NetBackup™ トラブルシューティングガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (11.0)
  1. 概要
    1.  
      NetBackup のログと状態コードへの追加リソースの情報
    2.  
      問題のトラブルシューティング
    3.  
      テクニカルサポートへの問題レポート
    4.  
      NetBackup-Java アプリケーションの情報収集について
  2. トラブルシューティングの手順
    1.  
      トラブルシューティング手順について
    2. NetBackup の問題のトラブルシューティング
      1.  
        すべてのプロセスが UNIX または Linux サーバーで実行されていることの確認
      2.  
        すべてのプロセスが Windows サーバーで実行されていることの確認
    3.  
      インストールの問題のトラブルシューティング
    4.  
      構成の問題のトラブルシューティング
    5.  
      デバイス構成の問題の解決
    6.  
      プライマリサーバーおよびクライアントの検証
    7.  
      メディアサーバーおよびクライアントの検証
    8.  
      UNIX クライアントとのネットワーク通信の問題の解決
    9.  
      Windows クライアントとのネットワーク通信の問題の解決
    10. vnetd プロキシ接続のトラブルシューティング
      1.  
        vnetd プロキシ接続の必要条件
      2.  
        vnetd プロキシ接続のトラブルシューティングの開始点
      3.  
        vnetd プロセスとプロキシがアクティブであることの確認
      4.  
        ホスト接続がプロキシされることの確認
      5.  
        vnetd プロキシ接続のテスト
      6.  
        接続と受け入れのプロセスのログファイルの確認
      7.  
        vnetd プロキシログファイルの表示
    11. セキュリティ証明書失効のトラブルシューティング
      1.  
        クラウドプロバイダの無効化された SSL 証明書の問題のトラブルシューティング
      2.  
        クラウドプロバイダの CRL のダウンロードに関する問題のトラブルシューティング
      3.  
        ホストの CRL が証明書失効のトラブルシューティングに与える影響
      4.  
        証明書が失効しているまたは CRL が使用できないため、NetBackup のジョブが失敗する
      5.  
        明らかなネットワークエラーが原因で NetBackup ジョブが失敗する
      6.  
        利用不能なリソースが原因で NetBackup ジョブが失敗する
      7.  
        プライマリサーバーのセキュリティ証明書が失効している
      8.  
        NetBackup ホストの証明書の状態の確認
      9.  
        外部 CA が署名した証明書の無効化に関する問題のトラブルシューティング
    12.  
      ネットワークとホスト名のトラブルシューティングについて
    13. NetBackup のホスト名およびサービスエントリの検証
      1.  
        UNIX プライマリサーバーおよびクライアントのホスト名とサービスエントリの例
      2.  
        UNIX プライマリサーバーおよびメディアサーバーのホスト名とサービスエントリの例
      3.  
        UNIX PC クライアントのホスト名とサービスエントリの例
      4.  
        複数のネットワークに接続する UNIX サーバーのホスト名とサービスエントリの例
    14.  
      bpclntcmd ユーティリティについて
    15.  
      [ホストプロパティ (Host Properties)]を使用した構成設定へのアクセス
    16.  
      空きがなくなったディスクの問題の解決
    17. 凍結されたメディアのトラブルシューティングについての注意事項
      1.  
        凍結されたメディアをトラブルシューティングする場合のログ
      2.  
        メディアが凍結される状況について
    18. NetBackup Web サービスの問題のトラブルシューティング
      1.  
        NetBackup Web サービスのログの表示
      2.  
        外部 CA の構成後の Web サービスの問題のトラブルシューティング
    19.  
      NetBackup Web サーバー証明書の問題のトラブルシューティング
    20. PBX の問題の解決
      1.  
        PBX インストールの確認
      2.  
        PBX が実行中であるかどうかの確認
      3.  
        PBX が正しく設定されているかどうかの確認
      4.  
        PBX のログへのアクセス
      5.  
        PBX のセキュリティのトラブルシューティング
      6.  
        PBX デーモンかサービスが利用可能かどうかの判断
    21. リモートホストの検証に関する問題のトラブルシューティング
      1.  
        ホストの検証に関連するログの表示
      2.  
        NetBackup 8.0 以前のホストとの安全でない通信の有効化
      3.  
        保留中のホスト ID からホスト名へのマッピングの承認
      4.  
        ホストキャッシュの消去
    22. 自動イメージレプリケーションのトラブルシューティング
      1.  
        A.I.R. (自動イメージレプリケーション) と SLP で使用されるプライマリサーバーのルール
      2. 外部証明書の構成で、ターゲット型 A.I.R. の信頼できるプライマリサーバーの操作に失敗する
        1.  
          信頼の追加または更新のトラブルシューティング
        2.  
          信頼の削除のトラブルシューティング
      3.  
        SLP コンポーネントが管理する自動インポートジョブのトラブルシューティングについて
    23.  
      ネットワークインターフェースカードのパフォーマンスのトラブルシューティング
    24.  
      bp.conf ファイルの SERVER エントリについて
    25.  
      使用できないストレージユニットの問題について
    26.  
      Windows での NetBackup 管理操作のエラーの解決
    27.  
      UNIX コンピュータの NetBackup 管理コンソールに表示されるテキストの文字化けの解決
    28.  
      NetBackup Web UI と NetBackup 管理コンソールのエラーメッセージのトラブルシューティング
    29.  
      NetBackup 管理コンソールでのログと一時ファイルの保存に必要な追加のディスク容量
    30.  
      外部 CA の構成後に NetBackup 管理コンソールにログオンできない
    31.  
      ファイルベースの外部証明書の問題のトラブルシューティング
    32.  
      外部証明書の構成に関する問題のトラブルシューティング
    33.  
      Windows 証明書ストアの問題のトラブルシューティング
    34.  
      バックアップエラーのトラブルシューティング
    35.  
      NAT クライアントまたは NAT サーバーのバックアップエラーの問題のトラブルシューティング
    36.  
      NetBackup Messaging Broker (または nbmqbroker) サービスに関する問題のトラブルシューティング
    37.  
      Windows システムの電子メール通知に関する問題のトラブルシューティング
    38.  
      KMS 構成の問題のトラブルシューティング
    39.  
      キーサイズが大きいことによる NetBackup CA の移行を開始するときの問題のトラブルシューティング
    40.  
      特権のないユーザー (サービスユーザー) アカウントに関する問題のトラブルシューティング
    41.  
      auth.conf ファイルのグループ名の形式に関する問題のトラブルシューティング
    42.  
      VxUpdate パッケージ追加処理のトラブルシューティング
    43.  
      FIPS モードの問題のトラブルシューティング
    44.  
      マルウェアスキャンの問題のトラブルシューティング
    45.  
      移動中のデータの暗号化が有効になっている NetBackup ジョブの問題のトラブルシューティング
    46.  
      非構造化データのインスタントアクセスの問題のトラブルシューティング
    47.  
      多要素認証の問題のトラブルシューティング
    48.  
      マルチパーソン認証の問題のトラブルシューティング
    49.  
      NetBackup Scale-Out Relational Database への接続に関するトラブルシューティング
    50.  
      秘密鍵の暗号化に関する問題のトラブルシューティング
    51.  
      セキュリティ構成リスク機能に関する問題のトラブルシューティング
    52.  
      リスクエンジンベースの異常検出オプションに関する問題のトラブルシューティング
  3. NetBackup ユーティリティの使用
    1.  
      NetBackup のトラブルシューティングユーティリティについて
    2.  
      NetBackup デバッグログの分析ユーティリティについて
    3.  
      ログアシスタントについて
    4.  
      ネットワークトラブルシューティングユーティリティについて
    5. NetBackup サポートユーティリティ (nbsu) について
      1.  
        NetBackup サポートユーティリティ (nbsu) の出力
      2.  
        NetBackup サポートユーティリティ (nbsu) の進捗状況の表示の例
    6. NetBackup の一貫性チェックユーティリティ (NBCC) について
      1.  
        NetBackup の一貫性チェックユーティリティ (NBCC) の出力
      2.  
        NBCC の進捗状況の表示の例
    7.  
      NetBackup の一貫性チェックの修復 (NBCCR) ユーティリティについて
    8.  
      nbcplogs ユーティリティについて
    9. ロボットテストユーティリティについて
      1.  
        UNIX でのロボットテスト
      2.  
        Windows でのロボットテスト
    10. NetBackup Smart Diagnosis (nbsmartdiag) ユーティリティについて
      1.  
        NetBackup ホストの通信に nbsmartdiag ユーティリティを使用するワークフロー
    11.  
      ジョブ ID ごとのログ収集について
  4. ディザスタリカバリ
    1.  
      ディザスタリカバリについて
    2.  
      バックアップに関する推奨事項
    3.  
      ディザスタリカバリの要件と注意事項
    4.  
      ディザスタリカバリパッケージ
    5.  
      ディザスタリカバリ設定について
    6. UNIX および Linux のディスクリカバリ手順について
      1. Linux のプライマリサーバーのディスクリカバリについて
        1.  
          root が消失していない場合のプライマリサーバーのリカバリ
        2.  
          root パーティションが消失した場合のプライマリサーバーのリカバリ
      2.  
        UNIX の NetBackup メディアサーバーのディスクリカバリについて
      3.  
        UNIX クライアントワークステーションのシステムディスクのリカバリ
    7. UNIX および Linux のクラスタ化された NetBackup サーバーのリカバリについて
      1.  
        UNIX クラスタまたは Linux クラスタでの障害が発生したノードの置き換え
      2.  
        UNIX クラスタまたは Linux クラスタ全体のリカバリ
    8. Windows のディスクリカバリ手順について
      1. Windows のプライマリサーバーのディスクリカバリについて
        1.  
          Windows が完全な状態である場合のプライマリサーバーのリカバリ
        2.  
          プライマリサーバーおよび Windows のリカバリ
      2.  
        Windows の NetBackup メディアサーバーのディスクリカバリについて
      3.  
        Windows クライアントのディスクリカバリ
    9. Windows のクラスタ化された NetBackup サーバーのリカバリについて
      1.  
        Windows VCS クラスタでの障害が発生したノードの置き換え
      2.  
        Windows VCS クラスタでの共有ディスクのリカバリ
      3.  
        Windows VCS クラスタ全体のリカバリ
    10.  
      ディザスタリカバリインストール後のクラスタ化されたプライマリサーバーでの証明書の生成
    11.  
      DR_PKG_MARKER_FILE 環境変数について
    12.  
      Windows でのディザスタリカバリパッケージのリストア
    13.  
      Linux でのディザスタリカバリパッケージのリストア
    14. NetBackup カタログをリカバリするためのオプション
      1. NetBackup カタログまたは NetBackup カタログイメージファイルのリカバリの前提条件
        1.  
          カタログリカバリ前の NAT メディアサーバーとの接続の確立
      2.  
        Windows コンピュータでの NetBackup カタログリカバリについて
      3.  
        ディスクデバイスからの NetBackup カタログリカバリについて
      4.  
        NetBackup のカタログリカバリとシンボリックリンクについて
      5.  
        NetBackup ディザスタリカバリ電子メールの例
      6. NetBackup カタログ全体のリカバリについて
        1.  
          NetBackup カタログリカバリウィザードを使用した NetBackup カタログ全体のリカバリ
        2.  
          bprecover -wizard を使用した NetBackup カタログ全体のリカバリ
        3.  
          カタログリカバリ後の NetBackup ジョブ ID 番号の指定
      7. NetBackup カタログイメージファイルのリカバリについて
        1.  
          NetBackup カタログリカバリウィザードを使用した NetBackup カタログイメージファイルのリカバリ
        2.  
          bprecover -wizard を使った NetBackup カタログイメージファイルのリカバリ
      8. NetBackup データベースのリカバリについて
        1.  
          NetBackup データベースのバックアップからのリカバリ
        2.  
          NetBackup データベースのステージングからのリカバリ
        3.  
          ステージングでの NetBackup データベースの処理について
        4.  
          データベース接続の終了
      9.  
        NetBackup アクセス制御が構成されている場合の NetBackup カタログのリカバリ
      10.  
        カタログバックアップのプライマリコピー以外からのカタログのリカバリNetBackup
      11.  
        ディザスタリカバリファイルを使用しない NetBackup カタログのリカバリ
      12.  
        コマンドラインからの NetBackup のユーザー主導オンラインカタログバックアップのリカバリ
      13.  
        NetBackup オンラインカタログバックアップからのファイルのリストア
      14.  
        NetBackup オンラインカタログリカバリメディアの凍結の解除
      15.  
        カタログバックアップ中に終了状態 5988 が表示されたときに実行する手順

マルウェアスキャンの問題のトラブルシューティング

NetBackup マルウェアユーティリティから応答を取得できません

(スキャンホスト RHEL 8.x と NFS バージョン 4.x に該当) 大きいサイズのバックアップ (最大 2 億個のファイル) をスキャンすると、失敗したジョブについて Web UI に次のエラーが表示されます。

Failed to get response from NetBackup malware utility.

スキャンホストでのスキャンの進行中に、NFS マウントポイントにスキャンホストからアクセスできません。スキャンジョブは進行中のままになり、2 日後にタイムアウトします。ストレージサーバーの NFS エクスポートにアクセスできます。

回避方法: スキャンホストの /etc/nfsmount.conf ファイルに次を構成して、NFS を介したスキャンホストでの IA マウントに NFS バージョン 3 を使用していることを確認します。

# grep Defaultvers /etc/nfsmount.conf Defaultvers=3

スキャンホストへの接続に失敗しました

メディアサーバーからスキャンホストへの SSH 接続に失敗しました。

回避方法: 次のスキャンホストのクレデンシャルを確認します。

  • RSA (SHA256) キー

  • ユーザー名

  • パスワード

スキャンホストの構成については、『NetBackup Web UI 管理者ガイド』を参照してください。

スキャンホスト OS の決定に失敗しました

サポート対象外のスキャンホストがエラーの原因である可能性があります。

回避方法: スキャンホストのサポート対象プラットフォームの完全なリストについては、ソフトウェア互換性リストのマニュアルを参照してください。

NetBackup マルウェアユーティリティをスキャンホストにコピーできませんでした
  • スキャンホストで利用可能な領域が不足しています。

  • SSH ユーザーに、スキャンホスト上の必要なディレクトリへのアクセス権がありません。

回避方法

  • Windows スキャンホストの場合、C:\ フォルダの空き領域を確認します。

  • Linux スキャンホストの場合、/tmp フォルダの空き領域を確認します。

スキャンホストクレデンシャルの取得に失敗しました

メディアサーバーがプライマリからスキャンホストにアクセスするためのクレデンシャルをフェッチできません。

回避方法: スキャンホストのクレデンシャルが指定されていることを確認します。

スキャン中にタイムアウトが発生しました

デフォルトでは、スキャン操作は 2 日後にタイムアウトします。スキャン時間は、作業負荷の種類、ネットワーク帯域幅、バックアップサイズなどの要因によって変わる場合があります。

回避方法: スキャンのタイムアウトは構成可能で、構成キー MALWARE_SCAN_OPERATION_TIMEOUT を設定して変更できます。

  • 最小値: 1 時間

  • 最大値: 30 日

NetBackup マルウェアユーティリティから応答を取得できません

nbmalwareutil バイナリと ScanManager が一致していません。

回避方法:

NetBackup のサポートにお問い合わせください。

スキャナの起動に失敗しました

マルウェアスキャナ固有のエラーメッセージです。

回避策: nbmalwarescanner ログを、エージェントレスホストタイププールの場合はメディアサーバーで、エージェントベースのスキャンの場合はスキャンホストで参照してください。

バックアップイメージのマウントに失敗しました

スキャンホストから IA 共有にアクセスできません。

回避方法: ストレージサーバーの IA 構成を確認します。アクティビティモニターで、IA ジョブが成功したことを確認します。

バックアップイメージのマウント解除に失敗しました

IA 共有がビジー状態であるか、IA 共有にアクセスできません。

回避策: nbmalwarescanner ログを、エージェントレスホストタイププールの場合はメディアサーバーで、エージェントベースのスキャンの場合はスキャンホストで参照してください。

スキャンの実行に失敗しました

バックアップイメージのスキャン中の一般的なエラーです。

回避策: nbmalwarescanner ログを、エージェントレスホストタイププールの場合はメディアサーバーで、エージェントベースのスキャンの場合はスキャンホストで参照してください。

作成されたインスタントアクセスマウントが、マルウェアスキャンによって削除されません

バックアップイメージのスキャン中の一般的なエラーです。

回避方法:

  • スキャンが進行中かどうかを確認します。

  • スキャンが進行中でない場合は、GET IA API を使用して作成されたインスタントアクセスマウントの ID を持つ、このようなインスタントアクセスマウントのリストを次のディレクトリから取得します。

    /netbackup/recovery/workloads/{workload}/instant-access-mounts

  • DELETE API を使用して、インスタントアクセスマウントを削除します。

    /netbackup/recovery/workloads/{workload}/instant-access-mounts/{mounId}

すべてのマウントドライブが使用済みです

Windows スキャンホストでは、5 つのバックアップイメージのみを同時にマウントできます。

回避方法:

  • スキャンホストが複数の NetBackup ドメインの一部でないことを確認します。

  • net use を実行して、スキャンホストに無効なマウントがあるかどうかを確認します。

  • Windows スキャンホストでの IA 共有のマウントには、次のドライブ文字が使用されます。これらが使用中でないことを確認します。 L:\ M:\ N:\ O:\ P:\

Windows Defender がインストールされていないか、環境変数が設定されていません

Microsoft Windows Defender がスキャンホストにインストールされていないか、正しく構成されていません。

回避方法: Microsoft Windows Defender がスキャンホストにインストールされていることを確認します。

スキャンホストの構成については、『NetBackup Web UI 管理者ガイド』を参照してください。

Symantec Protection Engine がインストールされていないか、環境変数が設定されていません

Symantec Protection Engine がスキャンホストにインストールされていないか、正しく構成されていません。

回避方法: スキャンホストに Symantec Protection Engine がインストールされていることを確認します。

スキャンホストの構成については、『NetBackup Web UI 管理者ガイド』を参照してください。

バックアップイメージのマルウェアスキャンの実行に失敗しました

スキャンの失敗の一般的なエラーです。

回避方法: NetBackup のサポートにお問い合わせください。

NetBIOS 名に設定できる文字は最大 15 文字です

SMB 共有の場合、ストレージサーバーのホスト名には最大 15 文字使用できます。

Windows Server 2016 を使用して Active Directory ドメインを設定した場合、ホスト名の長さが 15 文字を超えるストレージサーバーへの接続は許可されません。

回避方法: 文字数の制限が 15 文字以下であることを確認してください。

スキャンの実行に失敗しました

バックアップイメージのスキャン中の一般的なエラーです。

回避方法: 次のエラーを確認します。

  • nbmalwarescanner ログを、エージェントレスホストタイププールの場合はメディアサーバーで、エージェントベースのスキャンの場合はスキャンホストで参照してください。

  • メディアサーバーのストレージ領域を確認します。

  • メディアサーバーで NFS サービスエラーを確認します。

選択した時間範囲の感染ファイルが多すぎます

選択した日付範囲のバックアップイメージの感染ファイルリストを表示するには、nbmalwarescanner を確認します。

回避方法: 感染ファイルの数を減らすため、日付範囲を変更するか、リカバリファイルやリカバリフォルダを選択し直してください。操作を再試行します。次のいずれかを実行することもできます。

  • クリーンファイルを選択的にリカバリするために使用できる[マルウェアに感染したファイルのリカバリを許可 (Allow recovery of files impacted by malware)]オプションを選択します。

  • リカバリからそのバックアップイメージを除外します。

大量の感染ファイルです
  • 選択したスキャン結果に含まれる感染ファイルが多すぎます。スキャン結果に 5,000 を超える感染ファイルがある場合は、次のメッセージが表示されます。

    Large number of infected files. To view the complete list of infected files, export the list.

    回避方法: 感染したファイルのリストを .csv 形式でエクスポートし、ダウンロードして表示します。

  • 選択したスキャン結果に含まれる感染ファイルの数が多いか、感染ファイルのパスが長すぎてデータベースで取得できません。次のエラーメッセージが表示されます。

    Large number of infected files.

    回避方法: この結果をエクスポートまたは表示することはできません。

    結果をエクスポートまたは表示できないため、スキャンログで、選択したスキャン結果の感染ファイルに関する詳細な一覧を確認します。

スキャン操作が分割されます

バックアップのサイズが大きい場合、スキャン操作は分割されます。たとえば、バックアップのファイルの合計数が 1,000,000 個の場合、スキャン操作はファイルが 500,000 個ずつの 2 回に分割されます。

各回で作成とスキャンが個別に実行されます。回ごとに異なるスキャンホストを割り当てることができます。マルウェア検出 UI には、バックアップの単一のエントリのみが表示されます。

回避方法: 分割された各回の詳細は、REST API を使用して取得できます。

NB_MALWARE_SCANNER_PATH 環境変数が見つかりません

スキャンホストにインストールされている NetBackup マルウェアスキャナを使用してマルウェアスキャン操作を実行すると、次のエラーメッセージが表示されて失敗します。

Missing environment variable NB_MALWARE_SCANNER_PATH

回避方法: NetBackup マルウェアスキャナがインストールされていることを確認します。インストール場所をメモします。

プライマリサーバーでのスキャンホストの構成中に指定されたのと同じユーザークレデンシャルを使用して、スキャンホストにユーザーとしてログインします。次の行を ~/.bashrc に追加します。

export NB_MALWARE_SCANNER_PATH=<installLocation>/savapi-sdk-linux64/bin

export PATH=$PATH:$NB_MALWARE_SCANNER_PATH

Windows スキャンホストでマルウェアスキャンの実行に失敗しました

cygwin mks ツールキットがインストールされている場合、Windows スキャンホストでマルウェアスキャンが失敗する場合があります。

回避方法: UNIX ユーティリティはインストールされますが、定義済みの scanuser の PATH 変数にこれらの UNIX ユーティリティを含めることはできません。

スキャンホストの領域とディレクトリアクセスに関する問題

エラー/問題

説明

回避方法

  • ファイルを開けませんでした。

  • ディレクトリを作成できません。

  • 結果ファイルの生成に失敗しました。

  • 出力ファイルを開けませんでした。

  • 結果ファイル用のディレクトリを作成できません。

  • 結果ファイルを開けませんでした。

  • マウント先のディレクトリを作成できません。

  • ログファイル用のディレクトリを作成できません。

  • スキャンホストで利用可能な領域が不足しています。

  • SSH ユーザーに、スキャンホスト上の必要なディレクトリへのアクセス権がありません。

  • Windows スキャンホストの場合、C:\ の空き領域を確認します。

  • Linux スキャンホストの場合、/tmp の空き領域を確認します。

NAS-Data-Protection に関連する問題

次のオプションを選択して、NetBackup を以前のバージョンから NetBackup バージョン 10.3 以降にアップグレードすると、[検索条件に一致するイメージはありません (No images match the search criteria)]のメッセージが表示されます。

オプション

フィールド

検索条件 (Search by): バックアップイメージ (Backup images)

ポリシー形式 (Policy type): NAS-Data-Protection

コピー (Copies): Copy2

マルウェアスキャンの状態 (Malware scan status): 未スキャン (Not scanned)(デフォルト)

検索条件 (Search by): ポリシー形式別の資産 (Assets by policy type)

ポリシー形式 (Policy type): NAS-Data-Protection

コピー (Copies): Copy2

スキャナホストプール (Scanner host pool): 必要なスキャナホストプールを選択します。

マルウェアスキャンの状態 (Malware scan status): 未スキャン (Not scanned)(デフォルト)

回避方法

バックアップ済みのイメージを表示するには、以前のバージョンの NetBackup メディアサーバーで作成された NAS-Data-Protection バックアップイメージをスキャンするために、[マルウェアのスキャン状態 (Malware scan status)]オプションに[すべて (All)]を選択していることを確認します。

スキャンパフォーマンスの問題

10.3 より前のバージョンの NetBackup でマルウェアスキャン (従来のマルウェアスキャン) にインスタントアクセスマウントポイントを使用すると、パフォーマンスの問題が発生しました。

回避方法: NetBackup メディアサーバーとストレージサーバーを 10.3 以降にアップグレードします。NetBackup 10.3 では、動的スキャン機能が導入されています。これにより、インスタントアクセスにかかる時間とスキャンのパフォーマンスが向上します。

次の表に、従来のマルウェアスキャンと動的スキャンの違いを示します。

主なスキャン手順

インスタントアクセスマウントポイントを使用した従来のマルウェアスキャン

動的スキャン

インスタントアクセスをステージングする。

tar ストリームを分析し、各ファイルのヘッダーおよびエクステントマップファイル (LMDB データベース) をビルドします。これは、バックアップに多数のファイルがあるために時間がかかります。

フラグメントから TIR (カタログデータベース) と IM (イメージメタデータ) 情報をリストアします。

インスタントアクセス共有 (NFS/SMB) がマウントされ、ユーザーがファイルを一覧表示またはアクセスしようとする。

ヘッダーファイルにアクセスし、そこから属性を読み取ります。

カタログデータベースのディレクトリに問い合わせ、このディレクトリにあるすべてのファイルとディレクトリを取得します。また、各ファイルとディレクトリの属性を出力に問い合わせることもできます。

スキャンホストがファイルを開く

LMDB データベースを開き、ロードします。

メモリ内にインデックスをビルドし、データコンテナから直接読み取ります。

  • ファイルのエクステントを取得するには、tar ヘッダーを見つけて読み取り、内容を分析します。

  • SO リストを取得するには (PureDisk のみ)、フラグメントの FP マップから SO リストを検索します。

  • マッピングテーブルをビルドするには、SO リストを挿入します (PureDisk のみ)。

スキャンホストがファイルを読み取る

LMDB データベースから検索し、データコンテナから読み取ります。

ストレージサーバーがサードパーティのストレージベンダー製の場合、データは OST インターフェースを介して直接読み取られます。ストレージサーバーが PureDisk の場合、マッピングテーブルから検索され、データはデータコンテナから読み取られます。

エラーのログファイルの場所の詳細

次の表に、表示される各ログファイルの詳細を使用例ごとに示します。

表: エージェントレススキャンホストのログファイルの場所

使用例

プライマリサーバーのコンポーネント

メディアサーバーのコンポーネント

ログファイルのパス

構成

nbwebservice

ncfnbcs

プライマリサーバー:

  • /usr/openv/logs/nbwebservice

  • /usr/openv/netbackup/logs/​bprd/

メディアサーバー:

  • /usr/openv/logs/ncfnbcs

  • /usr/openv/netbackup/​logs/nbmalwarescanner/

スキャンプロセス

nbwebservice

bprd

ncfnbcs

nbmalwarescanner

リカバリ

nbwebservice

bprd

表: スキャンホストとしての NetBackup クライアントのログファイルの場所

使用例

プライマリサーバーのコンポーネント

スキャンホストクライアントのコンポーネント

ログファイルのパス

構成

nbwebservice

nbsubscriber

  • /usr/openv/netbackup/logs/nbscanhostconfigcmd/

  • /usr/openv/logs/nbsubscriber/

スキャンプロセス

nbwebservice

bprd

nbsubscriber

リカバリ

nbwebservice

bprd

SSH ログインはデフォルトでは無効です

VMware VM バックアップスキャンの場合は、uid=0 を指定してスキャンユーザーを使用します。SSH ログインはデフォルトでは無効になっており、ユーザーはセキュリティ上の理由から有効にできない場合があります。

回避方法

上記のシナリオでは、次の手順を実行します。

root ユーザーに対して SSH ログインが無効になっている場合、root 以外のスキャンユーザーをグループ 0 (root) に追加して、すべてのファイルをスキャンできるようにします。

例: uid=1001(scanuser) gid=1001(scanuser) groups=1001(scanuser),0(root)