NetBackup™ 管理者ガイド Vol. 2
- NetBackup のライセンスモデルと使用状況レポート
- NetBackup ライセンスモデルについて
- ライセンスレポートを作成して表示するためのツール
- スケジュール設定されたレポートのライセンス形式の設定
- 容量ライセンスの仕組み
- NEVC ライセンスの仕組み
- 容量ライセンスのレポートのスケジュール設定
- 従来ライセンスのレポートのスケジュール設定
- NetBackup Enterprise Virtual Client (NEVC) ライセンスのレポートのスケジュール設定
- 増分レポートのその他の構成
- 使用状況レポートと増分レポートのエラーのトラブルシューティング
- ライセンスレポートの手動での生成
- ライセンスレポートの作成と表示
- 容量ライセンスレポートの確認
- [概略 (Summary)]タブ
- クライアントのエイリアスと複数の IP アドレス
- [分類 (Itemization)]タブ
- 複数のストリームを使用してバックアップされたクライアント
- 複数のポリシーによってバックアップされたデータ
- NetBackup の BigData プラグイン
- NetBackup for Exchange Agent
- NetBackup for NDMP Agent
- NetBackup for Oracle サーバーエージェント
- NetBackup for SQL Server Agent
- NetBackup for VMware エージェント
- NetBackup for Hyper-V エージェント
- NetBackup for RHV エージェント
- NetBackup for Nutanix-AHV エージェント
- NetBackup for SQLite エージェント
- NetBackup for MariaDB エージェント
- NetBackup for PostgreSQL エージェント
- NetBackup for MySQL エージェント
- NetBackup for SAP HANA
- NetBackup for FlashBackup
- NetBackup for Enterprise Vault
- NetBackup for Lotus Notes
- NetBackup for Sybase
- NetBackup for SAP MaxDB
- NetBackup for DB2
- NetBackup for Informix
- NetBackup for Microsoft SharePoint
- NetBackup for SAP Oracle
- NAS データ保護ポリシー
- Cloud ポリシー
- NetBackup for Kubernetes
- Windows ファイルシステムのバックアップ
- UNIX ファイルシステムのバックアップ
- キャパシティライセンスレポート結果の調整
- 従来ライセンスレポートの確認
- NEVC ライセンスレポートの確認
- NetBackup Storage API を使用したバックアップの合計サイズ情報の取得
- 追加構成
- 複数の NetBackup プライマリサーバーについて
- 1 台のプライマリサーバーを使用する複数のメディアサーバーについて
- Windows でのバックアップのダイレクト I/O について
- 動的ホスト名および動的 IP アドレスについて
- UNIX クライアントでのビジー状態のファイルの処理について
- NetBackup インストールのロケールの指定について
- Shared Storage Option について
- Shared Storage Option のコンポーネントについて
- 共有デバイスの予約または解放について
- Shared Storage Option を使用しないでロボットライブラリを共有する方法
- Shared Storage Option の用語および概念
- Shared Storage Option ライセンスについて
- Shared Storage Option の前提条件について
- ハードウェアの設定ガイドラインについて
- ドライバのインストールと構成について
- 接続の検証
- NetBackup での Shared Storage Option の構成について
- Shared Storage Option 構成の検証
- デバイスモニターと Shared Storage Option
- SSO の概略レポートの表示
- オペレーティングシステムの補足情報
- Shared Storage Option の構成での一般的な問題
- Shared Storage Option についてよく寄せられる質問
- vm.conf 構成ファイルについて
- vm.conf の ACS_mediatype エントリ
- vm.conf の ACS_SEL_SOCKET エントリ
- vm.conf の ACS_CSI_HOSTPORT エントリ (UNIX の場合)
- vm.conf の ACS_SSI_HOSTNAME エントリ
- vm.conf の ACS_SSI_INET_PORT エントリ (UNIX の場合)
- vm.conf の ACS_SSI_SOCKET エントリ
- vm.conf の ACS_TCP_RPCSERVICE / ACS_UDP_RPCSERVICE エントリ (UNIX の場合)
- vm.conf の ADJ_LSM エントリ
- vm.conf の API_BARCODE_RULES エントリ
- NetBackup バージョン 8.0 以前の vm.conf の AUTHORIZATION_REQUIRED エントリ
- vm.conf の AUTO_PATH_CORRECTION エントリ
- vm.conf の AUTO_UPDATE_ROBOT エントリ
- vm.conf の AVRD_PEND_DELAY エントリ
- vm.conf の AVRD_SCAN_DELAY エントリ
- vm.conf の CLEAN_REQUEST_TIMEOUT エントリ
- vm.conf の CLIENT_PORT_WINDOW エントリ
- vm.conf の CLUSTER_NAME エントリ
- vm.conf の DAYS_TO_KEEP_LOGS エントリ
- vm.conf の EMM_RETRY_COUNT エントリ
- vm.conf の EMM_CONNECT_TIMOUT エントリ
- vm.conf の EMM_REQUEST_TIMOUT エントリ
- vm.conf の INVENTORY_FILTER エントリ
- vm.conf の MAP_ID エントリ
- vm.conf の MAP_CONTINUE_TIMEOUT エントリ
- vm.conf の MEDIA_ID_BARCODE_CHARS エントリ
- vm.conf の MEDIA_ID_PREFIX エントリ
- vm.conf の MM_SERVER_NAME エントリ
- vm.conf の RANDOM_PORTS エントリ
- vm.conf の REQUIRED_INTERFACE エントリ
- NetBackup 8.0 以前の vm.conf の SERVER エントリ
- vm.conf の SSO_DA_REREGISTER_INTERVAL エントリ
- vm.conf の SSO_DA_RETRY_TIMEOUT エントリ
- vm.conf の SSO_HOST_NAME エントリ
- vm.conf の VERBOSE エントリ
- vm.conf ファイルの例
- 他のホストのメディアおよびデバイスにアクセスする方法
- vm.conf ファイルのホスト名の優先度
- 保留管理
- UNIX のメニューユーザーインターフェース
- 参照トピック
- ホスト名規則
- nbtar または tar32.exe を使用したバックアップイメージの読み込みについて
- バックアップ時間に影響する要素
- NetBackup の転送速度の計算方法
- NetBackup 通知スクリプト
- backup_notify スクリプト
- backup_exit_notify スクリプト
- bpstart_notify スクリプト (UNIX クライアント)
- bpstart_notify.bat スクリプト (Windows クライアント)
- bpend_notify スクリプト (UNIX クライアント)
- bpend_notify.bat スクリプト (Windows クライアント)
- bpend_notify_busy スクリプト (UNIX クライアント)
- child_end_deployment_notify
- child_start_deployment_notify
- diskfull_notify スクリプト
- drive_mount_notify スクリプト (UNIX)
- drive_unmount_notify スクリプト (UNIX)
- mail_dr_info スクリプト
- media_deassign_notify スクリプト
- nbmail.cmd スクリプト (Windows の場合)
- parent_end_deployment_notify
- parent_end_notify スクリプト
- parent_start_deployment_notify
- parent_start_notify スクリプト
- pending_request_notify スクリプト
- restore_notify スクリプト
- session_notify スクリプト
- session_start_notify スクリプト
- shared_drive_notify スクリプト
- userreq_notify スクリプト
- メディアおよびデバイスの管理の推奨する使用方法
- TapeAlert について
- テープドライブのクリーニングについて
- NetBackup によるドライブの選択方法
- NetBackup によるドライブの予約方法
- NetBackup によるメディアの選択方法
- ボリュームプールおよびボリュームグループの例
- メディア形式
- メディアおよびデバイスの管理プロセス
- UNIX でのテープ I/O コマンドについて
- 索引
Shared Storage Option のコンポーネントについて
NetBackup Enterprise Media Manager (EMM) サービスは、メディア情報を管理します。また、Enterprise Media Manager は、共有ドライブのデバイスアロケータ (DA) でもあります。
図: Shared Storage Option の例は、共有ドライブの構成の例を示します。
次の項目では、図: Shared Storage Option の例に対応した NetBackup コンポーネントについて説明します。
マスターサーバーによって Enterprise Media Manager (EMM) サービスがホストされます。これがデバイス割り当てホストとなります。
「デバイス割り当てホストについて」を参照してください。
ホスト A:
自動ボリューム認識 (avrd) プロセス、NetBackup Device Manager サービス (ltid)、および NetBackup Volume Manager (vmd) サービスを実行する NetBackup メディアサーバーです。
SAN ハードウェアを介して、ドライブ 1 およびドライブ 2 に接続されています。
環境内で最初にオンライン化されるホストで、スキャンアビリティ係数には 0 (ゼロ) 以外の値が設定されています。したがって、これがドライブの最初のスキャンホストになります。
「スキャンホストについて」を参照してください。
Shared Storage Option コンポーネントのプロセスの流れ図については、『NetBackup ログリファレンスガイド』を参照してください。
http://www.veritas.com/docs/DOC5332
NetBackup Enterprise Media Manager (EMM) サービスによって、Shared Storage Option のジョブとタスクにデバイスが割り当てられます。EMM サービスは、NetBackup マスターサーバー上で実行されます。デバイスを割り当てるホストは、デバイス割り当てホストとも呼ばれます。
NetBackup Enterprise Media Manager (EMM) は、テープドライブのネットワーク規模での割り当てを調整するために、共有ドライブ環境のすべての共有テープ要求を管理します。EMM は、単一の NetBackup ドメイン内で対応するメディアサーバーおよび NetBackup SAN メディアサーバーの単一の NetBackup マスターサーバーからの要求に応答します。
EMM は、共有ドライブおよびホストについての情報を保持します。この情報には、ドライブを共有するホストとして利用可能なオンラインのホストや現在ドライブを予約しているホストのリストなどが含まれます。Media Manager device サービス (ltid) は共有ドライブの情報の変更を要求します。
スキャンホストは NetBackup Shared Storage Option のコンポーネントです。
各共有ドライブには、スキャンホストとして識別されるホストが 1 台存在します。スキャンホストは、自動ボリューム認識プロセス (avrd) が、割り当てられていないドライブをスキャンするホストです。(ロボットデーモンは、割り当てられたドライブをスキャンします) スキャンホストは、ドライブへのデータパスによるアクセスが可能である必要があります。
EMM データベースには、共有ドライブの情報が含まれており、その情報にはスキャンホストの情報が含まれます。メディアサーバーは、EMM サービスからドライブ状態の情報を受信します。
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スキャンホストの判断方法 |
スキャンホストは EMM によって判断されます。スキャンホストは、各共有ドライブによって異なる場合があります。環境内で最初にオンライン化される、スキャンアビリティ係数が 0 (ゼロ) 以外のホストが、ドライブの最初のスキャンホストになります。 メディアサーバーのスキャンアビリティ係数を構成するには、nbemmcmd コマンドを使用します。詳しくは、『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。 |
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スキャンホストが変更される場合 |
スキャンホストは、なんらかの割り込みが発生するまでは共有ドライブに割り当てられています。 たとえば、次のいずれかが発生すると、EMM は新しいスキャンホストを選びます:
マウントの実行中は、スキャンホストがテープのマウントを要求しているホストに一時的に変更されます。スキャンホストが一時的に変更されるのは、ドライブパスへアクセスできるホストを一度に 1 台だけにするためです。 |
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スキャンホストのドライブパス |
選択されたスキャンホスト上でドライブに複数のパスが構成されている場合、EMM によって、次の順序でスキャンパスが選択されます。
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共有テープドライブのポーリング |
共有テープドライブでは、NetBackup からのマウント要求が受信されるまで、スキャンホストのみでドライブのポーリングが行われます。マウントの要求時に、NetBackup はマウントを要求するホストを使用して、共有ドライブをポーリングします。 この設計によって、NetBackup で動的ループ切り替えまたは SAN のゾーンのサポートが有効になります。各テープドライブは、1 つのホストだけから検出される必要があります。各テープドライブのスキャンホストは、エラーを処理して可用性が継続されるように動的に切り替わる可能性があります。中央デバイスアービトレーションコンポーネントによって、共有ドライブのスキャンホストの割り当てが管理されます。また、アービトレーションコンポーネントには、複数の NetBackup メディアサーバーが 1 つのドライブを共有できるように、ネットワークドライブの予約システムが備えられています。 共有テープドライブのポーリングによって、動的ループ切り替えを使用できるようになり、デバイスへのアクセス回数および CPU 時間が減少します。ただし、デバイスの接続の切断 (ファイバーチャネルファブリックの断絶など) は、I/O が発生するまで検出できません。 |
SAN メディアサーバーは、自身のデータをバックアップする NetBackup メディアサーバーです。SAN メディアサーバーは他のクライアントに存在するデータはバックアップできません。
SAN メディアサーバーはある特定の状況で有効です。たとえば、SAN メディアサーバーは、データボリュームによって、ネットワークに悪影響を及ぼすほど多くのネットワーク帯域幅が消費される場合に有効です。
SAN メディアサーバー用のバックアップポリシーを定義する場合は、クライアントとして SAN メディアサーバーのみを追加します。
NetBackup Shared Storage Option は NetBackup SAN メディアサーバーを使用できますが、必須ではありません。