Veritas NetBackup™ マスターサーバーのクラスタ化管理者ガイド
- NetBackup マスターサーバーのクラスタ化の概要
- Windows Server Failover Clustering での NetBackup
- UNIX または Linux 上の Veritas Cluster Server での NetBackup
- Unix または Linux 上の VCS に NetBackup フェールオーバーサーバーをインストールする場合のインストール前チェックリストについて
- Windows 上の Veritas Cluster Server での NetBackup
- Solaris クラスタでの NetBackup
- HP Service Guard クラスタでの NetBackup
- PowerHA for AIX クラスタでの NetBackup
- NetBackup の構成
- 操作上の注意事項
- 付録 A. 複数インターフェースを使用するクラスタ内の NetBackup マスターサーバー
切断された接続の検出の遅延について(Windows 上の WSFC と VCS)
NetBackup の Windows マスターサーバーからメディアサーバーへの接続が切断された場合、切断された接続の検出が遅延することがあります。たとえば、バックアップの実行中にメディアサーバーが停止したとします。メディアサーバーが利用できなくなったことがマスターサーバーで検出されるまでに、遅延が発生することがあります。NetBackup の Windows マスターサーバーで問題が発生したように見える可能性があります。この遅延は、KeepAliveTime という、Windows の TCP/IP 構成パラメータが原因です。デフォルトでは、このパラメータは 7,200,000 (単位はミリ秒、2 時間) に設定されています。Windows の KeepAliveTime パラメータおよびその他の関連する TCP/IP 構成パラメータについて詳しくは、Microsoft 社のサポート技術情報検索で Q140325 および Q120642 を参照してください。
この遅延によって、メディアサーバーへの接続が切断された後も、メディアサーバー上でジョブが実行中であるように見えます。現在のバックアップジョブが失敗するまでに、望ましくない遅延が発生する場合があります。NetBackup によって、他のメディアサーバー (使用できる場合) でジョブの再試行が行われます。
この遅延は、問題のメディアサーバーが、Windows Server Failover Clustering(WSFC)環境で実行されている NetBackup フェールオーバーメディアサーバーである場合に特に顕著です。 NetBackup では、NetBackup マスターサーバーによってフェールオーバーの発生時に NetBackup フェールオーバーメディアサーバーで実行中であった NetBackup ジョブが再開されます。
NetBackup の Windows マスターサーバーの KeepAliveTime 構成パラメータは変更することができます。ただし、十分に注意する必要があります。このパラメータはそのシステムのすべての TCP/IP 通信に影響します。また、フェールオーバーマスターサーバーを使用する Windows メディアサーバーでこのパラメータを変更することが有効となる場合もあります。