NetBackup™ Web UI Red Hat Virtualization 管理者ガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (10.3)
  1. Red Hat Virtualization サーバーの管理
    1.  
      NetBackup 10.3 へのアップグレード
    2.  
      Red Hat Virtualization 仮想マシンを保護するためのクイック構成チェックリスト
    3. Red Hat Virtualization サーバーと NetBackup ホスト間の安全な通信の構成
      1.  
        NetBackup サーバーとクライアントの ECA_TRUST_STORE_PATH
      2.  
        NetBackup サーバーとクライアントの ECA_CRL_PATH
      3.  
        サーバーとクライアントの VIRTUALIZATION_HOSTS_SECURE_CONNECT_ENABLED
      4.  
        NetBackup サーバーとクライアントの VIRTUALIZATION_CRL_CHECK
    4.  
      Red Hat Virtualization との通信に NetBackup が使用するポートについて
    5. Red Hat Virtualization マネージャの追加または参照
      1.  
        NetBackup プライマリサーバーへのバックアップホストの追加
      2.  
        Red Hat Virtualization マネージャの削除
    6.  
      Red Hat Virtualization 仮想マシンの自動検出の構成
    7.  
      インテリジェント VM グループの作成
    8.  
      インテリジェント VM グループの削除
    9.  
      Red Hat Virtualization リソースの使用に関するグローバル制限の設定
  2. RHV 仮想マシンの保護
    1.  
      Red Hat Virtualization 仮想マシンを保護する前の考慮事項
    2.  
      Red Hat Virtualization VM またはインテリジェント VM グループの保護
    3. RHV 資産の保護設定のカスタマイズ
      1.  
        スケジュール
      2.  
        バックアップオプション
    4.  
      VM またはインテリジェント VM グループの保護の解除
    5.  
      VM またはインテリジェント VM グループの保護状態の表示
  3. RHV 仮想マシンのリカバリ
    1.  
      Red Hat Virtualization 仮想マシンをリカバリする前の考慮事項
    2.  
      リカバリ前チェックについて
    3.  
      Red Hat Virtualization 仮想マシンのリカバリ
    4.  
      VM のリカバリ中にサポートされる仮想ディスク形式およびディスクプロビジョニングについて
  4. RHV VM の保護とリカバリのトラブルシューティング
    1.  
      NetBackup for Red Hat Virtualization のトラブルシューティングのヒント
    2.  
      Red Hat Virtualization 仮想マシンの検出フェーズで発生するエラー
    3.  
      Red Hat Virtualization 仮想マシンのバックアップ中に発生するエラー
    4.  
      Red Hat Virtualization 仮想マシンのリストア中のエラー
  5. RHV の API とコマンドラインオプション
    1. API とコマンドラインのオプションを使用した RHV VM の管理、保護、リカバリ
      1.  
        rename ファイルに関する追加情報
    2. Red Hat Virtualization 構成用の NetBackup の追加オプション
      1.  
        NetBackup サーバーの OVIRT_IMAGEIO_INACTIVITY_TIMEOUT オプション
      2.  
        NetBackup サーバーの RHV_CREATEDISK_TIMEOUT オプション
      3.  
        NetBackup サーバーの RHV_AUTODISCOVERY_INTERVAL オプション

Red Hat Virtualization リソースの使用に関するグローバル制限の設定

Red Hat Virtualization リソース形式で実行できる同時バックアップの数を制御できます。これらの設定は、現在選択しているプライマリサーバーのすべての NetBackup ポリシーに適用されます。

たとえば、全体的な Red Hat Virtualization クラスタの過負荷を避けるために、Red Hat Virtualization クラスタごとに並列バックアップジョブ数の制限を設定できます。ストレージドメインアレイの入出力オーバーヘッドを制御するには、ストレージドメインごとに並列バックアップ数を制限できます。

Red Hat Virtualization で利用可能なリソース制限:

  • クラスタあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per Cluster)

  • データセンターあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per DataCenter)

  • ストレージドメインあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per StorageDomain)

Red Hat Virtualization リソースの使用に制限を設定するには

  1. 左側の[作業負荷 (Workloads)]、[Red Hat Virtualization]の順に選択します。
  2. 右上で[Red Hat Virtualization の設定 (Red Hat Virtualization settings)]、[リソース制限 (Resource limits)]の順に選択します。

    各リソース形式で、デフォルトは 0 (制限なし) です。

  3. 変更するリソース形式を選択し、[編集 (Edit)]をクリックします。
  4. 次のオプションを選択します。

    RHV リソース形式のグローバル制限を設定します。

    [グローバル (Global)]設定を特定して、適用する[制限 (Limits)]の値を選択します。

    この値により、リソース形式で実行される同時バックアップ数が制限されます。

    特定の RHV リソースの制限を設定します。

    [追加 (Add)]をクリックします。

    リソース制限の名前を指定します。

    適用する[制限 (Limits)]の値を選択します。

    この値により、特定のリソースで実行される同時バックアップ数が制限されます。

次の例は、これらの制限で同時バックアップを制御する方法を示しています。設定は、環境内の Red Hat Virtualization の構成に従って行う必要があります。

NetBackup がバックアップ用の Red Hat Virtualization 環境に接続するときは、VM に存在するディスクごとに 1 つの接続を確立します。そのため、VM に 2 台のディスクがある場合、NetBackup は Red Hat Virtualization ノードに対して 2 つの接続を確立します。

そこで、Red Hat Virtualization マネージャが、クラスタごとに 2 つのノードを持つ 2 つのクラスタを管理しているケースを考えてみましょう。すべてのノードが 20 台の VM をホストし、VM ごとに 2 台のディスクが存在するとします。

リソースの制限が設定されていない場合、ジョブを実行すると 80 個の並列実行ジョブが開始されます。これはデフォルトの動作です。Red Hat Virtualization では、クラスタ内のノードあたり最大 10 台のディスクに対する同時接続が推奨されています。VM ごとに 2 台のディスクがある例では、理想的にはノードごとに 5 台の VM を同時にバックアップできます。そのため、クラスタに 2 つのノードがあるこの例では、最大 10 台の VM を同時にバックアップすることが推奨されます。[クラスタあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per Cluster)]を 10 に設定すると、この制限が適用されます。

1 つのデータセンターで複数のクラスタを管理できるため、[データセンターあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per DataCenter)]のリソース制限を[クラスタあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per Cluster)]よりも高くできます。バックアップが環境全体に与える影響を評価して、値を決める必要があります。

Red Hat Virtualization のストレージドメインは、データセンター内の複数のクラスタに対応しており、VM の保護およびバックアップに対応しています。このパフォーマンスは、ストレージテクノロジの種類 (FC、iSCSI、NFS、Gluster など) によって異なります。したがって、[ストレージドメインあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per StorageDomain)]を使用したストレージドメインに対する制限は、ストレージドメインテクノロジの特性に基づいて設定でき、制限は[クラスタあたりのバックアップジョブ (Backup Jobs per Cluster)]よりも高くできます。