Veritas NetBackup™ 管理者ガイド Vol. 2
- NetBackup ライセンスモデルと nbdeployutil ユーティリティ
- 追加構成
- 動的ホスト名および動的 IP アドレスについて
- UNIX クライアントでのビジー状態のファイルの処理について
- Shared Storage Option について
- NetBackup での Shared Storage Option の構成について
- SSO の概略レポートの表示
- vm.conf 構成ファイルについて
- 保留管理
- UNIX のメニューユーザーインターフェース
- 参照トピック
- ホスト名規則
- nbtar または tar32.exe を使用したバックアップイメージの読み込みについて
- バックアップ時間に影響する要素
- NetBackup 通知スクリプト
- メディアおよびデバイスの管理の推奨する使用方法
- TapeAlert について
- テープドライブのクリーニングについて
- NetBackup によるドライブの予約方法
- NetBackup によるメディアの選択方法
- UNIX でのテープ I/O コマンドについて
キャパシティライセンスレポートのスケジュール設定
デフォルトでは、NetBackup は、指定のスケジュールで実行する nbdeployutil を起動して、増分的にデータを収集し、過去 90 日分のキャパシティライセンスレポートを生成します。
FREQUENCY_IN_DAYS: nbdeployutil を実行する頻度。
MASTER_SERVERS: マスターサーバーのカンマ区切りのリスト。
PARENTDIR: 収集とレポートのフォルダの場所。
PURGE_INTERVAL: フォルダが収集データを増分ディレクトリに保持する日数。
デフォルト値を使う場合: ユースケース I: パラメータでのデフォルト値の使用を参照してください。
カスタム値を使う場合: ユースケース II: パラメータでのカスタム値の使用を参照してください。
データとレポートが生成される場所には次のファイルが含まれます。
nbdeployutil の最新の結果について生成されたレポート。
増分的に収集されたデータを含むフォルダ。
古い生成済みのレポートを含むアーカイブフォルダ。
nbdeployutil ログファイル。
次のディレクトリには最新のキャパシティライセンスレポートが含まれます。
Windows の場合: Install_Dir\NetBackup\var\global\incremental
UNIX の場合: /usr/openv/var/global/incremental
古いレポートはアーカイブフォルダに格納されます。90 日以上のレポートデータを保持することをお勧めします。環境の要件に応じて、データは 90 日間より長く保持できます。古いレポートは、時間の経過とともに容量の使用状況がどのように変化したのかを示すのに役立つことがあります。レポートまたはフォルダは、不要になったときに削除します。
nbdeployutil がトリガされるたびに、前回の正常な実行から最新の nbdeployutil の実行までの期間における情報が収集されます。最初の実行については、レポートの期間は構成ファイルで指定した頻度です (デフォルト値 は 7 日です)。レポート期間は、収集データの可用性に応じて、常に過去 90 日分です。90 日分より前のデータはレポートで考慮されません。
デフォルトパラメータを使う場合、nbdeployutilconfig.txt ファイルは不要です。nbdeployutil は次のデフォルト値を使います。
FREQUENCY_IN_DAYS=7
MASTER_SERVERS=local_server
PARENTDIR=folder_name
Windows の場合: Install_Dir\NetBackup\var\global\incremental
UNIX の場合: /usr/openv/var/global/incremental
PURGE_INTERVAL=180 (日数)。
nbdeployutilconfig.txt ファイルを編集します。
nbdeployutilconfig.txt ファイルでカスタム値を使うには
- Nbdeployutilconfig.txt ファイルを次の場所にコピーします。
Windows の場合: Install_Dir\NetBackup\var\global
UNIX の場合: /usr/openv/var/global
- nbdeployutilconfig.txt を開き、パラメータを変更して、ファイルを保存します。
FREQUENCY_IN_DAYS=number_of_days
nbdeployutil は、このパラメータで指定された頻度に基づいてデータを収集し、レポートを生成します。
最小値: 1 日。
デフォルトでは、容量の使用状況に関する最適なデータをキャプチャするため、頻度の値は 7 日です。
値を指定しない場合、nbdeployutil ではデフォルト値が使われます。
頻度を 0 に指定すると、増分レポートが無効になり、ライセンス情報はキャプチャされません。
このパラメータを削除すると、nbdeployutil ではデフォルト値が使われます。
MASTER_SERVERS=server_names
nbdeployutil は、リストされた各マスターサーバーの情報を収集し、レポートを生成します。
このパラメータに値を指定しない場合、nbdeployutil ではデフォルト値が使われます。
このパラメータを削除すると、nbdeployutil ではデフォルト値が使われます。
サーバー名の例:
MASTER_SERVERS=newserver,oldserver
MASTER_SERVERS=newserver,oldserver.domain.com
MASTER_SERVERS=myserver1.somedomain.com,newserver.domain.com
PARENTDIR=folder_name_with_path
収集とレポートの場所を変更するには、このパラメータを編集します。
このパラメータに値を指定しない場合、nbdeployutil ではデフォルト値が使われます。
このパラメータを削除すると、nbdeployutil ではデフォルト値が使われます。
PURGE_INTERVAL=number_of_days
purge_interval 値に収まらない収集データは自動的に削除されます。
値を指定しない場合、nbdeployutil ではデフォルト値が使われます。
このパラメータを削除すると、nbdeployutil ではデフォルト値が使われます。
90 日未満の日数が指定されている場合、nbdeployutil ではこの値として 90 日を使用します。180 日より古いデータはパージされます。
パージされるデータ = 現在の日付 - purge_interval
最小値 = 90 日
nbdeployutil がデータの収集と現在の環境についてのレポートの生成に失敗した場合は、ログを参照して、タスクが失敗したタイミングとその理由を確認します。
nbdeployutil 実行後の bpimagelist に関するエラー。
nbdeployutil の手動による実行が失敗して、状態 37 で bpimagelist エラーが表示された場合は、追加サーバーとしてマスターサーバーを追加します。
詳しくは、複数のマスターサーバーの情報の収集を参照してください。を参照してください。
Oracle Real Application Clusters (RAC) の場合、データのバックアップを作成するノードのサイズが報告されるため、保護データサイズが複数回報告されることがあります。
Oracle Real Application Clusters (RAC) のさまざまなノードでバックアップ操作を開始すると、キャパシティライセンスレポートの各行にすべてのノードが個別に表示されます。
nbdeployutil の実行後に、内部 Web サービスの通信エラーにより次のエラーが表示されます。
収集段階で Web サービスが中断されたため、正確なライセンス方式ではなくバックアップイメージヘッダーを使用して、マスターサーバー <サーバー名> のレポートが生成されています。(Report for master server <SERVER-NAME> is generated using the backup image header method instead of accurate licensing method because of web service interruptions during the gather phase.)
MS SQL マルチストライプデータバックアップで、キャパシティライセンスレポートの[分類 (Itemization)]タブに、バックアップポリシーで選択した複数のバックアップ ID のうちの 1 つが表示されます。NetBackup 8.0 以前のレポートでは、1 つではなく複数のバックアップ ID が表示されました。
収集データとライセンスレポートのディレクトリを変更するには
- 古い収集データとライセンスレポートが存在する場合は、該当するディレクトリ全体を新しい場所にコピーします。
nbdeployutilconfig.txt
を編集し、PARENTDIR=folder_name フィールドで収集データとライセンスレポートの場所を変更します。
以前に正常に収集されたデータを使ってキャパシティライセンスレポートを生成するには
- nbdeployutil の前回の実行後に生成された収集フォルダを次の場所にコピーします。
Windows の場合: Install_Dir\NetBackup\var\global\incremental
UNIX の場合: /usr/openv/var/global/incremental
- コピーしたフォルダ内に gather_end.json ファイルを作成し、次のテキストを追加します。
{"success":0}
次回の増分の実行では、コピーしたフォルダ内のデータを考慮してキャパシティライセンスレポートが生成されます。
メモ:
データの収集期間のギャップを回避するため、コピーしたフォルダ内のその他すべての収集フォルダを削除します。不足しているデータについては、時間の増分の実行で自動的に生成されます。
既存の収集データを使ってカスタムの間隔のレポートを作成するには
- 90 日のデフォルトの間隔以外でレポートを作成するには、次のコマンドを入力します。
Windows の場合:
nbdeployutil.exe --capacity --incremental --report --inc-settings "<Install_Dir>\netbackup\var\global\nbdeployutilconfig.txt" --hoursago <custom-time-interval>
UNIX の場合:
nbdeployutil.exe --capacity --incremental --report --inc-settings "/usr/openv/var/global/nbdeployutilconfig.txt" --hoursago <custom-time-interval>
--hoursago で指定する時間数は、nbdeployutilconfig.txt ファイルで指定している purge-interval 未満である必要があります。
メモ:
nbdeployutil は収集データを使ってカスタムの間隔のレポートを生成します。--Gather オプションを使う必要はありません。