NetBackup™ for MongoDB 管理者ガイド

Last Published:
Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (10.3)
  1. NetBackup を使用した MongoDB の保護の概要
    1.  
      NetBackup を使用したシャード、レプリカセット、スタンドアロン MongoDB クラスタの保護について
    2.  
      NetBackup を使用した MongoDB データの保護
    3.  
      NetBackup for MongoDB の用語
    4.  
      制限事項
    5.  
      MongoDB を保護するための前提条件とベストプラクティス
  2. MongoDB Plug-in for NetBackup の前提条件の検証
    1.  
      オペレーティングシステムとプラットフォームの互換性
    2.  
      MongoDB プラグイン構成の前提条件
  3. NetBackup for MongoDB の構成
    1.  
      MongoDB 構成ツールについて
    2.  
      mongodb.conf ファイルを手動で作成するための前提条件
    3. mongodb.conf ファイルを使用する MongoDB のためのバックアップオプションの設定
      1.  
        NetBackup プライマリサーバーの許可リストに構成ファイルのパスを含める
    4.  
      MongoDB ノードの RSA 鍵の取得
    5. NetBackup での MongoDB クレデンシャルの追加
      1.  
        クレデンシャル設定ファイルについて
      2.  
        MongoDB クレデンシャルを NetBackup に追加するには
      3.  
        データを保護するための MongoDB 役割について
    6.  
      root 以外のユーザーのホストユーザーとしての使用
    7. バックアップホストの管理
      1.  
        NetBackup プライマリサーバーの許可リストに NetBackup クライアントを含める
  4. NetBackup を使用した MongoDB のバックアップ
    1. MongoDB データのバックアップ
      1.  
        MongoDB クラスタのバックアップ
    2.  
      MongoDB クラスタをバックアップするための前提条件
    3. MongoDB プラグイン用の NetBackup ポリシーの構成
      1.  
        Web UI を使用した、MongoDB クラスタ用 BigData バックアップポリシーの作成
  5. NetBackup を使用した MongoDB データのリストアまたはリカバリ
    1.  
      MongoDB データのリストア
    2.  
      MongoDB のリストアおよびリカバリの前提条件
    3.  
      同じクラスタに MongoDB データをリストアするための NetBackup Web UI の使用
    4.  
      代替クラスタで MongoDB データをリストアするための NetBackup Web UI の使用
    5.  
      代替クライアントでの高可用性の設定での MongoDB データのリストアについて
    6.  
      リカバリプロセス後の手動の手順
  6. トラブルシューティング
    1.  
      NetBackup for MongoDB のデバッグログについて
    2.  
      NetBackup を使用した MongoDB の保護に関する既知の制限事項
  7. 付録 A. 追加情報
    1.  
      MongoDB のクレデンシャルを追加および更新するための MongoDB 構成ユーティリティのサンプルワークフロー
  8.  
    索引

MongoDB を保護するための前提条件とベストプラクティス

前提条件
  • シャード MongoDB クラスタの場合、mongos プロセスと mongod プロセスは、バックアップポリシーでクライアントとして指定されたアプリケーションサーバーで実行する必要があります。

  • RHEL および SUSE プラットフォームのみが、バックアップホストのサポート対象です。

  • MongoDB 用 NetBackup プラグインには、NetBackup プライマリサーバー、メディアサーバー、およびバックアップホストで NetBackup バージョン 8.2 以降が必要です。

  • NetBackup が、使用している MongoDB バージョンをサポートしていることを確認します。詳しくは、ソフトウェア互換性リストを参照してください。

  • NetBackup は、RHEL、SUSE、Linux-s390x、IBMzSeriesRedHat オペレーティングシステムに構成またはインストールされている MongoDB クラスタをサポートします。

  • NetBackup は、次の MongoDB 構成をサポートします。

    • シャード MongoDB クラスタ (設定サーバーとシャードを使用した MongoDB クラスタ)

    • レプリカセットの MongoDB クラスタ

    • レプリカセットなしのスタンドアロンの MongoDB

  • NetBackup は、MongoDB に対して次の認証形式をサポートします。

    • 認証なし

    • 単純認証

    • 証明書ベースの認証

  • NetBackup は、バックアップおよびリストアで次のファイルシステムをサポートします。

    • XFS

    • ext4

  • すべての MongoDB ノードに OpenSSH パッケージをインストールします。すべての MongoDB ノードで SSH を有効にします。

  • NetBackup は、WiredTiger ストレージエンジンで構成されている MongoDB クラスタをサポートします。

  • NetBackup は、.tar ファイルを使用してローカルに設定またはインストールされた、または MongoDB 公式リポジトリを使用してインストールされた MongoDB クラスタを保護します。

  • NetBackup は、完全バックアップとともに、MongoDB の差分増分バックアップをサポートします。累積増分バックアップは現在サポートされていません。

  • NetBackup では、バックアップの高可用性をサポートするために、シャード MongoDB 環境に少なくとも 3 つの設定サーバーを構成することをお勧めします。

  • MongoDB アプリケーションも備えたサーバーには、MongoDB プラグインをインストールしないでください。MongoDB アプリケーションを備えたサーバーは、バックアップホストとして使用できません。

  • MongoDB サーバーとバックアップホストのローカル時刻が NTP サーバーと同期していることを確認します。

  • シャード MongoDB クラスタの場合、クエリールーター役割が構成サーバーに存在する必要があります。

  • SUSE オペレーティングシステムを備えた MongoDB クラスタの場合、すべての MongoDB ノードで、/etc/ssh/sshd_config ファイルの PasswordAuthentication フィールドを Yes に設定します。

    ファイルを更新したら、sshd を再起動します。

    すべてのクラスタで、同じハッシュキーアルゴリズム (RSA) がサポートされることを確認します。

  • リストアまたはリカバリ中に、tpconfig コマンドを使用して構成されたホストユーザークレデンシャルが、MongoDB クラスタの構成に使用されるホストユーザーアカウント (root または root 以外の MongoDB デーモンのホストユーザーアカウント) であることを確認します。

    詳しくは、root 以外のユーザーのホストユーザーとしての使用を参照してください。

  • MongoDB バージョン 4.2 を保護するには、NetBackup プライマリサーバーおよびメディアサーバーとともに、バックアップポリシーで定義した NetBackup バックアップホストをバージョン 9.0 にアップグレードします。9.0 より前のバージョンのバックアップホストは、MongoDB 4.2 クラスタに影響する可能性があります。

  • ss コマンドが MongoDB ノードで利用可能であることを確認します。ss コマンドは、外部から取得した構成ファイルを使用して作成した MongoDB クラスタを識別するために必要です。

  • MongoDB バージョン 4.2 を保護するには、NetBackup プライマリサーバーおよびメディアサーバーとともに、バックアップポリシーで定義した NetBackup バックアップホストをバージョン 9.0 にアップグレードします。9.0 より前のバージョンのバックアップホストは、MongoDB 4.2 クラスタに影響する可能性があります。

MongoDB と NetBackup 間の通信に関するベストプラクティス
  • NetBackup クライアントをバックアップホストとして使用する場合は、NetBackup プライマリサーバーの bp.conf ファイルに次の値を追加します。

    APP_PROXY_SERVER=NBU_CLIENT_FQDN

  • MongoDB ホストユーザーに root 権限がない場合は、ユーザーがシンクライアント (mdbserver)、ログ、スナップショットなどをコピーするためのすべての一時パスにアクセスできることを確認します。オペレーティングシステムの sudoers ファイルに root 以外のユーザーを追加します。

  • .tar ファイルを使用する、またはデフォルト以外の場所に MongoDB をインストールする場合は、CLI から MongoDB コマンドを実行できるように、オペレーティングシステムの bashrc ファイルに MongoDB bin フォルダのパスを追加します。

  • MongoDB サーバーが SUSE 12.3 オペレーティングシステムを使用している場合は、--host <FQDN> オプションを使用して、mongodmongos プロセスに接続できることを確認します。詳しくは、『MongoDB 管理者ガイド』を参照してください。

  • -host_password オプションを tpconfig コマンドと mongodb.confHostPasswordと併用する場合、パスワードが次を満たすことを確認します。

    • 63 文字を超えていない

    • 次の英数字を 1 文字以上含む: a-z、A-z、0-9

    • 次の文字を 1 文字以上含む: - (ハイフン)、_ (アンダースコア)、, (カンマ)、. (ピリオド)、? (疑問符)

  • ログ、シンクライアント (mdbserver)、スナップショット、またはその他のすべてに対するパスを mongodb.conf ファイル内で定義するときは、クレデンシャルファイルのホストユーザーが、これらのパスにアクセスするための有効な権限を持っていることを確認します。

  • SSH を有効にするには、sudoers ファイルに次のエントリを追加します。

    Default <host_user> !requiretty

NetBackup を使用した MongoDB を保護するためのベストプラクティス
  • MongoDB の制限としきい値が、正式な MongoDB のガイドラインに従っていることを確認します。

  • ポリシーの構成中、および mongodb.conf ファイル内で、ホスト名が tpconfig コマンドで一貫して使用されることを確認します。たとえば、FQDN を使用する場合、すべてのホスト名インスタンスに対し、短縮名でなく FQDN を使用します。

  • MongoDB 環境で使用され、db.hostInfo() コマンドを使用して検証されたホスト名と application_server が一致することを確認します。

    たとえば、db.hostInfo() によって表示されるホスト名の値は次のようになります。

    "hostname" : "<hostname_value>:<port>"

  • バックアップジョブまたはリストアジョブを実行する前に、mongodb.conf ファイル内に JSON 形式のエラーまたはタイプミスがないことを確認します。

  • mongod.conf ファイル内に追加され、tpconfig コマンドと併用されるセキュリティ証明書のパスが、すべての MongoDB ノードで同じであることを確認します。

  • 単純認証の場合、すべての MongoDB ノードに対し、管理データベースからのルートグループに属する同じユーザーを構成します。

  • mongod.conf ファイルまたは mongos.conf ファイルを使用して MongoDB プロセスを開始する場合は、MongoDB クラスタの絶対システムパスを使用して、mongod ファイルを実行します。たとえば、次のようなコマンドを使用します。

    mongod --config /home/user1/mongod.conf

  • NetBackup では、MongoDB インスタンスの構成を変更した後に完全バックアップを実行することをお勧めします。構成を変更した後に増分バックアップを実行するようにスケジュールされている場合は、増分バックアップの前に完全バックアップを手動で実行します。

    たとえば、MongoDB の機能の互換性のバージョン (FCV)、MongoDB のバージョン、認証形式、トポロジー (新しいシャードの追加または既存のシャードの削除)、ストレージパラメータなどを変更した場合は、完全バックアップを実行します。