Veritas NetBackup™ 管理者ガイド (高可用性環境)
- このマニュアルについて
- 単一障害点に対する NetBackup の保護
- カタログバックアップとリカバリを使用したサイトディザスタリカバリについて
- 自動イメージとカタログレプリケーションによるサイトの損失保護について
- 完全カタログレプリケーションを使った NetBackup マスターサーバーの配備
- クラスタでの NetBackup を使用したバックアップおよびリストア
代替メディアサーバーを使ったディスクバックアップのリストア
NetBackup は複数のメディアサーバー間でディスクストレージプールを共有できます。デフォルトではリストアの間 NetBackup はジョブの負荷を分散し、バックアップを作成したメディアサーバーではなく、最もビジー状態でないメディアサーバーにリストアを自動的に指示します。ただし、リストアを実行するように選択されたメディアサーバーが SAN メディアサーバーとしてライセンスを取得済みであるか、またはリストアを必要とするクライアントへのネットワークアクセスを持っていない場合は、この処理によって問題が発生する可能性があります。
この問題が発生した場合に利用可能なオプションが 3 つあります。
強制リストア用のメディアサーバー設定を次のように構成します。
UNIX と Linux のマスターサーバーでは、
bp.conf
ファイルに FORCE_RESTORE_MEDIA_SERVER エントリを作成します。Windows マスターサーバーでは、NetBackup 管理コンソールでこの設定を定義できます。
[ホストプロパティ (Host Properties)]>[マスターサーバー (Master Server)]に移動します。
この設定はサーバーごとに機能します。バックアップを作るために使われるメディアサーバーに基づいて、リストア操作のためにメディアサーバーを指定することを可能にします。バックアップとリストアを行うために同じメディアサーバーが使われるようにするには、バックアップサーバーとリストアサーバーに同じ名前を指定します。
次の通り、タッチファイル USE_BACKUP_MEDIA_SERVER_FOR_RESTORE を作成します。
UNIX と Linux マスターサーバーでは、
/usr/openv/netbackup/db/config
にファイルを作成しますWindows マスターサーバーでは、
<install path>\veritas\netbackup\db\config
にファイルを作成します。USE_BACKUP_MEDIA_SERVER_FOR_RESTORE はグローバル設定であり、バックアップをしたサーバーに常に強制的にリストアします。
メモ:
USE_BACKUP_MEDIA_SERVER_FOR_RESTORE タッチファイルが作成されると、すべての FAILOVER_RESTORE_MEDIA_SERVER と FORCE_RESTORE_MEDIA_SERVER の設定は無視されます。
bprestore -disk_media_server コマンドを使ってコマンドラインからリストアを実行します。この設定はジョブごとに機能します。また特定のリストアジョブに必要となるメディアサーバーを指定することも可能にします。他の 2 つのオプションとは違って、この設定は動的であり、必要に応じて適用できます。