Veritas NetBackup™ Appliance セキュリティガイド

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Product(s): Appliances (3.1.2 (5340), 3.1.2 (5330), 3.1.2 (5240), 3.1.2 (5230))
  1. NetBackup appliance セキュリティガイドについて
    1.  
      NetBackup appliance セキュリティガイドについて
  2. ユーザー認証
    1. NetBackup Appliance のユーザー認証について
      1.  
        NetBackup アプライアンスで認証できるユーザーの種類
    2. ユーザー認証の設定について
      1.  
        一般的なユーザー認証ガイドライン
    3.  
      LDAP ユーザーの認証について
    4.  
      Active Directory ユーザーの認証について
    5.  
      Kerberos-NIS ユーザーの認証について
    6.  
      アプライアンスのログインバナーについて
    7. ユーザー名とパスワードの仕様について
      1.  
        STIG 準拠パスワードポリシールールについて
  3. ユーザー権限の確認
    1.  
      NetBackup appliance におけるユーザー認可について
    2. NetBackup Appliance ユーザーの認可について
      1.  
        NetBackup appliance ユーザーロール権限
    3.  
      管理者ユーザーのロールについて
    4.  
      NetBackupCLI ユーザーロールについて
  4. 侵入防止、侵入検知システム
    1.  
      NetBackup appliance の Symantec Data Center Security について
    2.  
      NetBackup appliance の侵入防止システムについて
    3.  
      NetBackup appliance の侵入検知システムについて
    4.  
      NetBackup アプライアンスの SDCS イベントの見直し
    5.  
      NetBackup アプライアンスでのアンマネージモードでの SDCS の実行
    6.  
      NetBackup アプライアンスでのマネージモードでの SDCS の実行
  5. ログファイル
    1.  
      NetBackup appliance のログファイルについて
    2.  
      Support コマンドの使用によるログファイルの表示
    3.  
      Browse コマンドを使用した NetBackup appliance ログファイルの参照場所
    4.  
      NetBackup Appliance でのデバイスログの収集
    5.  
      ログ転送機能の概要
  6. オペレーティングシステムのセキュリティ
    1.  
      NetBackup アプライアンスのオペレーティングシステムのセキュリティについて
    2.  
      NetBackup appliance の OS の主要コンポーネント
    3.  
      NetBackup appliance の脆弱性スキャン
  7. データセキュリティ
    1.  
      データセキュリティについて
    2.  
      データ整合性について
    3.  
      データの分類について
    4. データの暗号化について
      1.  
        KMS サポート
  8. Web セキュリティ
    1.  
      SSL の使用について
    2.  
      サードパーティの SSL 証明書の実装
  9. ネットワークセキュリティ
    1.  
      IPsec チャネル設定について
    2.  
      NetBackup appliance ポートについて
    3.  
      NetBackup Appliance ファイアウォールについて
  10. コールホームセキュリティ
    1. AutoSupport について
      1.  
        データセキュリティ基準
    2. コールホームについて
      1.  
        NetBackup Appliance シェルメニューからのコールホームの構成
      2.  
        アプライアンスシェルメニューからのコールホームの有効化と無効化
      3.  
        NetBackup Appliance シェルメニューからのコールホームプロキシサーバーの構成
      4.  
        コールホームワークフローの理解
    3. SNMP について
      1.  
        MIB (Management Information Base) について
  11. リモート管理モジュール (RMM) セキュリティ
    1.  
      IPMI 設定の紹介
    2.  
      推奨される IPMI 設定
    3.  
      RMM ポート
    4.  
      リモート管理モジュールでの SSH の有効化
    5.  
      デフォルトの IPMI SSL 証明書の置換
  12. STIG と FIPS への準拠
    1.  
      NetBackup Appliance のための OS STIG の強化
    2.  
      適用外の STIG の強化ルール
    3.  
      NetBackup Appliance の FIPS 140-2 準拠
  13. 付録 A. セキュリティのリリース内容
    1.  
      NetBackup Appliance のセキュリティリリース内容

NetBackup Appliance の FIPS 140-2 準拠

連邦情報処理標準 (FIPS) には、米国連邦政府とカナダ政府のコンピュータシステムに対するセキュリティと相互運用性の必要条件が定義されています。米国国立標準技術研究所 (NIST) は、暗号化モジュールの検証に関する必要条件と標準をまとめた FIPS 140 文書シリーズを発行しています。FIPS 140-2 標準には、暗号化モジュールのセキュリティ要件が指定されており、ハードウェアとソフトウェアの両方のコンポーネントに適用されます。対称キー暗号化と非対称キー暗号化、メッセージ認証、ハッシュの承認済みセキュリティ機能についても説明されています。

FIPS 140-2 標準とその検証プログラムについて詳しくは、次のリンクにアクセスしてください。

https://csrc.nist.gov/csrc/media/publications/fips/140/2/final/documents/fips1402.pdf

https://csrc.nist.gov/projects/cryptographic-module-validation-program

NetBackup 暗号化モジュールは FIPS によって検証されています。NetBackup MSDP と VxOS (Veritas Operating System) ではこのモジュールを使用しており、NetBackup Appliance リリース 3.1.1 以降では、NetBackup MSDP で FIPS 140-2 標準を有効にできます。NetBackup Appliance リリース 3.1.2 以降では、VxOS で FIPS 140-2 標準を有効にできます。

VxOS で FIPS を有効にすると、sshd は FIPS 認定済みの次の暗号を使用します。

  • aes128-ctr

  • aes192-ctr

  • aes256-ctr

VxOS の FIPS を有効にした後、古い SSH クライアントが Appliance へのアクセスを拒否する場合があります。リストされた暗号を SSH クライアントがサポートしていることを確認し、必要に応じて最新バージョンにアップグレードしてください。デフォルトの暗号設定は通常 FIPS 準拠ではないため、SSH クライアント構成でそれらを手動で選択することが必要になる場合があります。

NetBackup MSDP と VxOS 用の FIPS 140-2 標準は、次のコマンドを使用して有効にできます。

  • Main Menu > Settings > Security > FIPS Enable MSDP の後に、メンテナンスパスワードを入力します。

    MSDP オプションを有効または無効にすると、その時点で進行中のすべてのジョブが終了し、NetBackup サービスが再起動します。ベストプラクティスとしては、最初にすべてのジョブを手動で停止してから、この機能を有効または無効にすることをお勧めします。

  • Main Menu > Settings > Security > FIPS Enable VxOS の後に、メンテナンスパスワードを入力します。

    VxOS オプションを有効または無効にすると、Appliance が再起動し、ログイン中のすべてのユーザーがセッションから切断されます。ベストプラクティスとしては、この機能を有効または無効にする前に、すべてのユーザーに事前に通知を送ることをお勧めします。

  • Main Menu > Settings > Security > FIPS Enable All の後に、メンテナンスパスワードを入力します。

    All オプションを有効または無効にすると、Appliance が再起動し、ログイン中のすべてのユーザーがセッションから切断されます。ベストプラクティスとしては、この機能を有効または無効にする前に、すべてのユーザーに事前に通知を送ることをお勧めします。

メモ:

NetBackup Appliance の高可用性 (HA) 設定では、両方のノードで FIPS オプションを構成し、これらの構成が一致する必要があります。

FIPS コマンドについて詳しくは、『NetBackup Appliance コマンドリファレンスガイド』を参照してください。