NetBackup™ for MariaDB 管理者ガイド

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Product(s): NetBackup (10.0)
  1. NetBackup for MariaDB エージェントの概要
    1.  
      NetBackup for MariaDB エージェントについて
    2.  
      NetBackup for MariaDB の機能
    3.  
      NetBackup for MariaDB エージェントパッケージ
    4.  
      NetBackup for MariaDB エージェント のライセンスについて
  2. NetBackup for MariaDB エージェントのインストール
    1.  
      NetBackup for MariaDB エージェント のインストールの計画
    2.  
      オペレーティングシステムとプラットフォームの確認
    3.  
      NetBackup for MariaDB エージェント のインストールの前提条件
    4.  
      NetBackup for MariaDB エージェント のインストール後の要件
    5.  
      NetBackup for MariaDB エージェント パッケージの説明
    6.  
      NetBackup for MariaDB エージェント のインストール
    7.  
      パスワードの認証
    8.  
      NetBackup for MariaDB エージェント のアンインストール
  3. NetBackup for MariaDB エージェントの構成
    1.  
      nbmariadb.conf 構成ファイル
    2.  
      DataStore ポリシーを使用した MariaDB バックアップの構成
  4. NetBackup for MariaDB のバックアップおよびリストア
    1.  
      MariaDB のバックアップについて
    2.  
      MariaDB バックアップの実行
    3.  
      バックアップ情報の検証
    4.  
      バックアップの問い合わせ
    5.  
      NetBackup カタログファイルからのバックアップ情報の削除
    6.  
      MariaDB バックアップのリストアについて
    7.  
      MariaDB データベースのリストアの実行
    8.  
      リダイレクトリストア
    9.  
      ディザスタリカバリ
  5. NetBackup for MariaDB のトラブルシューティング
    1.  
      NetBackup for MariaDB 使用時のエラーのトラブルシューティング
  6. 付録 A. NetBackup for MariaDB のコマンドおよび規則について
    1.  
      NetBackup for MariaDB のコマンドについて
    2.  
      NetBackup for MariaDB のコマンドの表記規則について
  7. 付録 B. NetBackup for MariaDB のコマンド
    1.  
      nbmariadb -o backup
    2.  
      nbmariadb -o restore
    3.  
      nbmariadb -o query
    4.  
      nbmariadb -o delete
  8.  
    索引

NetBackup for MariaDB 使用時のエラーのトラブルシューティング

問題を解決するための一般的なガイドライン

表: 問題を解決するための一般的な手順 に、NetBackup for MariaDB エージェント の使用中に発生する可能性がある問題を解決するのに役立つ、一般的な手順を示します。

表: 問題を解決するための一般的な手順

手順

操作

説明

手順 1

エラーメッセージの確認

通常、エラーメッセージは、適切に行われなかった処理を示しています。コマンドラインにエラーメッセージが表示されなくても、問題が発生している疑いがある場合、ログやレポートを確認します。これらに、問題を直接示すエラーメッセージが含まれている場合があります。ログとレポートは、トラブルシューティングに不可欠な手段です。

手順 2

問題発生時に実行していた操作の確認.

次について質問します。

  • 試行された操作。

  • 使用した方法。

  • 使用していたサーバープラットフォームおよびオペレーティングシステムの種類。

  • マスターサーバーとメディアサーバーのどちらで問題が発生したか (サイトでマスターサーバーとメディアサーバーの両方が使用されている場合)。

  • クライアントの種類 (クライアントが関連する場合)。

  • 過去にその操作が正常に実行されたことがあるかどうか。正常に実行されたことがある場合、現在との相違点。

  • Service Pack のバージョン。

  • 最新の、特に NetBackup を使用する際に必要な修正が行われたオペレーティングシステムソフトウェアを使用しているかどうか。

  • デバイスのファームウェアのバージョン。公式のデバイス互換性リストに示されているバージョン以上かどうか。

手順 3

すべての情報の記録.

重要になる可能性がある情報を入手します。

  • NetBackup のログ。

  • NetBackup for MariaDB ログに固有のログ。

  • NetBackup XBSA に固有のログ。

手順 4

問題の修正.

問題を特定した後、情報を使用して問題を修正します。

手順 5

テクニカルサポートに連絡してください

問題を解決できない場合は、テクニカルサポートにお問い合わせください。

ログを使用したエラーのトラブルシューティング

エラーのトラブルシューティングを行うには、NetBackup のログ、NetBackup for MariaDB エージェント のログ、および NetBackup XBSA のログを参照してください。これらのログは次の場所にあります。

NetBackup のログは次の場所にあります。

  • install_path\NetBackup\logs\bprd

  • install_path\NetBackup\logs\bpcd

  • install_path\NetBackup\logs\user_ops\dbext\logs

bprdbpcd のログファイルを有効にする必要があります。詳しくは、『NetBackup トラブルシューティングガイド』を参照してください。

NetBackup for MariaDB エージェント に固有のログは次の場所にあります。

  • install_path\nbmariadb.log

NetBackup XBSA に固有のログは次の場所にあります。

  • <NetBackup_install_path>/netbackup/logs/exten_client

NetBackup のエラーのトラブルシューティング

NetBackup のエラーのトラブルシューティングについて詳しくは、『NetBackup トラブルシューティングガイド』および『NetBackup コマンドリファレンスガイド』を参照してください。

NetBackup for MariaDB エージェント のエラーのトラブルシューティング

表: NetBackup for MariaDB のエラーのトラブルシューティング では、操作の実行中に発生するエラーと、問題のトラブルシューティング方法の一覧を示します。

表: NetBackup for MariaDB のエラーのトラブルシューティング

問題

説明

解決方法

nbmariadb のバックアップが次のエラーで失敗します。

mariadb ライブラリをロードできません (Unable to load mariadb library)

この問題は、nbmariadb.conf ファイルが次を反映して更新されていないときに発生する場合があります。

  • MARIADB_LIB_INSTALL_PATH

  • MARIADB_LIB_INSTALL_PATHlibmysqlclient.so.<n> ライブラリバージョンを指していません。

次を確認してから、再度バックアップを実行します。

  • nbmariadb.conf ファイルで、MariaDB ライブラリファイルの場所を追加または更新します。

  • MARIADB_LIB_INSTALL_PATH が正しいパスに設定されていることを確認します。libmariadb ライブラリバージョンを指している必要があります。

  • (Linux) シンボリックリンク libmariadb.so (libmariadb.so.<n> ライブラリバージョンを指す) を作成します。

nbmariadb のバックアップが次のエラーで失敗します。

データベースに接続できません (Unable to connect to the database)

nbmariadb.conf ファイルが無効なユーザー名またはポート番号で更新されると、nbmariadb のバックアップが失敗します。

適切なデータベースユーザー名とポート番号を追加するには

  • nbmariadb.conf ファイルに適切なデータベースユーザー名とポート番号を構成するか、nbmariadb コマンドラインからパラメータを指定します。

    詳しくは、nbmariadb.conf 構成ファイルを参照してください。を参照してください。

nbmariadb のバックアップが次のエラーで失敗します。

xbsa.dll をロードできません (Unable to load xbsa.dll)

環境変数パスが NetBackup の bin ディレクトリに更新されていない場合、nbmariadb のバックアップが失敗します。

nbmariadb のバックアップを実行するには

  • 環境変数パスを NetBackup_install_path/bin に更新します。

nbmariadb のバックアップが次のエラーで失敗します。

XBSA を開始できませんでした (XBSA initiation failed)

nbmariadb.conf ファイルが必須パラメータで更新されていない場合、nbmariadb のバックアップが失敗します。

nbmariadb のバックアップを実行するには

  • 有効なマスターサーバー名、ポリシー名、スケジュール形式を、nbmariadb.conf ファイルで、またはコマンドラインから構成します。

  • nbmariadb エージェントと NetBackup マスターサーバーとの間で通信エラーがないかどうかを確認します。

    詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド』を参照してください。

(Windows) VSS スナップショットの作成に失敗しました (VSS snapshot creation failed)

nbmariadb 操作を実行する権限をユーザーが持っていない場合、nbmariadb のバックアップが失敗することがあります。

管理者モードで cmd.exe を実行します。

nbmariadb のリストア操作を実行しても、ターゲットの NetBackup クライアントからデータをリストアできません。

nbmariadb.conf ファイルが NetBackup のクライアント名とターゲットディレクトリで更新されていない場合、nbmariadb のリストアが失敗します。

正常にリストアするには

  • ターゲットディレクトリが有効で、空になっていることを確認します。

  • リストアを NetBackup ソースクライアントから開始します。

  • nbmariadb.conf ファイルで、NetBackup のクライアント名とターゲットディレクトリのパラメータを設定します。

nbmariadb のバックアップが次のエラーで失敗します。

(Linux) LVM のスナップショット作成中にエラーが発生しました (Error creating LVM snapshot)

ボリュームグループにスナップショット用の十分な容量がない場合、nbmariadb のバックアップが失敗することがあります。

ボリュームグループの容量を確認するには

ボリュームグループの容量を確認するには

  1. ボリュームの容量を表示するには、次のコマンドを実行します。

    $vgs

    コマンドによりボリュームグループの詳細が表示されます。

  2. 適切なスナップショットサイズで nbmariadb.conf ファイルを更新します。スナップショットは、インスタンスのサイズと同等以上のサイズでなければなりません。

正常なバックアップ後のエラーメッセージ:

<volume_group>/<snapshot_name> 0 / 4096 (29393616896) 後の読み取りエラー: 入力エラーまたは出力エラー。(&lt;volume_group>/&lt;snapshot_name> Read failure after 0 of 4096 at 29393616896: input or output error.)

または

<volume_group>/<snapshot_name> 0 / 4096 (4096) 後の読み取りエラー: 入力エラーまたは出力エラー。

(&lt;volume_group>/&lt;snapshot_name>: read failure after 0 of 4096 at 4096: input or output error.) ボリュームグループにスナップショットが含まれる場合に、nbmariadb のバックアップからこれらのエラーが返されます。バックアップを再度実行する前に、スナップショットをリストしてから削除できます。

メモ:

nbmariadb で作成された LVM スナップショット名の先頭には mariadbsnap が付きます。

スナップショットを削除するには

  1. 既存のスナップショットを一覧表示するには、次のコマンドを実行します。

    $lvs

    コマンドによりスナップショットの詳細が表示されます。

  2. スナップショットを削除するには、次のコマンドを実行します。

    $ lvremove -f <volume_group>/<snapshot_name>

nbmariadb のバックアップが次のエラーで失敗します。

「MariaDB ライブラリをロードできません (Failed to load MariaDB Library)」

この問題は、nbmariadb.conf ファイルが次を反映して更新されていないときに発生する場合があります。

  • MariaDB ライブラリファイルの場所。

  • MARIADB_LIB_INSTALL_PATHlibmariadb.so.<n> を指していません。

次を確認してから、再度バックアップを実行します。

  • nbmariadb.conf ファイルで、MariaDB ライブラリファイルの場所を追加または更新します。

    詳しくは、nbmariadb.conf 構成ファイルを参照してください。を参照してください。

  • MARIADB_LIB_INSTALL_PATH が、シンボリックリンクの絶対パスに設定されていることを確認します。

  • (Linux) シンボリックリンク libmariadb.so (正しい libmariadb.so.<n> ライブラリバージョンを指す) を作成します。

    詳しくは、NetBackup for MariaDB エージェント のインストール後の要件を参照してください。

Linux (LVM) の nbmariadb バックアップが次のエラーで失敗します。

スナップショットのマウント解除中にエラーが発生しました - デバイスまたはリソースがビジー状態です (Error unmounting the snapshot-Device or resource busy)

または

snapshot-mariadbsnap_<timestamp> の削除中にエラーが発生しました (Error removing the snapshot-mariadbsnap_<timestamp>)

スナップショットやデバイスをマウント解除しようとしたとき、または既存のスナップショットを削除するときに、nbmariadb のバックアップが失敗します。

スナップショットをマウント解除するには

  1. マウントされているすべてのファイルシステムを一覧表示するには、次のコマンドを使用します。

    $ mount-l

  2. スナップショットがまだある場合は、次のコマンドを使用してマウントディレクトリを作成します。

    $mount<mount_directory>

    メモ:

    このディレクトリは /mnt/<snapshot_name> に作成されます。スナップショットの接頭辞名は pgsqlsnap です。

  3. マウントディレクトリを削除するには、次のコマンドを実行します。

    $rm -rf <mount_directory>

  4. スナップショットを手動で削除するには、次のコマンドを実行します。

    1vremove -f <volume_group>/<snapshot_name>

リストアが成功しても、MariaDB サービスを開始できません。

リストア操作が成功するのは、MariaDB のマイナーバージョンが同じマシンにバックアップをリストアする場合のみです。

たとえば、MariaDB バージョン 10.2.x からファイルをバックアップした場合は、MariaDB バージョン 10.2.x のコンピュータにファイルをリストアする必要があります。

  • リストア操作を正常に実行するため、MariaDB エージェントと NetBackup が同じバージョンであることを確認してください。

  • データのバックアップ元の MariaDB バージョンが、データのリストア先コンピュータの MariaDB バージョンと同じであることを確認してください。

RHEL または SUSE でエージェントをインストールした後、nbmariadb.conf ファイルが見つかりません。

NetBackup 8.2 以降、RHEL または SUSE でのエージェントのインストール時に、デフォルトでは nbmariadb.conf ファイルが作成されません。RPM インストーラは、インストール先ディレクトリ /usr/NBMariaDBAgent/ に既存の任意のファイルを単に上書きするため、既存の構成ファイルは上書きされません。

nbmariadb.conf ファイルが存在しない場合、オプションを指定せずにバックアップユーティリティコマンドを実行してファイルを作成できます。たとえば、./nbmariadb コマンドを実行します。このコマンドは、デフォルトの nbmariadb.conf ファイルを作成します。