NetBackup™ 重複排除ガイド

BYO メディアサーバーに IRE を構成するには

1. この手順が適用されるのは NetBackup 10.1 以降にのみです。

   メディアサーバーにログインします。

2. この手順は省略可能です。この手順は、次のいずれかの場合に使用してください。

   • 既存のシステムで IRE を有効にする場合。

   • AIR SLP がすでに構成されている場合。

   • 既存の SLP 時間帯に基づいて、手順 4 で IRE スケジュールを構成する場合。

   次のコマンドを実行して、プライマリサーバーからメディアサーバーの MSDP ストレージに SLP 時間帯を表示します。

   /usr/openv/pdde/shell/bin/show_slp_windows --production_primary_server production primary server name --production_primary_server_username production primary server username --ire_primary_server target primary server name --ire_primary_server_username target primary server username

   以下はその説明です。

   • production primary server name は、稼働中の環境のプライマリサーバーの完全修飾ドメイン名 (FQDN) です。

   • production primary server username は、稼働中の環境で SLP と SLP 時間帯を一覧表示する権限を持つ NetBackup ユーザーのユーザー名です。

     production primary server username は、Windows の domain_name\user_name 形式である必要があります。

   • target primary server name は、IRE のプライマリサーバーの FQDN です。稼働中の環境で SLP を構成するのに使用したのと同じホスト名を使用してください。

   • target primary server username は、IRE 環境の SLP とストレージユニットを一覧表示する権限を持つ NetBackup ユーザーのユーザー名です。

     target primary server username は、Windows の domain_name\user_name 形式である必要があります。

   例:

   production_primary_server=examplePrimary.domain.com 
   production_primary_server_username=appadmin 
   ire_primary_server=exampleIREPrimary.domain.com 
   ire_primary_server_username=appadmin

   コマンドの出力例を次に示します。

   EveryDayAtNoon: SLPs: SLP1 Sunday start: 12:00:00 duration: 00:59:59 
   Monday start: 12:00:00 duration: 00:59:59 Tuesday start: 12:00:00 
   duration: 00:59:59 Wednesday start: 12:00:00 duration: 00:59:59 
   Thursday start: 12:00:00 duration: 00:59:59 Friday start: 12:00:00 
   duration: 00:59:59 Saturday start: 12:00:00 duration: 00:59:59 
   WeeklyWindow: SLPs: SLP2 Sunday start: 10:00:00 duration: 01:59:59 
   Monday NONE Tuesday NONE Wednesday NONE Thursday NONE Friday NONE 
   Saturday start: 10:00:00 duration: 01:59:59

   この例は、2 つの SLP 時間帯を示しています。

   • 正午から 1 時間の日単位の時間帯。

   • 午前 10 時から 2 時間の週単位の時間帯。

   メモ:

   SLP 時間帯が 24 時間を超えると、show-slp-windows が期間を正しく表示しなくなることがあります。

3. ご使用の環境の出力に基づいて、SLP 時間帯に対応する日次スケジュールを判断し、それを書き留めます。前の例では、午前 10 時から午後 12 時の日単位のスケジュールが両方の SLP 時間帯に対応しています。

   このコマンドの出力の開始時刻は、IRE サーバーのタイムゾーンにあります。

   メモ:

   稼働中のプライマリサーバーのタイムゾーンが変更された場合は、NetBackup サービスを再起動する必要があります。

4. 次のコマンドを実行して、メディアサーバーへのアクセスが許可されているサブネットと IP アドレスを構成します。

   /usr/openv/pdde/shell/bin/ire_network_control allow-subnets --subnets CIDR subnets or IP addresses

   CIDR subnets or IP addresses フィールドは、許可されている CIDR 表記の IP アドレスとサブネットのカンマ区切りリストです。

   例:

   /usr/openv/pdde/shell/bin/ire_network_control allow-subnets --subnets 10.10.100.200,10.80.40.0/20

   メモ:

   IRE 環境の IRE プライマリサーバー、IRE メディアサーバー、および DNS サーバーが許可リストに含まれている必要があります。これらのサーバーがすべて同じサブネットにある場合、サブネットのみが許可リストに含まれる必要があります。

   メモ:

   ネットワーク環境がデュアルスタックの場合、IPv4 サブネットと IPv6 サブネットの両方と、IRE ドメインの IP アドレスが、許可されたサブネット内に構成されていることを確認します。たとえば、許可されたサブネット内に IPv6 サブネットのみを指定した場合、すべての IPv4 アドレスは、IRE ストレージサーバーへのアクセスを許可されません。

5. 次のコマンドを実行して、日単位のエアギャップスケジュールを設定します。

   /usr/openv/pdde/shell/bin/ire_network_control set-schedule --start_time time --duration duration [--weekday 0-6]

   weekday は省略可能です。日曜日から始まります。特定の平日には、異なるネットワークや、時間帯のオープンまたはクローズを構成できます。指定しない場合、IRE スケジュールは毎日同じです。

   例:

   /usr/openv/pdde/shell/bin/ire_network_control set-schedule --start_time 10:00:00 --duration 03:00:00

   メモ:

   稼働中のドメインの SLP レプリケーション時間帯は、IRE スケジュールと同時に開くように構成する必要があります。IRE スケジュール時間帯は、平日については異なる場合があります。特定の平日に時間帯を構成できます。

   例:

   /usr/openv/pdde/shell/bin/ire_network_control set-schedule --start_time 11:00:00 --duration 10:00:00 --weekday 0

   メモ:

   稼働中の環境と IRE 環境のタイムゾーンが異なる場合、スケジュールはどちらのタイムゾーンでも 1 日に 1 回のみ開始する必要があります。

   たとえば、ある環境のタイムゾーンが Asia/Kolkata でもう一方のタイムゾーンが America/New_York の場合、Kolkata では、火曜日の 22:00:00 と水曜日の 03:00:00 に開始するスケジュールはサポートされません。これらの開始時刻がニューヨークのタイムゾーンに変換されると、これらの開始時刻は火曜日の 12:30:00 と火曜日の 17:30:00 になり、これはサポートされません。

   メモ:

   終日 24 時間エアギャップネットワークを開く場合、IRE スケジュールを構成する必要はありません。ただし IRE メディアサーバーは、エアギャップが許可する、サブネット内に構成されていないホストからのネットワークアクセスを制限します。