<book_title> を検索 ...

Veritas NetBackup 並列ストリームフレームワーク SDK 開発者ガイド

Last Published: 2018-10-18

Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (8.1.2)

データバックアップフェーズについて

検出ジョブが正常に完了したら、メディアサーバー上の bpbrm プロセスが対応するバックアップホストに作業負荷ファイルを配布し、バックアップホスト上でバックアップタスクを開始します。バックアップジョブは、検出ジョブとは異なり、BigData ポリシーに構成されているすべてのバックアップホストで実行されます。Parallel Streaming Framework を使用したバックアップ処理を参照してください。

バックアップ処理が開始されると、メディアサーバー上で bpbrm プロセスが実行されて、すべてのバックアップホストでバックアップフェーズ (bpbkar) がアクティブ化されます。

バックアップフェーズのプロセス

次の図に、バックアップフェーズのプロセスを示します。

図: バックアップフェーズのプロセス

bpbkar プロセスは、作業負荷検出フェーズ中に作成された作業負荷ファイルを読み込みます。作業負荷ファイルには、スナップショットの識別子 (スナップショットが有効なバックアップの場合) とアプリケーションオブジェクト階層が含まれています。作業負荷ファイルについてを参照してください。
作業負荷によっては、次の手順のいずれかを実行します。
- スナップショットが有効なバックアップの場合:
  - 作業負荷ファイルでは、アプリケーションオブジェクト階層の前に、スナップショット ID が示されています。
  - バックアップ処理は、有効なオブジェクトパスを参照するために、スナップショット ID (snapname) を使用してオブジェクトパス (realpath) を実際のパス (snappath) に解決します。このために、バックアップ処理はオブジェクトごとに aapi_get_snappath_from_realpath API を呼び出します。
  - 次に、バックアップ処理は実際のパスを使用して、aapi_get_object_prop_byname API によるオブジェクトプロパティ情報のクエリーを実行します。バックアップ処理では、マスターサーバー上の NetBackup カタログにオブジェクトのプロパティ情報が格納されます。カタログに格納されている情報は、リストア時に使用されます。
- スナップショットが有効なバックアップの場合、作業負荷ファイルにはスナップショット識別子が含まれます。これは、アプリケーションオブジェクト階層の前に示されます。
  バックアップ処理は、有効なオブジェクトパスを参照するために、スナップショット識別子 (snapname) を使用してオブジェクトパス (realpath) を実際のパス (snappath) に解決します。このために、バックアップ処理はオブジェクトごとに aapi_get_snappath_from_realpath API を呼び出します。次に、バックアップ処理は実際のパスを使用して、プラグインが実装する aapi_get_object_prop_byname API によるオブジェクトプロパティ情報のクエリーを実行します。バックアップ処理では、さまざまな目的で、マスターサーバー上の NetBackup カタログにオブジェクトのプロパティ情報が格納されます。
バックアップ処理は aapi_open_object API を呼び出して、実際のパスを使用してオブジェクトを開きます。
成功すると、aapi_read_object API が繰り返し呼び出されて、オブジェクトが表すデータが読み込まれます。
読み込まれたデータは、データ移動用にメディアサーバーに送信されます。
読み込みが完了すると、aapi_close_object API が呼び出されてオブジェクトが閉じられます。

関連するプロセスと API

バックアップフェーズでは、次の NetBackup プロセスが順番に実行されます。

bpbrm プロセスは、メディアサーバー上で実行されます。
bpbkar は、すべてのバックアップホストでバックアップを実行します。

バックアップフェーズでは、次の API が順番に呼び出されます。

表: バックアップフェーズの API 呼び出しの順番

フェーズ	API 呼び出し	サンプル API リファレンス
プラグインの初期化	aapi_pgn_init	`aapi_pgn_init`
PSF によるプラグインの要求	aapi_pgn_claim	`samplepgn_claim_v1`
接続の設定	aapi_open_server	`samplepgn_open_server_v1`
バックアップフェーズ	aapi_get_snappath_from_realpath aapi_get_object_prop_byname aapi_open_object aapi_read_object aapi_close_object	`samplepgn_get_snappath_from_realpath_v1` `samplepgn_get_object_prop_byname_v1` `samplepgn_open_object_v1` `samplepgn_read_object_v1` `samplepgn_close_object_v1`
プラグインのアンロード	aapi_close_server aapi_terminate	`samplepgn_close_server_v1` `samplepgn_terminate_v1`

NetBackup のプラグインの初期化フェーズでのログ情報の追加

既存のエラーとは別に、関連するデバッグログファイルにカスタムログを作成します。

プラグインのログの有効化を参照してください。

開発中のプラグインの検証およびテスト

開発中のプラグインをテストする際に、それぞれの開発フェーズのログを確認します。プラグイン全体を構築するまでは、ジョブが失敗する可能性があります。特定のフェーズの成功ログを確認する必要があります。

たとえば、検出フェーズの開発を完了した場合、バックアップは失敗する可能性がありますが、検出は成功するはずです。

開発中のプラグインの検証およびテストを参照してください。