NetBackup™ Web UI Red Hat Virtualization 管理者ガイド
- Red Hat Virtualization サーバーの管理
- Red Hat Virtualization サーバーと NetBackup ホスト間の安全な通信の構成
- Red Hat Virtualization マネージャの追加または参照
- RHV 仮想マシンの保護
- RHV 仮想マシンのリカバリ
- RHV VM の保護とリカバリのトラブルシューティング
- RHV の API とコマンドラインオプション
Red Hat Virtualization リソースの使用に関するグローバル制限の設定
Red Hat Virtualization リソース形式で実行できる同時バックアップの数を制御できます。これらの設定は、現在選択しているプライマリサーバーのすべての NetBackup ポリシーに適用されます。
たとえば、全体的な Red Hat Virtualization クラスタの過負荷を避けるために、Red Hat Virtualization クラスタごとに並列バックアップジョブ数の制限を設定できます。ストレージドメインアレイの入出力オーバーヘッドを制御するには、ストレージドメインごとに並列バックアップ数を制限できます。
Red Hat Virtualization で利用可能なリソース制限:
クラスタあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per Cluster)
データセンターあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per DataCenter)
ストレージドメインあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per StorageDomain)
Red Hat Virtualization リソースの使用に制限を設定するには
- 左側の[作業負荷 (Workloads)]、[Red Hat Virtualization]の順に選択します。
- 右上で[Red Hat Virtualization の設定 (Red Hat Virtualization settings)]、[リソース制限 (Resource limits)]の順に選択します。
各リソース形式で、デフォルトは 0 (制限なし) です。
- 変更するリソース形式を選択し、[編集 (Edit)]をクリックします。
- 次のオプションを選択します。
RHV リソース形式のグローバル制限を設定します。
[グローバル (Global)]設定を特定して、適用する[制限 (Limits)]の値を選択します。
この値により、リソース形式で実行される同時バックアップ数が制限されます。
特定の RHV リソースの制限を設定します。
[追加 (Add)]をクリックします。
リソース制限の名前を指定します。
適用する[制限 (Limits)]の値を選択します。
この値により、特定のリソースで実行される同時バックアップ数が制限されます。
次の例は、これらの制限で同時バックアップを制御する方法を示しています。設定は、環境内の Red Hat Virtualization の構成に従って行う必要があります。
NetBackup がバックアップ用の Red Hat Virtualization 環境に接続するときは、VM に存在するディスクごとに 1 つの接続を確立します。そのため、VM に 2 台のディスクがある場合、NetBackup は Red Hat Virtualization ノードに対して 2 つの接続を確立します。
そこで、Red Hat Virtualization マネージャが、クラスタごとに 2 つのノードを持つ 2 つのクラスタを管理しているケースを考えてみましょう。すべてのノードが 20 台の VM をホストし、VM ごとに 2 台のディスクが存在するとします。
リソースの制限が設定されていない場合、ジョブを実行すると 80 個の並列実行ジョブが開始されます。これはデフォルトの動作です。Red Hat Virtualization では、クラスタ内のノードあたり最大 10 台のディスクに対する同時接続が推奨されています。VM ごとに 2 台のディスクがある例では、理想的にはノードごとに 5 台の VM を同時にバックアップできます。そのため、クラスタに 2 つのノードがあるこの例では、最大 10 台の VM を同時にバックアップすることが推奨されます。[クラスタあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per Cluster)]を 10 に設定すると、この制限が適用されます。
1 つのデータセンターで複数のクラスタを管理できるため、[データセンターあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per DataCenter)]のリソース制限を[クラスタあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per Cluster)]よりも高くできます。バックアップが環境全体に与える影響を評価して、値を決める必要があります。
Red Hat Virtualization のストレージドメインは、データセンター内の複数のクラスタに対応しており、VM の保護およびバックアップに対応しています。このパフォーマンスは、ストレージテクノロジの種類 (FC、iSCSI、NFS、Gluster など) によって異なります。したがって、[ストレージドメインあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per StorageDomain)]を使用したストレージドメインに対する制限は、ストレージドメインテクノロジの特性に基づいて設定でき、制限は[クラスタあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per Cluster)]よりも高くできます。