Veritas NetBackup™ Appliance 高可用性リファレンスガイド

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Product(s): Appliances (5.0)
Platform: NetBackup Appliance OS

NetBackup Appliance の高可用性配備のチェックリスト

このチェックリストを使用して、新しいアプライアンスの高可用性 (HA) 設定の配備を準備します。新しい HA インストールを配置するときに従う必要のある順序で項目が表示されています。各項目に対応するたび、[確認]列にマークを付けます。

表: HA 配備のチェックリスト

チェック

項目

説明

 

1. プライマリサーバーの種類

使用するプライマリサーバーの種類を判断します。サポートされているプライマリサーバーの種類は次のとおりです。

  • アプライアンスプライマリサーバー

  • 従来の (非アプライアンス) プライマリサーバー

  • クラスタプライマリサーバー (従来の非アプライアンス)

    メモ:

    クラスタプライマリサーバーを使用する予定がある場合は、HA 設定 (項目 6) を行う前にベリタステクニカルサポートに連絡して、担当者に 100042620 の記事を参照するように伝えてください。

計算ノード、HA 設定、パートナーノードを構成する前に、ネットワーク上でプライマリサーバーを構成してアクセスできるようにする必要があります。

 

2. 計算ノードとパートナーノードの取り付け

『NetBackup 5330 Appliance ハードウェア取り付けガイド』または『NetBackup 5340 Appliance ハードウェア取り付けガイド』の説明に従って、計算ノードとパートナーノードを取り付けます。

以下に、ノードで初期構成を実行する前および HA 設定を行う前に実行する必要がある主な取り付けタスクを順番に示します。

  • 両方のノードをプライマリストレージシェルフに接続する

  • 両方のノードを相互に接続する

  • 最初に拡張ストレージシェルフの電源をオンにして完全に起動する

  • プライマリストレージシェルフの電源をオンにして完全に起動する

  • 計算ノードの電源をオンにして完全に起動する

  • パートナーノードの電源をオンにして完全に起動する

 

3. HA ホスト名と IP アドレス

全体の HA 設定と物理ノードを含む仮想環境のホスト名と IP アドレスを判断します。

  • Virtual

    ホスト名: ___________________________________

    IP アドレス: _________________________

  • 計算ノード

    ホスト名: ___________________________________

    IP アドレス: _________________________

  • パートナーノード

    ホスト名: ___________________________________

    IP アドレス: _________________________

 

4. 計算ノードの構成

『NetBackup 53xx Appliance 初期構成ガイド』で説明されている方法を使用して、計算ノードを構成します。

この構成時に、仮想ホスト名と IP アドレスを必ず入力します。HA 設定 (項目 6) を開始すると、そのプロセスで、このノードの新しいホスト名と IP アドレスを入力するように求められます。

メモ:

ポート NIC3 (eth2) または NIC4 (eth3) で結合を作成しないでください。これらのポートは HA 接続専用にする必要があります。既存の結合があると、HA 設定にパートナーノードを追加 (項目 8) できなくなります。詳しくは、次の記事を参照してください。

https://www.veritas.com/support/en_US/article.100039911

 

5. ホスト名マッピングの更新

プライマリサーバーで NetBackup 管理コンソールにログインして、以下の操作を行います。

  • [NetBackup の管理 (NetBackup Management)]、[ホスト管理 (Host Management)]の順に移動し、右ペインで[ホスト (Host)]タブをクリックします。

  • 項目 3 の計算ノードのホスト名を入力します。FQDN と短縮名の両方を必ず入力してください。

    計算ノードの初期構成で使用した仮想ホスト名が[ホスト (Hosts)]タブにすでに表示されています。

メモ:

HA 設定とパートナーノードを構成する前にホスト名マッピングに計算ノードのホスト名を追加しない場合、HA 設定処理が失敗する場合があります。

 

6. HA 設定の開始

このタスクを開始する前に、次を確認します。

  • クラスタプライマリサーバーを使用している場合、ベリタステクニカルサポートに問い合わせて、担当者に記事 100042620 を参照するように伝えてください。

  • HA 設定の作成に使用する構成済みの計算ノードで、次のコマンドを実行してすべての NetBackup プロセスが実行されていることを確認します。

    Main > Support > Processes > NetBackup > Show

    いずれかの NetBackup プロセスが実行されていない場合、次の記事を参照してこの問題を解決します。

    https://www.veritas.com/support/en_US/article.100039808

これらの項目に対応した後、『NetBackup 53xx Appliance 初期構成ガイド』の説明のとおりに計算ノードから HA 設定を構成します。「NetBackup 53xx の高可用性設定の構成」のトピックを参照してください。

HA 設定時に、計算ノードのホスト名と IP アドレスは昇格され、仮想ホスト名と仮想 IP アドレスになります。メッセージが表示されたら、項目 3 の計算ノードのホスト名と IP アドレスを入力します。

 

7. パートナーノードの構成

『NetBackup 53xx Appliance 初期構成ガイド』の説明のとおりにパートナーノードを構成します。「NetBackup 53xx 高可用性構成のパートナーノードの初期構成を実行する」のトピックを参照してください。

パートナーノードの構成については、次に注意してください。

  • ポート NIC3 (eth2) または NIC4 (eth3) で結合を作成しないでください。これらのポートは HA 接続専用にする必要があります。既存の結合があると、HA 設定にパートナーノードを追加 (項目 8) できなくなります。詳しくは、次の記事を参照してください。

    https://www.veritas.com/support/en_US/article.100039911

  • 両方のノードが適切に通信し、ストレージアレイを検出できるように、パートナーノードを HA 設定に追加する前に次のタスクを実行してください。

    • 初期構成を完了したら、パートナーノードを再ブートします。

    • 計算ノードで、Manage > Storage > Scan コマンドを実行します。

    • パートナーノードで、Manage > Storage > Scan コマンドを実行します。

  • 両方のノードとプライマリサーバーで NetBackup プロセスが実行中であることを確認します。

    各 HA ノードとプライマリサーバーで、Support > Processes > NetBackup Show コマンドを実行して、すべての NetBackup プロセスが実行されていることを確認します。実行中でないプロセスがある場合は、Support > Processes > NetBackup Stop コマンドを実行してから Support > Processes > NetBackup Start コマンドを実行して、すべての NetBackup プロセスを再起動します。

 

8. パートナーノードを追加して HA 設定を完了する

パートナーノードの再ブートが完了し、両方のノードでストレージのスキャンコマンドを実行した後、『NetBackup 53xx Appliance 初期構成ガイド』の説明のとおりに HA 設定にパートナーノードを追加します。「NetBackup 53xx 高可用性構成へのパートナーノードの追加」のトピックを参照してください。

アプライアンスのリリース 3.1.2 以降では、ホスト名マッピングでも承認が必要です。HA 設定にパートナーノードを追加する手順には、ホスト名マッピングを承認する手順が含まれています。

 

9. HA 配備後のタスク

HA 設定を完了した後、次の項目を確認し、記載されているように対応します。

  • ローカル HA MSDP とリモート MSDP 間で最適化された重複排除を実行する予定がある場合、詳しくは次の記事を参照してください。

    https://www.veritas.com/support/en_US/article.100043126

  • 切り替えの問題

    切り替えを実行した後、MSDP サービスがオンラインに戻るまでに 5 分から 10 分かかることは正常で、予想される動作です。MSDP サイズも、切り替え後に MSDP がオンラインに戻るまでにかかる時間に影響します。切り替えに関連する可能性のある問題は、次のとおりです。

    • MSDP サイズが 38 TB を超えている

    • タイムアウト (10 分より長い) が原因で切り替えが失敗する

      これらの問題のいずれかを観測または経験した場合、問題の解決について詳しくは次の記事を参照し、ベリタステクニカルサポートにお問い合わせください。

      https://www.veritas.com/support/en_US/article.100042933