Enterprise Vault™ Microsoft ファイル分類インフラストラクチャを使用した分類

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Product(s): Enterprise Vault (14.4)
  1. このマニュアルについて
    1. このマニュアルについて
      1.  
        FCI 分類とその他の分類方法との関係
    2. Enterprise Vault についての詳細情報の入手方法
      1.  
        Enterprise Vault トレーニングモジュール
  2. スタートガイド
    1.  
      分類について
    2.  
      分類設定手順の概要
    3.  
      分類の前提条件
    4.  
      役割ベースの管理(RBA)と分類機能
    5. Enterprise Vault が分類のために送信するアイテムをキャッシュする方法
      1.  
        分類ファイルサイズの制限
      2.  
        Enterprise Vault ストレージサーバーのキャッシュ場所の確認
      3.  
        キャッシュフォルダで分類ファイルを保持するための Enterprise Vault の構成
  3. 分類プロパティの設定
    1.  
      Enterprise Vault 分類プロパティについて
    2.  
      手動での Enterprise Vault 分類プロパティの設定
    3.  
      [フォルダの使用法]分類プロパティの確認
    4.  
      分類プロパティ値と保持カテゴリの相互作用
    5.  
      Enterprise Vault 分類プロパティの新しい値の設定
    6.  
      保持カテゴリの設定に関する注意事項
  4. 分類ルールの設定
    1.  
      分類ルールについて
    2.  
      分類ルールの例について
    3.  
      サンプルルールセットのインポート
    4.  
      分類ルールの作成または変更
    5.  
      Veritas 情報分類子の方法を使うルールのサポート対象構成パラメータ
  5. 分類ポリシーの定義と適用
    1.  
      分類ポリシーについて
    2.  
      分類ポリシーの定義
    3.  
      分類ポリシーと連携して機能する PowerShell cmdlet について
    4.  
      分類プロパティと保持計画の関連付け
    5.  
      保持計画と連携して機能する PowerShell cmdlet について
    6.  
      Enterprise Vault アーカイブへの保持計画の適用
  6. テストモードでの分類の実行
    1.  
      分類テストモードについて
    2.  
      分類テストモードの実装
    3.  
      テストモードで分類を実行するための PowerShell cmdlet について
    4.  
      分類テストモードレポートについて
  7. サイト全体への分類プロパティとルールの公開
    1.  
      分類のプロパティとルールの公開方法
  8. スマートパーティションを使用した分類
    1.  
      スマートパーティションについて
    2.  
      Enterprise Vault がアイテムをスマートパーティションにアーカイブするかどうかを決める方法
    3.  
      スマートパーティションの設定
    4.  
      Enterprise Vault でアイテムがスマートパーティションにアーカイブされたことの確認
  9. 付録 A. 分類ルールで使う Enterprise Vault プロパティ
    1.  
      Enterprise Vault のプロパティについて
    2.  
      システムプロパティ
    3.  
      添付ファイルのプロパティ
    4.  
      Enterprise Vault のカスタムプロパティ
    5.  
      ファイルシステムアーカイブのアイテムの Enterprise Vault のカスタムプロパティ
    6.  
      SharePoint アイテムの Enterprise Vault のカスタムプロパティ
    7.  
      Compliance Accelerator 処理されたアイテムの Enterprise Vault のカスタムプロパティ
    8.  
      ポリシー管理ソフトウェアで使うためのカスタムプロパティ
    9.  
      Enterprise Vault SMTP アーカイブのカスタムプロパティ
  10. 付録 B. 分類に使う PowerShell cmdlet
    1.  
      cmdlet の分類について
    2.  
      Disable-EVClassification
    3.  
      Get-EVClassificationFCITags
    4.  
      Get-EVClassificationPolicy
    5.  
      Get-EVClassificationStatus
    6.  
      Get-EVClassificationTestMode
    7.  
      Import-EVClassificationFCIRules
    8.  
      New-EVClassificationPolicy
    9.  
      Publish-EVClassificationFCIRules
    10.  
      Remove-EVClassificationPolicy
    11.  
      Set-EVClassificationPolicy
    12.  
      Set-EVClassificationTestMode
  11. 付録 C. 監視とトラブルシューティング
    1.  
      監査
    2.  
      分類パフォーマンスカウンタの確認
    3.  
      分類のトラブルシューティング

Enterprise Vault 分類プロパティについて

アイテムが定義した分類ルールに一致する場合は、Enterprise Vault でその事実がアイテムのメタデータプロパティに記録されます。 選択したプロパティと Enterprise Vault が割り当てた値で Enterprise Vault がアイテムに対して実行する処理が決まります。表: Enterprise Vault 分類プロパティ での説明のとおり、Enterprise Vault は 4 つの事前定義済みプロパティに保存されている分類値を処理できます。

注意:

Enterprise Vault は、4 つの事前定義済みプロパティのみに分類値を割り当てることができます。ファイルサーバーリソースマネージャで設定できるその他のプロパティに割り当てることはできません。

表: Enterprise Vault 分類プロパティ

プロパティ

説明

evtag.category

このプロパティは、Enterprise Vault にアイテムを追加するとアイテムに 1 つ以上のカテゴリ値を割り当てます。 たとえば、アイテムの内容でクレジットカード番号を確認し、該当するアイテムにカテゴリ値 「PII」(「personally identifiable information」)を割り当てる分類ルールの例もあります。

Enterprise Vault による検索、Compliance Accelerator、Discovery Accelerator などのアプリケーションに割り当て済みのプロパティ値を検索できます。

evtag.exclusion

Compliance Accelerator を使う環境では、Enterprise Vault がこのプロパティで分類したアイテムを無視するようにそのアプリケーションのランダムサンプリング機能に指示します (ただし、必要に応じて Compliance Accelerator ユーザーは分類されたアイテムを検索してレビューセットに追加できます)。

たとえば、分類ルールの例でこのプロパティを使って自動生成されたニュースフィード、寄付勧誘、その他の重要でないアイテムを Compliance Accelerator レビューセットから除外します。

Enterprise Vault による検索、Compliance Accelerator、Discovery Accelerator などのアプリケーションに割り当て済みのプロパティ値を検索できます。

evtag.inclusion

Compliance Accelerator を使う環境では、Enterprise Vault がこのプロパティで分類したアイテムをキャプチャするようにそのアプリケーションのランダムサンプリング機能に指示します。 最良の結果を導くには、このプロパティを選択して使って Compliance Accelerator がランダムサンプリングで過剰な数のアイテムを検出しないようにします。

たとえば、分類ルールの例でこのプロパティを使って企業秘密アイテムと金融データまたは法的データを含むアイテムを Compliance Accelerator レビューセットに含めます。

Enterprise Vault による検索、Compliance Accelerator、Discovery Accelerator などのアプリケーションに割り当て済みのプロパティ値を検索できます。

evaction.discard

アイテムのこのプロパティに保持カテゴリの名前を割り当てると、削除するアイテムにマーク付けできます。 たとえば、分類ルールの一例ではこのプロパティを使って自動化されたオフィス不在メッセージを削除します。

Enterprise Vault がこのようなアイテムを扱う方法はアイテムを分類する時点によって異なります。

  • インデックス付け アイテムが Enterprise Vault でインデックスを付けられたときに分類される場合、Enterprise Vault によってアイテムの分類カテゴリが evaction.discard プロパティ値に設定されます。 アイテムが検索されなくなる可能性がありますが、r一定の日数の間はアイテムを回復できます。 これは、Enterprise Vault サイトのアーカイブ設定でユーザーが削除したアイテムの回復を無効に設定している場合でも適用されます。

  • 自動期限切れ 保持期間が切れているためにアイテムが分類される場合、Enterprise Vault によってただちにアイテムが削除されます。

  • ユーザーによる削除 ユーザーがアイテムを削除しようとしたためにアイテムを分類する場合は、Enterprise Vault サイトのアーカイブ設定に応じてアイテムをすぐに削除するか、または一時的に復旧できます。

このプロパティによって、evtag.inclusion などのその他の分類プロパティが上書きされます。 そのため、1 つの分類ルールで削除するルールがマークされている場合、2 番目のルールによって Compliance Accelerator レビューセットに含めるようにアイテムにタグが付けられている場合でも削除されます。

たとえば、リーガルホールドのため削除できないアイテムもあります。 この場合は、分類機能がアイテムの保持カテゴリを更新しますがアイテムは削除されません。

タイプ Multiple Choice List の 4 つすべてのプロパティ。これらのプロパティには複数の値を割り当てることができます。 たとえば、分類ルールの例によって処理された電子メールには evtag.category プロパティに 2 つの値 (「多くの添付ファイル」と「個人」) が割り当てられ、10 個以上の添付ファイルがあることや作成者が「個人」の機密度を割り当てていることが示されます。 evaction.discard プロパティも Multiple Choice List プロパティですが、多少異なり、Enterprise Vault では割り当てられた最初の値のみが使われます。