Veritas NetBackup™ for Microsoft Azure Stack 管理者ガイド
- 概要
- NetBackup 用 Microsoft Azure Stack プラグイン構成の前提条件
- NetBackup と Microsoft Azure Stack の構成
- バックアップホストの管理
- azurestack.conf 構成ファイルを使用した Microsoft Azure プラグインの構成
- Microsoft Azure Stack クレデンシャルを含むファイルの作成
- Microsoft Azure Stack のバックアップとリストアの実行
- バックアップ、アーカイブおよびリストアインターフェースからの Microsoft Azure Stack VM のリストアシナリオについて
- バックアップ、アーカイブおよびリストアインターフェースを使用した、変更したメタデータを持つ Microsoft Azure Stack VM の別の場所でのリストア
- トラブルシューティング
azurestack.conf 構成ファイルを使用した Microsoft Azure プラグインの構成
NetBackup マスターサーバーは、Microsoft Azure Stack との通信向けの構成を保存するために、azurestack.conf
ファイルを使用します。
azurestack.conf
ファイルは /usr/openv/var/global
ディレクトリ内に作成する必要があります。
設定の定義は「属性 = 値」の形式にし、「=」の前後にスペースを 1 つずつ入れる必要があります。
オプションと値では大文字と小文字が区別されます。
メモ:
どのパラメータにも空白値は指定できません。指定するとバックアップジョブは失敗します。
azurestack.conf
ファイルの例を次に示します。
VM_STATE = Running FETCH_STORAGE_KEYS = false CA_FILE_PATH = //directory_path_system_CA_certificate/certificate_name.crt VM_SNAPSHOT_IN_DISCOVERY = true NO_OF_BACKUP_STREAMS_PER_NODE = 1 ENABLE_SNAPSHOT_CLEANUP = 0 SNAPSHOT_CLEANUP_MIN = 1440 SNAPSHOT_FETCH_RETRY_COUNT = 60 ASYNC_SNAPSHOT_SUPPORT = true SET_PUBLIC_IP_DURING_RESTORE = false STAGING_STORAGE_ACCOUNTS = headsuptsta, restorestadisks, stafordiskstorages
VM_STATE の指定可能な値は Running、Deallocated、Stopped です。
SNAPSHOT_FETCH_RETRY_COUNT の値は、VM のスナップショットプロセスが失敗した場合の再試行の最大回数を指定します。値は 3 を超えて指定できません。
FETCH_STORAGE_KEYS の値は、Azure Stack のクレデンシャルファイルにアクセスキーを使用したストレージアカウントが必要かどうかを指定します。値には、true または false を指定できます。値が true の場合は、クレデンシャルファイルにアクセスキーを使用したストレージアカウントは指定しないようにします。デフォルト値は true です。
CA_FILE_PATH の値は、システム CA 証明書のディレクトリパスと証明書の名前です。たとえば、
/etc/pki/tls/certs/ca-bundle.crt
のようになります。このディレクトリパスは、すべてのシステム CA 証明書のデフォルトパスです。VM_SNAPSHOT_IN_DISCOVERY の値は、バックアップポリシーのバックアップ対象に指定されている VM に接続されているすべてのディスクについて、VM ディスクスナップショットが作成されるかどうかを定義します。デフォルト値は false であり、単一の VM に接続されているすべてのディスクのスナップショットが、バックアップジョブの実行中に作成されることを指定します。
NO_OF_BACKUP_STREAMS_PER_NODE の値は、バックアップホストごとのバックアップストリームの最大数を指定します。デフォルト値は 1 です。値は最大 8 まで定義できます。
ENABLE_SNAPSHOT_CLEANUP の値は、古いスナップショットをクリーンアップするタイミングを指定します。次の値を使用できます。
0
古いスナップショットを削除しません。これはデフォルト値です。
1
バックアップジョブが完了した後に、古いスナップショットを削除します。
2
次回の検出ジョブの一環として、古いスナップショットを削除します。
SNAPSHOT_CLEANUP_MIN の値は、スナップショットが削除されるまでの時間を分単位で指定します。デフォルト値は 1440 分 (24 時間) です。理想的な値は、分単位での 2 つのバックアップジョブの間隔です。
SNAPSHOT_FETCH_RETRY_COUNT の値は、指定したストレージコンテナのスナップショットを確認するためのプラグインの再試行回数を指定します。デフォルト値は 60 であり、60 と 120 の間の値を指定できます。
ASYNC_SNAPSHOT_SUPPORT の値は、非同期の REST API を使用して、管理対象外ディスクのスナップショットを作成することを指定します。デフォルト値は true です。この値を false に設定すると、非同期の REST API を使用する管理対象外ディスクのスナップショットが無効になります。
SET_PUBLIC_IP_DURING_RESTORE の値は、VM のリストア時にパブリック IP アドレスを使用するかどうかを指定します。デフォルト値は true であり、VM がパブリック IP アドレスでリストアされることを指定します。プライベート IP アドレスを使用して VM をリストアするには、値を false に設定します。
STAGING_STORAGE_ACCOUNTS の値は、Azure Stack ですでに利用可能なストレージアカウント名のカンマ区切りリストであり、この値は、管理対象ディスクの VM のリストアまたはリカバリにのみ必要です。このキーには、1 つ以上のストレージアカウント名を指定できます。管理対象ディスクの変換操作のために VHD BLOB をリストアするには、ストレージアカウント名が必要です。リストア場所として選択されたターゲットサブスクリプションの場所に応じて、Netbackup Azure Stack プラグインは、このキーに指定されたリストから 1 つのストレージアカウントのみを自動的に選択します。これは、各リストアジョブで選択されたターゲットの場所に応じて、すべてのリストアジョブに必要なすべてのストレージアカウントを指定できる 1 回限りのアクティビティです。
メモ:
すべての VM のバックアップを取得する場合は、azurestack.conf
ファイルに VM_STATE を追加しないでください。