Veritas NetBackup™ アップグレードガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (8.1.2)
  1. 概要
    1.  
      『NetBackup 8.1.2 アップグレードガイド』について
    2. NetBackup 8.1.2 の変更について
      1.  
        Veritas Smart Meter の導入
      2.  
        NetBackup 7.6.0.4 以前からのアップグレードの非サポート
      3.  
        HP-UX および AIX サポートの変更
      4.  
        NetBackup 8.1.2 で使用する新しい Red Hat Linux コンパイラ
      5.  
        NetBackup 8.1.2 での update_clients スクリプトから VxUpdate への置換
      6.  
        NetBackup Web ユーザーインターフェースに必要なポート 443
      7.  
        MSDP について
      8.  
        NetBackup 8.0 またはそれ以前から NetBackup 8.1.2 へのアップグレードでのパフォーマンスの問題
      9.  
        NetBackup 8.1 の証明書要件について
      10.  
        SCCM と Chef の配備ツールとマニュアルが利用可能になりました
    3.  
      NetApp クラスタに必要になる可能性のある変更
    4.  
      アップグレードによるファイルの自動変更について
    5.  
      Bare Metal Restore 情報がエラー自動イメージレプリケーションを使って複製されるときのエラー
    6.  
      カタログバックアップの既知の制限事項
    7.  
      利用可能な NetBackup アップグレード方式
    8.  
      Veritas Services and Operations Readiness Tools について
    9.  
      SORT の新規インストールのための推奨手順
    10.  
      SORT のアップグレードのための推奨手順
    11.  
      NetBackup プリインストールチェッカーについて
  2. アップグレード計画
    1.  
      NetBackup 8.1.2 のアップグレード計画について
    2.  
      NetBackup 8.1.2 へのアップグレードの計画方法
    3.  
      Veritas Smart Meter について
    4.  
      Veritas Smart Meter のベストプラクティス
    5.  
      NetBackup Web サーバーをサポートするユーザーアカウントの作成、
    6.  
      NetBackup 8.1.2 による RHEL 7.5 でのファイバートランスポートメディアサーバーのサポートについて
    7.  
      NetBackup 8.1 での MSDP の変更
    8.  
      NetBackup ホスト用のセキュリティ証明書について
  3. マスターサーバーのアップグレード
    1.  
      マスターサーバーのアップグレードについて
    2.  
      NetBackup 8.1.2 へのアップグレードのプレインストール手順
    3.  
      Windows システムでローカルサーバー、リモートサーバー、クラスタサーバーのアップグレードを実行する
    4.  
      Windows システムでのサイレントアップグレードの実行
    5.  
      NetBackup 8.1.2 への UNIX/Linux サーバーソフトウェアのアップグレード
    6.  
      NetBackup 8.1.2 へのアップグレードのインストール後の手順
    7.  
      NetBackup の起動と停止のスクリプトについて
    8.  
      アップグレード後のシステムの更新
  4. メディアサーバーのアップグレード
    1.  
      NetBackup 8.1.2 への NetBackup メディアサーバーのアップグレード
  5. NetBackup の MSDP のアップグレード
    1.  
      NetBackup 8.1 での MSDP のアップグレードの考慮事項
    2.  
      MSDP ローリングデータ変換について
    3.  
      MSDP 指紋アルゴリズムの変更について
  6. VxUpdate を使用した NetBackup 配備の管理
    1.  
      VxUpdate について
    2.  
      VxUpdate で使用するコマンド
    3.  
      リポジトリの管理
    4.  
      配備ポリシーの管理
    5.  
      VxUpdate を使用したマスターサーバーからのアップグレードの手動による開始
    6.  
      VxUpdate を使用したクライアントからのアップグレードの手動による開始
    7.  
      配備ジョブの状態
  7. 付録 A. 参照先
    1.  
      NetBackup マスターサーバー Web サーバーのユーザーとグループの作成
    2.  
      クラスタ化されたマスターサーバーの非アクティブノードで証明書を生成する
    3.  
      NetBackup Java Runtime Environment について
    4. NetBackup Web ユーザーインターフェースについて
      1.  
        NetBackup Web UI からの NetBackup マスターサーバーへの初回サインイン
      2.  
        NetBackup Web UI からのサインアウト
    5.  
      NetBackup 応答ファイルについて
    6.  
      インストール後すぐにマスターサーバー上のクラウド構成ファイルを更新するかまたは NetBackup 8.1.2 にアップグレードする
    7.  
      NetBackup ソフトウェアの入手について
    8.  
      NetApp クラスタのためのアップグレード前の追加手順
    9.  
      レプリケーションディレクタを使用した NetApp ディスクアレイの使用
    10.  
      NetBackup のバージョン間の互換性について
    11.  
      UNIX および Linux のインストールおよびアップグレード要件
    12.  
      Windows および Windows クラスタのインストールおよびアップグレード要件
    13.  
      Windows クラスタのインストールとアップグレードの要件
    14.  
      サーバーのアップグレード後のクライアントのアップグレード
    15.  
      ネーティブインストーラによる UNIX と Linux のクライアントバイナリのインストールとアップグレード
    16.  
      新しいメディアサーバーに全データを移行してクラスタ化されたメディアサーバーを削除する
    17.  
      NetBackup OpsCenter サーバーと NetBackup マスターサーバー間の接続の無効化
    18.  
      Amazon クラウドストレージサーバーのアップグレード後の手順

MSDP ローリングデータ変換について

NetBackup 8.0 では、既存の Blowfish アルゴリズムに置き換わる AES 暗号化アルゴリズムが導入されました。NetBackup 8.1 では、既存の MD5 のようなアルゴリズムに換わる SHA2 指紋アルゴリズムが導入されました。暗号化と指紋アルゴリズムの双方へのアップグレードは、データのセキュリティを向上させるために設計されています。

NetBackup 8.1 にアップグレードされた環境には、新しい形式に変換する必要がある Blowfish で暗号化されたデータと MD5 のような指紋が含まれている場合があります。変換を処理してデータを保護するには、新しい内部タスクで現在のデータコンテナを AES 暗号化と SHA-2 指紋アルゴリズムに変換します。この新しいタスクは、ローリングデータ変換と呼ばれます。

ローリングデータ変換は、すべての既存のデータコンテナを処理します。Blowfish アルゴリズムを使ってデータが暗号化されている場合、データは AES アルゴリズムを使って再暗号化されます。それから、新しい SHA-2 指紋が生成されます。変換後、データコンテナには、.bhd.bin ファイルに加えて、.map 拡張子を持つ新しいファイルが収められます。.map ファイルには、SHA-2 と MD5 に似たアルゴリズムの指紋間のマッピングが含まれています。.bhd ファイルには、SHA-2 指紋が含まれています。

NetBackup 8.1 の新規インストールでは、ローリングデータ変換は[完了 (Finished)]としてマークされ、それ以降は起動しません。NetBackup 8.1 へのアップグレード場合は、ローリングデータ変換はデフォルトでは有効であり、MSDP 変換の完了後にバックグラウンドで動作します。変換されるのは、アップグレードの前に存在していたデータのみです。すべての新しいデータは新しい SHA-2 の指紋を使用するため、変換の必要がありません。

crcontrol コマンドを使用してローリングデータ変換を管理および監視できます。使用方法に関する詳細情報を参照できます。

『NetBackup 重複排除ガイド』と『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。

http://www.veritas.com/docs/DOC5332