NetBackup™ for Nutanix Acropolis Hypervisor (AHV) 管理者ガイド

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Product(s): NetBackup (10.0)
  1. NetBackup for Acropolis Hypervisor (AHV) の概要
    1.  
      NetBackup を使用して AHV を保護する
    2. Nutanix AHV VM を保護するための Hypervisor ポリシー形式について
      1.  
        BigData ポリシーの Hypervisor ポリシーへの移行
      2.  
        Nutanix AHV VM を保護する BigData ポリシーの廃止
    3.  
      AHV バックアップに関連する NetBackup 用語
    4.  
      NetBackup for AHV の環境
  2. Nutanix for AHV を使用する前の前提条件と考慮事項
    1.  
      前提条件
    2. NetBackup Plug-in for Nutanix AHV を使用する前の検討事項
      1.  
        仮想マシン名に対する NetBackup の文字制限
  3. AHV による NetBackup 通信の設定
    1.  
      NetBackup と Nutanix AHV 間の通信の確立
    2. Nutanix Acropolis Hypervisor サーバーと NetBackup ホスト間の安全な通信の設定
      1.  
        NetBackup Appliance での SSL 証明書の管理
      2. ECA フレームワークを使用した SSL 証明書の管理
        1.  
          NetBackup サーバーとクライアントの ECA_TRUST_STORE_PATH
        2.  
          NetBackup サーバーとクライアントの ECA_CRL_PATH
        3.  
          サーバーとクライアントの VIRTUALIZATION_HOSTS_SECURE_CONNECT_ENABLED
        4.  
          NetBackup サーバーとクライアントの VIRTUALIZATION_CRL_CHECK
    3.  
      NetBackup 用の Nutanix Acropolis Hypervisor クラスタのクレデンシャルの追加
    4. NetBackup プライマリサーバーへのバックアップホストの追加
      1.  
        NetBackup プライマリアクセスリストへのバックアップホストの追加
      2.  
        バックアップホストとしての NetBackup Appliance の設定
    5.  
      Acropolis クラスタアクセスリストへのバックアップホストの追加
  4. AHV 用 NetBackup ポリシーの設定
    1.  
      NetBackup ポリシーユーティリティを使用したバックアップポリシーの作成
    2.  
      NetBackup コマンドラインインターフェースを使用したバックアップポリシーの作成
  5. バックアップとリカバリ
    1. Nutanix AHV 仮想マシンのバックアップを作成する
      1.  
        AHV の NetBackup バックアップの基本的なフェーズ
    2. Nutanix AHV 仮想マシンのリカバリ処理の概要
      1.  
        Nutanix AHV 仮想マシンのリカバリについて
      2.  
        Nutanix AHV VM のリカバリの計画
      3.  
        [バックアップ、アーカイブおよびリストア (Backup, Archive, and Restore)]コンソールを使用した Nutanix AHV VM のリカバリ
      4.  
        NetBackup バージョン 8.1、8.1.1、8.1.2 を使用してバックアップが作成されたイメージからの AHV VM のリカバリについて
      5. コマンドラインを使用した Hypervisor ポリシー用 Nutanix AHV VM のリカバリ
        1.  
          rename ファイルの作成または変更
        2.  
          コマンドラインを使用した Hypervisor ポリシー用 Nutanix AHV 仮想マシンのリカバリ
  6. 問題のトラブルシューティング
    1.  
      AHV バックアップに関連する問題のトラブルシューティング
    2.  
      NetBackup ログ
    3.  
      ポリシーの作成、リストア、検証中のエラーについて
    4.  
      NetBackup の状態コード
  7. 付録 A. Nutanix AHV 仮想マシンをバックアップおよびリストアするための NetBackup コマンド
    1.  
      AHV を保護するための NetBackup コマンド
  8.  
    索引

ポリシーの作成、リストア、検証中のエラーについて

表: NetBackup トラブルシューティングのシナリオ

問題

推奨処置

バックアップ対象で無効または空の値を指定している場合、ポリシーの検証またはバックアップジョブが失敗する。

バックアップ対象には次のパラメータを入力します。

  • Hypervisor_Type=Nutanix-AHV

  • Application_Server=Fully Qualified Domain Name or the IP address of the Nutanix cluster

  • Backup_Host=Fully Qualified Domain Name or the IP address

バックアップ対象に Backup_Host パラメータが含まれていない場合、バックアップジョブが失敗する。

Backup_Host パラメータを次のようにバックアップ対象に追加します。

Backup_Host=Fully Qualified Domain Name or the IP address

NetBackup プライマリサーバーへのバックアップホストの追加を参照してください。

バックアップするクライアントまたは仮想マシンを指定するときに、無効な値または空の値を指定するとバックアップジョブが失敗する。

バックアップする仮想マシンの名前を入力します。さらに、仮想マシン名が正しく、文字制限を満たしているかどうかを確認します。

仮想マシン名に対する NetBackup の文字制限 を参照してください。

バックアップホストにアクセスできない。

バックアップホスト名を確認します。バックアップホスト名は、バックアップホストの FQDN です。

バックアップホストの NetBackup クライアントバージョンが 8.1 より古い場合、バックアップが失敗する。

バックアップホスト上の NetBackup クライアントのバージョンは 8.2 である必要があり、アウトオブバンドプラグインが必要です。

バックアップホストのオペレーティングシステムが Linux ではない場合、バックアップジョブが失敗することがある。

バックアップホストのオペレーティングシステムは Linux である必要があります。

Application_Server パラメータでクレデンシャルが無効または構成されていない場合、バックアップジョブが失敗する。

正しいクレデンシャルを指定していることを確認します。

Application_Server パラメータに指定した値が Nutanix Acropolis クラスタのクレデンシャルの指定中に指定したものと一致することを確認します。

NetBackup 用の Nutanix Acropolis Hypervisor クラスタのクレデンシャルの追加を参照してください。

元の場所へのリカバリを選択して、AHV コンテナが利用できない場合、リカバリが失敗する。

AHV コンテナが利用可能であることを確認し、コンテナを作成するか、VM をリカバリする代替の場所のオプションを使用します。

ネットワーク接続を使用できないため、リカバリに失敗し、代替クラスタで VM が作成されない。

NetBackup サーバーと AHV クラスタ間にネットワーク接続があることを確認し、リカバリ処理を再試行します。

バックアップ中に使用されたホストとは別のバックアップまたはリカバリホストが使用されている場合、リカバリが失敗する。

Nutanix Prism コンソールを使用して、VM のリカバリ時に使用するバックアップまたはリカバリホストをファイルシステムの許可リストに追加します。

VM のリストアの最後に、コンテナをマウント解除できない。リカバリ操作は部分的に成功する。

次のエラーが表示されます。

コンテナ %s をマウントパス %s からマウント解除できませんでした (Failed to unmount container %s from mount path %s)

または

リストアディレクトリのマウントに失敗しました (Failed to mount restore directory)

  1. 次のパスからコンテナディレクトリを削除します。

                      /usr/openv/tmp/ntxmnt/<JOB_ID>/
    <container_name>/.restore
                    

  2. 次の場所からローカルディレクトリを削除します。

    /usr/openv/tmp/ntxmnt/<JOB_ID>

Windows バックアップホストを選択するときに、VM の詳細がリカバリウィザードに表示されない。

[ファイルが見つかりませんでした (No Files Found)]ダイアログボックスが表示される。

Linux バックアップホストを使用します。

証明書のトラストストアパスを正しく指定していない場合、ポリシー検証またはバックアップジョブが失敗する。

NetBackup に Nutanix サーバーを追加するときに使用する Nutanix クラスタ名が、Nutanix クラスタに発行された証明書のサブジェクト名のいずれかと一致することを確認します。

CA が発行した証明書の root 証明書を Nutanix クラスタにダウンロードしている、または Nutanix Acropolis サーバーの自己署名証明書があることを確認します。この証明書は、PEM ファイルに格納されている必要があります。

ECA_TRUST_STORE_PATH (bp.conf 内) は、このファイルの絶対パスを指している必要があります。

Nutanix AHV VM は正常にリストアするが、VM が起動しない。

  • Nutanix AHV バージョン 5.10 と UEFI ブートマシンの場合、次の手動手順が、EEB の BigData ポリシーと Hypervisor ポリシーの両方で必要になります。

    Nutanix のコントローラ VM で、次のように実行します。

    <acli> vm.update <restored_vm_name> uefi_boot=True

  • バックアップした VM に設定されているブートデバイスの種類が NIC だった場合は、ブートデバイスの設定を更新して、VM がネットワークを介してブートするようにします。次の手動の手順は、BigData ポリシー (Etrack 3982204 と関連付けられた EEB を使用) と Hypervisor ポリシーの両方に必要です。

    Nutanix のコントローラ VM で、vm をリストアされた VM の名前に置き換え、mac_addr を VM がネットワークを介してブートするために使用する必要がある仮想インターフェースの MAC アドレスに置き換えます。

    たとえば、nw-boot-vm という名前の VM のブートデバイス設定を更新し、リストアされた VM が、MAC アドレス 00-00-5E-00-53-FF を持つ仮想インターフェースを使用するようにします。

    <acli> vm.update_boot_device nw-boot-vm mac_addr=00-00-5E-00-53-FF

    VM が NIC と UEFI を使用する場合は、UEFI に対して次の追加手順を実行します。

    • AHV バージョン 5.11 では、ブート構成を UEFI として設定するために、Prism コンソールにもオプションが用意されています

      Nutanix Prism コンソールから VM を選択し、[更新 (Update)]をクリックします。

      [ブート構成 (Boot Configuration)]セクションで、UEFI ファームウェアを選択します。

      [保存 (Save)]をクリックします。VM を再起動します。

    • AHV のバージョンが 5.11 より前の場合は、コントローラ VM から次のコマンドを実行します。

      <acli> vm.update <restored_vm_name> uefi_boot=True

    bpVMutil ログ (/usr/openv/netbackup/logs/bpVMutil/log_file) に次のメッセージが表示されます。

    VM をブートするための情報をリストアできません。(Unable to restore the information to boot up the VM.) 必要に応じて、VM を手動で開始します。

  • Etrack 3982204 と関連付けられた EEB を使用する BigData ポリシーの場合は、すべての UEFI ブートマシンに対して次の手順を手動で実行します。

    Nutanix のコントローラ VM で、次のように実行します。

    <acli> vm.update <restored_vm_name> uefi_boot=True

コマンドラインを使用する Nutanix AHV VM のリストア中に、次のエラーが表示される。

Hypervisor ポリシーリストアエラー (Hypervisor policy restore error) (2822)

コマンドラインを使用して、NetBackup 8.2 があり、Nutanix AHV プラグインがないバックアップホストで Nutanix AHV VM をリストアすると、リストアは失敗します。

プラグインが NetBackup 8.2 を搭載したバックアップホストにインストールされていることを確認します。

コマンドラインを使用する Nutanix AHV VM のリストア中に、次のエラーが表示される。

ネットワークの読み込みに失敗しました (network read failed) (42)

Hypervisor ポリシーを使用してバックアップされた Nutanix AHV VM をリストアするために、bprestore コマンドを -wオプションを指定して実行すると、リストアジョブは失敗します。

リストアジョブが失敗し、次のエラーがアクティビティモニターに表示される。

選択したリカバリオプションの組み合わせは無効です。(The combination of the selected recovery options is invalid.)

この問題は、指定したリカバリオプションが有効でない場合に発生します。このエラーは、次のいずれかの状況に該当する場合に表示されます。

  • 名前変更ファイルにサポート対象外のリカバリオプションが設定されています。vmname 値は、retainvmuuid キーワードと overwriteexistingvm キーワードが true に設定されている場合、バックアップイメージと異なれません。

  • VM UUID を保持せずに既存の VM を上書きしようとした場合に発生します。

回避方法:

リストア操作を実行する前に、リカバリオプションが正しく設定されていることを確認します。エラーについて詳しくは、NetBackup バックアップホストのログ /usr/openv/netbackup/logs/bpVMutil/ を参照してください。

詳しくは、『NetBackup for Nutanix AHV 管理者ガイド』を参照してください。

バックアップまたはリストア操作中に次のエラーが表示される。

マウント解除操作に失敗しました。(Unmount operation failed.)

マウント操作に失敗しました。(Mount operation failed.)

この問題は次の場合に発生します。

  • NetBackup バックアップホストは、Nutanix AHV の許可リストに載っていません。

  • ネットワークエラーが発生しています。

  • NFS アクセスまたはマウントに問題があります。

回避方法:

バックアップエラーについては、/usr/openv/netbackup/logs/bpbkar/ ログを参照し、リストアの失敗については、エラーの正確な原因を /usr/openv/logs/ncfnbrestore/ のログで参照してください。

失敗したジョブのフォルダを手動でマウント解除する場合があります。

リストア操作は部分的に成功し、次のエラーが表示される。

リストア後のクリーンアップが失敗しました (Post Restore cleanup is failed)

この問題は次の場合に発生します。

  • マウントまたはマウント解除に関連するエラーが発生しています。

  • Nutanix AHV クラスタにデータ削除の問題があります。

回避方法:

リストアは正常に実行され、クリーンアップのみ失敗しました。エラーの正確な原因については、NetBackup バックアップホストのログ /usr/openv/netbackup/logs/bpVMutil/ を参照してください。

増分ポリシーのポリシー検証時に、ポリシーで指定されたバックアップホストの NetBackup バージョンが 8.2 以前の場合は、次のエラーが表示される。

バックアップホストに古いバージョンの NetBackup が含まれています。(Backup host has an older version of NetBackup.) 最新バージョンにアップグレードしてください。(Upgrade to the latest version.)

増分バックアップの場合、バックアップホストの NetBackup クライアントバージョンは、8.3 以降にアップグレードする必要があります。

NetBackup バージョン 8.2 を使用してリストアするときに、アウトオブバンドプラグインでリストア処理が失敗する場合がある。

次のエラーがアクティビティモニターに表示される。

Hypervisor ポリシーリストアエラー。(Hypervisor policy restore error.) (2822)

/usr/openv/netbackup/logs/bpVMutil ログに、次のエラーが記録される。

<16> preRestoreVM: Failed to create: dir /usr/openv/tmp/ntxmnt/*, ret = 6647

<2> bpVMutil main: error code: 2879: invalid error number

<2> bpVMutil main: EXIT STATUS 2879: invalid error number

この問題は次のシナリオで発生します。

バックアップの間に、リストア処理中に使用される ntxmnt フォルダが作成されます。リストア中に ntxmnt フォルダが利用できない場合、リストア処理は失敗します。

回避方法:

リストア処理を開始する前に、ntxmnt/usr/openv/tmp/ ディレクトリに手動で作成します。

[Hypervisor ポリシー (Hypervisor Policy)]、[バックアップ対象 (Backup Selections)]タブで、エントリを削除した場合、[新規 (New)] ボタンは無効のままになり、削除したエントリを再び追加できない。

回避方法:

変更を保存せずにポリシーを閉じて再度開き、以前に保存した値を取得します。必要に応じて、既存のエントリを変更できます。

ポリシーがコマンドラインを使用して作成され、増分スケジュールが追加されているが、-blkincr オプションが 1 に設定されていない場合、次のエラーが表示される。

増分バックアップスケジュールの構成が不正です。(Incorrect configuration for the incremental backup schedule.) バックアップポリシーに正しい Block Level Incremental 値を設定してください。(Set the correct block level incremental value for the backup policy.)

回避方法:

ポリシーを変更し、-blkincr オプションを 1 に設定します。

AIR のターゲットサーバーが Nutanix AHV サーバーの場合、バックアップ操作に対して、アクティビティモニターにコンテナリストの取得失敗のエラーが表示されます。

このエラーは、バックアップの実行時に Nutanix AHV サーバーが利用できないかアクセスできない場合に発生する可能性があります。このエラーは次の原因で発生する場合があります。

  • Nutanix AHV サーバーの場所で災害が発生した

  • Nutanix AHV サーバーのハードウェアが交換された

  • Nutanix AHV クレデンシャルが正しくないか、有効期限が切れている

  • セキュリティ証明書が正しくないか、期限切れになっている

  • AHV サーバーが設定されている AIR または DR の場所が利用できないか、アクセスできない