Enterprise Vault™ Veritas Information Classifier を使用した分類
- このマニュアルについて
- 分類のための Enterprise Vault の準備
- Veritas Information Classifier ポリシーの設定
- Enterprise Vault 分類ポリシーの定義と適用
- テストモードでの分類の実行
- スマートパーティションを使用した分類
- 付録 A. カスタムフィールドの検索に使う Enterprise Vault のプロパティ
- 付録 B. 分類に使う PowerShell cmdlet
- 付録 C. 分類キャッシュフォルダ
- 付録 D. FCI 分類から Veritas Information Classifier への移行
- 付録 E. 監視とトラブルシューティング
Enterprise Vault 分類ポリシーについて
Enterprise Vault 分類ポリシーでは、Enterprise Vault サイトで実装する分類機能の範囲を指定します。分類ポリシーを使うことで、次の操作を実行するように選択できます。
アーカイブ中またはインデックス作成中にアイテムを分類。このオプションを選択すると、Enterprise Vault は分類の目的でアイテムを送信し、その結果をアイテムにタグ付けします。それと同時に、アイテムのインデックスを作成して、アーカイブします。Enterprise Vault は Veritas Information Classifier ポリシーに従ってアイテムに evtag.category、evtag.exclusion、evtag.inclusion 値をタグ付けします。Compliance Accelerator や Discovery Accelerator などのアプリケーションのユーザーは、検索やレビューを行うときに分類値を使ってアイテムをフィルタ処理できます。
Enterprise Vault がいつアイテムを分類するかは、分類したアイテムをスマートパーティションにアーカイブするか、標準のボルトストアパーティションに分類するかによって、次のように決まります。
スマートパーティションを使用するように選択した場合、Enterprise Vault はアーカイブのタイミングでアイテムを分類します。
スマートパーティションを使用しないことを選択した場合、Enterprise Vault はインデックス付けのタイミングでアイテムを分類します。
両方のケースで、アーカイブまたはインデックスボリュームのインデックスの再構築を実行する場合は、Enterprise Vault によって以前に適用された分類タグは破棄され、代わりに新しい分類タグが適用されます。再構築中も古いインデックスボリュームは引き続き検索可能であるため、このプロセスはユーザーに影響しません。
メモ:
分類したアイテムをスマートパーティションにアーカイブするように選択している場合、アイテムを再分類しても、あるスマートパーティションから別のスマートパーティションにアイテムが移動されることはありません。これらのアイテムは、Enterprise Vault が最初にアーカイブしたスマートパーティションに残ります。
たとえば、分類タグ「PII」を 1 つのスマートパーティションに関連付け、タグ「Credit-Card」を別のスマートパーティションに関連付けたとします。「PII」タグに関連付けられたパーティションに Enterprise Vault がアーカイブしたアイテムは、後から Enterprise Vault によって「Credit-Card」タグを使用して再分類されたとしても、最初のパーティションに残ります。
アイテムの保持カテゴリを設定。この処理を行うように選択すると、Veritas Information Classifier ポリシーにアイテムが一致したとき、Enterprise Vault はポリシーに関連付けられた保持カテゴリをアイテムに割り当てます。
ユーザーアクションによる保持カテゴリの更新を禁止。デフォルトでは、ユーザーがアーカイブ済みアイテムの保持カテゴリを変更する操作を実行したときに、Enterprise Vault は保持カテゴリを更新します。たとえば、ユーザーは、異なる保持カテゴリが適用されているフォルダ間でアーカイブ済みアイテムを移動することや、許可されている場合に Enterprise Vault Search でアイテムの保持カテゴリを変更することがあります。どちらの操作でも、アイテムの保持カテゴリが変更される可能性があり、分類機能が設定された保持カテゴリが上書きされる可能性があります。ただし、Enterprise Vault 分類ポリシーを使うと、ポリシーが適用されるアーカイブ内でこのような保持カテゴリが更新されないようにすることができます。
すべてのインスタンスで保持カテゴリの更新を禁止できます。また、Enterprise Vault レコード管理機能を使用すると、インスタンスで保持カテゴリの更新を許可できますが、アイテムのレコードの種類も変更されます。
アーカイブ時やインデックスの作成時にアイテムを分類するように選択している場合は、アーカイブ時やインデックスの作成時に分類機能によって保持カテゴリがアイテムに割り当てられます。このような場合、分類機能の保持カテゴリによって保持計画の保持カテゴリが上書きされます。次の追加オプションを使うと、分類機能によってアイテムの保持カテゴリを設定する方法を細かく制御できます。
ユーザーによる削除このオプションを実装した場合、ユーザーがアイテムを削除しようとすると、分類機能によってこのアイテムが分類されます。場合によっては、この操作をブロックする保持カテゴリが分類機能によって割り当てられるため、アイテムが破棄されなくなることがあります。
自動期限切れこのオプションを実装した場合、保持期限を過ぎると、分類機能によってこのアイテムが分類されます。ユーザーによる削除と同様に、削除をブロックするか、アイテムの保持期限を延長する保持カテゴリが分類機能によって割り当てられるため、アイテムが破棄されなくなることがあります。