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NetBackup™ NAS 管理者ガイド

Last Published: 2023-12-28

Product(s): NetBackup (10.3)

インデックス付けのための VCT の使用

VCT (ベンダー変更追跡) が D-NAS ポリシーに対して有効になっている場合、NetBackup は NAS ボリュームのインデックス処理にファイルシステムのトラバースを実行しません。代わりに、NetBackup では、ストレージアレイの差分エンジンによって提供される変更リストを使用して、ファイルとディレクトリのインデックス処理が実行されます。

D-NAS ポリシーは、NetApp、Dell EMC PowerScale (Isilon)、Nutanix Files、Qumulo NAS アレイの VCT 対応インデックスバックアップをサポートします。

VCT for D-NAS ポリシーでスナップショットからのインデックスを使用する前に、次の点を考慮します。

最初の完全スケジュールのインデックスジョブ:
- 最初の完全スケジュールのスナップショットからのインデックスが NAS ボリュームに対して実行される場合。その場合、NetBackup でファイルシステムのトラバースが実行され、イメージカタログファイルが生成されます。
- 変更リストを取得するための以前のスナップショットがアレイベンダーに存在しないため、ファイルシステムがトラバースされます。
VCT を使用した後続の完全スケジュールのインデックスジョブ:
- VCT がポリシーで有効になっていて、以降の完全スケジュールが実行されると、NetBackup は次を使用します。
  - 以前の完全イメージカタログ。
  - NBSM からのアレイベンダーの差分エンジンによって提供される変更リスト。
- 以前のカタログを使用すると、後続の完全スケジュールの合成カタログが作成されます。
VCT を使用した増分スケジュールのインデックスジョブ:
ポリシーで VCT が有効になっていて、増分スケジュールが実行される場合:
- 差分増分スケジュール: 変更リストは、現在のスナップショットと、最後に成功したインデックスジョブのスナップショットを使用して識別されます。
- 累積増分スケジュール: 変更リストは、現在のスナップショットと、最後に成功した完全インデックスジョブのスナップショットを使用して識別されます。
スケジュールに従ってインデックス操作のイメージカタログに追加されるファイルエントリを次に示します。
- 完全スケジュール: ファイルの完全なセット。
- 差分増分スケジュール: すべてのスケジュールに対する最後のインデックスジョブの実行後に追加または変更されたファイル。
- 累積増分スケジュール: 最後の完全スケジュールに対する最後のインデックスジョブの実行後に追加または変更されたファイル。
VCT 対応の D-NAS ポリシーの場合、SLP のスナップショットまたはレプリケーションの保持期間は、ポリシーのスケジュールの間隔よりも長く設定する必要があります。
ベーススナップショットが利用できない場合、VCT は適用されません。
以前の完全スナップショットと後続の増分スナップショットの有効期限は、次の完全スケジュールが完了するまで延長されます。
VCT がサポートされていないアレイの場合、インデックスジョブはマウントとファイルシステムのクロール方式を引き続き使用します。