NetBackup™ トラブルシューティングガイド
- 概要
- トラブルシューティングの手順
- トラブルシューティング手順について
- NetBackup の問題のトラブルシューティング
- インストールの問題のトラブルシューティング
- 構成の問題のトラブルシューティング
- デバイス構成の問題の解決
- プライマリサーバーおよびクライアントの検証
- メディアサーバーおよびクライアントの検証
- UNIX クライアントとのネットワーク通信の問題の解決
- Windows クライアントとのネットワーク通信の問題の解決
- vnetd プロキシ接続のトラブルシューティング
- セキュリティ証明書失効のトラブルシューティング
- クラウドプロバイダの無効化された SSL 証明書の問題のトラブルシューティング
- クラウドプロバイダの CRL のダウンロードに関する問題のトラブルシューティング
- ホストの CRL が証明書失効のトラブルシューティングに与える影響
- 証明書が失効しているまたは CRL が使用できないため、NetBackup のジョブが失敗する
- 明らかなネットワークエラーが原因で NetBackup ジョブが失敗する
- 利用不能なリソースが原因で NetBackup ジョブが失敗する
- プライマリサーバーのセキュリティ証明書が失効している
- NetBackup ホストの証明書の状態の確認
- 外部 CA が署名した証明書の無効化に関する問題のトラブルシューティング
- ネットワークとホスト名のトラブルシューティングについて
- NetBackup のホスト名およびサービスエントリの検証
- bpclntcmd ユーティリティについて
- [ホストプロパティ (Host Properties)]を使用した構成設定へのアクセス
- 空きがなくなったディスクの問題の解決
- 凍結されたメディアのトラブルシューティングについての注意事項
- NetBackup Web サービスの問題のトラブルシューティング
- NetBackup Web サーバー証明書の問題のトラブルシューティング
- PBX の問題の解決
- リモートホストの検証に関する問題のトラブルシューティング
- 自動イメージレプリケーションのトラブルシューティング
- ネットワークインターフェースカードのパフォーマンスのトラブルシューティング
- bp.conf ファイルの SERVER エントリについて
- 使用できないストレージユニットの問題について
- Windows での NetBackup 管理操作のエラーの解決
- UNIX コンピュータの NetBackup 管理コンソールに表示されるテキストの文字化けの解決
- NetBackup Web UI と NetBackup 管理コンソールのエラーメッセージのトラブルシューティング
- NetBackup 管理コンソールでのログと一時ファイルの保存に必要な追加のディスク容量
- 外部 CA の構成後に NetBackup 管理コンソールにログオンできない
- ファイルベースの外部証明書の問題のトラブルシューティング
- 外部証明書の構成に関する問題のトラブルシューティング
- Windows 証明書ストアの問題のトラブルシューティング
- バックアップエラーのトラブルシューティング
- NAT クライアントまたは NAT サーバーのバックアップエラーの問題のトラブルシューティング
- NetBackup Messaging Broker (または nbmqbroker) サービスに関する問題のトラブルシューティング
- Windows システムの電子メール通知に関する問題のトラブルシューティング
- KMS 構成の問題のトラブルシューティング
- キーサイズが大きいことによる NetBackup CA の移行を開始するときの問題のトラブルシューティング
- 特権のないユーザー (サービスユーザー) アカウントに関する問題のトラブルシューティング
- auth.conf ファイルのグループ名の形式に関する問題のトラブルシューティング
- VxUpdate パッケージ追加処理のトラブルシューティング
- FIPS モードの問題のトラブルシューティング
- マルウェアスキャンの問題のトラブルシューティング
- 移動中のデータの暗号化が有効になっている NetBackup ジョブの問題のトラブルシューティング
- 非構造化データのインスタントアクセスの問題のトラブルシューティング
- 多要素認証の問題のトラブルシューティング
- マルチパーソン認証の問題のトラブルシューティング
- NetBackup Scale-Out Relational Database への接続に関するトラブルシューティング
- NetBackup ユーティリティの使用
- NetBackup のトラブルシューティングユーティリティについて
- NetBackup デバッグログの分析ユーティリティについて
- ログアシスタントについて
- ネットワークトラブルシューティングユーティリティについて
- NetBackup サポートユーティリティ (nbsu) について
- NetBackup の一貫性チェックユーティリティ (NBCC) について
- NetBackup の一貫性チェックの修復 (NBCCR) ユーティリティについて
- nbcplogs ユーティリティについて
- ロボットテストユーティリティについて
- NetBackup Smart Diagnosis (nbsmartdiag) ユーティリティについて
- ジョブ ID ごとのログ収集について
- ディザスタリカバリ
- ディザスタリカバリについて
- ディザスタリカバリの要件について
- ディザスタリカバリパッケージ
- ディザスタリカバリ設定について
- バックアップに関する推奨事項
- UNIX および Linux のディスクリカバリ手順について
- UNIX および Linux のクラスタ化された NetBackup サーバーのリカバリについて
- Windows のディスクリカバリ手順について
- Windows のクラスタ化された NetBackup サーバーのリカバリについて
- ディザスタリカバリインストール後のクラスタ化されたプライマリサーバーでの証明書の生成
- ディザスタリカバリパッケージのリストアについて
- DR_PKG_MARKER_FILE 環境変数について
- Windows でのディザスタリカバリパッケージのリストア
- UNIX でのディザスタリカバリパッケージのリストア
- NetBackup カタログのリカバリについて
- カタログバックアップ処理について
- NetBackup カタログまたは NetBackup カタログイメージファイルのリカバリの前提条件
- Windows コンピュータでの NetBackup カタログリカバリについて
- ディスクデバイスからの NetBackup カタログリカバリについて
- NetBackup のカタログリカバリとシンボリックリンクについて
- NetBackup カタログリカバリについて
- NetBackup ディザスタリカバリ電子メールの例
- NetBackup カタログ全体のリカバリについて
- カタログリカバリ前の NAT メディアサーバーとの接続の確立
- NetBackup カタログイメージファイルのリカバリについて
- NetBackup データベースのリカバリについて
- NetBackup アクセス制御が構成されている場合の NetBackup カタログのリカバリ
- カタログバックアップのプライマリコピー以外からのカタログのリカバリNetBackup
- ディザスタリカバリファイルを使用しない NetBackup カタログのリカバリ
- コマンドラインからの NetBackup のユーザー主導オンラインカタログバックアップのリカバリ
- NetBackup オンラインカタログバックアップからのファイルのリストア
- NetBackup オンラインカタログリカバリメディアの凍結の解除
- カタログバックアップ中に終了状態 5988 が表示されたときに実行する手順
NetBackup デバッグログの分析ユーティリティについて
デバッグログの分析ユーティリティを使用すると、NetBackup の既存のデバッグ機能が拡張され、ジョブのデバッグログが 1 つに統合された形式で提供されます。
NetBackup ジョブは、複数のサーバーに分散された複数のプロセスにまたがって実行されます。
NetBackup ジョブをトレースするには、複数のホスト上の複数のログファイルのメッセージを参照し、それらを関連付ける必要があります。ログの分析ユーティリティを使用すると、ジョブのデバッグログが 1 つに統合された形式で提供されます。このユーティリティによって、ジョブの実行時にサーバー間にわたって実行されたすべてのプロセスのログがスキャンされます。ユーティリティでは、クライアント、ジョブ ID、ジョブの開始時刻およびジョブに関連付けられているポリシーごとにジョブの情報を統合できます。
表: NetBackup デバッグログの分析ユーティリティ では、ログの分析ユーティリティについて説明します。各ユーティリティのパラメータ、制限事項および使用例を表示するは、-help オプションを使用してコマンドを実行します。すべてのコマンドは管理者権限を必要とします。ログの分析ユーティリティは、NetBackup サーバーがサポートされているすべてのプラットフォームで利用できます。
メモ:
ユーティリティはサポート対象のプラットフォームで起動する必要があります。ただし、このユーティリティは UNIX と Windows のほとんどの NetBackup クライアントプラットフォームとサーバープラットフォームのデバッグログファイルを分析できます。
表: NetBackup デバッグログの分析ユーティリティ
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ユーティリティ |
説明 |
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backupdbtrace |
指定した NetBackup データベースバックアップジョブのデバッグログメッセージが統合され、標準出力に書き込まれます。メッセージは時間順にソートされます。backupdbtrace では、リモートサーバーとクライアント間のタイムゾーンの相違およびクロックのずれに対する補正が試行されます。 少なくとも、プライマリサーバー上の admin およびメディアサーバー上の bptm と bpbkar のデバッグログを有効にする必要があります。最良の結果を得るには、ログ記録レベルを 5 に設定し、前述のプロセスに加えて、プライマリサーバー上の bpdbm およびすべてのサーバー上の bpcd のデバッグログを有効にします。 backupdbtrace の詳しい説明については、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。 |
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backuptrace |
指定したバックアップジョブ (オンラインホットカタログバックアップを含む) に関連するデバッグログの行が標準出力にコピーされます。 backuptrace ユーティリティは、通常のファイルシステム、データベース拡張機能および代替バックアップ方式のバックアップジョブに対して使用できます。このユーティリティを使用すると、指定した NetBackup ジョブのデバッグログが統合されます。ユーティリティによって、関連するデバッグログのメッセージが標準出力に書き込まれ、時間順にソートされます。backuptrace では、リモートサーバーとクライアント間のタイムゾーンの相違およびクロックのずれに対する補正が試行されます。出力は、タイムスタンプ、プログラム名、サーバー名またはクライアント名による sort や grep の実行が比較的容易な形式で生成されます。 backuptrace ユーティリティを使用するには、プライマリサーバー上の nbpem、nbjm および nbrb のログが必要です。また、メディアサーバー上の bpbrm と bptm または bpdm、およびクライアント上の bpbkar のデバッグログを有効にする必要があります。最良の結果を得るには、ログ記録レベルを 5 に設定します。前述のプロセスに加えて、プライマリサーバー上の bpdbm と bprd およびすべてのサーバーとクライアント上の bpcd のデバッグログを有効にします。 backuptrace の詳しい説明については、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。 |
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bpgetdebuglog |
backuptrace と restoretrace.このプログラムは単独で使うこともでき、すべての NetBackup サーバープラットフォームで利用できます。 bpgetdebuglog を実行すると、指定したデバッグログファイルの内容が標準出力に表示されます。リモートマシンのパラメータだけを指定した場合、bpgetdebuglog ではローカルコンピュータとリモートコンピュータ間のクロックのずれの秒数が標準出力に表示されます。 bpgetdebuglog の詳しい説明については、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。 |
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duplicatetrace |
指定した NetBackup 複製ジョブのデバッグログが統合され、標準出力に書き込まれます。メッセージは時間順にソートされます。duplicatetrace では、リモートサーバーとクライアント間のタイムゾーンの相違およびクロックのずれに対する補正が試行されます。 少なくとも、プライマリサーバー上の admin およびメディアサーバー上の bptm または bpdm のデバッグログを有効にする必要があります。最良の結果を得るには、ログ記録レベルを 5 に設定し、前述のプロセスに加えて、プライマリサーバー上の bpdbm およびすべてのサーバーとクライアント上の bpcd のデバッグログを有効にします。 duplicatetrace の詳しい説明については、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。 |
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importtrace |
指定した NetBackup インポートジョブのデバッグログメッセージが統合され、標準出力に書き込まれます。メッセージは時間順にソートされます。importtrace では、リモートサーバーとクライアント間のタイムゾーンの相違およびクロックのずれに対する補正が試行されます。 少なくとも、プライマリサーバー上の admin のデバッグログを有効にする必要があります。bpbrm については、メディアサーバー上の you must enable debug logging for bptm と tar のデバッグログを有効にする必要があります。最良の結果を得るには、ログ記録レベルを 5 に設定し、前述のプロセスに加えて、プライマリサーバー上の bpdbm およびすべてのサーバーとクライアント上の bpcd のデバッグログを有効にします。 importtrace の詳しい説明については、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。 |
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restoretrace |
指定したリストアジョブに関連するデバッグログの行が標準出力にコピーされます。 restoretrace ユーティリティを実行すると、指定した NetBackup リストアジョブのデバッグログが統合されます。ユーティリティによって、指定したジョブに関連するデバッグログのメッセージが標準出力に書き込まれ、時間順にソートされます。restoretrace では、リモートサーバーとクライアント間のタイムゾーンの相違およびクロックのずれに対する補正が試行されます。出力は、タイムスタンプ、プログラム名、サーバー名またはクライアント名による sort や grep の実行が比較的容易な形式で生成されます。 少なくとも、プライマリサーバー上の bprd のデバッグログを有効にする必要があります。また、メディアサーバー上の bpbrm と bptm または bpdm、およびクライアント上の tar のデバッグログを有効にします。最良の結果を得るには、ログ記録レベルを 5 に設定し、プライマリサーバー上の bpdbm およびすべてのサーバーとクライアント上の bpcd のデバッグログを有効にします。 restoretrace の詳しい説明については、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。 |
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verifytrace |
指定した検証ジョブのデバッグログメッセージが統合され、標準出力に書き込まれます。時間順にメッセージをソートします。verifytrace コマンドは、リモートサーバーとクライアント間のタイムゾーンの違いとクロックのずれに対する補正を試行します。 少なくとも、プライマリサーバー上の admin およびメディアサーバー上の bpbrm、bptm (または bpdm) と tar のデバッグログを有効にする必要があります。最良の結果を得るには、ログ記録レベルを 5 に設定し、前述のプロセスに加えて、プライマリサーバー上の bpdbm およびすべてのサーバーとクライアント上の bpcd のデバッグログを有効にします。 verifytrace の詳しい説明については、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。 |
メディアおよびデバイスの管理ログは分析されません。
レガシーデバッグログファイルは、サーバーおよびクライアント上の標準の場所に存在する必要があります。
UNIX の場合
/usr/openv/netbackup/logs/<PROGRAM_NAME>/log.mmddyy
Windows の場合
install_path\NetBackup\Logs\<PROGRAM_NAME>\mmddyy.log
今後、分析されたログファイルを代替パスに配置できるオプションが追加される可能性があります。
メモ:
統合ログ機能を使用するプロセスの場合、ログディレクトリは自動的に作成されます。
統合されたデバッグログには、関連のないプロセスからのメッセージが表示される場合があります。ジョブの実行時間外のタイムスタンプを持つ bprd、nbpem、nbjm、nbrb、bpdbm、bpbrm、bptm、bpdm および bpcd からのメッセージは無視できます。
daystamp.millisecs.program.sequence machine log_line
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daystamp |
yyyymmdd 形式のログの日付。 |
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millisecs |
ローカルコンピュータで午前 0 時から経過したミリ秒数。 |
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program |
ログが記録されるプログラム名 (BPCD、BPRD など)。 |
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sequence |
デバッグログファイル内の行番号。 |
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machine |
NetBackup サーバーまたはクライアントの名前。 |
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log_line |
デバッグログファイルに表示される行。 |
詳しくは、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。