Enterprise Vault™ 導入/計画
- このマニュアルについて
- 概要
- Enterprise Vault の概要
- Enterprise Vault の動作
- 単一インスタンスストレージについて
- Enterprise Vault のインデックスについて
- インデックスサーバーグループについて
- Enterprise Vault 管理コンソールについて
- Enterprise Vault サイト、ディレクトリ、ディレクトリデータベースについて
- Enterprise Vault タスクについて
- Enterprise Vault サービスについて
- Enterprise Vault Outlook アドインについて
- Enterprise Vault アーカイブへの IMAP アクセスについて
- Mac OS X 用 Enterprise Vault クライアントについて
- Microsoft Exchange フォームについて
- OWA 2013 以降と Outlook 2013 以降の Office Mail App について
- Notes 用 Enterprise Vault 拡張機能について
- Enterprise Vault 検索について
- Enterprise Vault の監視とレポートについて
- FIPS 140-2 コンプライアンス
- Enterprise Vault の管理
- Exchange Server のアーカイブ
- Exchange パブリックフォルダアーカイブ
- ファイルシステムアーカイブ
- ファイルシステムアーカイブについて
- ファイルアーカイブのポリシーについて
- ファイルシステムアーカイブによるショートカットファイルについて
- ファイルシステムアーカイブの設定について
- クラスタ環境でのファイルシステムアーカイブ
- ファイルシステムアーカイブの処理
- ファイルシステムアーカイブによる古いバージョンのアーカイブファイルの処理
- ファイルシステムアーカイブによる権限の同期
- ファイルシステムアーカイブレポート
- ファイルシステムアーカイブによるファイルの復元方法
- FSAUtility について
- ファイルシステムアーカイブを使ったショートカットファイルのバックアップとスキャンの設定方法
- ファイルシステムアーカイブによるプレースホルダショートカットのパススルー呼び戻し
- 保持フォルダとファイルシステムアーカイブ
- FSA レポート
- Microsoft SharePoint サーバーのアーカイブ
- Domino メールボックスアーカイブ
- Domino ジャーナルアーカイブ
- SMTP アーカイブ
- Microsoft Teams アーカイブ
- Skype for Business アーカイブ
- Enterprise Vault Accelerator
- 耐性のある構築
- コンポーネントのインストール計画
- コンポーネントのインストール計画について
- Enterprise Vault サーバーの有効なコンピュータ名について
- インストールを計画する場合の Enterprise Vault コンポーネントの前提条件
- Enterprise Vault コンポーネントの配備を計画する場合の考慮事項
- Enterprise Vault ディレクトリサービスのインストール計画
- Enterprise Vault のサービスとタスクの設定先
- Exchange メールボックスアーカイブタスクのインストールの計画方法
- Exchange ジャーナルタスクのインストールの計画方法
- Exchange パブリックフォルダタスクのインストールを計画する方法
- Domino ジャーナルタスクとメールボックスアーカイブタスクのインストールを計画する方法
- アーカイブ移動タスクのインストールの計画方法
- ストレージサービスのインストールを計画する方法
- Indexing Service のインストールを計画する方法
- ショッピングサービスのインストールを計画する方法
- ファイルシステムアーカイブのインストールを計画する方法
- SharePoint アーカイブのインストールの計画方法
- SMTP アーカイブのインストールを計画する方法
- Accelerator サービスのインストールを計画する方法
- Enterprise Vault データベースとそのインストールの計画
- ボルトストアグループとボルトストアインストール計画
- 管理コンソールのインストール
- クライアントコンポーネントのインストール計画
- アーカイブ戦略の計画
- アーカイブ戦略について
- Enterprise Vault サイトのデフォルト設定先
- ユーザーに柔軟性を許容する方法
- アーカイブするアイテムの種類の計画方法
- ユーザーメールボックスに対するアーカイブポリシーの定義方法
- ジャーナルメールボックスに対するアーカイブポリシーの計画方法
- Exchange パブリックフォルダのアーカイブ戦略の計画方法
- FSA のアーカイブ戦略の計画方法
- SharePoint アーカイブの戦略を計画する方法
- 保持カテゴリの設定を計画する方法
- アーカイブ済みアイテムの自動削除の計画方法
- PST の移行を計画する方法
- NSF 移行を計画する方法
- 共有アーカイブの計画方法
- ボルトストアおよびパーティションの計画方法
- 単一インスタンスストレージの計画方法
- Enterprise Vault のレポートについて
ファイルシステムアーカイブによるショートカットファイルについて
ファイルのアーカイブ時に、Enterprise Vault はオプションで次のいずれかの種類のショートカットを残すことができます。
インターネット (URL) ショートカット。 これは、アーカイブされたファイルへのハイパーリンクを含む .url テキストファイルです。
プレースホルダ。これは、元のファイルとまったく同じように見えますが、開くと、Enterprise Vault がアーカイブ済みファイルをフェッチする特殊なファイルです。
フォルダのショートカット。これは、アーカイブフォルダへのハイパーテキストリンクを含んでいる .url ファイルです。
インターネットショートカットは、ネットワーク共有上に配置できます。ユーザーがインターネットショートカットをダブルクリックすると、アーカイブファイルが取り込まれ、該当するアプリケーションに表示されます。
インターネットショートカットをアプリケーション内から開くと、アプリケーションはショートカットではなく、アーカイブファイルの内容を開きます。
インターネットショートカットの拡張子は .url です。この拡張子はファイルの既存の拡張子に追記されます。たとえば、document1.docx という Word 文書ファイルのショートカットは document1.docx.url となります。元の拡張子が含まれているため、インターネットショートカットが参照する元のファイルの種類を判断できます。
メモ:
Windows エクスプローラのオプション[登録されている拡張子は表示しない]を選択しても、Windows はインターネットショートカットの元のファイルの種類を表示します。たとえば、インターネットショートカット document1.docx.url は document1.docx として表示されます。
インターネットショートカットには、Windows デバイスと Windows 以外のデバイスの両方で使えるという利点があります。
プレースホルダショートカットは元のファイルとまったく同じように機能します。プレースホルダショートカットには、ショートカットを作成する元のファイルと同じファイルの拡張子が付けられます。ユーザーがプレースホルダショートカットを開くと、元のファイルが自動的に取り込まれます。
表: プレースホルダショートカットの特性 に、プレースホルダを開くとき、コピーするとき、移動するとき、または削除するときの動作を示します。
表: プレースホルダショートカットの特性
プレースホルダに対する操作 | 効果 |
|---|---|
開く | ファイルがアーカイブから呼び戻されます。 メモ: パススルー呼び戻しが有効になっている場合は、呼び出し元のアプリケーションで書き込み可能なバージョンが必要なときのみ、Enterprise Vault はファイルをディスクに呼び戻します。 ファイルシステムアーカイブによるプレースホルダショートカットのパススルー呼び戻しを参照してください。 プレースホルダショートカットはファイルサーバーに呼び戻されたファイルに置き換えられます。
|
コピー | ソースファイルが復元されてからコピーされます。コピー先のファイルは、復元された元のファイルのコピーです。 メモ: パススルー呼び戻しが有効になっている場合、コピー操作を行ってもソースファイルはディスクに復元されません。 ファイルシステムアーカイブによるプレースホルダショートカットのパススルー呼び戻しを参照してください。 Enterprise Vault は、次回のアーカイブサービスが実行されるときに、復元された元のファイルをプレースホルダに変換し直します。唯一の例外は、アーカイブポリシーのショートカット作成ルールが最終アクセス時刻に基づいている場合です。その場合は、ショートカット作成ルールが満たされているときにだけ、Enterprise Vault によってファイルが元に戻されます。 |
移動 | 移動先が同じボリューム上にある場合、プレースホルダが移動されます。 移動先が別のボリューム上にある場合、アーカイブファイルが復元された後、移動先に移動されます。 |
削除 | 必要に応じて、プレースホルダが削除されたときにアーカイブ済みのファイルが削除されるように Enterprise Vault を設定できます。ファイルサーバーでオプションを設定して、適切な設定のアーカイブポリシーを適用する必要があります。 詳しくは『ファイルシステムアーカイブの設定』を参照してください。 |
プレースホルダショートカットは、NTFS デバイス、NetApp Filer、Dell EMC Celerra/VNX デバイスでサポートされています。正確な必要条件について詳しくは、「Enterprise Vault Compatibility Charts」を参照してください。
メモ:
NetApp C-Mode Filer では、50 MB を超える大きいファイルの呼び戻しがタイムアウトする場合があります。 Vserver のタイムアウト値を増やす方法について詳しくは、NetApp のマニュアルを参照してください。
アーカイブポリシーでは、Enterprise Vault によってショートカットが作成される時間を制御できます。たとえば、Microsoft Office ファイルをアーカイブするルールを作成するとします。そのルールでは、もとのファイルをディスクに残して、後でショートカットを作成します。 Enterprise Vault では、次のいずれかに従ってファイルへのショートカットを作成することができます。
アーカイブ時刻
最終アクセス時刻
最終更新時刻
作成時刻
このようなルールを作成すると、編集をできるようにしながら、安全にファイルをアーカイブできます。ファイルの変更を頻繁に行わなくなった時点で、アーカイブされたコピーへのショートカットが Enterprise Vault で作成されます。
フォルダのショートカットは、ファイルシステムアーカイブタスクでフォルダをアーカイブするときに Enterprise Vault がターゲットフォルダ内に作成する .url ファイルです。ユーザーが .url ファイルをダブルクリックすると、Enterprise Vault の Enterprise Vault Search にアーカイブファイルが元のフォルダ構造で表示されます。Enterprise Vault Search では、全体のフォルダ階層を表示するためのリンクと一緒に、アーカイブ内のフォルダとサブフォルダのみが表示されます。
フォルダのショートカットはデフォルトで無効になります。関連付けられた FSA ボリュームポリシーの設定を編集することによってフォルダのショートカットを有効にすることができます。フォルダのポリシーレベルでフォルダのショートカットを有効にするオプションはありません。フォルダのショートカットを無効にすると、既存の url ファイルは通常どおりに機能し続けます。
フォルダのショートカットには .url のファイル拡張子があります。デフォルトのファイル名は [View Archived Files].url です。サイトプロパティを編集することによってフォルダのリンクファイルの名前を変更できます。ファイルシステムアーカイブタスクは、今後実行するときに新しい名前で新しいフォルダのリンクファイルを作成します。フォルダショートカット名をカスタマイズした場合は、ファイルシステムアーカイブタスクによって古い .url ファイルが削除されないため、複数のフォルダショートカットのファイルが表示される可能性があります。
ファイルシステムアーカイブタスクは、作成および更新されているフォルダショートカットの詳細を Reports\FSA のレポートファイルに記録します。