Enterprise Vault™ PST 移行

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Product(s): Enterprise Vault (12.3)
  1. 本書について
    1.  
      このマニュアルについて
    2. Enterprise Vault についての詳しい情報の入手先
      1.  
        Enterprise Vault トレーニングモジュール
  2. PST 移行の概要
    1.  
      PST ファイル移行の導入
    2.  
      PST ファイルの移行に使うツール
    3.  
      PST 移行ツールの機能比較
    4.  
      Exchange PST 移行ポリシーについて
    5.  
      PST のファイルの内容をアーカイブする場合のパフォーマンスの向上
    6.  
      ホスト環境での PST ファイルの移行
    7. [個人用ストアの管理]ノードについて
      1.  
        フィルタの作成
  3. PST ファイルの所有権
    1.  
      PST ファイルの所有権について
    2.  
      PST ファイル所有者を判断するための PST ファイルのマーク付け
    3. PST ファイルの所有権を判断する PST メッセージのサンプリング
      1.  
        PST ファイルの所有権を判断するメッセージサンプリングの設定
      2.  
        メッセージサンプリングの結果
  4. PST 移行: スクリプト
    1.  
      PST 移行のスクリプトメカニズムの概要
    2.  
      Policy Manager を使った PST 移行処理の実行
    3.  
      PST スクリプトによる移行の準備
    4. PST 移行からの出力
      1. [PSTcheckpoint]セクションのスクリプトによる PST 移行
        1.  
          レポートモードの[PSTcheckpoint]セクション
        2.  
          処理モードの[PSTcheckpoint]セクション
      2.  
        スクリプトによる PST 移行の Enterprise Vault イベントログ
    5.  
      PST スクリプトによる移行のサンプル初期化ファイル
  5. PST 移行: ウィザードの使用
    1.  
      PST 移行ウィザードについて
    2.  
      ウィザードによる PST 移行処理の概略
    3.  
      ウィザードによる PST 移行処理の準備
    4.  
      ウィザードによる PST 移行処理に関するヒント
    5.  
      ウィザードを使った PST の移行処理によるユーザーへの影響
    6.  
      ウィザードによる PST 移行処理の開始
  6. PST 移行検索および移行
    1.  
      検索と移行について
    2. PST 検索移行型ツールの設定
      1.  
        PST の検索と移行を管理するために必要な管理者ロール
      2. PST 検索および移行の保存フォルダの設定
        1.  
          PST の検索と移行のための保存フォルダのサイズの決定
      3. PST 検索、PST 収集、PST 移行タスクの作成と設定
        1.  
          PST 検索タスクの設定方法
        2.  
          PST 収集タスクの設定方法
        3.  
          PST 移行タスクの設定方法
    3. PST 検索移行型ツールを使った PST ファイルの移行
      1. PST 検索タスクの実行によるドメインとコンピュータの検索
        1.  
          PST 検索のコンピュータの追加
        2.  
          PST 検索タスクによる NetApp デバイスの識別確認の無効化
      2.  
        PST 検索のコンピュータの選択
      3.  
        PST 検索に含むまたは除外するパスの設定
      4. PST 検索タスクの実行による PST ファイルの検索
        1.  
          移行のための PST ファイルの追加
        2.  
          PST ファイルプロパティの編集
      5.  
        PST 収集タスクの実行
      6.  
        PST 移行タスクの実行
      7. PST 移行の PowerShell コマンドレッド
        1.  
          PST 移行コマンドレットについて
        2.  
          PST 移行コマンドレットの実行
        3.  
          Add-EVPstComputer の使用
        4.  
          Add-EVPstFile の使用
        5.  
          複数のコンピュータかPSTファイルの追加
    4.  
      PstLocatorTask.exe.config 設定ファイルを使用した PST 移行からのネットワーク共有の除外
    5.  
      PST 移行のトラブルシューティング
  7. PST 移行: クライアント主導型移行
    1. クライアント主導型の PST 移行について
      1.  
        クライアント主導型 PST 移行を設定するオプション
    2.  
      クライアント主導型 PST 移行のための準備
    3.  
      クライアント主導型 PST 移行での PST 移行メッセージの編集
    4.  
      クライアント主導型 PST 移行のための PST 保存フォルダの設定
    5.  
      クライアント主導型 PST 移行のための PST 移行タスクの作成
    6. クライアント主導型 PST 移行のためのメールボックスの有効化
      1.  
        PST ファイル提出のためのメールボックスの有効化
    7.  
      ネットワークドライブに保存されている PST ファイルの移行に必要な権限

ウィザードによる PST 移行処理の概略

ウィザードを使った PST 移行の概略は、次のとおりです。

移行処理を実行する方法

  1. 所有権を特定するために PST ファイル内でマーカーを使うかどうかを決定します。デフォルトで、PST ファイルにマークが付けられます。Outlook の詳細設定に一覧表示されている[PST ファイルにマーク付け]設定を使って、Exchange デスクトップポリシーの PST ファイルのマーク付けを無効にすることができます。

    PST ファイル所有者を判断するための PST ファイルのマーク付け

  2. PST ファイル内のアイテムに割り当てる保持カテゴリを決定します。指定した保持期間ではなく固定の有効期限を持つ保持カテゴリを割り当てる場合は、下のウィザードを実行する前に、それらの保持カテゴリが存在することを確認します。ウィザードでは、保持期間を持つ保持カテゴリを作成できますが、固定の有効期限を持つ保持カテゴリを作成することはできません。
  3. 管理コンソールで、[アーカイブ]コンテナを右クリックし、ショートカットメニューの[PST のインポート]をクリックします。PST 移行ウィザードが起動します。
  4. 使用するボルトストアを選択します。バックアップモードのボルトストアは選択できません。
  5. Enterprise Vault に移行する PST ファイルを一覧に追加します。複数のマップされたドライブまたはネットワークドライブから PST ファイルを選択できますが、Enterprise Vault Storage Service からそれらのドライブにアクセスできる必要があります。
  6. PST ファイルを移行先アーカイブに関連付ける方法を選択します。自動または手動による関連付けを選択できます。
  7. マーク付け情報がない PST ファイル、またはマーク付け情報を使わないように設定されている PST ファイルから、アイテムに使うデフォルトの保持カテゴリを指定します。

    メモ:

    Enterprise Vault には保持フォルダや分類機能など、指定した保持カテゴリを上書きできる機能があります。保持について詳しくは、『管理者ガイド』を参照してください。

  8. 各 PST ファイルは、関連付けられているメールボックスと移行先アーカイブが分かっている場合には、それらとともに一覧表示されます。移行を開始する前に、関連付けの一覧をチェックすることが重要です。必要に応じて、PST ファイルの移行先アーカイブを選択したり変更したりすることができます。または、一覧から PST ファイルを削除することもできます。
  9. 各 PST ファイルは、アーカイブされたときにアイテムに適用される保持カテゴリとともに一覧表示されます。必要に応じて、個々の PST ファイルの保持カテゴリを変更できます。既存の保持カテゴリを選択するか、または新しい保持カテゴリを作成できます。

    Enterprise Vault には保持フォルダや分類機能など、指定した保持カテゴリを上書きできる機能があることを再度ご確認ください。

  10. PST 移行で、アーカイブするアイテムへのショートカットを作成するかどうかを指定します。

    次のいずれかの処理を実行するように PST 移行を設定できます。

    • アイテムをアーカイブし、ショートカットを作成せずに PST から元のアイテムを削除します。

    • PST ファイルにショートカットを作成して、アーカイブされた後に元のアイテムを削除します。このオプションは、移行の最後にユーザーが引き続き PST ファイルへのアクセス権を持っている場合に選択される可能性があります。ショートカットを機能させるには、ユーザーがショートカットをメールボックスに移動する必要があります。

    • 関連付けられたメールボックスにショートカットを作成して、アーカイブされた後に PST ファイルから元のアイテムを削除します。

  11. PST 移行で移行されたアイテムへのショートカットをメールボックスに作成するために必要なフォルダ構造を指定します。PST ファイルのルートフォルダに対応しているメールボックスフォルダを指定できます。移行する PST ファイルが複数ある場合は、フォルダ構造をマージするか、別々のままにするかを選択できます。
  12. 移行する PST ファイルの言語を選択します。
  13. PST 移行で PST ファイルの[削除済みアイテム]フォルダを移行するか、PST ファイルに残すかを指定します。

    カレンダーアイテムをアーカイブする場合は、PST 移行で期限の切れていないカレンダーアイテムを移行するかどうかを指定します。

  14. 処理された後の各 PST ファイルに対する処理を指定します。次の処理を選択できます。

    • ファイルをそのまま残します。

    • ファイルを削除します。

      メモ:

      移行処理を開始する前に PST ファイルがバックアップされていることを確認します。

    • ファイルを圧縮してディスク領域を解放します。

    • ファイルの権限を読み取り専用に設定して、ファイルにアイテムが追加されないようにします。

    • ファイルを非表示にします。すべての PST ファイルを同時に移行しない場合は、これにより、まだ移行していない PST ファイルがいくつあるかがわかりやすくなります。次に PST 移行を実行したとき、デスクトップが隠しファイルを表示しないように設定されていれば、非表示にした PST ファイルは表示されません。

  15. PST 移行で、移行のレポートファイルを作成するかどうかを指定します。このレポートファイルは、Enterprise Vault インストール先フォルダの Reports サブフォルダに作成されます。
  16. 移行を開始します。

    移行中、PST 移行によって各 PST ファイルの Enterprise Vault イベントログに 2 つのイベント(ファイルの処理の開始時と終了時)が書き込まれます。

    アイテムを移行できない場合、そのアイテムは、PST ファイル内の[PST 移行で失敗したアイテム]というフォルダに移動されます。