Enterprise Vault 分類プロパティについて
アイテムが定義した分類ルールに一致する場合は、Enterprise Vault でその事実がアイテムのメタデータプロパティに記録されます。 選択したプロパティと Enterprise Vault が割り当てた値で Enterprise Vault がアイテムに対して実行する処理が決まります。表: Enterprise Vault 分類プロパティ での説明のとおり、Enterprise Vault は 4 つの事前定義済みプロパティに保存されている分類値を処理できます。
Enterprise Vault は、4 つの事前定義済みプロパティのみに分類値を割り当てることができます。ファイルサーバーリソースマネージャで設定できるその他のプロパティに割り当てることはできません。
表: Enterprise Vault 分類プロパティ
プロパティ | 説明 |
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evtag.category | このプロパティは、Enterprise Vault にアイテムを追加するとアイテムに 1 つ以上のカテゴリ値を割り当てます。 たとえば、アイテムの内容でクレジットカード番号を確認し、該当するアイテムにカテゴリ値 「PII」(「personally identifiable information」)を割り当てる分類ルールの例もあります。 Enterprise Vault による検索、Compliance Accelerator、Discovery Accelerator などのアプリケーションに割り当て済みのプロパティ値を検索できます。 |
evtag.exclusion | Compliance Accelerator を使う環境では、Enterprise Vault がこのプロパティで分類したアイテムを無視するようにそのアプリケーションのランダムサンプリング機能に指示します (ただし、必要に応じて Compliance Accelerator ユーザーは分類されたアイテムを検索してレビューセットに追加できます)。 たとえば、分類ルールの例でこのプロパティを使って自動生成されたニュースフィード、寄付勧誘、その他の重要でないアイテムを Compliance Accelerator レビューセットから除外します。 Enterprise Vault による検索、Compliance Accelerator、Discovery Accelerator などのアプリケーションに割り当て済みのプロパティ値を検索できます。 |
evtag.inclusion | Compliance Accelerator を使う環境では、Enterprise Vault がこのプロパティで分類したアイテムをキャプチャするようにそのアプリケーションのランダムサンプリング機能に指示します。 最良の結果を導くには、このプロパティを選択して使って Compliance Accelerator がランダムサンプリングで過剰な数のアイテムを検出しないようにします。 たとえば、分類ルールの例でこのプロパティを使って企業秘密アイテムと金融データまたは法的データを含むアイテムを Compliance Accelerator レビューセットに含めます。 Enterprise Vault による検索、Compliance Accelerator、Discovery Accelerator などのアプリケーションに割り当て済みのプロパティ値を検索できます。 |
evaction.discard | アイテムのこのプロパティに保持カテゴリの名前を割り当てると、削除するアイテムにマーク付けできます。 たとえば、分類ルールの一例ではこのプロパティを使って自動化されたオフィス不在メッセージを削除します。 Enterprise Vault がこのようなアイテムを扱う方法はアイテムを分類する時点によって異なります。 インデックス付け アイテムが Enterprise Vault でインデックスを付けられたときに分類される場合、Enterprise Vault によってアイテムの分類カテゴリが evaction.discard プロパティ値に設定されます。 アイテムが検索されなくなる可能性がありますが、r一定の日数の間はアイテムを回復できます。 これは、Enterprise Vault サイトのアーカイブ設定でユーザーが削除したアイテムの回復を無効に設定している場合でも適用されます。 自動期限切れ 保持期間が切れているためにアイテムが分類される場合、Enterprise Vault によってただちにアイテムが削除されます。 ユーザーによる削除 ユーザーがアイテムを削除しようとしたためにアイテムを分類する場合は、Enterprise Vault サイトのアーカイブ設定に応じてアイテムをすぐに削除するか、または一時的に復旧できます。
このプロパティによって、evtag.inclusion などのその他の分類プロパティが上書きされます。 そのため、1 つの分類ルールで削除するルールがマークされている場合、2 番目のルールによって Compliance Accelerator レビューセットに含めるようにアイテムにタグが付けられている場合でも削除されます。 たとえば、リーガルホールドのため削除できないアイテムもあります。 この場合は、分類機能がアイテムの保持カテゴリを更新しますがアイテムは削除されません。 |
タイプ Multiple Choice List の 4 つすべてのプロパティ。これらのプロパティには複数の値を割り当てることができます。 たとえば、分類ルールの例によって処理された電子メールには evtag.category プロパティに 2 つの値 (「多くの添付ファイル」と「個人」) が割り当てられ、10 個以上の添付ファイルがあることや作成者が「個人」の機密度を割り当てていることが示されます。 evaction.discard プロパティも Multiple Choice List プロパティですが、多少異なり、Enterprise Vault では割り当てられた最初の値のみが使われます。