Veritas NetBackup™ AdvancedDisk ストレージソリューションガイド
- AdvancedDisk の概要
- AdvancedDisk のライセンス
- AdvancedDisk の構成
- NetBackup AdvancedDisk ストレージ暗号化のキー管理の構成
- AdvancedDisk ストレージサーバーの構成
- AdvancedDisk ディスクプールの構成
- AdvancedDisk ストレージユニットの構成
- ストレージライフサイクルポリシーの作成
- AdvancedDisk の管理
- AdvancedDisk ストレージサーバーの管理
- AdvancedDisk ディスクプールの管理
- 詳しい AdvancedDisk ストレージの使用状況情報の表示
- AdvancedDisk のトラブルシューティング
[耐性ネットワーク (Resilient Network)]プロパティ
[耐性ネットワーク (Resilient Network)]のプロパティはマスターサーバー、メディアサーバー、およびクライアントに表示されます。メディアサーバーとクライアントの場合、[耐性ネットワーク (Resilient Network)] のプロパティは読み取り専用です。ジョブが実行されると、マスターサーバーは現在のプロパティでメディアサーバーとクライアントを更新します。
[耐性があるネットワーク (Resilient Network)]のプロパティで NetBackup を耐性のあるネットワーク接続を使用するように設定できます。 耐性のある接続はクライアントと NetBackup メディアサーバー間のバックアップと復元トラフィックが WAN などの高遅延、低帯域幅ネットワークで効果的に機能できるようにします。データは WAN 経由で中央のデータセンターのメディアサーバーに移動します。
NetBackup はリモートクライアントと NetBackup メディアサーバー間のソケット接続を監視します。可能であれば、NetBackup は切断された接続を再確立し、データストリームを再同期します。NetBackup はまた遅延の問題を解決して、切断されていないデータストリームを維持します。耐性のある接続は 80 秒までのネットワーク割り込みを存続できます。耐性のある接続は 80 秒以上、割り込みを存続させることがあります。
NetBackup Remote Network Transport Service はコンピュータ間の接続を管理します。Remote Network Transport Service はマスターサーバー、クライアント、そしてバックアップまたはリストアジョブを処理するメディアサーバー上で実行されます。接続が割り込まれたり、失敗したりすると、サービスは接続を再確立し、データを同期しようとします。
NetBackup は、NetBackup Remote Network Transport Service (nbrntd) が作成するネットワークソケット接続のみを保護します。サポートされない接続の例は次のとおりです:
自身のデータをバックアップするクライアント(重複排除クライアントおよび SAN クライアント)
Exchange Server や SharePoint Server 用の個別リカバリテクノロジ(GRT)
NetBackup nbfsd プロセス
NetBackup は確立された後の接続のみを保護します。 ネットワークの問題のために NetBackup が接続を作成できない場合、何も保護されません。
耐性のある接続はクライアントと NetBackup メディアサーバーの間で適用され、メディアサーバーとして機能する場合は、マスターサーバーを含みます。耐性のある接続はメディアサーバーに対してクライアントおよびバックアップデータとして機能する場合、マスターサーバーまたはメディアサーバーには適用されません。
耐性のある接続はすべてのクライアントまたはクライアントのサブセットに適用されます。
メモ:
クライアントがサーバーと異なるサブドメインにある場合、クライアントの hosts ファイルにサーバーの完全修飾ドメイン名を追加してください。たとえば、india.veritas.org は china.veritas.org とは異なるサブドメインです。
クライアントのバックアップまたはリストアジョブが開始されると、NetBackup は[耐性があるネットワーク (Resilient Network)]リストを上から下まで検索して、クライアントを見つけます。NetBackup がクライアントを見つけると、NetBackup はクライアントとジョブを実行するメディアサーバーの耐性のあるネットワーク設定を更新し、NetBackup は耐性のある接続を使います。
???を参照してください。
表: 耐性ネットワークダイアログボックスのプロパティ では、[耐性ネットワーク (Resilient Network)]のプロパティについて説明します。
表: 耐性ネットワークダイアログボックスのプロパティ
メモ:
順序は耐性ネットワークのリストの項目にとって重要です。クライアントがリストに複数回ある場合、最初の一致で耐性のある接続の状態が判断されます。たとえば、クライアントを追加して、クライアントの IP アドレスを指定し、[耐性 (Resiliency)]に [オン (On)]を指定するとします。また、IP アドレスを[オフ (Off)]として追加し、クライアントの IP アドレスがその範囲内にあるとします。クライアントの IP アドレスがアドレス範囲の前に表示されれば、クライアントの接続には耐性があります。逆に IP アドレス範囲が最初に表示される場合、クライアントの接続には耐性がありません。
各クライアントの耐性がある状態は次のようにも表示されます:
[NetBackup 管理コンソール (NetBackup Administration Console)]で左ペインの[NetBackup の管理 (NetBackup Management]> [ポリシー (Policies)]を選択して、次にポリシーを選択します。右ペインで、[耐性 (Resiliency)]列にポリシーの各クライアントの状態が表示されます。
[NetBackup 管理コンソール (NetBackup Administration Console]で左ペインの[NetBackup の管理 (NetBackup Management)]>[ホストプロパティ (Host Properties)]>[クライアント (Clients)]を選択します。右ペインで、[耐性 (Resiliency)]列に各クライアントの状態が表示されます。
他の NetBackup のプロパティは NetBackup がネットワークアドレスを使う順序を制御します。
???を参照してください。
NetBackup の耐性のある接続は SOCKS プロトコルバージョン 5 を使います。
耐性のある接続のトラフィックは暗号化されていません。Veritas はバックアップを暗号化することを推奨します。重複排除バックアップの場合、重複排除ベースの暗号化を使用してください。他のバックアップの場合、ポリシーベースの暗号化を使用してください。
耐性のある接続はバックアップ接続に適用されます。したがって、追加のネットワークポートやファイアウォールポートを開かないでください。
メモ:
複数のバックアップストリームを同時に動作する場合、Remote Network Transport Service は多量の情報をログファイルに書き込みます。このような場合、Remote Network Transport Service のログレベルを 2 以下に設定することを Veritas がお勧めします。統合ログを構成する手順は別のガイドに記載されています。
『NetBackup ログリファレンスガイド』を参照してください。