Veritas NetBackup™ 管理者ガイド Vol. 2
- NetBackup ライセンスモデルと nbdeployutil ユーティリティ
- 追加構成
- 複数の NetBackup マスターサーバーについて
- 1 台のマスターサーバーでの複数のメディアサーバーの使用について
- Windows でのバックアップのダイレクト I/O について
- 動的ホスト名および動的 IP アドレスについて
- UNIX クライアントでのビジー状態のファイルの処理について
- NetBackup インストールのロケールの指定について
- Shared Storage Option について
- Shared Storage Option のコンポーネントについて
- 共有デバイスの予約または解放について
- Shared Storage Option を使用しないでロボットライブラリを共有する方法
- Shared Storage Option の用語および概念
- Shared Storage Option ライセンスについて
- Shared Storage Option の前提条件について
- ハードウェアの設定ガイドラインについて
- ドライバのインストールと構成について
- 接続の検証
- NetBackup での Shared Storage Option の構成について
- Shared Storage Option 構成の検証
- デバイスモニターと Shared Storage Option
- SSO の概略レポートの表示
- オペレーティングシステムの補足情報
- Shared Storage Option の構成での一般的な問題
- Shared Storage Option についてよくある質問事項
- vm.conf 構成ファイルについて
- vm.conf の ACS_mediatype エントリ
- vm.conf の ACS_SEL_SOCKET エントリ
- vm.conf の ACS_CSI_HOSTPORT エントリ (UNIX の場合)
- vm.conf の ACS_SSI_HOSTNAME エントリ
- vm.conf の ACS_SSI_INET_PORT エントリ (UNIX の場合)
- vm.conf の ACS_SSI_SOCKET エントリ
- vm.conf の ACS_TCP_RPCSERVICE / ACS_UDP_RPCSERVICE エントリ (UNIX の場合)
- vm.conf の ADJ_LSM エントリ
- vm.conf の API_BARCODE_RULES エントリ
- vm.conf の AUTHORIZATION_REQUIRED エントリ
- vm.conf の AUTO_PATH_CORRECTION エントリ
- vm.conf の AUTO_UPDATE_ROBOT エントリ
- vm.conf の AVRD_PEND_DELAY エントリ
- vm.conf の AVRD_SCAN_DELAY エントリ
- vm.conf の CLEAN_REQUEST_TIMEOUT エントリ
- vm.conf の CLIENT_PORT_WINDOW エントリ
- vm.conf の CLUSTER_NAME エントリ
- vm.conf の DAS_CLIENT エントリ
- vm.conf の DAYS_TO_KEEP_LOGS エントリ
- vm.conf の EMM_RETRY_COUNT エントリ
- vm.conf の EMM_CONNECT_TIMOUT エントリ
- vm.conf の EMM_REQUEST_TIMOUT エントリ
- vm.conf の ENABLE_ROBOT_AUTH エントリ
- vm.conf の INVENTORY_FILTER エントリ
- vm.conf の MAP_ID エントリ
- vm.conf の MAP_CONTINUE_TIMEOUT エントリ
- vm.conf の MEDIA_ID_BARCODE_CHARS エントリ
- vm.conf の MEDIA_ID_PREFIX エントリ
- vm.conf の MM_SERVER_NAME エントリ
- vm.conf の PREFERRED_GROUP エントリ
- vm.conf の PREVENT_MEDIA_REMOVAL エントリ
- vm.conf の RANDOM_PORTS エントリ
- vm.conf の REQUIRED_INTERFACE エントリ
- NetBackup 8.0 以前の vm.conf の SERVER エントリ
- vm.conf の SSO_DA_REREGISTER_INTERVAL エントリ
- vm.conf の SSO_DA_RETRY_TIMEOUT エントリ
- vm.conf の SSO_HOST_NAME エントリ
- vm.conf の TLH_mediatype エントリ
- vm.conf の TLM_mediatype エントリ
- vm.conf の VERBOSE エントリ
- vm.conf ファイルの例
- 他のホストのメディアおよびデバイスにアクセスする方法
- vm.conf ファイルのホスト名の優先度
- 保留管理
- UNIX のメニューユーザーインターフェース
- 参照トピック
- ホスト名規則
- nbtar または tar32.exe を使用したバックアップイメージの読み込みについて
- バックアップ時間に影響する要素
- NetBackup の転送速度の計算方法
- NetBackup 通知スクリプト
- backup_notify スクリプト
- backup_exit_notify スクリプト
- bpstart_notify スクリプト (UNIX クライアント)
- bpstart_notify.bat スクリプト (Windows クライアント)
- bpend_notify スクリプト (UNIX クライアント)
- bpend_notify.bat スクリプト (Windows クライアント)
- bpend_notify_busy スクリプト (UNIX クライアント)
- diskfull_notify スクリプト
- drive_mount_notify スクリプト (UNIX)
- drive_unmount_notify スクリプト (UNIX)
- mail_dr_info スクリプト
- media_deassign_notify スクリプト
- nbmail.cmd スクリプト (Windows の場合)
- parent_end_notifyスクリプト
- parent_start_notifyスクリプト
- pending_request_notify スクリプト
- restore_notify スクリプト
- session_notify スクリプト
- session_start_notify スクリプト
- shared_drive_notify スクリプト
- userreq_notify スクリプト
- メディアおよびデバイスの管理の推奨する使用方法
- TapeAlert について
- テープドライブのクリーニングについて
- NetBackup によるドライブの選択方法
- NetBackup によるドライブの予約方法
- NetBackup によるメディアの選択方法
- ボリュームプールおよびボリュームグループの例
- メディア形式
- メディアおよびデバイスの管理プロセス
- UNIX でのテープ I/O コマンドについて
NetBackup for NDMP Agent
NetBackup for NDMP (Network Data Management Protocol) Agent は、キャパシティライセンスを使用している場合、正確なライセンス方式を使用してデータを報告します。NAS (Network Attached Systems) の NDMP ポリシー形式を使用してバックアップが完了すると、NDMP Agent はポリシーが保護するデータのサイズをキャプチャします。データは、マスターサーバーに報告されます。
NDMP の正確なライセンスは、NDMP ポリシー形式に特有です。この種類のライセンスでは、NDMP バックアップポリシー形式で定義されているバックアップ対象に基づいて FEDS (Front-End Data Size の略でフロントエンドデータサイズの意味) を収集します。
NDMP の作業負荷でバックアップ対象として利用可能な指示句、ワイルドカード文字、およびパス名の一部を次に示します。
指示句
ALL_FILESYSTEMS
ALL_FILESYSTEMS 指示句は、NDMP バックアップポリシーに NDMP ファイラのすべてのファイルシステムおよびボリュームを含める方法を提供します。NDMP ファイラの一部のボリュームのバックアップを作成しない場合は、ALL_FILESYSTEMS バックアップ対象から特定のボリュームを除外できます。VOLUME_EXCLUDE_LIST 指示句はこのために使います。
NEW_STREAM
NEW_STREAM 指示句は、[複数のデータストリームを許可する (Allow multiple data streams)]が有効になっている場合に使用され、そうでない場合は無視されます。このモードでは、次のことが発生します。
NEW_STREAM 指示句が存在するバックアップ対象で、バックアップが別々のストリームに分割されます。
NEW_STREAM 指示句間のすべてのファイルパスが、同じストリームに含まれます。
NEW_STREAM の開始によって、それまでのストリームは終了します。
バックアップ対象リスト内の最後のストリームは、バックアップ対象リストの終わりによって終了します。
ワイルドカード文字
*
ワイルドカード文字 * を含む正規表現は、NDMP ファイラにあるすべてのボリュームまたはフォルダの NDMP バックアップ対象と一致させるために使用します。ただし、正規表現の一致はファイルには使えず、NDMP の作業負荷ではサポートされません。
ファイラに /VolumeA、/VolumeABC、/VolumeDEF の 3 つのボリュームがあり、各ボリュームに Folder という接頭辞の名前のフォルダがある場合、次の対象が有効になります。
/Volume* は、NDMP ファイラに存在する Volume という接頭辞のすべてのボリュームと一致します。
/VolumeA/Folder* は、NDMP ファイラに存在する VolumeA 内の Folder という接頭辞のすべてのフォルダと一致します。
?
ワイルドカード文字 ? を含む正規表現を使用すると、NDMP ファイラにあるすべてのボリュームまたはフォルダの NDMP バックアップ対象と一致します。ただし、正規表現の一致はファイルには使えず、NDMP の作業負荷ではサポートされません。
ファイラに /VolumeA、/VolumeB、/VolumeC の 3 つのボリュームがあり、各ボリュームに Folder1、Folder2、Folder3 という接頭辞の名前のフォルダがある場合、次の対象が有効になります。
/Volume? は、NDMP ファイラに存在して Volume という接頭辞があり、その後に任意の 1 文字があるすべてのボリュームと一致します。
/VolumeA/Folder? は、VolumeA 内の Folder という接頭辞があり、その後に任意の 1 文字があるすべてのフォルダと一致します。
[…]
ワイルドカード文字 […] を含む正規表現は、英数字のパターン一致の NDMP バックアップ対象と一致させるために使用します。ワイルドカード […] を含む正規表現はファイルには使えず、NDMP の作業負荷ではサポートされません。
/fs[1-9] では、/fs リテラル文字から始まり、1 から 9 までの何らかの単一の数字で終了するすべてのパスが一致します。
たとえば、/fs1、/fs2 などから /fs9 までを指定した /fs[1-9] パターンが一致します。ただし、/fs0 と /fsa は指定されたパターンと一致しません。
/vol/ndmp[0-9] では、/vol/ndmp から始まり、0 から 9 までの単一の数字で終了するボリューム名が一致します。
/vol/ndmp[0-9][0-9] では、/vol/ndmp から始まり、00 から 99 までの 2 桁の数字で終了するボリューム名が一致します。
/vol/ndmp[0-9][0-9][0-9] では、/vol/ndmp から始まり、000 から 999 までの 3 桁の数字で終了するボリューム名が一致します。
パス名
/volumeA は、NDMP ファイラに存在する VolumeA 内のすべてのファイルまたはフォルダと一致します。
/volume/FolderA は、NDMP ファイラに存在する folderA 内のすべてのファイルと一致します。
/volume/FolderA/FileA は、NDMP ファイラに存在するファイル FileA のみと一致します。
NBDeployUtil は、関連するバックアップファイルおよびポリシーを使って正確なデータサイズを計算することにより、重複のない実際のデータの使用状況を報告します。データサイズの正確性を保証するため、次のルールが適用されます。
ALL_FILESYSTEMS 指示句を使ってポリシーによってバックアップされたデータサイズが他の 2 つのポリシーの合計より大きい場合、ALL_FILESYSTEMS 指示句のデータサイズがカウントされます。
同一のポリシーが使われる場合、より大きいサイズのポリシーがカウントされます。
カウントされないポリシーは、NBDeployUtil レポートでデータサイズ 0 と表示されます。
ポリシー P1 によってバックアップされるデータサイズが別のポリシー P2 で消費される場合、ポリシー P2 のデータサイズのみがカウントされます。
複数のポリシーでデータサイズが重複した場合、1 回のみカウントされます。
システム管理者は、次の方法を使用して、正確なライセンスによって報告されるデータサイズが正しいことを確認することができます。
NetApp ONTAP 9 ファイラでボリュームのサイズを確認するには、NetApp ONTAP ファイラにログオンし、次のコマンドを実行します。
volume show -fields size,used,available,percent-used
代わりに、管理者は、Linux または UNIX ベースのクライアント上の NDMP ファイラ (そのボリュームで NFS プロトコルが有効な場合) のボリュームをマウントし、次のコマンドを実行することもできます。
o du -sho ls - lh
バックアップエージェントがデータベースへのライセンス情報の投稿に失敗した場合、次のいずれかのエラーメッセージがアクティビティモニターに表示されます。
WRN: Posting to feds failed. 状態: 5930 (WRN: Posting to feds failed. Status: 5930)
このメッセージは、バックアップエージェントで認証の問題が発生したことを示します。証明書の期限切れまたは nbwebsvc アカウントパスワードの期限切れです。
WRN: Posting to feds failed. 状態: 26 (WRN: Posting to feds failed. Status: 26)
このメッセージは、バックアップエージェントでサービスオフラインの問題が発生したことを示します。NetBackup Web コンソールが実行されていません。詳しくは『Veritas NetBackup 状態コードリファレンスガイド』を参照してください。