Veritas NetBackup™ Appliance の廃止と再構成ガイド
- NetBackup Appliance の廃止
- NetBackup Appliance の再構成
- NetBackup Appliance の再構成について
- NetBackup Appliance の再構成について
- 付録 A. Cloud Catalyst から MSDP ダイレクトクラウド階層化への移行
- 付録 B. LUN の再構成
NetBackup Cloud Catalyst Appliance から MSDP ダイレクトクラウド階層化への移行
NetBackup Appliance リリース 4.1 以降、Cloud Catalyst 機能はサポートされなくなりました。ただし、MSDP ダイレクトクラウド階層化に移行することをお勧めします。この技術は、以前の Cloud Catalyst 製品に比べてパフォーマンス、信頼性、操作性、柔軟性が向上しています。
Cloud Catalyst から MSDP ダイレクトクラウド階層化への移行について詳しくは、『Veritas NetBackup 重複排除ガイド』の付録 B を参照してください。移行を進める前に、その情報を確認する必要があります。
このマニュアルでは、MSDP ダイレクトクラウド階層化を使用するように NetBackup Cloud Catalyst Appliance を転換するために必要な追加情報を提供します。次に、サポート対象の移行シナリオとサポート対象外の移行シナリオ、移行プロセスについて説明します。
新しい NetBackup Appliance の設置
ソフトウェアバージョン 5.0 以降では、任意の新しい NetBackup Appliance を配備し、MSDP ダイレクトクラウド階層化を使用するように構成できます。
既存の Cloud Catalyst Appliance の設置
ソフトウェアバージョン 5.0 では、ほとんどの Cloud Catalyst Appliance の既存のインストールを再イメージ処理して、MSDP ダイレクトクラウド階層化を使用するようにできます。
MSDP ターゲットサーバーとして使用される既存の NetBackup Appliance メディアサーバーの設置
ソフトウェアバージョン 5.0 以降では、ほとんどの既存の NetBackup Appliance メディアサーバーの設置をアップグレードして、MSDP ダイレクトクラウド階層化を使用するようにできます。
ソフトウェアバージョン 3.1.x を使用し、クラウドバケットを備えた Cloud Catalyst ストレージサーバーとして構成されていた NetBackup 5240 Appliance が、次のように変更されました。
アプライアンスがソフトウェアバージョン 3.2 以降で再イメージ処理された。
再イメージ処理されたアプライアンスが、クラウドバケットデータをクリーンアップせずに同じクラウドバケットを使用するように、Cloud Catalyst ストレージサーバーとして構成されている。そのため、再イメージ処理されたアプライアンスは、バージョン 3.1.x で最初に生成されたのと同じクラウドバケットデータを使用している。
このシナリオについては、『Veritas NetBackup 重複排除ガイド』の付録 B でその他の移行オプションを参照してください。
移行 (タスク 6: 移行手順の実行) を完了するまでの実際の時間は、関係するクラウドプロバイダと、クラウドからのダウンロードに利用可能なネットワーク帯域幅により異なる場合があります。ほとんどの移行は 24 時間以内に完了し、多くの場合、24 時間よりもはるかに短時間で完了します。ただし、場合によっては時間がかかることがあります。
次のリストは、MSDP ダイレクトクラウド階層化への移行に必要なタスクの概要を示しています。各タスクについて詳しくは、各リンクをクリックしてください。
タスク 5: Cloud Catalyst Appliance の再イメージ処理と再構成
MSDP ダイレクトクラウド階層化への移行について詳しくは、『Veritas NetBackup 重複排除ガイド』の付録 B を参照してください。
NetBackup Cloud Catalyst Appliance の MSDP ダイレクトクラウド階層化への移行について詳しくは、このトピック全体を参照してください。
関連付けられているプライマリサーバーを次のようにアップグレードします。
NetBackup Appliance プライマリサーバーの場合、アプライアンスバージョン 5.0 以降にアップグレードします。『Veritas NetBackup Appliance アップグレードガイド』を参照してください。
従来の NetBackup プライマリサーバーの場合、バージョン 10.0 以降にアップグレードします。『Veritas NetBackup アップグレードガイド』を参照してください。
移行を開始する前に、既存の Cloud Catalyst Appliance に関する次の情報と、移行した MSDP ダイレクトクラウド階層ストレージサーバーに必要な新しい情報を収集します。表の右側の列に情報を記入します。
表: 移行前タスクのデータ
項目 |
構成データ |
---|---|
Cloud Catalyst Appliance のホスト名 | |
保守モードに昇格するための管理者のログインクレデンシャル | |
Cloud Catalyst ストレージサーバー名 | |
Cloud Catalyst バケットまたはコンテナ名 | |
KMS 構成/KMS キーグループ名 | |
移行した MSDP ダイレクトクラウド階層ストレージサーバーの新しいディスクボリュームに使用する名前 | |
移行した MSDP ダイレクトクラウド階層ストレージサーバーの新しいディスクプールに使用する名前 | |
クラウドクレデンシャル | |
その他のクラウド固有の構成情報 | |
現在 Cloud Catalyst ストレージサーバーに書き込んでいるポリシーと SLP のリスト |
上記の情報の収集が完了したら、次の手順を実行します。
関連付けられているアプライアンスプライマリサーバーとアプライアンスメディアサーバーで、管理者権限を持つ NetBackupCLI ユーザーを作成します。
ベリタスダウンロードセンターにサインインして、Cloud Catalyst Appliance の現在のソフトウェアバージョンに基づき、次のいずれかの Hotfix (EEB) を取得します。
NBAPP_EEB_ET4063815-5.0.0-1.x86_64.rpm
(ソフトウェアバージョン 3.2 の場合)NBAPP_EEB_ET4063818-5.0.0-1.x86_64.rpm
(ソフトウェアバージョン 3.3.0.1 の場合)メモ:
3.2 より前のバージョンのソフトウェアを使用する Cloud Catalyst Appliance では、Hotfix は利用できません。これらのアプライアンスの移行を実行する前に、まずバージョン 3.2 または 3.3.0.1 にアップグレードする必要があります。
次のタスクで移行前の最初の手順を手動で実行した後、Hotfix のインストールによって移行前の残りの手順が実行されます。
次の手順は、移行前のタスクを示しています。
移行前の手順を実行するには
- 次のように、Cloud Catalyst Appliance のすべてのジョブを停止します。
Cloud Catalyst ストレージサーバーに書き込むバックアップポリシーをすべて無効にします。
Cloud Catalyst ストレージサーバーに書き込むストレージライフサイクルポリシー (SLP) をすべて無効にします。
Cloud Catalyst ストレージサーバーをターゲットとする実行中のジョブがすべて停止していることを確認します。
- NetBackupCLI 管理者としてプライマリアプライアンスサーバーにログインして、次のコマンドを実行し、NetBackup カタログをクリーンアップします。
bpimage -cleanup -allclients -prunetir
従来の NetBackup プライマリサーバーの場合、NetBackup 管理コンソールにログインしてコマンドを実行します。
- Cloud Catalyst Appliance で移行前の手順を完了するには、ベリタスダウンロードセンターからダウンロードした EEB (タスク 3) をインストールし、プロンプトが表示されるたびに応答します。
Cloud Catalyst Appliance の場合、NetBackup Appliance リリース 5.0 で再イメージ処理し、再構成する必要があります。
注意:
Cloud Catalyst Appliance を再イメージ処理する前に、出荷時設定へのリセットを実行しないでください。
異なる MSDP サーバーを使用するその他の NetBackup Appliance メディアサーバーの場合、サーバーを NetBackup Appliance リリース 5.0 にアップグレードします。
再イメージ処理またはアップグレードされたアプライアンスの場合、次の手順に従って、ストレージをリセットし、メディアサーバー上の既存の PureDisk ストレージユニットとディスクプールを削除することも必要です。
再イメージ処理または NetBackup Appliance リリース 5.0 へのアップグレードが完了した後
- 次のようにストレージをリセットし、すべての PureDisk ストレージ要素を削除します。
アプライアンスシェルメニューにログインし、次のコマンドを実行して、ストレージをリセットします。
Support > Storage Reset
NetBackup Web UI にログインし、メディアサーバーの PureDisk ストレージユニットとディスクプールを削除します。
- 再イメージ処理されたアプライアンスの場合のみ:
前述の手順でストレージをリセットした後、アプライアンスを再構成し、[メディア (Media)]の[役割 (Role)]を設定します。このサーバーは、再イメージ処理の前に使用していたのと同じプライマリサーバーに関連付ける必要があります。再イメージ処理されたアプライアンスメディアサーバーに、MSDP パーティション用の十分な容量があることを確認します。
アプライアンスが以前に KMS 用に構成されていた場合は、再構成が完了した後に必ず KMS を構成してください。
管理者権限を持つ NetBackupCLI ユーザー (タスク 3 で作成) を再作成します。このユーザーは、アプライアンスの再イメージ処理時に失われました。
再イメージ処理された Cloud Catalyst Appliance を 5.0 に再構成するか、NetBackup Appliance メディアサーバーを 5.0 にアップグレードしたら、移行の準備は完了です。
メモ:
このタスクを完了するまでの実際の時間は、関係するクラウドプロバイダと、クラウドからのダウンロードに利用可能なネットワーク帯域幅により異なる場合があります。ほとんどの移行は 24 時間以内に完了し、多くの場合、24 時間よりもはるかに短時間で完了します。ただし、場合によっては時間がかかることがあります。
移行手順を実行するには
- 再イメージ処理またはアップグレードされたアプライアンスに NetBackupCLI 管理者としてログインし、次のコマンドを実行します。
bpnbat -Login -loginType WEBUI -requestApproval
- 移行プロセスを開始するには、次のコマンドを実行します。
sudo /usr/openv/netbackup/bin/admincmd/nbdecommission -migrate_cloudcatalyst
- 移行を監視し、プロンプトに従って、次の情報を指定するか応答します。
移行する Cloud Catalyst サーバーの行番号
クラウドバケット名
Cloud Catalyst サーバーのホスト名
MSDP KMS 暗号化が
cloudcatalyst_server_name
に対して有効かどうかを指定します。移行する Cloud Catalyst サーバーの新しいディスクボリューム名
移行する Cloud Catalyst サーバーの新しいディスクプール名
クラウドアカウントのユーザー名またはアクセスキー
クラウドアカウントのパスワードまたはシークレットアクセスキー
新しい MSDP クラウドサーバーに
cloudcatalyst_server_name
を移行するかどうかを指定します。Cloud Catalyst サーバーで現在実行中のジョブがないことを確認します。
Cloud Catalyst のイメージ共有情報の移行をスキップするかどうかを決定します。
処理中またはまだ処理されていない SLP 制御のイメージを処理する方法を選択します。オプションが表示されます。
Cloud Catalyst ディスクプール、ストレージユニット、ストレージサーバーを削除する方法、または Cloud Catalyst ストレージユニットを参照するポリシーを無効にする方法を選択します。オプションが表示されます。
移行プロセスが正常に完了した後、ただちに次のタスクを実行します。
移行プロセスが正常に完了した後
- NetBackupCLI 管理者としてアプライアンス (イメージ共有サーバー) にログインし、次のコマンドを実行してアプライアンスを再起動します。
cacontrol --catalog buildcloudcatalystobjects <new_disk_volume_name>
このコマンドについて詳しくは、『Veritas NetBackup 重複排除ガイド』の付録 B を参照してください。
- NetBackup Web UI を介して移行中に作成された、このディスクプールの新しいストレージユニットを作成します。NetBackup Java コンソールを介して、ポリシーと SLP の宛先として新しいストレージユニットを使用します。
- 移行プロセスによって既存のポリシーや SLP は無効にされるため、移行した Cloud Catalyst サーバーに以前書き込んでいた既存のポリシーと SLP を再度有効にします。
- 省略可能な手順: クラウドバケットから未使用の Cloud Catalyst オブジェクトをクリーンアップするには、NetBackupCLI ユーザーとしてメディアサーバーアプライアンスにログインし、次のコマンドを実行します。
cacontrol --catalog cleanupcloudcatalystobjects <new_disk_volume_name>
このコマンドについて詳しくは、『Veritas NetBackup 重複排除ガイド』の付録 B を参照してください。