Enterprise Vault™ SMTP アーカイブの設定
- 本書について
- Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要
- SMTP アーカイブのインストール
- SMTP アーカイブの設定
- SMTP グループまたは SMTP メールボックスジャーナル用のユーザーのプロビジョニング
- SMTP ダッシュボードの使い方
- PowerShell cmdlet
- 付録 A. ターゲットアドレスの書き換えの設定
SMTP 保存フォルダについて
各 SMTP アーカイブタスクには固有の保存フォルダが必要です。Enterprise Vault SMTP サービスは、アーカイブタスクを処理するために、.eml メッセージファイルをこのフォルダに入れます。
保存フォルダパスは次の条件に従う必要があります。
フォルダはローカルドライブ上に置く必要があります。
フォルダはウイルススキャンから除外する必要があります。保存フォルダをスキャンすると、アイテムの破損、パフォーマンスの問題、およびデータの損失が発生する可能性があります。
フォルダには UNC パスを指定できません。
フォルダパスで許可される最大長は 207 文字です。
DBCS 文字と非 ANSI 文字はフォルダのパスに含めることができません。
SMTP サーバーと SMTP アーカイブタスクが実行されるアカウントには、保存フォルダへの完全アクセスを与える必要があります。このフォルダには機密なデータが含まれるため、他のアカウントがこのフォルダにアクセスしたり、アクセスを継承したりしないようにします。
保存フォルダはメッセージファイルがフォルダに置かれた時間に従って整理されます。時間は UTC 時間として指定されます。次に例を示します。
Mail Root (Holding folder) 26 (day of month) 15 (hour) 30 (min) 5cd6a8ba01cc51dd00000001.eml (actual email) 6feb03d801cc2f0f00000001.eml
アーカイブタスクでアイテムをアーカイブできない場合は、保存フォルダ内の Failed
という名前のフォルダにファイルが移動されます。Failed
フォルダには、必要に応じて day、hour、minute のサブフォルダが作成されます。ファイルは適切な minute フォルダに収められます。
デフォルトでは、アーカイブタスクは、アーカイブが有効になっているターゲットアドレスを含まない保存フォルダのメッセージを削除します。SMTP サイト詳細設定、[受信者または一致するターゲットがないメッセージを削除する]を使用してこの動作を変更できます。[いいえ]にこのオプションを設定した場合、アーカイブが有効になっていない一致するターゲットアドレスを含まないメッセージは NoMatchingTarget
フォルダに移動されます。NoMatchingTarget
フォルダには、必要に応じて day、hour 、minute のサブフォルダが作成されます。ファイルは適切な minute フォルダに収められます。そのような処理をレポートするには、SMTP サイト詳細設定[メッセージがアーカイブ化有効ターゲットを含まないときのアクションをログに記録する]を有効にします。[受信者または一致する送信先がないメッセージを削除します]オプションを[いいえ]に設定すると、保存フォルダの領域がすぐに埋まる場合があることに注意してください。
次の手順では、保存フォルダの場所の変更方法を説明します。この手順はサイトの Enterprise Vault SMTP サーバーが単一か複数かによって変わります。
Enterprise Vault 複数の SMTP サーバーがあるサイトで保存フォルダの場所を変更する方法
- Windows サービスコンソールで、Enterprise Vault SMTP サービスを停止します。
SMTP サービスが停止している間は、サイト内の別の Enterprise Vault SMTP サーバーの SMTP サービスと SMTP アーカイブタスクが実行し続けて新しいアイテムを処理します。
- 保存フォルダにあるすべての保留ファイルが SMTP アーカイブタスクによって処理されるまで待ちます。
SMTP アーカイブタスクによるファイルの処理が完了した後、Enterprise Vault Administration Console でタスクを停止します。
- SMTP アーカイブタスクのプロパティで、保存フォルダの場所を変更します。
新しい保存フォルダの場所をウイルススキャンから除外する必要があることに注意してください。
- Enterprise Vault SMTP サービスを再起動します。アーカイブタスクは自動で再起動します。
単一の Enterprise Vault SMTP サーバーがあるサイトで保存フォルダの場所を変更する方法
- Enterprise Vault Administration Console で、SMTP アーカイブタスクを停止します。
- [SMTP サービスの停止]を選択して[はい]をクリックします。
SMTP サービスを停止すると、接続を試行するすべてのホストが拒否されます。SMTP サービスは長時間停止しないでください。
SMTP サービスを停止しないと、このサービスは SMTP メッセージを受け入れて保存フォルダに保存し続けます。
- 新しい場所に既存の SMTP 保存フォルダのツリーをコピーします。
- 管理コンソールの SMTP 保存フォルダの場所を変更します。
新しい保存フォルダの場所をウイルススキャンから除外する必要があることに注意してください。
- Enterprise Vault SMTP アーカイブタスクを開始します。タスクを開始すると Enterprise Vault は自動的に SMTP サービスを開始します。