NetBackup™ for Kubernetes 管理者ガイド
- NetBackup for Kubernetes の概要
- NetBackup Kubernetes Operator の配備と構成
- NetBackup スナップショット操作の設定を行う
- NetBackup Kubernetes Operator での証明書の配備
- Kubernetes 資産の管理
- Kubernetes インテリジェントグループの管理
- Kubernetes ポリシーの管理
- Kubernetes 資産の保護
- イメージグループの管理
- NetBackup でのランチャ管理クラスタの保護
- Kubernetes 資産のリカバリ
- 増分バックアップとリストアについて
- アクセラレータベースのバックアップの有効化
- Kubernetes での FIPS モードの有効化
- Openshift Virtualization のサポートについて
- Kubernetes の問題のトラブルシューティング
Kubernetes 作業負荷に対する NetBackup アクセラレータのサポートについて
NetBackup アクセラレータは、Kubernetes クラスタのバックアップにかかるバックアップ時間を減らします。
Kubernetes バックアップの場合、アクセラレータ機能はアクセラレータをサポートするストレージ形式を選択すると有効になります。たとえば、アクセラレータが有効なバックアップをサポートする MSDP、OpenStorage、CloudStorage、MSDP-C (Azure および AWS)、Kubernetes クラスタなどです。
メモ:
アクセラレータが有効なバックアップは、ファイルモードの PVC でのみサポートされます。
NetBackup Kubernetes Operator の values.yaml
には、acceleratorTracklogPvcStorageClass: None
というエントリがあります。
アクセラレータを有効にするには、アクセラレータのバックアップのトラックログを生成するため、有効なストレージクラス名を指定します。ストレージクラスは、Kubernetes クラスタ内のワーカーノードで使用できるファイルモードボリュームを作成するのに役立ちます。
メモ:
acceleratorTracklogPvcStorageClass が None に設定され、アクセラレータが有効なストレージが選択されている場合、アクセラレータのバックアップジョブは実行されません。NetBackup 10.4 リリースにアップグレードした後の acceleratorTracklogPvcStorageClass のデフォルト値は None です。
詳しくは、『NetBackup for Kubernetes 管理者ガイド』の「アクセラレータストレージクラスの検証」セクションを参照してください。
Kubernetes クラスタあたりのスナップショットからのバックアップジョブ数のデフォルト値は 4 です。
アクセラレータを伴う 4 つのスナップショットからのバックアップジョブを実行して、4 つの PVC を同時にバックアップすると、相当のストレージが消費されます。
この計算によると、各 PVC には、トラックログを作成するためのある程度の容量が必要です。トラックログのサイズ (バイト単位) = 2*((PVC のファイル数 * 200) + ((PVC の KiB/128KiB の合計使用ディスク容量) * 20))
4 つのスナップショットからのバックアップジョブを同時に実行するために必要なストレージ = 4 つの PVC のトラックログサイズの合計。
つまり、Kubernetes クラスタあたりのスナップショットからのバックアップジョブの数が変わると、ストレージ要件も変わります。
バックアップジョブを実行する前に、十分なストレージが利用可能であることを確認してください。ストレージの問題を避けるため、エラスティックストレージを使用できます。
NetBackup アクセラレータは、バックアップストリームを次のように作成します。
名前空間に前回のバックアップがない場合、NetBackup は完全バックアップを実行します。
次回のバックアップジョブでは、NetBackup は、前回のバックアップ以降変更されたデータを識別します。変更されたブロックとヘッダー情報のみが、完全バックアップを作成するためにバックアップに含まれます。
バックアップが完了すると、データムーバーの bpbkar によってトラックログが更新されます。データムーバー内のトラックログのパス - usr/openv/netbackup/track/<primary server>/<storage server>/<k8s cluster name>_<namespace uuid>_<pvc uuid>/<policy>/<backup selection>
このトラックログは、インライン形式でプライマリサーバーの次の場所に転送されます。
/usr/openv/netbackup/db/track/<primary server>/<storage server>/<k8s cluster name>_<namespace uuid>_<pvc uuid>/<policy>/<backup selection>
次のアクセラレータのバックアップジョブが開始されると、変更されたファイルを識別するためにトラックログがプライマリサーバーからフェッチされます。その後、新しい内容で更新された後、プライマリサーバーに戻されます。