Enterprise Vault™ PST 移行
- 本書について
- PST 移行の概要
- PST ファイルの所有権
- PST 移行: スクリプト
- PST 移行: ウィザードの使用
- PST 移行検索および移行
- PST 移行: クライアント主導型移行
PST スクリプトによる移行の準備
Policy Manager は、限られた数のみの Exchange PST 移行ポリシーの設定を使います。Enterprise Vault は、Enterprise Vault インストールの次の設定に従って PST ファイルからアイテムをアーカイブします。
Enterprise Vault は、Exchange PST 移行ポリシーのプロパティの[メッセージクラス]ページでアーカイブ対象として定義している種類のアイテムのみをアーカイブします。
移行は、ストレージサービス用に設定したレジストリ設定に従います。
カスタマイズされたショートカットを Exchange PST 移行ポリシーの[ショートカットの内容]タブで設定した場合は、PST 移行でこれらの設定が使われます。それ以外では、Exchange メールボックスポリシーで設定しているショートカットの内容の設定が使われます。
PST 移行時に、アイテムは特定の保持カテゴリに割り当てられます。
メモ:
Enterprise Vault には保持フォルダや分類機能など、指定した保持カテゴリを上書きできる機能があります。保持について詳しくは、『管理者ガイド』を参照してください。
移行時に PST ファイルが使われていることがないようにしてください。そのため、ユーザーが PST ファイルを開いていないことを確認してください。PST ファイルを移動したほうがよい場合もあります。
最適な手順はすべての PST ファイルを同じ場所に収集して移行することです。これにより、初期化ファイルの生成、権限の割り当て、ファイルの管理が容易になります。ただし、同じ名前の PST ファイルが存在する場合は一部のファイル名が競合することがあります。マーク付けされない PST ファイルは PST に識別情報が存在しない場合があるので所有者を確認する必要があります。
ボルトサービスアカウントには PST ファイルに対するフルコントロールアクセス権が必要です。
移行先のボルトストア用のストレージサービスが実行されている必要があります。
パスワードで保護された PST ファイルは処理できません。その内容を移行する前に、このような保護を削除する必要があります。
代わりに、PST 移行時に Enterprise Vault が PST パスワードを上書きできるようにすることも可能です。パスワードを上書きするには、[個人用ストアの管理]プロパティの[全般]タブで[パスワード保護した PST ファイルのパスワードを上書き]を有効にします。
移行の終了時に自動 PST 圧縮機能を使う場合は、圧縮用にディスク容量が余分に必要になります。PST ファイルの最大サイズにそのサイズの約 5% を加えた容量が必要になります。移行後に PST ファイルを削除する予定がある場合は、圧縮を無視することもできます。
Policy Manager による移行では、メールボックスに送信禁止または送受信禁止のどちらかのメールボックスの制限が設定されていると、メールボックスの空き容量の限度がチェックされます。この両方の限度を設定した場合は、Policy Manager は空き容量の下限を超えるアイテムをメールボックスに移動しません。どちらか 1 つの限度のみが設定されている場合、Policy Manager はその限度に従います。
空き容量の限度のためにアイテムがメールボックスに移動されなかったとしても、アイテムは適切なアーカイブに引き続きアーカイブされることに注意してください。この場合は、アイテムをメールボックスに移動するために、メールボックスクォータを増やしてから PST ファイルを再度移行できます。