Enterprise Vault™ Veritas Information Classifier を使用した分類

Last Published:
Product(s): Enterprise Vault (14.3)
  1. このマニュアルについて
    1. 本書について
      1.  
        Veritas 情報分類子と他の分類方法との関係
    2.  
      このマニュアルの内容
    3. Enterprise Vault についての詳細情報の入手方法
      1.  
        Enterprise Vault トレーニングモジュール
  2. 分類のための Enterprise Vault の準備
    1.  
      準備手順について
    2.  
      前提条件
    3.  
      Enterprise Vault ストレージサーバーのキャッシュ場所の確認
    4.  
      データアクセスアカウントの設定
    5.  
      すべての Enterprise Vault サーバー上での Veritas Information Classifier の有効化
    6.  
      クライアントと安全に接続するための Veritas Information Classifier の設定
  3. Veritas Information Classifier ポリシーの設定
    1.  
      Veritas Information Classifier の概要
    2.  
      Veritas 情報分類子の表示
    3.  
      使用方法
    4.  
      ポリシーと一致するサンプルコンテンツの分析
    5. ポリシーについて
      1.  
        ポリシーの作成または編集
      2.  
        ポリシー条件について
      3.  
        ポリシーの有効化または無効化
      4.  
        ポリシーのエクスポートまたはインポート
      5.  
        ポリシーのリセット
      6.  
        ポリシーの削除
    6. パターンについて
      1.  
        パターンの作成または編集
      2.  
        パターンのエクスポートまたはインポート
      3.  
        パターンの削除
    7. タグについて
      1.  
        タグの作成または編集
      2.  
        タグのエクスポートまたはインポート
      3.  
        Enterprise Vault のインデックスプロパティについて
      4.  
        分類プロパティ値と保持カテゴリの相互作用
      5.  
        保持カテゴリの設定に関する注意事項
      6.  
        タグの削除
    8. 感情分析について
      1.  
        感情条件について
      2.  
        サイトレベルでの感情分析の適用
  4. Enterprise Vault 分類ポリシーの定義と適用
    1.  
      Enterprise Vault 分類ポリシーについて
    2. 分類ポリシーの定義
      1.  
        最短の保持期間を持つ保持カテゴリを割り当てる分類ポリシーの設定
    3.  
      分類ポリシーと連携して機能する PowerShell cmdlet について
    4.  
      分類プロパティと保持計画の関連付け
    5.  
      保持計画と連携して機能する PowerShell cmdlet について
    6.  
      Enterprise Vault アーカイブへの保持計画の適用
  5. テストモードでの分類の実行
    1.  
      分類テストモードについて
    2.  
      分類テストモードの実装
    3.  
      テストモードで分類を実行するための PowerShell cmdlet について
    4.  
      分類テストモードレポートについて
  6. スマートパーティションを使用した分類
    1.  
      スマートパーティションについて
    2.  
      Enterprise Vault がアイテムをスマートパーティションにアーカイブするかどうかを決める方法
    3.  
      スマートパーティションの設定
    4.  
      Enterprise Vault でアイテムがスマートパーティションにアーカイブされたことの確認
  7. 付録 A. カスタムフィールドの検索に使う Enterprise Vault のプロパティ
    1.  
      Enterprise Vault のプロパティについて
    2.  
      システムプロパティ
    3.  
      添付ファイルのプロパティ
    4.  
      Enterprise Vault のカスタムプロパティ
    5.  
      ファイルシステムアーカイブのアイテムの Enterprise Vault のカスタムプロパティ
    6.  
      SharePoint アイテムの Enterprise Vault のカスタムプロパティ
    7.  
      Compliance Accelerator 処理されたアイテムの Enterprise Vault のカスタムプロパティ
    8.  
      ポリシー管理ソフトウェアで使うためのカスタムプロパティ
    9.  
      Enterprise Vault SMTP アーカイブのカスタムプロパティ
  8. 付録 B. 分類に使う PowerShell cmdlet
    1.  
      cmdlet の分類について
    2.  
      Disable-EVClassification
    3.  
      Get-EVClassificationPolicy
    4.  
      Get-EVClassificationStatus
    5.  
      Get-EVClassificationTestMode
    6.  
      Get-EVClassificationVICTags
    7.  
      Initialize-EVClassificationVIC
    8.  
      Set-EVClassificationVICFIPSMode
    9.  
      New-EVClassificationPolicy
    10.  
      Remove-EVClassificationPolicy
    11.  
      Set-EVClassificationPolicy
    12.  
      Set-EVClassificationTestMode
  9. 付録 C. 分類キャッシュフォルダ
    1.  
      Enterprise Vault が分類のために送信するアイテムをキャッシュする方法
    2.  
      分類ファイルサイズの制限
    3.  
      キャッシュフォルダで分類ファイルを保持するための Enterprise Vault の構成
  10. 付録 D. FCI 分類から Veritas Information Classifier への移行
    1.  
      FCI 分類ルールを変換して Veritas 情報分類子で使用する
  11. 付録 E. 監視とトラブルシューティング
    1.  
      監査
    2.  
      分類パフォーマンスカウンタの確認
    3.  
      分類のトラブルシューティング
    4.  
      アーカイブ内での Veritas Information Classifier が分類したアイテムの検索
    5.  
      言語検出のトラブルシューティング

クライアントと安全に接続するための Veritas Information Classifier の設定

Veritas Information Classifier エンジンは Java アプリケーションであり、インターネットインフォメーションサービス (IIS) によって管理されます。Enterprise Vault 12.3 以降の新規インストールでは、クライアントユーザーはデフォルトで、Enterprise Vault Web Access アプリケーション用に設定されたポート (通常はポート 443) で HTTPS を使用して Veritas Information Classifier にアクセスします。証明書が存在しない場合、Enterprise Vault は自己署名証明書を使用して IIS で SSL (Secure Sockets Layer) を設定します。この証明書は、できるだけ早く信頼できる認証局から取得した証明書に交換することをお勧めします。このセクションの手順では、新しい証明書をインポートして適用する方法について説明します。

12.3 よりも前のバージョンの Enterprise Vault からアップグレードした場合、Enterprise Vault の既存の IIS 設定は変更されません。Enterprise Vault が TCP ポート 80 を経由して HTTP を使用する設定になっている場合は、このセクションの説明のとおり、SSL を設定した HTTPS を使用するように設定して、Veritas Information Classifier の配備のセキュリティを強化することをお勧めします。

次の点に注意してください。

  • 次の処理によってクライアントコンピュータと IIS との接続のセキュリティが保護されますが、IIS と Veritas Information Classifier エンジンとの接続のセキュリティは保護されません。ただし、IIS と Veritas Information Classifier エンジンは同じサーバー上に存在しているため、これが問題になることはありません。悪質なユーザーが傍受できるネットワークトラフィックが存在しないからです。

  • Veritas Information Classifier に SSL による HTTPS を実装することは、Enterprise Vault 検索などのその他の Enterprise Vault の機能にもこの接続を実装することになります。

クライアントと安全に接続できるように Veritas Information Classifier を設定する方法

  1. Vault 管理コンソールの Enterprise Vault サイトのプロパティで、[SSL ポートで HTTPS を使用]オプションが選択されていることを確認します。

    HTTPS のデフォルトポートは 443 ですが、必要に応じて別のポートを選択できます。

  2. SSL 証明書要求を作成して送信します。証明書は認証局から入手することを推奨します。
  3. Enterprise Vault サーバーの IIS マネージャで次の手順を実行します。

    • サーバー証明書機能を使用して、新しい証明書をインストールします。

    • デフォルトの Web サイトにバインドしているサイトで、HTTPS プロトコルのバインドを追加して新しい証明書にリンクを作成します。

    これら 2 つの手順を実行する方法について詳しくは、IIS のマニュアルを参照してください。
  4. 証明書が信頼できる認証局のものでない場合は、JDK (Java Development Kit) キーストアにインポートします。このキーストアは、Enterprise Vault サーバー上の Enterprise Vault のインストールフォルダ (通常は C:\Program Files (x86)\Enterprise Vault\Services\JDK\lib\security\cacerts) にあります。

    Keytool ユーティリティを使用して証明書をインポートできます。このユーティリティは、Enterprise Vault のインストールフォルダの \Services\JDK\bin サブフォルダにあります。Keytool を実行する方法について詳しくは、次を参照してください。

    https://docs.oracle.com/en/java/javase/11/tools/keytool.html

    PFX (Personal Information Exchange) ファイル形式の証明書をインポートする Keytool コマンドは、次の形式になります。

    keytool -importkeystore -srckeystore path_to\certificate_file -srcstoretype pkcs12 -destkeystore path_to\keystore_file -storepass keystore_password

    次に例を示します。

    keytool -importkeystore -srckeystore "C:\MyKey.pfx" -srcstoretype pkcs12 -destkeystore "C:\Program Files (x86)\Enterprise Vault\Services\JDK\lib\security\cacerts" -storepass changeit

    X.509 (Base-64 または DER (バイナリ) エンコード) 形式の証明書 (拡張子は通常 .cer) をインポートする Keytool コマンドは、次の形式になります。

    keytool -importcert -trustcacerts -file path_to\certificate_file -cacerts -alias certificate_alias -storepass keystore_password

    次に例を示します。

    keytool -importcert -trustcacerts -file "C:\MyKey.cer" -cacerts -alias EVSERVER -storepass changeit

    次の点に注意してください。

    • -alias オプションでは、キーストアにある任意の証明書の名前を指定します。エイリアスを選択する必要はありませんが、証明書の手順で、キーストアの内容を表示するときに、このエイリアスが表示されます5します。

    • キーストアのパスワードは、デフォルトパスワード (changeit) です。

    • Enterprise Vault をアップグレードするときには毎回、cacerts キーストアファイルのバックアップコピーが作成され、新しいバージョンのファイルで置き換えられます。そのため、SSL 証明書をキーストアにもう一度インポートする必要があります。このような理由のため、証明書のコピーを保存しておくことが推奨されます。あるいは、次の記事で説明される手順に従い、キーストアファイルのバックアップコピーから証明書をエクスポートすることもできます。

      https://www.veritas.com/docs/100034115

  5. 次のような Keytool コマンドを実行して、証明書が正常にキーストアにインポートされたことを確認します。

    keytool -list -v -cacerts -storepass changeit