Veritas NetBackup™ Appliance リリースノート
- NetBackup appliance 3.1 について
- NetBackup appliance 3.1 の機能、拡張機能、変更
- NetBackup Appliance ハードウェアの機能
- NetBackup Appliance の互換性
- 操作上の注意
- 付録 A. リリース内容
- 付録 B. 関連ドキュメント
NetBackup Appliance 3.1 の新しい運用上の注意
メモ:
以前のリリースの操作上の注意に詳しい方は、このセクションのこのリリースに関する新しい内容のみを確認してください。このドキュメントの付録「リリース内容」で、このリリースで解決された問題を確認してください。
メモ:
このセクションに記載されている注意事項および既知の問題は以前のリリースにも該当することがあります。
次のリストに、このリリースで新たにドキュメントに追加された注意事項と既知の問題を示します。
NetBackup 8.1 のメディアサーバー重複排除プール (MSDP) の変更について
NetBackup 5220 Appliance をアプライアンスバージョン 3.1 にアップグレードする場合、最大で 35% パフォーマンスが低下します。NetBackup MSDP 重複排除ハッシュ技術を向上させるため、新しい連邦情報処理標準 (FIPS) パブリケーション (Federal Information Processing Standard (FIPS) Publication) 180-1 SHA-2 暗号化アルゴリズムに NetBackup 8.1 がアップグレードされたことによりパフォーマンス低下が発生します。5220 アプライアンスモデルには、セキュアなハッシュアルゴリズムを高速化する機能のない古い Intel 社製 プロセッサが搭載されていました。これが原因でプロセッサの負荷が増加し、重複排除パフォーマンスの低下が発生します。その他のアプライアンス モデルには影響ありません。
次の回避策のいずれかを推奨します。
ベリタスの営業チームに連絡して、5220 ハードウェアを現在販売している 5240 アプライアンスに更新します。
5220 のサポート終了 (EOSL) は 2018 年 8 月 14 日であるため、NetBackup 5220 Appliance を 3.1 にアップグレードしないでください。
NetBackup 5220 Appliance のサポート終了については、次のドキュメントにも記載されています。
また、ソフトウェアバージョンが 1.4.5 以降の NetBackup 5020 および 5030 重複排除アプライアンスでは、最適化された重複排除を NetBackup 8.1 や NetBackup 3.1 以降のアプライアンスに実行できません。最適化された重複排除は NetBackup 8.1 および NetBackup Appliance 3.1 リリースではサポートされません。
バージョン 2.7.3 または 3.0 のアプライアンスをアプライアンス管理コンソールから管理できるようにするいくつかの EEB が最近導入されました。
https://www.veritas.com/support/ja_JP/article.100040019
NetBackup Appliance 3.0 の再イメージ化または出荷時の設定へのリセットを実行した後にこのアプライアンスをアプライアンス管理コンソールから 3.1 にアップグレードする場合、[追加要件 (Additional requirements)]画面でトークンの入力を求められます。
トークンを入力すると、再発行トークンが必要というメッセージとともにアップグレードが失敗します。アクティビティモニターに次のエラーメッセージが表示されます。
V-409-777-1182 - 再発行トークンが必要です。ホスト ID ベースの証明書を取得するために必要なホストの再発行トークンを入力してください。(V-409-777-1182 - A reissue token is required. Enter the reissue token for the required host to get a host ID based certificate.)
この問題はバージョン 3.0 のアプライアンスがメディアサーバーとして構成され、バージョン 3.1 のマスターサーバーに接続されている場合にのみ発生します。この問題を解決するには、アップグレードプロセスを再開して、再発行トークンを入力します。再発行トークンについて詳しくは、『NetBackup セキュリティと暗号化ガイド』を参照してください。
ソフトウェアバージョンが 3.1 以前の NetBackup Appliance 間で、最適化された複製または自動イメージ複製のためにファイバーチャネル (FC) を使用する場合、NetBackup ジョブがハングアップする場合があります。NetBackup ジョブがハングアップした場合、次の手順を実行して問題を回避します。
ソースおよびターゲットアプライアンスのソフトウェアバージョンを確認します。次のコマンドを使用してアプライアンスソフトウェアバージョンを確認します。
Main > Appliance > Status
ソースアプライアンスでバージョン 3.0 以前が使用され、ターゲットアプライアンスで 3.1 が使用されている場合は、ソースアプライアンスにログオンしてチャンクサイズを 128 KB 以上の値に設定する必要があります。
チャンクサイズを調整するには、次のコマンドを NetBackup Appliance Shell Menuで実行します。
Main > Support > FibreTransport Chunksize
NetBackup appliance 3.1 の SAN クライアントでファイバートランスポートメディアサーバー (FTMS) を有効にして、SAN クライアントのバックアップジョブを実行すると、ジョブがファイバーチャネル (FC) に接続しない場合があります。FTMS ターゲット ポートの状態は[未接続 (Disconnected)]です。この問題が発生した場合、詳しくはテクニカルノート 000127952 を参照してください。
物理アプライアンスメディアサーバーに領域を割り当てた場合は、NetBackup Appliance Web Consoleに表示される未割り当て領域は正確ではない場合があります。これは、NDMP ログパーティションに 100 GB の領域が自動的に予約されるためです。パーティションの詳細を確認するには、NetBackup Appliance Shell Menuに移動して Main > Manage > Storage > Show Partition コマンドを実行します。
バージョン 3.1 にアップグレードしたら、パッケージまたはファイルをリポジトリに追加する前に、/config パーティションのサイズを 150 GB に増やす必要があります。詳しくは、『アプライアンス管理ガイド』を参照してください。
アプライアンス管理サーバー (AMS) の管理ロールをエージェントに変更することはサポートされていません。同様に、エージェントの管理ロールを AMS に変更することはサポートされていません。
AMS で独自の証明書をインストールした場合や、AMS のホスト名を変更した場合は、すでに登録されているすべてのエージェントを再度追加する必要があります。同様に、エージェントに独自の証明書をインストールした場合や、エージェントのホスト名を変更した場合は、AMS に再度エージェントを追加する必要があります。詳しくは、『アプライアンス管理ガイド』を参照してください。
AMS でエージェントを管理している場合に、特定のエージェントを出荷時の設定にリセットすることを検討します。この場合、エージェントは引き続き AMS の[ホーム (Home)]ページに表示されますが、そのエージェントで実行された一部の操作は失敗します。AMS にエージェントが追加されないこと以外、AMS には何も表示されません。この問題を解決するには、アプライアンス管理コンソールからエージェントを削除して、特定の AMS にエージェントを再度追加します。詳しくは、『アプライアンス管理ガイド』を参照してください。
ユニバーサル共有にアクセスすると、VpFS が動作していないため入出力エラーが発生します。この問題が発生した場合は、ベリタステクニカルサポートに連絡し、内部テクニカルノート 000127959 を参照します。
ユニバーサル共有管理処理で MSDP の負荷が大きい場合タイムアウトすることがあります。詳しくは、テクニカルノート 000127885 を参照してください。
リージョンが含まれていないクラウドストレージサーバー構成詳細を再利用すると NetBackup CloudCatalyst Appliance 設定ウィザードが失敗します。
手順「[2a/5 oo---] Cloud storage region」でサービスホストを再利用すると、以前クラウドストレージサーバーを作成したときにリージョンを指定しなかった場合でもサーバーホストにリージョンが表示されます。リージョンがない場合、設定ウィザードは誤ってクラウドインスタンス名をリージョン名として表示します。このリージョンを選択すると、ウィザードは最終的にクラウドストレージサーバーの構成に失敗し、次のエラーが表示されます。
[Error] Unable to add the cloud storage server to the cloud instance 'abc123.company.com'. Please factory reset the appliance and retry the configuration. [Error] Unable to create the cloud storage server on the appliance. The appliance may be unconfigurable. Please factory reset the appliance and retry the configuration. [Error] Please retry the role configuration. If the problem persists, contact Veritas Technical Support.
この問題についての詳細および回避策は、テクニカルノート 000127988 を参照してください。
NetBackup Appliance Web Consoleで、ソフトウェアバージョンが 3.1 のアプライアンスメディアサーバーのデータバッファパラメータを表示または更新できません。これは、NetBackup 52xx Appliance をメディアサーバーとして構成している場合にのみ当てはまります。
アプライアンスメディアサーバーで[管理 (Manage)]、[ホスト (Host)]、[データバッファ (Data Buffer)]ページの順に移動すると、次のエラーが表示されます。
データバッファのパラメータを取得中にエラーが発生しました。
データバッファパラメータの表示および更新を行うには、NetBackup Appliance Shell Menuから Settings > NetBackup コマンドを使用します。詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。
NetBackup 53xx 高可用性 (HA) 構成の設定中に、NetBackup メディアサーバーが自動的に再起動します。再起動後、NetBackup クライアントでバックアップデータトランザクション用のファイバーチャネルではなく、LAN が使用される場合があります。この問題を回避するには、「SAN クライアントが FT ではなく LAN を使用する」を参照してください。
未完了または完了した NetBackup 53xx HA 構成で、以下のコマンドを実行しないでください。
Support > InfraServices > Stop Database
Support > InfraServices > Stop All
これら 2 つのコマンドは、NetBackup 53xx HA 構成に使用するデータベースサービスを停止する場合があります。サービスが停止した場合は、ベリタステクニカルサポートに連絡してください。
HA 操作中にエラーが発生した場合、操作をロールバックしてシステムを再起動する必要があります。ただし、システムが正しく再起動しない可能性があります。再起動の開始を 30 分以上待つ場合は、手動でシステムを再起動することを推奨します。
NetBackup 53xx HA 構成の完了後に、Manage > HighAvailability > Status コマンドで HA 状態を確認すると、オンラインになっている必要がある一部のサービスがオフライン状態になっています。
NetBackup 53xx HA 構成の完了後に、次のエラーが表示された場合の操作手順を示します。
EXIT STATUS 5988: The host name is not part of the host ID-to-host name mapping list.
次のように、ホストエントリをクリアします。
Java ベースの NetBackup 管理コンソールにログオンします。
左ペインで、[セキュリティ管理 (Security Management)]>[ホスト管理 (Host Management)] を展開します。
右ペインの下部で、[承認のマッピング (Mappings for Approval)]タブを選択します。
現在の HA 構成に関連付けられたホストエントリをすべて拒否します。
ノード削除処理中に次のメッセージが表示される場合は、コマンドを実行するノードを再起動して、再試行します。
[Error] Failed to remove the node.
NetBackup 53xx HA 構成の完了後に、以下のコマンドが正常に実行されると、サービスの開始または停止に 6 分程度かかる場合があります。
Main > Settings > FibreTransport Deduplication Disable
Main > Settings > FibreTransport Deduplication Enable
未完了または完了した NetBackup 53xx HA 構成で、サービス (複数の場合あり) が適切な状態になっていません。次の回避策を使用できます。
マスターサーバーで EMM サーバーを再起動します。
NetBackup プロセスを再起動します。
53xx の HA 構成の完了後にテープデバイスを使用してデータのバックアップを作成すると、次のエラーが発生する場合があります。
INFO EXIT STATUS 2001: No drives are available
この問題を回避するには、次のように 2 つのノードで Media Manager Device デーモンを再起動します。
マスターサーバーで Java ベースの NetBackup 管理コンソールに管理ユーザーとしてログオンします。
左ペインで Media and Device Management > Devices を展開します。
[デバイス (Devices)]を右クリックして、ショートカットメニューから[Media Manager Device デーモンの停止/再起動 (Stop/Restart Media Manager Device Daemon)]を選択します。
[デバイスホスト (Device host)]のドロップダウンリストで、HA 構成のどちらかのノードのホスト名を選択します。
[処理 (Action)]領域で、[停止/再起動 (Stop/Restart)]ラジオボタンを選択して、[OK]をクリックします。
[デバイス (Device)]を再度右クリックして、ショートカットメニューから[Media Manager Device デーモンの停止/再起動 (Stop/Restart Media Manager Device Daemon)]を選択します。
[デバイスホスト (Device host)]のドロップダウンリストで、HA 構成のもう 1 つのノードのホスト名を選択します。
[処理 (Action)]領域で、[停止/再起動 (Stop/Restart)]ラジオボタンを選択して、[OK]をクリックします。
NetBackup 53xx HA 構成の完了後に、いずれかのノードの電源がオフの場合、NetBackup Appliance Web Consoleで以下の誤った情報が表示される場合があります。
HA 構成の状態が未完了。
[パートナーの追加 (Add Partner)]ボタンが表示される。
誤った情報は、ノードの電源をオンにすると表示されなくなります。
ノード削除処理中に削除対象のノードが誤ってオフまたは再起動された場合でも、ノードは削除可能です。ノードの電源をオンにしたときに、HA 構成の誤動作を避けるには次の手順を実行する必要があります。
削除されたノードからイーサネット ケーブルを取り外します。
削除されたノードから FC ケーブルを取り外します。
出荷時の削除されたノードのリセットを実行します。
STIG オプションを有効にすると、STIG に準拠したパスワードポリシーがアプライアンスのデフォルトのパスワードポリシーを自動的に上書きして置換します。すべてのアプライアンスユーザーに、STIG に準拠したパスワードポリシーが適用されます。ただし、既存のアプライアンスユーザーには以下のパスワード経過日数ルールは適用されません。
パスワード変更後の最大経過日数 (PASS_MAX_DAYS)
パスワード変更後の最小経過日数 (PASS_MIN_DAYS)
この問題は、アプライアンスのデフォルトのパスワードポリシーが有効なときに作成されたすべてのユーザーに影響します。STIG に準拠したパスワードポリシーを満たすためにこれらのユーザーパスワードが変更された後も、経過日数ルールは適用されません。この問題は、STIG オプションを有効にした後に作成されたユーザーには影響しません。
この問題を解決する方法について詳しくは、次の記事を参照してください。