Symantec NetBackup™ コマンドリファレンスガイド

Last Published:
Product(s): NetBackup (8.1)
  1. 概要
    1.  
      NetBackup コマンドについて
    2.  
      複数階層のメニューの操作
    3.  
      NetBackup のコマンドの表記規則
    4.  
      NetBackup Media Manager コマンドの注意事項
  2. 付録 A. NetBackup コマンド
    1.  
      acsd
    2.  
      add_media_server_on_clients
    3.  
      backupdbtrace
    4.  
      backuptrace
    5.  
      bmrc
    6.  
      bmrconfig
    7.  
      bmrepadm
    8.  
      bmrprep
    9.  
      bmrs
    10.  
      bmrsrtadm
    11.  
      bp
    12.  
      bparchive
    13.  
      bpbackup
    14.  
      bpbackupdb
    15.  
      bpcatarc
    16.  
      bpcatlist
    17.  
      bpcatres
    18.  
      bpcatrm
    19.  
      bpcd
    20.  
      bpchangeprimary
    21.  
      bpclient
    22.  
      bpclimagelist
    23.  
      bpclntcmd
    24.  
      bpclusterutil
    25.  
      bpcompatd
    26.  
      bpconfig
    27.  
      bpdbjobs
    28.  
      bpdbm
    29.  
      bpdgclone
    30.  
      bpdown
    31.  
      bpduplicate
    32.  
      bperror
    33.  
      bpexpdate
    34.  
      bpfis
    35.  
      bpflist
    36.  
      bpgetconfig
    37.  
      bpgetdebuglog
    38.  
      bpimage
    39.  
      bpimagelist
    40.  
      bpimmedia
    41.  
      bpimport
    42.  
      bpinst
    43.  
      bpkeyfile
    44.  
      bpkeyutil
    45.  
      bplabel
    46.  
      bplist
    47.  
      bpmedia
    48.  
      bpmedialist
    49.  
      bpminlicense
    50.  
      bpnbat
    51.  
      bpnbaz
    52.  
      bppficorr
    53.  
      bpplcatdrinfo
    54.  
      bpplclients
    55.  
      bppldelete
    56.  
      bpplinclude
    57.  
      bpplinfo
    58.  
      bppllist
    59.  
      bpplsched
    60.  
      bpplschedrep
    61.  
      bppolicynew
    62.  
      bpps
    63.  
      bprd
    64.  
      bprecover
    65.  
      bprestore
    66.  
      bpretlevel
    67.  
      bpschedule
    68.  
      bpschedulerep
    69.  
      bpsetconfig
    70.  
      bpstsinfo
    71.  
      bpstuadd
    72.  
      bpstudel
    73.  
      bpstulist
    74.  
      bpsturep
    75.  
      bptestbpcd
    76.  
      bptestnetconn
    77.  
      bptpcinfo
    78.  
      bpup
    79.  
      bpverify
    80.  
      cat_convert
    81.  
      cat_export
    82.  
      cat_import
    83.  
      configurePorts
    84.  
      create_nbdb
    85.  
      duplicatetrace
    86.  
      importtrace
    87.  
      jbpSA
    88.  
      jnbSA
    89.  
      ltid
    90.  
      mklogdir
    91.  
      nbauditreport
    92.  
      nbcatsync
    93.  
      NBCC
    94.  
      NBCCR
    95.  
      nbcertcmd
    96.  
      nbcertupdater
    97.  
      nbcomponentupdate
    98.  
      nbcplogs
    99.  
      nbdb_admin
    100.  
      nbdb_backup
    101.  
      nbdb_move
    102.  
      nbdb_ping
    103.  
      nbdb_restore
    104.  
      nbdb_unload
    105.  
      nbdbms_start_server
    106.  
      nbdbms_start_stop
    107.  
      nbdc
    108.  
      nbdecommission
    109.  
      nbdelete
    110.  
      nbdeployutil
    111.  
      nbdevconfig
    112.  
      nbdevquery
    113.  
      nbdiscover
    114.  
      nbdna
    115.  
      nbemm
    116.  
      nbemmcmd
    117.  
      nbexecute
    118.  
      nbfindfile
    119.  
      nbfirescan
    120.  
      nbftadm
    121.  
      nbftconfig
    122.  
      nbgetconfig
    123.  
      nbhba
    124.  
      nbholdutil
    125.  
      nbhypervtool
    126.  
      nbjm
    127.  
      nbkmsutil
    128.  
      nboraadm
    129.  
      nbpem
    130.  
      nbpemreq
    131.  
      nbperfchk
    132.  
      nbplupgrade
    133.  
      nbrb
    134.  
      nbrbutil
    135.  
      nbregopsc
    136.  
      nbreplicate
    137.  
      nbrestorevm
    138.  
      nbseccmd
    139.  
      nbsetconfig
    140.  
      nbsnapimport
    141.  
      nbsnapreplicate
    142.  
      nbsqladm
    143.  
      nbstl
    144.  
      nbstlutil
    145.  
      nbsu
    146.  
      nbsvrgrp
    147.  
      resilient_clients
    148.  
      restoretrace
    149.  
      stopltid
    150.  
      tl4d
    151.  
      tl8d
    152.  
      tl8cd
    153.  
      tldd
    154.  
      tldcd
    155.  
      tlhd
    156.  
      tlhcd
    157.  
      tlmd
    158.  
      tpautoconf
    159.  
      tpclean
    160.  
      tpconfig
    161.  
      tpext
    162.  
      tpreq
    163.  
      tpunmount
    164.  
      verifytrace
    165.  
      vltadm
    166.  
      vltcontainers
    167.  
      vlteject
    168.  
      vltinject
    169.  
      vltoffsitemedia
    170.  
      vltopmenu
    171.  
      vltrun
    172.  
      vmadd
    173.  
      vmadm
    174.  
      vmchange
    175.  
      vmcheckxxx
    176.  
      vmd
    177.  
      vmdelete
    178.  
      vmoprcmd
    179.  
      vmphyinv
    180.  
      vmpool
    181.  
      vmquery
    182.  
      vmrule
    183.  
      vmupdate
    184.  
      vnetd
    185.  
      vxlogcfg
    186.  
      vxlogmgr
    187.  
      vxlogview
    188.  
      W2KOption

名前

bprestore — NetBackup サーバーからのファイルのリストア

概要

bprestore [-A | -B | -rb] [-K] [-l | -H | -y] [-r] [-T] [-L progress_log [-en]] [-R rename_file] [-C client] [-D client] [-S master_server] [-disk_media_server media_server][-t policy_type] [-p policy] [-k "keyword_phrase"] [-cm] [-drs] [-md] [-dd] [-td temp_dir] [-s date] [-e date] [-F file_options] [-spsredir_server hostname] [-spscurver] [-spsignorelock] [-spspreserveiis] [-spsrestoresecurity] [-spsverkeep [0 | 1 | 2]] [-vhd_fn VHD_filename] [-vhd_type 0 | 1] [-vhd_dsize VHD_disk_size] [-vhd_dof 0 | 1] -BR portal_name | teamsite_name | Exchange_2010_redirected_path] [-copy copy_number] [-granular_restore] [-priority number] [-w [hh:mm:ss]] [-ev_migrated_data] -f listfile | filenames [-print_jobid] [-optimized_backup 0 | 1]

 

UNIX システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは /usr/openv/netbackup/bin/ です。

Windows システムでは、このコマンドへのディレクトリパスは install_path\NetBackup\bin\ です。

説明

bprestore を実行すると、1つのバックアップ済みまたはアーカイブ済みファイル、または一連のファイルをリストアすることができます。リストア先のディレクトリを指定することもできます。ディレクトリ名を含める場合、bprestore を実行すると、そのディレクトリのすべてのファイルおよびサブディレクトリのリストアが行われます。感嘆符 (!) をファイルパスまたはディレクトリパスの前に付けることによって、すでにリストアに含まれているファイルまたはディレクトリのパスをエクスクルードできます (NDMP リストアには適用されません)。たとえば、エクスクルード機能はディレクトリの一部をリストアからエクスクルードする場合に有効です。

メモ:

ポリシーまたは日付範囲を指定しない場合、bprestore は、最新の完全バックアップイメージを使用して開始されます。この処理では、すべての後続の増分および差分バックアップイメージが対象に含まれます。ファイルの最新のコピーは、これらのイメージからリストアされます。

デフォルトでは、bprestore が正常に発行されると、システムプロンプトに戻ります。このコマンドはバックグラウンドで実行され、完了状態はユーザーに直接戻されません。-w オプションを指定すると、bprestore がフォアグラウンドで実行され、指定された時間の経過後に完了状態が戻されるように変更できます。

bprestore を実行すると、指定した期間内で最新のバックアップからファイルがリストアされます。ただし、True Image Restore は除きます。(-T オプションの説明を参照してください。)

bprestore を実行すると、-K オプションを指定しないかぎり、ローカルクライアントディスク上にすでに存在するすべての同じ名前のファイルが上書きされます。また、他のクライアントにバックアップまたはアーカイブされたファイルのリストアも行うことができます (-C オプション)。他のクライアントからのリストアには、NetBackup 管理者の許可が必要です。

bprestore の実行前に進捗ログファイルを作成し、-L progress_log オプションでそのファイルを指定した場合、bprestore を実行すると、情報メッセージおよびエラーメッセージがそのファイルに書き込まれます。bprestore を実行しても、要求されたファイルまたはディレクトリのリストアが失敗した場合、この進捗ログを使用して、エラーの原因を判断することができます。

すべてのユーザーによる書き込みを許可して、/usr/openv/netbackup/logs/bprestore (UNIX システム) または install_path\NetBackup\logs\bprestore (Windows システム) というディレクトリを作成した場合、bprestore を実行すると、このディレクトリにデバッグログファイルが作成されます。

UNIX システムの場合、root 以外のユーザーが USEMAIL = mail_address$HOME/bp.conf ファイルに指定すると、NetBackup によってリストア完了状態を通知するメールが mail_address に送信されます。このメッセージは、リストア処理が完了すると送信されます。

bprestore に適用される制限事項を次に示します。

  • ユーザー自身または他のユーザーが所有するファイルやディレクトリのリストアを行うには、読み込み権限が必要です。他のユーザーのファイルを元の場所にリストアするには、そのユーザーのディレクトリおよびファイルに対する書き込み権限が必要です。

  • オペレーティングシステムによって、1 つの bprestore コマンドラインで指定可能なファイルおよびディレクトリの数が制限されます。この制限が問題となる場合、-f オプションを指定してファイルのリストアを行います。

bplist を実行すると、バックアップまたはアーカイブ済みのファイルとディレクトリの情報が表示されます。

メモ:

Solaris システムで bprestore を使って直接カタログファイルをリストアする場合は、パス /opt/openv/netbackup/bin/bprestore を使います。

オプション

-A | -B | -rb

アーカイブ (-A)、バックアップ (-B)、またはスナップショットのロールバック (-rb) からデータをリストアすることを指定します。デフォルトは -B です。

メモ:

ロールバック (- rb) 動作は常にコピー 1 から生じます。コピー 1 が期限切れの場合は、ロールバックできません。

-BR portal_name | teamsite_name | Exchange_2010_redirected_path

選択したポータルまたはチームサイトが SharePoint ファームでリダイレクトされる場所として、ポータル名、チームサイト名、または Exchange 2010 によってリダイレクトされるパス名を指定します。リダイレクトされるポータルまたはチームサイトは、http://portalname または http://teamsitename として指定する必要があります。また、サイトがファーム内にすでに存在している必要があります。

-C client

このオプションでは、ファイルのリストア元のバックアップまたはアーカイブの検索に使用するクライアント名を指定します。この名前は、NetBackup カタログに表示される名前と一致している必要があります。デフォルトは現在のクライアント名です。

メモ:

宛先クライアントのデフォルトは、ソースクライアントではありません。-D client オプションの説明を参照してください。

-cm

このオプションを指定すると、リストア操作によって、すべてのログファイルを再生して、すべての未完了のトランザクションをロールバックすることが可能になります。このオプションは、最新のバックアップがリストア対象に含まれている場合に使用します。このオプションを選択しない場合、データベースは中間的な状態のままであり、使用できません。

-copy copy_number

このオプションでは、リストア元のコピー番号を指定します。プライマリコピーとは異なるコピーからリストアできます。たとえば、-copy 3 を実行すると、コピー番号 3 のファイルまたはファイルリストがリストアされます。

また、グローバルレベル (すべてのリストア操作) でリストア元のコピーを指定することもできます。コピー番号をファイル ALT_RESTORE_COPY_NUMBER に入力します。

詳しくは、NetBackup のバックアップ、アーカイブおよびリストアに関するオンラインヘルプの特定のバックアップコピーからのリストアに関する項を参照してください。

-D client

このオプションでは、宛先クライアントを指定します。デフォルトは現在のクライアント名です。

UNIX システムでは、マスターサーバーの root ユーザーはこのオプションを使って次のことができます。-C オプションで指定したクライアント以外のコンピュータに、リストアされるファイルの宛先を指定します。

Windows システムでは、マスターサーバーの管理者はこのオプションを使用して次のことができます。 -C オプションで指定したクライアント以外のコンピュータに、リストアされるファイルの宛先を指定します。

-disk_media_server media_server

リストア操作に使用するディスクメディアサーバーを識別します。デフォルトのサーバーは現在使われているサーバーです。

-drs

このオプションを指定すると、アクセス制御属性をリストアせずにファイルがリストアされます。デフォルトでは、アクセス制御属性は、ファイルおよびディレクトリのデータとともにリストアされます。-drs オプションは、NetBackup 管理者だけが使用できます。

-ev_migrated_data

Enterprise Vault から移行済みデータをリストアします。bprestore -ev_migrated_data は Enterprise Vault 以外のソースからの移行済みデータのリストアをサポートしません。必要に応じて他の bprestore パラメータを使います。

次の例では NDMP ポリシー形式を使って Vault1 からマスターサーバー ms1 に移行済みデータをリストアします。リストアするファイルはファイル restorefiles に一覧表示されます。

# bprestore -S ms1 -C Vault1 -t 19 -ev_migrated_data restorefiles
-f listfile

このオプションでは、リストアを行うファイルのリストを含むファイル (listfile) を指定します。このオプションは、filenames オプションの代わりに使用できます。listfile では、各ファイルパスを個別の行に指定する必要があります。

ファイルリストに必要な形式は、ファイル名に空白または改行が含まれるかどうかによって異なります。

名前に空白または改行が含まれないファイルのリストアを行うには、次の形式を使用します。

                filepath
              

ここで、filepath は、リストアを行うファイルへのパスです。次に例を示します。

メモ:

Windows システムでは、ドライブ文字に大文字を使用します。例: C:\NetBackup\Log1

UNIX システムの場合:

/home
/etc
/var

Windows システムの場合:

C:\programs
C:\winnt
C:\documents\old_memos

名前に空白または改行が含まれるファイルのリストアを行うには、次の形式を使用します。

filepathlen filepath
filepathlen filepath start_date_time end_date_time
filepathlen filepath -s datetime -e datetime

filepath は、リストアを行うファイルへのパスです。

filepathlen は、ファイルパス内の合計文字数です。

start_date_time および end_date_time は、10 進数で表された 01/01/1970 00:00:00 以降の秒数です。

datetime は、コマンドライン (mm/dd/yy [hh[:mm[:ss]]]) と同じです。このコマンドでは、listfile の行によって上書きされないかぎり、コマンドラインで指定した開始日時および終了日時が使用されます。日時は、行ごとに異なる場合があります。

NetBackup コマンドの日時の値に求められる形式は、使用しているロケールによって異なります。/usr/openv/msg/.conf ファイル (UNIX) と install_path\VERITAS\msg\LC.CONF ファイル (Windows) はそれぞれのサポート対象ロケールの日時形式などの情報を含んでいます。これらのファイルには、サポートされているロケールおよび書式のリストを追加および変更するための、具体的な方法が含まれています。

『NetBackup 管理者ガイド Vol. 2』の「NetBackup インストールのロケールの指定について」を参照してください。

すでにリストアに含まれているファイルまたはディレクトリのパスをエクスクルードするには、感嘆符 (!) をファイルパスまたはディレクトリパスの前に付けます。NDMP と FlashBackup のリストアは、エクスクルード オプションをサポートしていません。

filepathlen filepath の使用例を次に示します。

UNIX システムの場合:

5 /home
4 /etc
4 /var
19 /home/abc/test file
12 !/etc/passwd

Windows システムの場合:

11 C:\programs
8 C:\winnt
22 C:\documents\old memos
17 !C:\programs\test

-f filenames

このオプションでは、リストアを行う 1 つ以上のファイル名を指定します。このオプションは、-f オプションの代わりに使用できます。

ファイルは、コマンドラインの他のすべてのオプションの後に指定する必要があります。絶対ファイルパスを使う必要があります。

すでにリストアに含まれているファイルまたはディレクトリのパスをエクスクルードするには、感嘆符 (!) をファイルパスまたはディレクトリパスの前に付けます。NDMP と FlashBackup のリストアは、エクスクルード オプションをサポートしていません。

Windows システムでは、ドライブ文字に大文字を使用します。例: C:\NetBackup\log1

-F file_options

NetBackup ファイルのリストアを許可します。

-granular_restore

Active Directory のオブジェクトと属性のリストアを有効にします。このオプションを指定しなくてもリストアは動作しますが、バックアップは個別リストアを生成できません。

-J

指定すると、ボリューム上のより新しいスナップショットが失われることがあります。このオプションはロールバックリストア (- rb) オプションとのみ併用できます。

-K

このオプションを指定して bprestore を実行すると、既存のファイルと同じ名前のファイルのリストアを行うときに、既存のファイルが上書きされずに保持されます。デフォルト条件では、既存のファイルが上書きされます。

-K にロールバック(-rb) オプションを付けると、ロールバック前の検証が実行されません。スナップショットの作成後にボリュームに追加されるファイルが失われる可能性があります。

-k "keyword_phrase"

このオプションでは、ファイルのリストア元のバックアップまたはアーカイブを検索するときに NetBackup で使用されるキーワード句を指定します。キーワード句は、以前 bpbackup または bparchive-k オプションでバックアップまたはアーカイブに関連付けられた句と一致している必要があります。

このオプションを、他のリストアオプションの代わりに、または他のオプションと同時に指定すると、バックアップおよびアーカイブのリストアが簡単になります。次のメタ文字を使用すると、句の中のキーワードまたはキーワードの一部を一致させる作業が簡単になります。

* は、任意の文字数の文字列に一致します。

? 文字は任意の 1 文字に一致します。

[ ] は、この角カッコの中で連続する文字の 1 つに一致します。

[ - ] は、この[-]で区切られた範囲の文字の 1 つに一致します。

キーワード句は、最大 128 文字で指定できます。空白 (「 」) およびピリオド (「.」) を含むすべての印字可能な文字列を指定できます。

キーワード句は、二重引用符 ("...") または一重引用符 ('...') で囲む必要があります。

デフォルトのキーワード句は NULL (空) 文字列です。

-L progress_log [-en]

このオプションでは、進捗情報を書き込む既存のファイル名を指定します。次に例を示します。

UNIX システム: netbackup/logs/user_ops/proglog

Windows システム: NetBackup\logs\user_ops\proglog

デフォルトでは、進捗ログは使用されません。

-en オプションを指定すると、ログエントリが英語で生成されます。ログ名には文字列[_en]が含まれます。このオプションは、異なるロケールで様々な言語のログが作成される分散環境において有効です。

このオプションに対してはデフォルトパスのみが許可されます。Symantec はデフォルトパスを使用することをお勧めします。設定で NetBackup のデフォルトパスを使用できない場合は、NetBackup 構成にカスタムパスを追加する必要があります。

カスタムパスを追加する方法について詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド Vol. 1』の「NetBackup サーバーおよびクライアントの BPCD_WHITELIST_PATH オプション」の項を参照してください。

-l | -H | -y

メモ:

-l | -H | -y オプションは、UNIX ファイルを UNIX システムにリストアする場合だけに適用されます。

-l を指定すると、ファイル名を変更する場合と同様に -R rename_file オプションを指定して、UNIX リンクのターゲット名を変更できます。

-H を指定すると、ファイル名を変更する場合と同様に -R rename_file オプションを指定して、UNIX ハードリンク名を変更できます。ソフトリンクは変更されません。

-y を指定すると、ファイル名を変更する場合と同様に -R rename_file オプションを指定して、UNIX ソフトリンク名を変更できます。ハードリンクは変更されません。

「例 5」を参照してください。

-M

監視対象のクライアントジョブを有効にします。

-md

このオプションを指定すると、ユーザーが使用できるように、データベースのマウントが行われます。このオプションは、[リストア後の完了後にコミットする (Commit after restore completes)]を選択した場合にだけ使用できます。

-optimized_backup 0 | 1

リストア処理を最適化バックアップから行うかどうかを指定します。

-p policy

このオプションでは、バックアップまたはアーカイブが行われるポリシーを指定します。

-print_jobid

bprestore コマンドが開始するリストアジョブのジョブ ID を stdout に出力します。

-r

このオプションを指定すると、ファイルシステムの代わりに raw パーティション (UNIX システム) またはディスクイメージ (Windows システム) のリストアが行われます。

-R rename_file

このオプションでは、代替パスへのリストアのために名前を変更するファイル名を指定します。

たとえば、 bprestore -R /C/renamefile /C/origfile

ここで、/C/rename_file はファイル名の変更が記述されているファイルの名前、/C/origfile は変更前のファイル名です。パス名は絶対パスを入力する必要があります。

ファイル名の変更を記述するファイルのエントリには、次の形式を使用します。

change backup_filepath to restore_filepath

ファイルパスは / (スラッシュ) で始まる必要があります。

一致した最初の backup_filepathrestore_filepath の文字列に置き換えられます。

デフォルトでは、元のパスを使用してリストアが行われます。

UNIX システムの場合: たとえば、名前を /usr/fred から /usr/fred2 に変更するには、次のエントリを指定します。

change /usr/fred to /usr/fred2

Windows システムの場合: たとえば、名前を C:\users\fred から C:\users\fred2 に変更するには、次のエントリを指定します。

change /C/users/fred to /C/users/fred2

ドライブ文字にはすべて大文字を使い、エントリの末尾には改行を入力します。

Windows クライアントへのリストアを行う場合、次の方法を使用して、ファイル名の変更を記述するファイルのエントリを指定することもできます。(この方法は、Windows 以外のクライアントには使用しないでください。)

rename bulength backup_filepath reslength 
restore_filepath

ここで示された文字列については、次のとおりです。

bulength は、バックアップパス内の ASCII 文字数です。

reslength は、リストアパス内の ASCII 文字数です。

一致した最初の backup_filepathrestore_filepath の文字列に置き換えられます。

たとえば、名前を C:\fred.txt から C:\fred2.txt に変更するには、次のエントリを指定します。

rename 11 /C/fred.txt 12 /C/fred2.txt

(エントリの末尾には改行を入力します。)

このオプションに対してはデフォルトパスのみが許可されます。Symantec はデフォルトパスを使用することをお勧めします。設定で NetBackup のデフォルトパスを使用できない場合は、NetBackup 構成にカスタムパスを追加する必要があります。

カスタムパスを追加する方法について詳しくは、『NetBackup 管理者ガイド Vol. 1』の「NetBackup サーバーおよびクライアントの BPCD_WHITELIST_PATH オプション」の項を参照してください。

-s date, -e date

これらのオプションでは、表示の対象とする開始日時から終了日時の範囲を指定します。bprestore を実行すると、指定した開始日時から終了日時の範囲でバックアップまたはアーカイブが行われたファイルだけがリストアされます。

-s では、リストア処理時間帯の開始日時を指定します。bprestore を実行すると、指定した日時以降にバックアップまたはアーカイブが行われたファイルだけがリストアされます。

メモ:

複数ストリームのイメージをリストアするには、目的のファイルを含んでいた前回のバックアップ時のファイルの変更時刻を取得するために、最初に bplist -l を実行します。bprestore コマンドを実行するとき -s としてその日付を指定します。複数のデータストリームを使ってバックアップされたファイルの開始日も終了日も指定しない場合は、エラーが発生することがあります。

NetBackup コマンドの日時の値に求められる形式は、使用しているロケールによって異なります。/usr/openv/msg/.conf ファイル (UNIX) と install_path\VERITAS\msg\LC.CONF ファイル (Windows) はそれぞれのサポート対象ロケールの日時形式などの情報を含んでいます。これらのファイルには、サポートされているロケールおよび書式のリストを追加および変更するための、具体的な方法が含まれています。

使用しているシステムについて詳細情報を参照できます。

『NetBackup 管理者ガイド Vol. 2』の「NetBackup インストールのロケールの指定について」を参照してください。

有効な日付の範囲は、01/01/1970 00:00:00 から 01/19/2038 03:14:07 です。デフォルトの開始日付は、01/01/1970 00:00:00 です。

デフォルトでは、最新のイメージが戻されます。完全バックアップが存在する場合は、最新の完全バックアップのイメージがリストアされます。完全バックアップが存在しない場合は、最新の増分またはユーザー主導バックアップがリストアされます。

-e では、リストア処理時間帯の終了日時を指定します。bprestore を実行すると、指定された日時以前にバックアップまたはアーカイブが行われたファイルだけがリストアされます。開始日時と同じ形式を使用します。

True Image Restore を行わないかぎり (-T オプションの説明を参照)、最終バックアップ日時は正確でなくてもかまいません。bprestore を実行すると、指定した日時にバックアップが行われたファイルがリストアされます。または、終了日時の前に最後にバックアップが行われたファイルがリストアされます。デフォルトは、現在の日時です。

-S master_server

このオプションでは、NetBackup サーバー名を指定します。

UNIX システムでは、デフォルトは /usr/openv/netbackup/bp.conf ファイルで最初に検索されたサーバーです。

Windows システムでは、デフォルトは、[NetBackup マシンおよびポリシー形式の指定 (Specify NetBackup Machines and Policy Type)]ダイアログボックスの[サーバー (Servers)]タブで操作対象として指定されているサーバーです。このダイアログボックスを表示するには、クライアント上でバックアップ、アーカイブおよびリストアユーザーインターフェースを起動します。次に[ファイル (File)]メニューから[NetBackup マシンおよびポリシー形式の指定 (Specify NetBackup Machines and Policy Type)]を選択します。

-spscurver

SharePoint 操作では、-spscurver は項目の最新バージョンのみリストアします。

-spsignorelock

SharePoint 操作では、-spsignorelock は SharePoint ファームトポロジーが設定されている場合、そのトポロジー上のロックを解除します。

-spspreserveiis

SharePoint 操作では、-spspreserveiis は既存の Internet Information Services (IIS) の Web サイトとアプリケーションのプールを保持します。

-spsredir_server hostname

SharePoint 操作の場合、このオプションは、SharePoint ファームでリダイレクトされるポータルまたはチームサイトが存在する Web サーバーを指定します。リダイレクトされる Web サーバーは、hostname として指定する必要があります。

-spsrestoresecurity

SharePoint 操作では、-spsrestoresecurity はリストア操作にセキュリティ情報を含めます。

-spsverkeep 0 | 1 | 2

SharePoint 操作では、-spsverkeep はバージョン管理がリストア先で有効な場合に指定します。

-t policy_type

このオプションでは、ポリシー形式に対応する次のいずれかの番号を指定します。デフォルトでは、Windows クライアントが 13、その他のすべてのクライアントが 0 になります。

0 = Standard

8 = MS-SharePoint

13 = MS-Windows

16 = MS-Exchange-Server

19 = NDMP

20 = FlashBackup

21 = Split-Mirror

25 = Lotus-Notes

29 = FlashBackup-Windows

30 = Vault

35 = NBU-Catalog

38 = PureDisk-Export

39 = Enterprise-Vault

40 = VMware

41 = Hyper-V

-T

このオプションでは、True Image Restore を指定します。この場合、最新の True Image Backup に存在するファイルおよびディレクトリだけのリストアが行われます。このオプションは、True Image Backup が行われた場合だけ有効です。このオプションを指定しない場合、削除済みのものであっても、指定した条件を満たすすべてのファイルおよびディレクトリがリストアされます。

-T オプションを指定する場合、要求されたイメージを一意に識別できることが必要となります。一意に識別できるようにするには、-e オプションを秒単位まで指定します。-s オプション (指定されている場合) は無視されます。-l オプションおよび -Listseconds オプションを指定して bplist を実行すると、イメージの情報を秒単位まで取得できます。

-td temp_dir

このオプションでは、データベースがリストアされるまで、関連するログファイルおよびパッチファイルを保持する場所を指定します。ストレージグループをリストアする場合は、各ストレージグループに対して temp_dir 内にサブディレクトリが作成されます。各ストレージグループのログファイルおよびパッチファイルは、対応するサブディレクトリに保存されます。

UNIX システムでは、デフォルトの場所は /temp です。

Windows システムでは、デフォルトの場所は C:\temp です。

-vhd_dof 0 | 1

Hyper-V 操作では、-vhd_dof はエラーで削除するかどうかを指定します。指定可能な値は 1 (エラーで削除) と 0 (エラーで削除しない) です。

-vhd_dsize VHD_disk_size

Hyper-V 操作では、-vhd_dsize はリカバリする VHD ファイルのサイズを指定します。

- vhd_fn VHD_filename

Hyper-V 操作では、-vhd_fn はリカバリする VHD ファイルの名前を指定します。

-vhd_type 0 | 1

Hyper-V 操作では、-vhd_type は VHD ファイルの種類を指定します。このオプションに指定可能な値は次のとおりです。

1 - 容量固定。

2 - 容量可変。

-w [hh:mm:ss]

このオプションを指定すると、NetBackup はサーバーから完了状態が送信されるまで待機し、その後、システムプロンプトに戻ります。

NetBackup コマンドの日時の値に求められる形式は、使用しているロケールによって異なります。/usr/openv/msg/.conf ファイル (UNIX) と install_path\VERITAS\msg\LC.CONF ファイル (Windows) はそれぞれのサポート対象ロケールの日時形式などの情報を含んでいます。これらのファイルには、サポートされているロケールおよび書式のリストを追加および変更するための、具体的な方法が含まれています。

使用しているシステムについて詳細情報を参照できます。

『NetBackup 管理者ガイド Vol. 2』の「NetBackup インストールのロケールの指定について」を参照してください。

必要に応じて、待機時間を時間、分、秒で指定できます。指定可能な最大の待機時間は、23:59:59 です。リストアが完了する前に待機時間が経過すると、コマンドはタイムアウト状態で終了します。ただし、サーバー上ではリストアが完了します。

0 (ゼロ) を指定した場合または時間を指定しない場合、完了状態が無期限に待機されます。

例 1 - 04/01/2010 06:00:00 から 04/10/2010 18:00:00 の間に実行された file1 のバックアップからファイルのリストアを行います。次のように入力します。

UNIX システムの場合:

# bprestore -s 04/01/2010 06:00:00 -e 04/10/2010 18:00:00 /usr/user1/file1

Windows システムの場合:

# bprestore -s 04/01/2010 06:00:00 -e 04/10/2010 18:00:00 C:\user1\file1

例 2 - 最新のバックアップを使用して、restore_list というファイルに一覧表示されたファイルのリストアを行います。次のように入力します。

UNIX システムの場合:

# bprestore -f restore_list

Windows システムの場合:

# bprestore -f c:\restore_list

例 3

UNIX システムの場合:

「My Home Directory」を含むキーワード句と関連付けられたバックアップからディレクトリ /home/kwc のリストアを行います。/usr/openv/netbackup/logs/user_op/bkup.log という名前の進捗ログを使用します。次のコマンドを、改行せずに 1 行で入力します。

# bprestore -k "*My Home Directory*" 
-L /usr/openv/netbackup/logs/user_op/bkup.log
/home/kwc

Windows システムの場合:

「My Home Directory」を含むキーワード句と関連付けられたバックアップからディレクトリ C:\kwc のリストアを行います。c:\Program Files\Veritas\NetBackup\logs\user_ops\bkup.log という名前の進捗ログを使用します。次のコマンドを、改行せずに 1 行で入力します。

# bprestore -k "*My Home Directory*" 
-L c:\Program Files\Veritas\NetBackup\logs\user_ops\bkup.log
C:\kwc

例 4 - 「My Home Dir」を含むキーワード句と関連付けられたバックアップから Windows クライアント slater の D ドライブのリストアを行います。bkup.log という名前の進捗ログを使用します。次のコマンドは改行せずに 1 行で、または継続文字であるバックスラッシュを使用して入力します。

UNIX システムの場合:

# bprestore -k "*My Home Dir*" -C slater 
-D slater -t 13 
-L /usr/openv/netbackup/logs/user_op/bkup.log /D

Windows システムの場合:

# bprestore -k "*My Home Dir*" -C slater -D slater 
-t 13 
-L c:\Program Files\Veritas\NetBackup\logs\user_ops\bkup.log D:\

例 5 - UNIX クライアント上に、/usr/openv/netbackup/logs/user_ops/rename というファイル名の変更を記述するファイルが存在し、その中に次のような行が含まれると想定します。

change /home/kwc/linkback to /home/kwc/linkback_alt

このクライアントで /home/kwc/linkback というハードリンクのリストアを代替パス /home/kwc/linkback_alt へ行うには、次のコマンドを実行します。

# bprestore -H -R 
/usr/openv/netbackup/logs/user_ops/rename
/home/kwc/linkback

例 6 - ファイル user1 のバックアップからファイルをリストアすることを想定します。

バックアップは 04/01/12 06:00:00 から 04/10/12 18:00:00 の間に実行されました。また、拡張子 .pdf を含むファイルのうち、final_doc.pdf 以外のすべてのファイルをエクスクルードするとします。この操作を実行するには、次のように (改行せずにすべてを 1 行で) 実行します。

UNIX システムの場合:

# bprestore -s 04/01/12 06:00:00 -e 04/10/12 \ 
18:00:00 /home/user1 !/home/user1/*.pdf /home/user1/final_doc.pdf

Windows システムの場合:

# bprestore -s 04/01/12 06:00:00 -e 04/10/12 18:00:00 
C:\user1\ !C:\user1\*.pdf C:\user1\final_doc.pdf

ファイル

UNIX システムの場合:

$HOME/bp.conf
/usr/openv/netbackup/logs/bprestore/log.mmddyy

Windows システムの場合:

install_path\NetBackup\logs\bprestore\*.log