Veritas NetBackup™ Appliance アップグレードガイド
VxUpdate リポジトリの管理
アプライアンスの VxUpdate コマンドが VxUpdate パッケージリポジトリのコンテンツを制御します。VxUpdate コマンドを使用せずに、手動でリポジトリを変更または更新しないでください。すべてのプラットフォームについて、すべてのクライアントパッケージをリポジトリに配置すると、アプライアンスプライマリサーバー上に約 20 GB の領域が必要になります。この量には、エンジニアリングのバイナリや Hotfix は含まれません。これは、NetBackup の各バージョンについて、すべてのプラットフォームのすべてのパッケージに必要な領域の概算の量です。
AddPkg オプションは、リポジトリとサポート対象の VxUpdate クライアントを検証し、NetBackup EEB パッケージを配置します。Veritas は、VxUpdate パッケージに署名します。非公式または署名のないパッケージをリポジトリに配置しようとすると、失敗します。これらのパッケージは、ターゲットホストに NetBackup をインストールする配備ポリシーで参照されます。AddPkg オプションを使用してリポジトリに配置する場合は、必要なディスク容量に注意してください。プライマリサーバーには、配備ポリシーで指定された NetBackup のバージョンとプラットフォーム向けパッケージを格納するために十分なディスク容量が確保されている必要があります。
リポジトリにロードできるパッケージには、次の種類があります。
VxUpdate クライアントパッケージ
VxUpdate を使用して、NetBackup クライアントを新しいバージョンの NetBackup にアップグレードできます。これらのパッケージは、標準の NetBackup クライアントパッケージとは少し異なります。さまざまな VxUpdate 操作をサポートするための追加コンポーネントがパッケージに含まれます。
緊急バイナリ (EEB) と Hotfix
VxUpdate を使用して、緊急バイナリと Hotfix を NetBackup 8.1.2 以降のクライアントに配備できます。従来の EEB を取得するのと同じ方法で、VxUpdate 形式の EEB をサポートから取得できます。これらの EEB は、NetBackup バージョン 8.1.2 以降専用です。NetBackup 8.1.2 以降のリリース向けにVeritasが作成したすべてのクライアント Hotfix には、VxUpdate 形式の修正が含まれています。
VxUpdate 形式のパッケージは、ベリタスのサポートのライセンスポータルから入手できます。緊急バイナリと Hotfix は、標準の場所から取得できます。これらのパッケージの VxUpdate バージョンをダウンロードし、プライマリサーバーにアクセスできる場所に配置する必要があります。プライマリサーバーにアクセス可能になったら、VxUpdate パッケージリポジトリにパッケージを配置します。
Veritasの承認済み NetBackup クライアントパッケージのダウンロード
- ベリタスのサポートのライセンスポータルにアクセスします。
- ユーザー名およびパスワードを入力します。
- [ライセンス (Licensing)]を選択します。
- アカウント番号を選択または入力します。
- [フィルタの適用 (Apply Filters)]を選択します。
- 表示されるテーブルから、アカウント番号を選択します。
この処理により、資格の一覧が表示されます。ここから、関連するソフトウェアをダウンロードできます。
- [ダウンロード (Downloads)]を選択します。
- フィルタオプションを使用して、NetBackup 製品ラインと該当する製品のバージョンに結果を絞り込みます。
フィルタを追加して、[フィルタの適用 (Apply Filters)]を選択します。
- [処理 (Actions)]からダウンロードアイコンを選択します。
- 表示されるテーブルで VxUpdate パッケージを選択し、[ダウンロード (Download)]を選択します。
クライアントパッケージの命名規則は次のとおりです。vxupdate_nbclient_version_operatingsystem_platform.sja
- ファイルをローカルマシンにダウンロードして、アプライアンスの
/inst/patch/incoming
にファイルをアップロードします。続いて、次の手順に従って、アプライアンスにファイルをアップロードします。ダウンロードしたファイルが存在するマシンで NetBackup Appliance Web コンソールにログインし、[管理 (Manage)]、[ソフトウェアアップデート (Software updates)]の順に移動します。
ダウンロードしたファイルを選択し、アプライアンスにアップロードします。
- 次のコマンドを実行して、すべてのパッケージがダウンロードおよび抽出されたことを確認します。
Main > Manage > Software > List Downloaded
- ダウンロードおよび抽出されたすべてのパッケージが一覧表示されていることを確認したら、パッケージを NetBackup パッケージリポジトリに追加します。
VxUpdate パッケージリポジトリへのパッケージの追加を参照してください。
VxUpdate では、VxUpdate パッケージリポジトリに追加したVeritasの署名済みパッケージのみを使用できます。VxUpdate の AddPkg オプションを使用して、リポジトリにパッケージを追加します。また、このコマンドは EMM データベースにメタデータを追加し、ファイルシステム上のリポジトリのディレクトリ構造にパッケージを配置します。Listpkgs オプションを使用して、パッケージリポジトリの内容を一覧表示し、パッケージが追加されたことを確認できます。
パッケージをリポジトリに追加するには
- アプライアンスプライマリサーバーで、管理者として NetBackup Appliance シェルメニューにログインし、次のメニューに移動します。
Main > Manage > Software > VxUpdate
- AddPkg package_name オプションを実行します。ここで、package_name はクライアントパッケージ名です。
例: AddPkg vxupdate_nbclient_8.2_suse_ppc64le.sja
- リポジトリを表示して、パッケージが追加されたことを確認するには、ListPkgs オプションを実行します。
- パッケージの詳細を表示するには、ShowPkgDetails n オプションを実行します。ここで、n はパッケージ ID 番号です。
パッケージが不要になった場合や、ディスク容量を節約するために、リポジトリからパッケージを削除できます。たとえば、すべてのクライアントが NetBackup 8.1.2 バージョンにアップグレードされたら、このバージョンのパッケージを削除します。パッケージを削除するには、DelPkg オプションを使用します。パッケージが削除されたことを確認するには、ListPkgs オプションを使用して既存のすべてのパッケージを一覧表示します。
パッケージをリポジトリから削除するには
- アプライアンスプライマリサーバーで、管理者として NetBackup Appliance シェルメニューにログインし、次のメニューに移動します。
Main > Manage > Software > VxUpdate
- リポジトリ内のパッケージのリストを表示するには、ListPkgs オプションを実行し、各パッケージを識別する ID 番号を書き留めます。
- DelPkg ID オプションを実行して、すべての使用されていないパッケージを削除します。
例: DelPkg 1
VxUpdate コマンドのオプションについて詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。