Cluster Server 8.0 汎用アプリケーションエージェント設定ガイド - AIX、Linux、Solaris
init プロセスおよび汎用アプリケーションコンポーネントの設定例
ここでは、Veritas High Availability 設定ウィザードを使う手順例について説明します。
2 つの仮想マシン、Machine1 および Machine2 間で次の項目に対する監視を設定するには
CUPS などの init プロセス
汎用アプリケーション、MyApplication
設定プロセスの一部として、ウィザードではホスト、Host1 および Host2 で実行中のマシン Machine1 および Machine2 間の 2 ノードクラスタがそれぞれ設定されます。
次のスクリプトを使用して、汎用アプリケーション (MyApplication) の起動、停止、監視、強制停止をそれぞれ行うことができるとします。
start_MyComponent
stop_MyComponent
monitor_MyComponent
monitor_MyComponent
スクリプトは、汎用アプリケーションの MonitorProgram 属性に準拠するために書き込まれます。 詳しくは、『 Cluster Server 付属エージェントリファレンスガイド』のアプリケーションエージェント属性の説明を参照してください。forcestop_MyComponent
Veritas High Availability 設定ウィザードを使ってアプリケーション監視を設定する方法
- Veritas High Availability 設定ウィザードを起動します。
- [ようこそ(Welcome)]パネルの情報を確認して、[次へ(Next)]をクリックします。
- [汎用アプリケーション(Generic Application)]を選択して[次へ(Next)]をクリックします。
- [コンポーネントの選択(Component Selection)]パネルで、cups_Program など、CUPS プロセス名を入力し、[コンポーネントの追加(Add Component)]をクリックします。
追加したコンポーネント(cups_Program)が[コンポーネント(Component)]ボックスに表示されます。
- 次の詳細を指定して、監視する cups_Program を設定します。
開始プログラム
/etc/init.d/cups start
停止プログラム
/etc/init.d/cups stop
強制停止プログラム
[指定されていません (Not specified)]
監視プログラム
/etc/init.d/cups status
メモ:
CUPS などの init プロセスでは、特別な監視スクリプトは不要です。 VCS では、監視に init スクリプトの status オプションが使用されます。 ただし、独自のプログラムスクリプトを使用して、そのようなプロセスを監視することもできます。
監視対象となるアプリケーション関連プロセス
cupsd -C /etc/cups/cupsd.conf
アプリケーション生成 PID ファイル
/var/run/cupsd.pid
このアプリケーションに対するインテリジェント監視の有効化
インテリジェント監視を有効にするためにデフォルトで選択済み
User
username. たとえば root です。
メモ:
監視プログラム、監視対象となるアプリケーション関連プロセス、アプリケーション生成 PID ファイルのうち少なくとも 1 つ以上を指定する必要があります。
- MyApplication を監視対象に設定するには、MyComponent など、MyApplication コンポーネント名を入力し、[コンポーネントの追加(Add Component)]をクリックします。
追加したコンポーネント (MyComponent) が[コンポーネント(Component)]ボックスに表示されます。
- 次の詳細を指定して、監視する MyComponent を設定します。
開始プログラム
/myapplication/bin/start_MyComponent
停止プログラム
/myapplication/bin/stop_MyComponent
強制停止プログラム
/myapplication/bin/forcestop_MyComponent
監視プログラム
/myapplication/bin/monitor_MyComponent
監視対象となるアプリケーション関連プロセス
[指定されていません (Not specified)]
アプリケーション生成 PID ファイル
[指定されていません (Not specified)]
このアプリケーションに対するインテリジェント監視の有効化
インテリジェント監視を有効にするためにデフォルトで選択済み
User
username. このユーザー名はすべてのエージェントスクリプトの実行に使われます。 たとえば root です。
- [次へ(Next)]をクリックします。
- MyApplication アプリケーションがストレージを要求した場合は、[ストレージの選択(Storage Selection)]パネルで適切なマウントポイントを選択し、[次へ(Next)]をクリックします。
- [開始または停止順序の定義(Define Start-Stop Order)]パネルで、CUPS プロセスと MyApplication 間の関係を定義できます。
最初に CUPS プロセス、次に MyApplication をオンライン化するには、[親コンポーネント(Parent Component)]リストで MyComponent を選択し、[依存先(Depends on)]ボックスで cups_Program を選択します。
- [次へ(Next)]をクリックします。
- [設定の入力(Configuration Inputs)]パネルで、ウィザードを起動したマシン、Machine1 がウィザードでリストされます。 ウィザードでは Machine1 がアプリケーションのフェールオーバー先リストにもリストされます。 クラスタに Machine2 を追加するには、[システム追加(Add System)]をクリックして、[システム追加(Add System)]ダイアログボックスで、Machine2 に関する次の詳細を指定します。
システム名または IP アドレス(System Name or IP address)
Machine2
ユーザー名
username
通常、これは root ユーザーです。
パスワード
password
指定したユーザーアカウントをすべてのシステムで使う(Use the specified user account on all systems)
すべてのクラスタシステムで指定されたユーザーアカウントを使用する場合に選択します。
- [次へ(Next)]をクリックします。
- [仮想ネットワークの詳細(Virtual Network Details)]パネルで MyComponent を選択してから IPv4 を選択し、各フェールオーバーシステムに対し次の詳細を指定します。
仮想 IP アドレス
IP address
サブネットマスク
サブネットマスク
ネットワークアダプタ(Network Adapter)
Machine1 の場合: eth0
Machine2 の場合: eth1
- [次へ(Next)]をクリックします。
- [概略(Summary)]パネルで、VCS クラスタ設定の概略を確認してから[次へ(Next)]をクリックして、設定を続行します。
- [実装(Implementation)]パネルでは、ウィザードによりクラスタが作成され、アプリケーション監視が設定され、クラスタ通信リンクが作成されます。 ウィザードに各タスクの状態が表示されます。 すべてのタスクを完了したら、[次へ(Next)]をクリックします。
- [完了(Finish)]をクリックしてウィザードワークフローを終了します。
これで、監視するアプリケーションの設定が完了します。
アプリケーション状態が停止中と表示される場合、[起動(Start)]をクリックしてシステム上で設定されているコンポーネントを起動します。