Veritas NetBackup™ アップグレードガイド
- 概要
- アップグレード計画
- マスターサーバーのアップグレード
- メディアサーバーのアップグレード
- NetBackup の MSDP のアップグレード
- クライアントのアップグレード
- VxUpdate を使用した NetBackup 配備の管理
- 付録 A. 参照先
NetBackup 8.3 へのアップグレードの計画方法
NetBackup 8.3 へのアップグレードの準備段階で複数の要素を検討する必要があります。
NetBackup 8.1 のアップグレードには、メディアサーバー重複排除プール (MSDP) のローリング変換が含まれています。
デフォルトでは、ローリング変換はシステムがビジー状態ではないときに実行されます。つまり変換は、バックアップ、リストア、CRQP、CRC チェック、圧縮などが非アクティブのときに実行されます。この変換では、通常のシステム操作への影響は予想されていません。ローリング変換が完了すると、変換後のシステムと新しいインストールの間で違いはありません。ローリング変換に関する詳しい情報を参照できます。
NetBackup 8.1 での MSDP のアップグレードの考慮事項を参照してください。
MSDP ローリングデータ変換についてを参照してください。
役割ベースのアクセス制御 (RBAC) を使用する場合は、セキュリティ管理者を指定する必要があります。詳細情報を参照できます。
NetBackup Web ユーザーインターフェースについてを参照してください。
『NetBackup Web UI セキュリティ管理者ガイド』を参照してください。
NetBackup 8.0 より、NetBackup マスターサーバーには、重要なバックアップ操作をサポートするための構成済み Tomcat Web サーバーが含まれます。この Web サーバーは、権限が制限されているユーザーアカウント要素の下で動作します。これらのユーザーアカウント要素は、各マスターサーバー (またはクラスタ化されたマスターサーバーの各ノード) で使用できる必要があります。詳細情報を参照できます。
NetBackup マスターサーバー Web サーバーのユーザーとグループの作成を参照してください。
メモ:
ベリタスは、NetBackup Web サービスに使用するユーザーアカウントの詳細を保存することを推奨します。マスターサーバーのリカバリでは、NetBackup カタログのバックアップが作成されたときに使われたものと同じ NetBackup Web サービスのユーザーアカウントとクレデンシャルが必要です。
注意:
セキュアモードで NetBackup PBX を実行する場合は、Web サービスユーザーを PBX の権限を持つユーザーとして追加します。PBX モードの判別と、正しくユーザーを追加する方法について詳しくは、次をご覧ください。
NAT が有効になっている NetBackup 8.2 UNIX クラスタのアップグレードによって NAT の状態が誤って識別されます。その結果、8.3 へのアップグレード後に NAT は無効になります。NetBackup 8.3 へのアップグレードが完了したら、NAT を再度有効にする必要があります。アップグレード後の手順に、より詳しい情報が含まれています。
NetBackup 8.3 へのアップグレードのインストール後の手順を参照してください。
btrfs
ファイルシステムから NetBackup データベースへの移行btrfs
ファイルシステムでは NetBackup データベースのインストールまたはアップグレードをサポートしていません。NetBackup データベースが btrfs
ファイルシステムに存在する場合、アップグレードを開始する前に、サポートされているファイルシステム (ext4
または xfs
) にデータベースを移動します。データベースファイルは、マスターサーバーのディレクトリ /usr/openv/db
に存在します。アップグレード前のデータベースの移動について、詳しい情報を参照できます。NetBackup 8.3 へのアップグレードのプレインストール手順を参照してください。
NetBackup 8.3 以降、Unix、Linux、Windows の各メディアサーバー、および Unix クライアントと Linux クライアントでは、Java GUI と JRE パッケージはオプションです。
以前のリリースと同様に、Java GUI および JRE パッケージは必須であるため、すべてのマスターサーバーに自動的にインストールされます。Java GUI と JRE は、Windows クライアントのデフォルトインストールの一部ではありません。Windows クライアントでこの機能が必要な場合は、Java リモート管理コンソールをインストールしてください。
NetBackup のさまざまなアップグレード方法が用意されているため、ユーザーは Java GUI や JRE のパッケージをアップグレードまたはインストールするかどうかを選択できます。アップグレード後の Java GUI や JRE のインストールまたは削除についての詳しい情報も参照できます。
アップグレード後の Java GUI と JRE の追加または削除を参照してください。
NetBackup は安全に通信するため、セキュリティ証明書を使用して NetBackup ホストを認証します。セキュリティ証明書は X.509 公開キーインフラストラクチャ (PKI) 標準に適合しています。NetBackup マスターサーバーは、認証局 (CA) として動作し、ホストに電子証明書を発行します。NetBackup は、2048 ビット、4096 ビット、8192 ビット、および 16384 ビットの証明書キーサイズをサポートするようになりました。
NetBackup 8.3 のアップグレードでは、キー強度が 2048 ビットの新しいルート CA が配備されます。2048 ビットより大きい証明書キーサイズを使用するには、インストールを開始する前にマスターサーバーの NB_KEYSIZE 環境変数を設定します。
例:
NB_KEYSIZE = 4096
NB_KEYSIZE に指定できる値は、2048、4096、8192、16384 のみです。
CA の移行と証明書キーサイズについて詳しくは、『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。
表: アップグレード処理の概要はアップグレード手順の概要を示しています。
表: アップグレード処理の概要
手順 |
詳細 |
詳細情報 |
---|---|---|
1 |
オペレーティングシステムの必要条件を見直し、コンピュータがすべての必要条件を満たしていることを確認する |
UNIX および Linux の場合のアップグレード要件を参照してください。 Windows および Windows クラスタのインストールおよびアップグレード要件を参照してください。 Windows クラスタのインストールとアップグレードの要件を参照してください。 |
2 |
Web サーバーのユーザーアカウントとグループアカウントが作成され、有効になっていることを確認します。 |
詳細情報を参照できます。 NetBackup マスターサーバー Web サーバーのユーザーとグループの作成を参照してください。 |
3 |
アップグレード処理を開始する |
マスターサーバーのアップグレードについてを参照してください。 |