LIF に信用証明を付与します。
このアクティビティには、バックアップポリシー用に使われる Vserver データ LIF に加えてクラスタ管理 LIF も含まれます。
詳しくは、『NetBackup NAS 管理者ガイド』を参照してください。
- 環境内のすべての既存 NDMP ホストに対してデータベースを更新します。次のコマンドを使って、データベースを更新します。
tpautoconf - verify NDMP_host_name
- クラスタ LIF を使うのにクラスタのノード名を使用するストレージユニットを更新するか、置換します。
- クラスタをバックアップする既存のポリシーを更新するか、置換します。
クライアント名としてデータ LIF かクラスタ管理 LIF のいずれかを使用する必要があります。NetBackup はクライアント名としてノード名の使用をサポートしません。バックアップ選択項目も修正の必要がある場合があります。
- クラスタ管理 LIF をホストしない各ノードに対してクラスタ間管理 LIF を追加します。
NetApp クラスタでは、NDMP 3-Way バックアップまたは NDMP リモートバックアップの実行にこのアクティビティが必要です。この LIF がない場合は、クラスタ管理 LIF と同じノードでホストされていないボリュームからのすべての 3-Way バックアップまたはリモートバックアップが失敗します。
- 古いイメージをリストア、検証、複製するには、代替読み込みホストを使用することが必要になる場合があります。
Vserver 対応モードの NetApp クラスタに必要な追加の変更
- 各 Vserver で tpautoconf コマンドを実行します。このコマンドは Vserver に対するクレデンシャルを備えているメディアサーバーから実行する必要があります。
tpautoconf - verify ndmp_host
コマンドが正常に実行されれば、次のような nbemmcmd 出力が表示されます。
servername1@/>nbemmcmd -listsettings -machinename machinename123 - machinetype ndmp NBEMMCMD, Version: 7.7 The following configuration settings were found: NAS_OS_VERSION="NetApp Release 8.2P3 Cluster-Mode" NAS_CDOT_BACKUP="1" Command completed successfully. NAS_OS_VERSION displays the NetApp Version. NAS_CDOT_BACKUP tells us if NetBackup uses the new cDOT capabilities.
新しい Vserver が追加される場合、tpautoconf - verify ndmp_host コマンドは必須ではありません。
- 必要に応じて NDMP クラスタにデバイスを追加し、クラスタ管理 LIF を使ってアクセスします。デバイスを追加する場合は、そのデバイスを検出する必要があります。
- 新しく検出されたデバイスに対してストレージユニットを追加します。
- クラスタをバックアップする既存のポリシーを更新します。
クライアント名としてデータ LIF かクラスタ管理 LIF のいずれかを使用する必要があります。NetBackup はクライアント名としてノード名の使用をサポートしません。バックアップ選択項目も修正の必要がある場合があります。