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NetBackup™ トラブルシューティングガイド

Last Published: 2024-05-14

Product(s): NetBackup (10.4)

移動中のデータの暗号化が有効になっている NetBackup ジョブの問題のトラブルシューティング

対象の NetBackup ジョブは、バックアップ、リストア、複製、レプリケーション、インポート、検証などの場合があります。ジョブに対しては、グローバル DTE 設定またはクライアント DTE モードによって、移動中のデータの暗号化 (DTE) が有効になっています。

DTE について詳しくは、『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。

問題: 操作が「EXIT STATUS 23: ソケットの読み込みに失敗しました」で失敗する

対象の操作は、バックアップ、リストア、インポート、検証、複製、合成バックアップなどの場合があります。このエラーは、対象の操作の DTE モードを決定する際に発生します。これは、グローバル DTE モードが bpcd プロセスで更新されないため、このモードをフェッチするときにエラーが発生したことが原因です。

bpcd では次のエラーが表示されます。

The global data-in-transit encryption setting cannot be fetched (8304).

表: 確認するログ

操作	ログ
バックアップまたはアーカイブ	プライマリサーバー - nbjm、bpcd、nbwebservice
リストア	プライマリサーバー - admin (カタログリカバリ)、bprd、bpcd、nbwebservice
複製、検証、合成バックアップ、レプリケーション	プライマリサーバー - admin、bpcd、nbwebservice
インポート	プライマリサーバー - admin、bpcd、nbwebservice メディアサーバー - bpdm または bptm

UNIX のログ:

レガシーログ: /usr/openv/netbackup/logs

VxUL ログ: /usr/openv/logs

Windows のログ: install_path\NetBackup\logs

原因

bpcd のグローバル DTE キャッシュが更新されないため、NetBackup Web サービスの再起動に時間がかかりました。その結果、DTE モードを決定する際に、対象の操作が失敗しました。

解決方法

サービスを再起動してから 2 分後に操作を再試行し、次回の反復処理でグローバル DTE モードが Web サービスによって正常に更新されるようにします。

問題: DTE (移動中のデータの暗号化) モードを判断できない。状態 3000004

このエラーは、対象の操作の DTE モードを決定する際に発生します。これは、メディアサーバー DTE モードを取得できないためです。

表: 確認するログ

操作	ログ
バックアップまたはアーカイブ	プライマリサーバー - nbjm、nbemm
リストア	プライマリサーバー - bprd、nbemm
複製、検証、合成バックアップ、レプリケーション	プライマリサーバー - admin、nbemm
インポート	プライマリサーバー - admin、nbemm メディアサーバー - bpdm または bptm

UNIX のログ:

レガシーログ: /usr/openv/netbackup/logs

VxUL ログ: /usr/openv/logs

Windows のログ: install_path\NetBackup\logs

原因

EMM からメディアサーバー DTE 設定を取得できなかったため、操作が失敗します。

解決方法

操作を再試行して、メディアサーバー DTE モードを正常に取得します。

問題: エラー「TLS 通信に必要な事前共有キーを取得できませんでした (8316)」で操作が失敗する

表: 確認するログ

操作	ログ
バックアップまたはアーカイブ	クライアント - bpbkar または dbclient、vnetd、bpclntcmd メディアサーバー - bptm、bpclntcmd、vnetd
リストア	クライアント - tar または dbclient、vnetd、bpclntcmd メディアサーバー - bpbrm、bptm、bpclntcmd、vnetd
複製	両方のメディアサーバー - bptm または bpdm、vnetd、bpclntcmd

操作

ログ

バックアップまたはアーカイブ

クライアント - bpbkar または dbclient、vnetd、bpclntcmd

メディアサーバー - bptm、bpclntcmd、vnetd

リストア

クライアント - tar または dbclient、vnetd、bpclntcmd

メディアサーバー - bpbrm、bptm、bpclntcmd、vnetd

複製

両方のメディアサーバー - bptm または bpdm、vnetd、bpclntcmd

UNIX のログ: /usr/openv/netbackup/logs

Windows のログ: install_path\NetBackup\logs

原因

ホスト間の TLS ハンドシェークに必要な事前共有キーを取得するときにエラーが発生しました。これは、bpclntcmd での次のような問題のいずれかが原因です。

bpclntcmd への事前共有キーの格納に失敗した
bpclntcmd が事前共有キーの提供に失敗した

この問題により、複数の NetBackup 操作 (バックアップ、リストア、複製など) が失敗します。

解決方法

既存の bpclntcmd -store プロセスを停止し、操作を再試行します。

問題: エラー「ソケットに接続できないか (25)、要求された操作は部分的に成功しました (1)」で複製が失敗する

表: 確認するログ

操作	ログ
複製	ターゲットメディアサーバー - bptm または bpdm、vnetd

UNIX のログ: /usr/openv/netbackup/logs

Windows のログ: install_path\NetBackup\logs

ジョブの詳細のエラー:

Jan 19, 2022 8:49:36 PM - Error bpdm (pid=18607) cannot connect to the 
writing side process for duplication, Success Jan 19, 2022 9:37:02 PM - Error bptm 
(pid=1028) listen protocol error - couldn't accept from data socket, 
The operation completed successfully. Jan 19, 2022 9:37:03 PM - Info bptm 
(pid=1028) EXITING with status 25 <----------

原因

移動中のデータの暗号化 (DTE) が有効な場合、vnetd プロセスは DTE TLS ハンドシェークに必要な前提条件を設定します。ビジー状態のマシンでは、vnetd がこの処理により多くの時間を費やすと、bptm は vnetd が接続を転送する前にタイムアウトになります。その結果、複製は失敗します。

解決方法

ターゲットホストで、vnetd からの接続を受け入れるタイムアウトを増やします。nbgetconfig コマンドと nbsetconfig コマンドを使用して、VNET_OPTIONS 構成オプションのタイムアウトを増やします。

たとえば、タイムアウトを 120 秒から 300 秒に変更するには、次のコマンドを実行します。

nbgetconfig VNET_OPTIONS VNET_OPTIONS = 120 3600 200 40 3 1 30 10 1793 32 0 0

nbsetconfig nbsetconfig> VNET_OPTIONS = 300 3600 200 40 3 1 30 10 1793 32 0 0

最初の値のみが「300」に変更されます。