NetBackup™ for Kubernetes 管理者ガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (11.0)
  1. NetBackup for Kubernetes の概要
    1.  
      概要
    2.  
      Kubernetes 用の NetBackup サポート機能
  2. NetBackup Kubernetes Operator の配備と構成
    1.  
      NetBackup Kubernetes Operator を配備するための前提条件
    2.  
      NetBackup Kubernetes Operator でのサービスパッケージの配備
    3.  
      Kubernetes Operator の配備のためのポート要件
    4.  
      NetBackup Kubernetes Operator のアップグレード
    5.  
      NetBackup Kubernetes Operator の削除
    6.  
      NetBackup Kubernetes データムーバーの構成
    7.  
      Kubernetes 用の NetBackup 保護の自動構成
    8. Kubernetes 作業負荷のカスタマイズ
      1.  
        スナップショットからのバックアップ操作とバックアップからのリストア操作の前提条件
      2.  
        Kubernetes でサポートされる DTE クライアント設定
      3.  
        datamover プロパティのカスタマイズ
    9.  
      短縮名の付いた NetBackup サーバーのトラブルシューティング
    10.  
      datamover ポッドのスケジュールメカニズムのサポート
    11.  
      アクセラレータストレージクラスの検証
  3. NetBackup Kubernetes Operator での証明書の配備
    1.  
      Kubernetes Operator での証明書の配備
    2.  
      ホスト ID ベースの証明書操作の実行
    3.  
      ECA 証明書操作の実行
    4.  
      証明書の種類の識別
  4. Kubernetes 資産の管理
    1.  
      Kubernetes クラスタの追加
    2. 設定を行う
      1.  
        Kuberentes リソース形式のリソース制限の変更
      2.  
        自動検出の間隔の構成
      3.  
        権限の構成
      4.  
        資産のクリーンアップ
    3.  
      資産への保護の追加
    4. マルウェアのスキャン
      1.  
        作業負荷の種類ごとの資産
  5. Kubernetes インテリジェントグループの管理
    1.  
      インテリジェントグループについて
    2.  
      インテリジェントグループの作成
    3.  
      インテリジェントグループの削除
    4.  
      インテリジェントグループの編集
  6. Kubernetes 資産の保護
    1.  
      インテリジェントグループの保護
    2.  
      インテリジェントグループからの保護の削除
    3.  
      バックアップスケジュールの構成
    4.  
      バックアップオプションの構成
    5.  
      バックアップの構成
    6.  
      A.I.R. (自動イメージレプリケーション) と複製の構成
    7.  
      ストレージユニットの構成
    8.  
      ボリュームモードのサポート
    9.  
      アプリケーションの一貫したバックアップの構成
  7. イメージグループの管理
    1. イメージグループについて
      1.  
        イメージの期限切れ
      2.  
        イメージのコピー
  8. NetBackup でのランチャ管理クラスタの保護
    1.  
      自動構成を使用した NetBackup へのランチャ管理 RKE クラスタの追加
    2.  
      NetBackup でのランチャ管理 RKE クラスタの手動での追加
  9. Kubernetes 資産のリカバリ
    1.  
      リカバリポイントの検索と検証
    2.  
      スナップショットからのリストア
    3.  
      バックアップコピーからのリストア
  10. 増分バックアップとリストアについて
    1.  
      Kubernetes の増分バックアップとリストアのサポート
  11. アクセラレータベースのバックアップの有効化
    1.  
      Kubernetes 作業負荷に対する NetBackup アクセラレータのサポートについて
    2.  
      プライマリサーバーにあるトラックログのディスク容量の制御
    3.  
      ストレージクラスの動作がアクセラレータに与える影響
    4.  
      アクセラレータ強制再スキャンについて
    5.  
      アクセラレータバックアップのエラーに関する警告と考えられる理由
  12. Kubernetes での FIPS モードの有効化
    1.  
      Kubernetes での FIPS (連邦情報処理標準) モードの有効化
  13. Kubernetes の問題のトラブルシューティング
    1.  
      プライマリサーバーのアップグレード時のエラー: NBCheck が失敗する
    2.  
      古いイメージのリストア時のエラー: 操作が失敗する
    3.  
      永続ボリュームのリカバリ API でのエラー
    4.  
      リストア中のエラー: ジョブの最終状態で一部が失敗していると表示される
    5.  
      同じ名前空間でのリストア時のエラー
    6.  
      datamover ポッドが Kubernetes のリソース制限を超過
    7.  
      リストア時のエラー: 高負荷のクラスタでジョブが失敗する
    8.  
      特定のクラスタ用に作成されたカスタムの Kubernetes の役割でジョブを表示できない
    9.  
      OperatorHub からインストールされたアプリケーションのリストア時に、選択されていない空の PVC が Openshift によって作成される
    10.  
      Kubernetes ノードで PID の制限を超えると NetBackup Kubernetes Operator が応答しなくなる
    11.  
      NetBackup Kubernetes 10.1 におけるクラスタの編集中のエラー
    12.  
      サイズの大きい PVC のバックアップまたはリストアが失敗する
    13.  
      名前空間ファイルモードの PVC を別のファイルシステムにリストアすると部分的に失敗する
    14.  
      バックアップコピーからのリストアがイメージの不整合エラーで失敗する
    15.  
      NetBackup プライマリサーバー、メディアサーバー、Kubernetes サーバー間の接続性チェック
    16.  
      トラックログに利用可能な領域がない場合のアクセラレータバックアップ中のエラー
    17.  
      トラックログ PVC の作成エラーによるアクセラレータバックアップ中のエラー
    18.  
      無効なアクセラレータストレージクラスによるアクセラレータバックアップ中のエラー
    19.  
      トラックログポッドの起動中に発生したエラー
    20.  
      トラックログ PVC 操作のためのデータムーバーインスタンスの設定に失敗する
    21.  
      configmap からトラックログのストレージクラスを読み取る際のエラー

スナップショットからのバックアップ操作とバックアップからのリストア操作の前提条件

  1. storageMap に追加されたストレージクラスで、ボリュームバインドモードが[即時 (Immediate)]に設定されていることを確認します。PVC ボリュームバインドモードが WaitForFirstConsumer である場合、PVC からのスナップショットの作成に影響します。この場合、バックアップジョブが失敗する可能性があります。

    例: 次のコマンドを実行します: # kubectl get sc

  2. スナップショットからのバックアップ操作とバックアップコピーからのリストア操作を実行する各プライマリサーバーは、プライマリサーバーの名前を使用して個別の ConfigMap を作成する必要があります。

    次の configmap.yaml の例では、

    • backupserver.sample.domain.commediaserver.sample.domain.com は、NetBackup プライマリサーバーとメディアサーバーのホスト名です。

    • IP: 10.20.12.13IP: 10.21.12.13 は、NetBackup プライマリサーバーとメディアサーバーの IP アドレスです。

    apiVersion: v1
    data:
      datamover.hostaliases: |
            10.20.12.13=backupserver.sample.domain.com
            10.21.12.13=mediaserver.sample.domain.com
      datamover.properties: |
            image=reg.domain.com/datamover/image:latest
      version: "1"
    kind: ConfigMap
    metadata:
      name: backupserver.sample.domain.com
      namespace: kops-ns
    
    • configmap.yaml ファイルの詳細をコピーします。

    • テキストエディタを開き、yaml ファイルの詳細を貼り付けます。

    • ファイルに yaml というファイル拡張子を付けて、Kubernetes クラスタにアクセスできるホームディレクトリに保存します。

  3. 正しいデータムーバーイメージで datamover.properties: image=reg.domain.com/datamover/image:latest を指定します。

  4. プライマリサーバーとプライマリサーバーに接続されているメディアサーバーで短縮名が使用されていて、データムーバーからのホストの解決が失敗している場合は、datamover.hostaliases を指定します。プライマリサーバーとメディアサーバーのすべてのホスト名と IP のマッピングを指定します。

  5. プライベート Docker レジストリを使用するには、「NetBackup Kubernetes Operator でのサービスパッケージの配備」セクションのポイント 6 の説明に従って、シークレットを作成します。

    シークレットが作成されたら、configmap.yaml ファイルの作成中に次の属性を追加します。

    datamover.properties: | image=repo.azurecr.io/netbackup/datamover:10.0.0049 imagePullSecret=secret_name

  6. configmap.yaml ファイルを作成します。kubectl create -f configmap.yaml コマンドを実行します。

  7. Kubernetes Operator がプライマリサーバーを短縮名で解決できない場合は、次のガイドラインを参照してください。

    • 証明書のフェッチ中に[EXIT STATUS 8500: Web サービスとの接続が確立されませんでした (EXIT STATUS 8500: Connection with the web service was not established)]というメッセージが表示された場合は、ホスト名の解決の状態を nbcert ログで確認します。

    • ホスト名解決が失敗した場合は、hostAliasesvalues.yaml ファイルを更新します。

    • 次の hostAliases の例では、

      • backupserver.sample.domain.commediaserver.sample.domain.com は、NetBackup プライマリサーバーとメディアサーバーのホスト名です。

      • IP: 10.20.12.13 と IP: 10.21.12.13 は、NetBackup プライマリサーバーとメディアサーバーの IP アドレスです。

      hostAliases:
      - hostnames:
        - backupserver.sample.domain.com
        ip: 10.20.12.13
      - hostnames:
        -  mediaserver.sample.domain.com
        ip: 10.21.12.13
      

      hostAliases の例の詳細をコピーしてテキストエディタに貼り付け、配備で hostAliases に追加します。

      メモ:

      hostAliases セクションは、デフォルトのファイル ./netbackupkops-helm-chart/values.yaml に追加する必要があります。

      hostAliases の例:

      2104	hostAliases;
      -	ip:10.15.206.7
      hostnames:
      -	lab02-linsvr-01.demo.sample.domain.com
      -	lab02-linsvr-01
      -	ip:10.15.206.8
      hostnames:
      -	lab02-linsvr-02.demo.sample.domain.com
      -	lab02-linsvr-02
      imagePullSecrets:
      -	name:  {{ .values.netbackupKops.imagePullSecrets.name}}
      
  8. nbcertcmdtool の TLS 関連の構成を更新するには、deployment.yaml ファイル内にある {{ .Release.Namespace }}-certconfigscript という名前の configmap を必要な設定で更新します。

    例:

    To set TLS_MAX_VERSION, 
    apiVersion: v1
    data:
      nbcert.sh: |
        #!/bin/sh
        mkdir -p /usr/openv/kops
        mkdir -p /usr/openv/fingerprint-dir
        mkdir -p /usr/openv/tmp
        mkdir -p /usr/openv/netbackup/logs/nbcert
        mkdir -p /usr/openv/netbackup/logs/nbcert/nobody
        mkdir -p /usr/openv/var/global
        mkdir -p /usr/openv/var/vxss
        cp -r /nbcertcmdtool /usr/openv/nbcertcmdtool
        touch /usr/openv/var/global/nbcl.conf
        touch /usr/openv/netbackup/bp.conf
        chown -R nobody:nobody /usr/openv
        echo "CLIENT_KEEP_LOG_DAYS = 90" >> /usr/openv/netbackup/bp.conf
        echo "SERVICE_USER=nobody" >> /usr/openv/netbackup/bp.conf
        echo "MACHINE_NBU_TYPE = KUBERNETES_CLUSTER" >> /usr/openv/netbackup/bp.conf
        echo "TLS_MAX_VERSION = TLSv1.3" >> /usr/openv/netbackup/bp.conf
    kind: ConfigMap
    metadata:
      labels:
        component: netbackup
      name: {{ .Release.Namespace }}-certconfigscript
      namespace: {{ .Release.Namespace }}
  9. 指紋と認証トークンを使用して Secret を作成します。

    シークレットと backupservercert の作成について詳しくは、『NetBackup for Kubernetes 管理者ガイド』の「NetBackup Kubernetes Operator での証明書の配備」セクションを参照してください。

  10. 証明書をフェッチするための backupservercert 要求を作成します。

    詳しくは、『NetBackup for Kubernetes 管理者ガイド』の「NetBackup Kubernetes Operator での証明書の配備」を参照してください。

    詳しくは『NetBackup セキュリティおよび暗号化ガイド』を参照してください。

    メモ:

    この手順は、スナップショットからのバックアップとバックアップコピーからのリストアを正常に実行するために必須です。