Veritas NetBackup™ アップグレードガイド

Last Published:
Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (8.3)
  1. 概要
    1.  
      『NetBackup 8.3 アップグレードガイド』について
    2.  
      利用可能な NetBackup アップグレード方式
    3. NetBackup 8.3 の変更について
      1.  
        一部のコンピュータでは Java GUI と JRE のインストールは省略可能
      2.  
        ログディレクトリの権限はロールバック時にリセットが必要
      3.  
        NetBackup 7.6.0.4 以前からのアップグレードの非サポート
      4.  
        NetBackup 8.2 以降でサポートされる外部認証局の証明書
    4.  
      Veritas Smart Meter について
    5.  
      Veritas Smart Meter のベストプラクティス
  2. アップグレード計画
    1. 一般的なアップグレードの計画について
      1.  
        NetBackup 8.3 のアップグレード計画について
      2.  
        NetBackup 8.3 へのアップグレードの計画方法
      3.  
        カタログバックアップの既知の制限事項
      4.  
        NetBackup ホスト用のセキュリティ証明書について
      5.  
        アップグレードによるファイルの自動変更について
    2. アップグレードツールについて
      1.  
        Veritas Services and Operations Readiness Tools について
      2.  
        SORT のアップグレードのための推奨手順
      3.  
        SORT の新規インストールのための推奨手順
      4.  
        NetBackup プリインストールチェッカーについて
    3. アップグレードに関する注意事項および制限事項
      1.  
        NetBackup Web サーバーをサポートするユーザーアカウントの作成、
      2.  
        NetBackup 8.3 による RHEL 7.5 でのファイバートランスポートメディアサーバーのサポートについて
      3.  
        NetBackup 8.1 での MSDP の変更
      4.  
        NetApp クラスタに必要になる可能性のある変更
      5.  
        Bare Metal Restore 情報がエラー自動イメージレプリケーションを使って複製されるときのエラー
      6.  
        バージョン 8.1 より前のクライアントと 8.1 以降のメディアサーバーでのアップグレードの問題
  3. マスターサーバーのアップグレード
    1.  
      マスターサーバーのアップグレードについて
    2.  
      NetBackup 8.3 へのアップグレードのプレインストール手順
    3.  
      Windows システムでローカルサーバー、リモートサーバー、クラスタサーバーのアップグレードを実行する
    4.  
      Windows システムでのサイレントアップグレードの実行
    5.  
      NetBackup 8.3 への UNIX と Linux サーバーソフトウェアのアップグレード
    6.  
      NetBackup 8.3 へのアップグレードのインストール後の手順
    7.  
      NetBackup の起動と停止のスクリプトについて
    8.  
      アップグレード後のシステムの更新
  4. メディアサーバーのアップグレード
    1.  
      NetBackup 8.3 への NetBackup メディアサーバーのアップグレード
    2.  
      UNIX および Linux での NetBackup メディアサーバーソフトウェアのサイレントアップグレード
  5. NetBackup の MSDP のアップグレード
    1.  
      NetBackup 8.1 での MSDP のアップグレードの考慮事項
    2.  
      MSDP ローリングデータ変換について
    3.  
      MSDP 指紋アルゴリズムの変更について
  6. クライアントのアップグレード
    1.  
      クライアントのアップグレードについて
    2.  
      NetBackup アップグレードスクリプトによる UNIX および Linux クライアントのアップグレード
    3.  
      ネイティブインストーラによる UNIX と Linux のクライアントバイナリのアップグレード
  7. VxUpdate を使用した NetBackup 配備の管理
    1.  
      VxUpdate について
    2.  
      VxUpdate で使用するコマンド
    3.  
      リポジトリの管理
    4.  
      配備ポリシーの管理
    5.  
      VxUpdate を使用したマスターサーバーからのアップグレードの手動による開始
    6.  
      VxUpdate を使用したメディアサーバーまたはクライアントからのアップグレードの手動による開始
    7.  
      配備ジョブの状態
  8. 付録 A. 参照先
    1.  
      NetBackup マスターサーバー Web サーバーのユーザーとグループの作成
    2.  
      クラスタ化されたマスターサーバーの非アクティブノードで証明書を生成する
    3.  
      NetBackup Java Runtime Environment について
    4.  
      アップグレード後の Java GUI と JRE の追加または削除
    5.  
      NetBackup Web ユーザーインターフェースについて
    6.  
      NetBackup 応答ファイルについて
    7.  
      RBAC のブートストラップについて
    8.  
      NetBackup ソフトウェアの入手について
    9.  
      NetApp クラスタのためのアップグレード前の追加手順
    10.  
      レプリケーションディレクタを使用した NetApp ディスクアレイの使用
    11.  
      NetBackup のバージョン間の互換性について
    12.  
      UNIX および Linux の場合のアップグレード要件
    13.  
      Windows および Windows クラスタのインストールおよびアップグレード要件
    14.  
      Windows クラスタのインストールとアップグレードの要件
    15.  
      新しいメディアサーバーに全データを移行してクラスタ化されたメディアサーバーを削除する
    16.  
      OpsCenter サーバーと NetBackup マスターサーバー間の接続の無効化
    17.  
      Amazon クラウドストレージサーバーのアップグレード後の手順
    18.  
      サーバーのアップグレード後のクライアントのアップグレード
  9.  
    索引

NetBackup 8.3 へのアップグレードの計画方法

NetBackup 8.3 へのアップグレードの準備段階で複数の要素を検討する必要があります。

メディアサーバー重複排除プールのローリング変換

NetBackup 8.1 のアップグレードには、メディアサーバー重複排除プール (MSDP) のローリング変換が含まれています。

デフォルトでは、ローリング変換はシステムがビジー状態ではないときに実行されます。つまり変換は、バックアップ、リストア、CRQP、CRC チェック、圧縮などが非アクティブのときに実行されます。この変換では、通常のシステム操作への影響は予想されていません。ローリング変換が完了すると、変換後のシステムと新しいインストールの間で違いはありません。ローリング変換に関する詳しい情報を参照できます。

NetBackup 8.1 での MSDP のアップグレードの考慮事項を参照してください。

MSDP ローリングデータ変換についてを参照してください。

RBAC のセキュリティ管理者の指定

役割ベースのアクセス制御 (RBAC) を使用する場合は、セキュリティ管理者を指定する必要があります。詳細情報を参照できます。

NetBackup Web ユーザーインターフェースについてを参照してください。

『NetBackup Web UI セキュリティ管理者ガイド』を参照してください。

NetBackup のインストールとアップグレードのための Web サービスのアカウントの追加

NetBackup 8.0 より、NetBackup マスターサーバーには、重要なバックアップ操作をサポートするための構成済み Tomcat Web サーバーが含まれます。この Web サーバーは、権限が制限されているユーザーアカウント要素の下で動作します。これらのユーザーアカウント要素は、各マスターサーバー (またはクラスタ化されたマスターサーバーの各ノード) で使用できる必要があります。詳細情報を参照できます。

NetBackup マスターサーバー Web サーバーのユーザーとグループの作成を参照してください。

メモ:

ベリタスは、NetBackup Web サービスに使用するユーザーアカウントの詳細を保存することを推奨します。マスターサーバーのリカバリでは、NetBackup カタログのバックアップが作成されたときに使われたものと同じ NetBackup Web サービスのユーザーアカウントとクレデンシャルが必要です。

注意:

セキュアモードで NetBackup PBX を実行する場合は、Web サービスユーザーを PBX の権限を持つユーザーとして追加します。PBX モードの判別と、正しくユーザーを追加する方法について詳しくは、次をご覧ください。

http://www.veritas.com/docs/000115774

NAT が有効になっている UNIX クラスタ化された NetBackup 8.2 のアップグレード

NAT が有効になっている NetBackup 8.2 UNIX クラスタのアップグレードによって NAT の状態が誤って識別されます。その結果、8.3 へのアップグレード後に NAT は無効になります。NetBackup 8.3 へのアップグレードが完了したら、NAT を再度有効にする必要があります。アップグレード後の手順に、より詳しい情報が含まれています。

NetBackup 8.3 へのアップグレードのインストール後の手順を参照してください。

任意の btrfs ファイルシステムから NetBackup データベースへの移行

btrfs ファイルシステムでは NetBackup データベースのインストールまたはアップグレードをサポートしていません。NetBackup データベースが btrfs ファイルシステムに存在する場合、アップグレードを開始する前に、サポートされているファイルシステム (ext4 または xfs) にデータベースを移動します。データベースファイルは、マスターサーバーのディレクトリ /usr/openv/db に存在します。アップグレード前のデータベースの移動について、詳しい情報を参照できます。NetBackup 8.3 へのアップグレードのプレインストール手順を参照してください。

Java GUI および JRE の変更

NetBackup 8.3 以降、Unix、Linux、Windows の各メディアサーバー、および Unix クライアントと Linux クライアントでは、Java GUI と JRE パッケージはオプションです。

以前のリリースと同様に、Java GUI および JRE パッケージは必須であるため、すべてのマスターサーバーに自動的にインストールされます。Java GUI と JRE は、Windows クライアントのデフォルトインストールの一部ではありません。Windows クライアントでこの機能が必要な場合は、Java リモート管理コンソールをインストールしてください。

NetBackup のさまざまなアップグレード方法が用意されているため、ユーザーは Java GUI や JRE のパッケージをアップグレードまたはインストールするかどうかを選択できます。アップグレード後の Java GUI や JRE のインストールまたは削除についての詳しい情報も参照できます。

アップグレード後の Java GUI と JRE の追加または削除を参照してください。

証明書キーサイズの環境変数

NetBackup は安全に通信するため、セキュリティ証明書を使用して NetBackup ホストを認証します。セキュリティ証明書は X.509 公開キーインフラストラクチャ (PKI) 標準に適合しています。NetBackup マスターサーバーは、認証局 (CA) として動作し、ホストに電子証明書を発行します。NetBackup は、2048 ビット、4096 ビット、8192 ビット、および 16384 ビットの証明書キーサイズをサポートするようになりました。

NetBackup 8.3 のアップグレードでは、キー強度が 2048 ビットの新しいルート CA が配備されます。2048 ビットより大きい証明書キーサイズを使用するには、インストールを開始する前にマスターサーバーの NB_KEYSIZE 環境変数を設定します。

例:

NB_KEYSIZE = 4096

NB_KEYSIZE に指定できる値は、2048、4096、8192、16384 のみです。

CA の移行と証明書キーサイズについて詳しくは、『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。

表: アップグレード処理の概要はアップグレード手順の概要を示しています。

表: アップグレード処理の概要

手順

詳細

詳細情報

1

オペレーティングシステムの必要条件を見直し、コンピュータがすべての必要条件を満たしていることを確認する

UNIX および Linux の場合のアップグレード要件を参照してください。

Windows および Windows クラスタのインストールおよびアップグレード要件を参照してください。

Windows クラスタのインストールとアップグレードの要件を参照してください。

2

Web サーバーのユーザーアカウントとグループアカウントが作成され、有効になっていることを確認します。

詳細情報を参照できます。

NetBackup マスターサーバー Web サーバーのユーザーとグループの作成を参照してください。

3

アップグレード処理を開始する

マスターサーバーのアップグレードについてを参照してください。