Veritas NetBackup™ CloudPoint インストールおよびアップグレードガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (10.0)
  1. 第 I 部 CloudPoint のインストールおよび構成
    1. CloudPoint のインストールの準備
      1.  
        配備方法について
      2.  
        CloudPoint を実行する場所の決定
      3.  
        クラウドでの CloudPoint の配備について
      4.  
        システム要件への準拠
      5. CloudPoint ホストのサイズの決定に関する推奨事項
        1.  
          クラウドプラットフォームでの CloudPoint のサイズの決定に関する推奨事項
      6.  
        CloudPoint 拡張機能のサイズの決定に関する推奨事項
      7.  
        CloudPoint をインストールするインスタンスの作成またはホストの準備
      8.  
        コンテナプラットフォーム (Docker、Podman) のインストール
      9.  
        CloudPoint データを格納するボリュームの作成とマウント
      10.  
        インスタンスまたは物理ホストで特定のポートが開いていることの確認
      11.  
        CloudPoint でのスナップショットジョブからのバックアップの準備
    2. コンテナイメージを使用した CloudPoint の配備
      1.  
        CloudPoint のインストールを開始する前に
      2.  
        Docker 環境への CloudPoint のインストール
      3.  
        Podman 環境での CloudPoint のインストール
      4.  
        CloudPoint が正常にインストールされたことの確認
      5.  
        CloudPoint の再起動
    3. CloudPoint 拡張機能の配備
      1.  
        CloudPoint 拡張機能のインストールを開始する前に
      2.  
        CloudPoint 拡張機能のダウンロード
      3.  
        VM への拡張機能のインストールの準備
      4.  
        VM への CloudPoint 拡張機能のインストール
      5.  
        Azure の管理対象 Kubernetes クラスタ (AKS) への拡張機能のインストールの準備
      6.  
        AWS の管理対象 Kubernetes クラスタ (EKS) への拡張機能のインストールの準備
      7.  
        kustomize および CR YAML を使用した拡張機能のインストール
      8.  
        Azure (AKS) への CloudPoint 拡張機能のインストール
      9. AWS (EKS) への CloudPoint 拡張機能のインストール
        1.  
          拡張機能スクリプトを使用した拡張機能のインストール
      10.  
        拡張機能の管理
    4. CloudPoint クラウドプラグイン
      1.  
        CloudPoint クラウドプラグインを構成する方法
      2. AWS プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          AWS プラグイン構成の前提条件
        2.  
          CloudPoint の AWS アクセス権の構成
        3.  
          CloudPoint に必要な AWS アクセス権
        4.  
          クロスアカウントの構成を作成する前に
      3. Google Cloud Platform プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          CloudPoint で必要な Google Cloud Platform アクセス権
        2.  
          CloudPoint の GCP サービスアカウントの構成
        3.  
          プラグイン構成のための GCP サービスアカウントの準備
      4. Microsoft Azure プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Microsoft Azure でのアクセス権の設定
        2.  
          Azure のスナップショットについて
      5. Microsoft Azure Stack Hub プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Microsoft Azure Stack Hub でのアクセス権の設定
        2.  
          バックアップからリストアするための Azure Stack Hub VM のステージング場所の構成
    5. CloudPoint ストレージアレイプラグイン
      1.  
        CloudPoint ストレージアレイのプラグインの構成方法
      2. NetApp プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          NetApp プラグインの構成パラメータ
        2.  
          NetBackup アクセスの専用 LIF の構成
        3.  
          NetApp ストレージでサポートされる CloudPoint 操作
      3.  
        NetApp アレイの ACL の構成
      4. Nutanix Files プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Nutanix Files プラグイン構成の前提条件
        2.  
          Nutanix Files プラグインの考慮事項および制限事項
        3.  
          Nutanix Files ファイルサーバーでサポートされる CloudPoint 操作
        4. Nutanix Files の NetBackup 問題のトラブルシューティング
          1.  
            Nutanix Files のバックアップジョブが、スナップショットのインポート操作およびエクスポート操作の失敗のためにエラーになる
          2.  
            Nutanix Files のバージョンがサポートされていない場合にプラグインの構成が失敗することがある
      5.  
        Nutanix アレイの ACL の構成
      6. Dell EMC Unity アレイプラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Dell EMC Unity アレイプラグインの構成パラメータ
        2.  
          サポートされる Dell EMC Unity アレイ
        3.  
          Dell EMC Unity アレイでサポートされる CloudPoint 操作
      7. Dell EMC PowerStore プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Dell EMC PowerStore プラグインの構成パラメータ
        2.  
          Dell EMC PowerStore モデルでサポートされる CloudPoint の操作
      8. Dell EMC PowerStore NAS プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Dell EMC PowerStore NAS プラグインの構成パラメータ
        2.  
          Dell EMC PowerStore NAS モデルでサポートされる CloudPoint の操作
      9. Dell EMC PowerFlex プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Dell EMC PowerFlex プラグインの構成パラメータ
        2.  
          Dell EMC PowerFlex モデルでサポートされる CloudPoint の操作
      10. Dell EMC XtremIO SAN プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Dell EMC XtremIO SAN プラグインの構成パラメータ
        2.  
          Dell EMC XtremIO SAN モデルでサポートされる CloudPoint の操作
      11. Pure Storage FlashArray プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          サポート対象の Pure Storage FlashArray モデル
        2.  
          Pure Storage FlashArray モデルでサポートされている CloudPoint 操作
      12. Pure Storage FlashBlade プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Pure Storage FlashBlade プラグインの構成パラメータ
        2.  
          Pure Storage FlashBlade モデルでサポートされている CloudPoint 操作
      13. IBM Storwize プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          IBM Storwize プラグインの構成パラメータ
        2.  
          IBM Storwize モデルでサポートされている CloudPoint 操作
      14. HPE RMC プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          RMC プラグインの構成パラメータ
        2.  
          サポート対象の HPE ストレージシステム
        3.  
          HPE ストレージアレイでサポートされている CloudPoint 操作
      15. HPE XP プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          HPE XP プラグインの構成パラメータ
        2.  
          HPE XP ストレージアレイでサポートされている CloudPoint 操作
      16. Hitachi プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Hitachi プラグインの構成パラメータ
        2.  
          サポート対象の Hitachi ストレージアレイ
        3.  
          Hitachi アレイでサポートされる CloudPoint 操作
      17. Hitachi (HDS VSP 5000) プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Hitachi (HDS VSP 5000) プラグインの構成パラメータ
        2.  
          Hitachi (HDS VSP 5000) アレイでサポートされる CloudPoint 操作
      18. InfiniBox プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          InfiniBox プラグインの構成パラメータ
        2.  
          InfiniBox アレイでサポートされる CloudPoint 操作
      19. Dell EMC PowerScale (Isilon) プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Dell EMC PowerScale (Isilon) プラグインの構成の前提条件
        2.  
          Dell EMC PowerScale (Isilon) プラグインのサポート対象の CloudPoint 操作
      20. Dell EMC PowerMax および VMax プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Dell EMC PowerMax および VMax プラグインの構成の前提条件
        2.  
          Dell EMC PowerMax および VMax のサポート対象の CloudPoint 操作
      21. Qumulo プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Qumulo プラグインの構成の前提条件
        2.  
          Qumulo プラグインの考慮事項および制限事項
        3.  
          Qumulo プラグインのサポート対象の CloudPoint 操作
    6. CloudPoint アプリケーションエージェントとプラグイン
      1.  
        Microsoft SQL プラグインの構成に関する注意事項
      2. Oracle プラグインの構成に関する注意事項
        1.  
          Oracle データベースのデータとメタデータファイルの最適化
      3.  
        MongoDB プラグインの構成に関する注意事項
      4.  
        インストールと構成の処理について
      5.  
        Linux ベースエージェントのインストールの準備
      6.  
        Windows ベースエージェントのインストールの準備
      7.  
        CloudPoint エージェントのダウンロードとインストール
      8.  
        Linux ベースのエージェントの登録
      9.  
        Windows ベースのエージェントの登録
      10.  
        CloudPoint アプリケーションプラグインの構成
      11.  
        元のドライブのシャドウコピーを格納するための VSS の構成
      12.  
        クラウド資産に対する NetBackup 保護計画の作成
      13.  
        NetBackup 保護計画へのクラウド資産のサブスクライブ
      14.  
        Microsoft SQL Server のリストアの要件および制限事項
      15.  
        Oracle のリストアの要件および制限事項
      16.  
        Oracle スナップショットのリストア後に必要な追加手順
      17.  
        SQL AG データベースをリストアする前に必要な手順
      18.  
        SQL データベースの同じ場所へのリカバリ
      19.  
        代替の場所への SQL データベースのリカバリ
      20. SQL Server スナップショットのリストア後に必要な追加手順
        1.  
          SQL Server のディスクレベルのスナップショットを新しい場所にリストアした後に必要な手順
      21.  
        SQL AG データベースをリストアした後に必要な追加手順
      22.  
        Windows インスタンスが CloudPoint ホストとの接続性を失った場合、SQL スナップショットまたはリストアおよび個別リストア操作が失敗する
      23.  
        元のディスクがインスタンスから切断されていると、ディスクレベルのスナップショットのリストアが失敗する
      24.  
        AWS RDS データベースインスタンスをリストアした後に必要な追加手順
    7. CloudPoint のエージェントレス機能を使用した資産の保護
      1.  
        エージェントレス機能について
      2. エージェントレス構成の前提条件
        1.  
          Windows での SMB の構成 (省略可能)
        2.  
          Windows における WMI のセキュリティの構成 (省略可能)
      3.  
        エージェントレス機能の構成
      4.  
        CloudPoint のアップグレード後のエージェントレス機能の構成
    8. NetBackup CloudPoint でのボリュームの暗号化
      1.  
        CloudPoint でのボリュームの暗号化のサポートについて
      2.  
        Azure でのボリュームの暗号化
      3.  
        GCP でのボリュームの暗号化
      4.  
        AWS でのボリュームの暗号化
    9. CloudPoint セキュリティ
      1.  
        Azure および Azure Stack のセキュリティの構成
      2.  
        Azure および Azure Stack 用クラウドコネクタの構成
      3.  
        Azure Stack の CA 構成
      4.  
        CloudPoint への接続の保護
  2. 第 II 部 CloudPoint のメンテナンス
    1. CloudPoint のログ
      1.  
        CloudPoint のログ記録のしくみについて
      2. Fluentd ベースの CloudPoint ログ記録のしくみ
        1.  
          CloudPoint fluentd 構成ファイルについて
        2.  
          fluentd 構成ファイルの変更
      3.  
        CloudPoint ログ
      4.  
        エージェントレスログ
      5.  
        CloudPoint ログ記録のトラブルシューティング
    2. CloudPoint のアップグレード
      1.  
        CloudPoint のアップグレードについて
      2.  
        サポート対象のアップグレードパス
      3.  
        アップグレードのシナリオ
      4.  
        CloudPoint のアップグレードの準備
      5. CloudPoint のアップグレード
        1.  
          Docker 環境でのアップグレード
        2.  
          Podman 環境でのアップグレード
      6.  
        パッチまたは Hotfix を使用した CloudPoint のアップグレード
      7. CloudPoint の移行とアップグレード
        1.  
          CloudPoint の移行を開始する前に
        2.  
          RHEL 8.5 または 8.4 での CloudPoint の移行とアップグレード
      8.  
        アップグレード後のタスク
    3. CloudPoint のアンインストール
      1.  
        CloudPoint のアンインストールの準備
      2.  
        CloudPoint のバックアップ
      3.  
        CloudPoint プラグインの構成解除
      4.  
        CloudPoint エージェントの構成解除
      5.  
        CloudPoint エージェントの削除
      6.  
        CloudPoint のスタンドアロン Docker ホスト環境からの削除
      7.  
        CloudPoint 拡張機能の削除 - VM ベースまたは管理対象 Kubernetes クラスタベース
      8.  
        CloudPoint のリストア
    4. CloudPoint のトラブルシューティング
      1.  
        CloudPoint のトラブルシューティング

Azure の管理対象 Kubernetes クラスタ (AKS) への拡張機能のインストールの準備

CloudPoint ホストの容量を拡大縮小して多数の要求を同時に処理するために、CloudPoint のクラウドベース拡張機能を Azure の管理対象 Kubernetes クラスタに配備できます。

概要

  • 適切なネットワークおよび構成が設定され、特定の役割を持つ Azure の管理対象 Kubernetes クラスタがすでに配備されている必要があります。クラスタは、CloudPoint と通信できる必要があります。

    必要な役割は、Azure Kubernetes Service RBAC ライター、AcrPush、Azure Kubernetes Service クラスタユーザーロールです。

    サポートされる Kubernetes のバージョンについては、ハードウェア互換性リスト (HCL) を参照してください。

  • 既存の Azure コンテナレジストリを使用するか、新しいレジストリを作成します。また、管理対象 Kubernetes クラスタに、コンテナレジストリからイメージを取得するためのアクセス権があることを確認します。

  • Azure の管理対象 Kubernetes クラスタで、手動で拡大縮小するか「自動スケール (Autoscaling)」を有効にした状態で、CloudPoint 作業負荷の専用ノードプールを作成する必要があります。自動スケール機能を使用すると、必要に応じて自動的にノードのプロビジョニングとプロビジョニング解除を行って、ノードプールを動的に拡大縮小できます。

  • CloudPoint 拡張機能のイメージ (flexsnap-cloudpoint、flexsnap-listener、flexsnap-workflow、flexsnap-fluentd、flexsnap-datamover) を Azure コンテナレジストリにアップロードする必要があります。

Azure でホストと管理対象 Kubernetes クラスタを準備する

  • CloudPoint のインストール要件を満たすサポート対象の Ubuntu または RHEL システムで CloudPoint イメージを選択し、ホストを作成します。

    CloudPoint をインストールするインスタンスの作成またはホストの準備を参照してください。

  • ジョブの実行中にクラスタを拡大または縮小することはお勧めしません。これを行うと、ジョブが失敗する可能性があります。事前にクラスタサイズを設定してください。

  • メイン CloudPoint ホストでポート 5671 が開いていることを確認します。

    インスタンスまたは物理ホストで特定のポートが開いていることの確認を参照してください。

  • ノードプールが構成されている仮想マシンスケールセットのパブリック IP は、保護対象の作業負荷でポート 22 を介して通信できる必要があります。

  • Docker または Podman コンテナプラットフォームをホストにインストールし、コンテナサービスを起動します。

    表: コンテナプラットフォームのインストールを参照してください。

  • Azure 環境内で CloudPoint ホストが Kubernetes クラスタにアクセスするための準備を行います。

    • Azure CLI をインストールします。

      https://docs.microsoft.com/

    • Kubernetes CLI をインストールします。

      https://kubernetes.io/

    • Azure 環境にログインし、Azure CLI で次のコマンドを実行して、Kubernetes クラスタにアクセスします。

      # az login --identity

      # az account set --subscription <subscriptionID>

      # az aks get-credentials --resource-group <resource_group_name> --name <cluster_name>

  • CloudPoint イメージのプッシュ (アップロード) 先となる Azure コンテナレジストリを作成するか、利用可能な場合は既存のレジストリを使用します。Azure のマニュアルを参照してください。

    https://docs.microsoft.com/

    https://docs.microsoft.com/

  • ホストシステムから kubectl およびコンテナレジストリコマンドを実行するには、VM とクラスタに次の役割の権限を割り当てます。[共同作成者 (Contributor)]、[所有者 (Owner)]、またはすべてのリソースを管理するためのフルアクセス権を付与する任意のカスタム役割を割り当てられます。

    • [仮想マシン (Virtual Machine)]に移動して左側の[ID (Identity)]をクリックし、[システム割り当て済み (System assigned)]タブで[状態 (Status)]を[オン (ON)]に変更し、[Azure ロールの割り当て (Azure role assignment)]、[ロールの割り当ての追加 (Add role assignments)]の順にクリックし、[スコープ (Scope)]で[サブスクリプション (Subscription)]または[リソースグループ (Resource Group)]を選択し、[ロール (Role)]で Azure Kubernetes Service RBAC ライター、AcrPush、Azure Kubernetes Service クラスタユーザーロールを割り当てて[保存 (Save)]を選択します。

    • Kubernetes クラスタに移動し、左側の [アクセス制御 (IAM) (Access Control (IAM))]、[ロールの割り当ての追加 (Add role assignments)]の順にクリックし、[ロール (Role)]で[共同作成者 (Contributor)]、[アクセスの割り当て先 (Assign access to)]で[仮想マシン (Virtual Machines)]、ドロップダウンで VM の順に選択し、[保存 (Save)]をクリックします。

  • Kubernetes クラスタが存在するのと同じサブスクリプションおよび領域にストレージアカウントを作成し、そこにファイル共有を作成します(Azure のデフォルトの設定に従います)。

    https://docs.microsoft.com/

  • ホストシステムのコマンドラインから CloudPoint の名前空間を作成します。

    # kubectl create namespace cloudpoint-system

  • 次に、Azure で新たに作成するか既存の管理対象 Kubernetes クラスタを使用して、CloudPoint 専用の新しいノードプールを追加します。必要に応じて自動スケールを構成します。

  • Azure プラグインが構成されていることを確認します。

    Microsoft Azure プラグインの構成に関する注意事項を参照してください。

CloudPoint 拡張機能のダウンロード を参照してください。

Azure (AKS) への CloudPoint 拡張機能のインストールを参照してください。