Veritas NetBackup™ for HCL Domino 管理者ガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (9.1)
  1. NetBackup for Domino の概要
    1.  
      NetBackup for Domino の機能について
    2.  
      サポート対象の Notes データベース構成について
    3.  
      バックアップ可能な Notes データベースファイルについて
  2. NetBackup for Domino のインストール
    1.  
      NetBackup for Domino のインストールの計画
    2.  
      NetBackup サーバーおよびクライアントの要件
    3.  
      Notes サーバーソフトウェアの要件
    4.  
      NetBackup for Domino のライセンスについて
    5.  
      Notes ホームパスの指定 (UNIX)
    6.  
      (UNIX または Linux) 新しい Notes インストールの追加について
  3. NetBackup for Domino の構成
    1.  
      NetBackup for Domino の構成について
    2. Notes の高速なリストアの設定
      1.  
        トランザクションログのキャッシュパスについて
      2.  
        リストアするログの最大数について
    3. Notes クライアントのホストプロパティの構成
      1.  
        [Lotus Notes]プロパティ
    4. Notes データベースのバックアップポリシーの構成
      1.  
        NetBackup for Domino ポリシーの追加
      2.  
        ポリシー属性について
      3. NetBackup for Domino ポリシーへのスケジュールの追加
        1.  
          スケジュールプロパティについて
        2.  
          NetBackup for Domino バックアップ形式
      4.  
        ポリシーへのクライアントの追加
      5. Notes ポリシーへのバックアップ対象の追加
        1.  
          バックアップ対象リストへの指示句の追加
        2.  
          Notes ポリシーの指示句について
        3.  
          バックアップ対象リストへの Notes データベースの追加
      6.  
        バックアップからの Notes データベースのエクスクルードについて
      7.  
        Notes データベースリンクおよびディレクトリリンクのバックアップについて
    5.  
      Notes データベースサポートファイルのバックアップポリシーの構成
    6.  
      手動バックアップの実行
  4. Notes データベースのバックアップおよびリストアの実行
    1. Notes データベースのユーザー主導バックアップの実行
      1.  
        Notes データベースのバックアップのオプション
    2. Notes データベースのリストア
      1.  
        [全般 (General)]タブ
      2.  
        [Lotus Notes]タブ
      3.  
        リンクされたデータベースまたはディレクトリおよびリンクファイルのリストア
      4.  
        リンクされたデータベースまたはディレクトリのリストアおよびリンクファイルの手動による再作成
    3.  
      代替クライアントへの Notes のリダイレクトリストア
    4.  
      Notes 環境のリカバリ
  5. Domino のクラスタ機能
    1.  
      Domino のクラスタコンポーネントについて
    2.  
      Domino のレプリケート環境またはクラスタ環境でのバックアップ
    3. Domino のレプリケート環境またはクラスタ環境でのリストアおよびリカバリについて
      1.  
        4 つの Domino サーバーがあるクラスタ環境の例
      2.  
        3 つの Domino サーバーがあるクラスタ環境の例
  6. Domino パーティションサーバー
    1.  
      Domino パーティションサーバーについて
    2.  
      Domino パーティションサーバー環境でのバックアップの実行について
    3.  
      Domino パーティションサーバー環境のリストアについて
  7. Domino の複数のインストール (UNIX または Linux)
    1.  
      Domino サーバーの複数のインストールについて
    2.  
      複数の Domino サーバー環境での NetBackup の構成について
    3.  
      複数の Domino サーバー環境でのバックアップについて
    4.  
      複数の Domino サーバー環境のリストアについて
  8. NetBackup for Domino のトラブルシューティング
    1. NetBackup for Domino デバッグログ
      1.  
      2.  
        NetBackup for Domino のバックアップ操作のデバッグログ
      3.  
        NetBackup for Domino のリストア操作のデバッグログ
      4.  
        UNIX クライアントのデバッグレベルの設定
      5.  
        NetBackup for Domino Windows クライアントのデバッグレベルの設定
    2. NetBackup の状態レポート
      1.  
        NetBackup for Domino 操作の進捗レポートの表示
    3.  
      Notes のリストア操作について
    4.  
      Windows クライアントバックアップが状態 69 で失敗する
    5.  
      マスターサーバーから特定の時点へのリストアが状態 12 で失敗する

Domino のクラスタコンポーネントについて

Domino クラスタを制御するために、複数のコンポーネントが同時に動作します。これらのコンポーネントには、Cluster Manager、Cluster Database Directory、Cluster Database Directory Manager および Cluster Replicator があります。

Cluster Manager は、Domino クラスタ内の各サーバー上で稼働し、Domino クラスタ内の他のサーバーの状態を監視します。

Cluster Manager は、次のような処理を実行します。

  • Domino クラスタに属するサーバーの判別

  • サーバーの可用性および作業負荷の監視

  • 利用不可能な Domino のクラスタサーバーによるデータベースフェールオーバーの要求

  • 作業負荷分散の実行

Cluster Database Directory (CLDBDIR.NSF) は、Domino クラスタ内の各サーバーにレプリケートされます。Cluster Database Directory には、Domino クラスタ内の各サーバーの各データベースの情報が含まれます。この情報には、ファイル名、サーバー、レプリカ ID、クラスタレプリケーション状態、使用不能情報が含まれます。別のクラスタコンポーネントは、この情報を使用して処理を実行します。

各サーバー上の Cluster Database Directory Manager (CLDBDIR) 処理は、Cluster Database Directory を管理し、それを最新の状態に保ちます。また、Cluster Database Directory Manager は、各データベースの状態を監視して、データベースが使用不能でないか、または削除されていないかどうかを判断します。

Cluster Replicator (CLREPL) 処理は、常に Domino クラスタ内のデータベースレプリカの同期化を行います。データベースに対する変更は、ただちにクラスタ内の他のレプリカに送信されます。このイベント待ち方式のレプリケーションによって、各データベースがアクセスされるたびに、レプリカも最新のデータを持つことができます。Cluster Replicator 処理は、Domino クラスタ内のサーバーにだけ変更を送信します。従来のスケジュールされたレプリケーションは、Domino クラスタの外側のサーバーへ、またはそのサーバーから変更をレプリケートするために使用されます。

Domino では、レプリケーションイベントはメモリにだけ格納されるため、レプリケーションを正常に完了するには、レプリケーション元およびレプリケーション先サーバーが利用可能である必要があります。レプリケーション先サーバーが利用できない場合、レプリケーションイベントは、レプリケーション先サーバーが利用可能になるまでレプリケーション元サーバーに格納されます。レプリケーションが完了する前にレプリケーション元サーバーが停止すると、メモリ内のレプリケーションイベントは失われます。この損失を防ぐために、Domino クラスタサーバーが再起動されるたびに、Domino クラスタのすべてのメンバーがただちにレプリケーションを実行するように構成してください。Domino クラスタサーバー間でスケジュールされたレプリケーションを定期的に実行すると、Domino クラスタのすべてのメンバーでデータベースの一貫性を維持できます。