Veritas NetBackup™ for Lotus Notes 管理者ガイド
- NetBackup for Lotus Notes の概要
- NetBackup for Lotus Notes のインストール
- NetBackup for Lotus Notes の構成
- Lotus の高速なリストアの設定
- Lotus Notes クライアントのプロパティの定義
- Lotus Notes データベースのバックアップポリシーの構成
- NetBackup for Lotus Notes ポリシーへのスケジュールの追加
- Lotus Notes ポリシーへのバックアップ対象の追加
- Lotus Notes データベースのバックアップおよびリストアの実行
- Domino のクラスタ機能
- Domino パーティションサーバー
- Domino の複数のインストール (UNIX または Linux)
- NetBackup for Lotus Notes のトラブルシューティング
4 つの Domino サーバーがあるクラスタ環境の例
これは、4 つの Domino サーバーが Domino クラスタのメンバーとなっている Domino のクラスタ環境の例です。サーバー A はバックアップサーバーで、アーカイブトランザクションログを実行します。サーバー B、C および D は、循環ログまたはリニアログを実行します。すべてのサーバーにわたって負荷分散を行うために、Domino クラスタ内の 4 つのサーバーには、すべてのデータベースのレプリカが存在します。すべてのデータベースの完全バックアップは、週のはじめに正常に行われました。 アーカイブトランザクションログの増分バックアップは、4 時間ごとに正常に行われ、最後の増分バックアップは 2 時間前に完了しています。 午後 2 時 30 分に、データベース acme.nsf が破損したとユーザーから連絡がありました。サーバー C でデータベースの変更を 30 分間行っていたということです。残念なことに、この環境は Domino クラスタ環境のため、この破損は 4 つのサーバーすべてにレプリケートされてしまいました。ユーザーは、データベースの変更を開始したときは、このデータベースには一貫性があったと報告しています。
データベースを一貫性がある状態にリストアするには、次の手順を実行します。
サーバー A で、データベース acme.nsf の Point in Time リカバリを行います。正常に終了した最新のデータベースのバックアップ (たとえば、週のはじめに正常に完了した完全バックアップ) からデータベース acme.nsf を選択します。リストアを開始します。
[マークされたファイルのリストア (Restore Marked Files)] ダイアログボックスの [Lotus Notes] タブで、 [新規データベースインスタンス ID とレプリカ ID を割り当てる (Assign new database instance ID and replica ID)] オプションを選択します。 [データベースを指定した時点の状態へ戻す (Recover database(s) to specified point in time)] オプションを選択します。リカバリを行う時点として、今日の午後 2 時 (ユーザーがデータベースの変更を開始した時刻) を指定します。
リストアまたはリカバリが正常に終了すると、今日の午後 2 時の状態の acme.nsf がサーバーに存在するはずです。サーバー A で、acme.nsf の一貫性を検証します。すべてが正常に行われている場合は、サーバー A の新しい acme.nsf のレプリカをサーバー B、C および D に作成します。一貫性のある acme.nsf で、クラスタレプリケーションが、サーバー A、B、C および D で機能できるようになりました。