Veritas NetBackup™ 管理者ガイド (高可用性環境)

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (9.0)
  1. このマニュアルについて
    1.  
      このマニュアルの内容
    2.  
      高可用性の環境の NetBackup と関連している文書
  2. 単一障害点に対する NetBackup の保護
    1. コンポーネントのエラーに対する保護
      1.  
        ネットワークリンクのエラー
      2. ストレージデバイスの接続エラー
        1.  
          SAN 接続エラー
        2.  
          ロボット制御接続エラー
      3.  
        ストレージデバイスのエラー
      4.  
        メディアの可用性エラー
      5.  
        マスターサーバーエラー
      6. メディアサーバーエラー
        1.  
          専用のメディアサーバーのエラー
        2.  
          非専用のメディアサーバーのエラー
        3.  
          SAN メディアサーバーエラー
        4.  
          代替メディアサーバーを使ったテープバックアップのリストア
        5.  
          代替メディアサーバーを使ったディスクバックアップのリストア
      7.  
        LAN クライアントのエラー
      8.  
        SAN クライアントのエラー
    2.  
      サイトエラー
    3.  
      高可用性環境でのカタログの保護
  3. カタログバックアップとリカバリを使用したサイトディザスタリカバリについて
    1.  
      ディザスタリカバリパッケージ
    2. カタログリカバリについて
      1.  
        完全カタログリカバリについて
      2.  
        完全カタログリストアの実行
      3.  
        完全カタログリストア後の DR 環境の一貫性の保持
      4.  
        部分的なカタログリカバリについて
      5.  
        部分的なカタログリストアの実行
      6.  
        部分的なカタログリストア後の DR 環境の一貫性の保持
    3. DR ドメインのディスクリカバリについて
      1.  
        単一ドメインレプリケーションの DR 環境でのディスクリカバリ
      2.  
        自動イメージレプリケーション
      3.  
        クロスドメインレプリケーションの DR 環境でのディスクリカバリ
  4. 自動イメージとカタログレプリケーションによるサイトの損失保護について
    1.  
      自動イメージレプリケーション (AIR) について
    2. NetBackup カタログレプリケーションについて
      1.  
        レプリケートされた NetBackup カタログのサポートの条件について
      2.  
        カタログの同期について
      3. 複数サイト単一ドメインレプリケーションについて
        1.  
          拡張 SAN を使用する複数サイト単一ドメインについて
        2.  
          最適化複製を使用する複数サイト単一ドメインについて
      4. 複数サイトクロスドメインレプリケーションについて
        1.  
          複数サイトクロスドメインと BasicDisk ストレージについて
        2.  
          クロスドメインレプリケーションのディザスタリカバリドメインの計画
      5. 完全カタログレプリケーションについて
        1.  
          完全カタログレプリケーションを使ったカタログのリカバリ
        2.  
          完全カタログレプリケーションを使用した DR 環境の一貫性の保持
      6. 部分的なカタログレプリケーションについて
        1.  
          部分的なカタログレプリケーションに必要な環境の準備
        2.  
          部分的なカタログレプリケーションでの環境のリカバリ
        3.  
          ディザスタリカバリ環境と部分的なカタログレプリケーションを一致させる
        4.  
          部分的なカタログレプリケーションを使ったテープ管理の注意事項
  5. 完全カタログレプリケーションを使った NetBackup マスターサーバーの配備
    1.  
      レプリケーションの注意事項について
    2. カタログレプリケーションを使用するクラスタ化されていない NetBackup マスターサーバーについて
      1. カタログレプリケーションを使用するクラスタ化されていない NetBackup マスターサーバーのインストールと構成
        1.  
          プライマリ NetBackup マスターサーバーのインストールと構成
        2.  
          セカンダリ NetBackup マスターサーバーのインストールと構成
        3.  
          レプリケートされた非クラスタ構成での NetBackup マスターサーバーのアップグレード
    3. カタログレプリケーションを使う、グローバルにクラスタ化された NetBackup マスターサーバーについて
      1. カタログレプリケーションを使うグローバルにクラスタ化された NetBackup マスターサーバーのインストールと構成
        1.  
          クラスタ化の注意事項について
        2.  
          プライマリ NetBackup マスターサーバークラスタのインストールと構成
        3.  
          セカンダリ NetBackup マスターサーバークラスタのインストールと構成
      2.  
        EMM のサーバー表の表示
      3.  
        クラスタ化されたレプリケーション構成での NetBackup のアップグレード
      4.  
        セカンダリマスターサーバークラスタへのフェールオーバー
      5.  
        クラスタ化されたレプリケーション環境での NetBackup マスターサーバークラスタのテスト
  6. クラスタでの NetBackup を使用したバックアップおよびリストア
    1. クラスタでの NetBackup を使用したバックアップとリストアについて
      1.  
        クラスタでのNetBackup を使用したユーザー主導バックアップ
      2. クラスタ内のデータのリストアについて
        1.  
          例: NetBackup クラスタ内のユーザー主導リストアの実行
    2.  
      クラスタでサポートされる NetBackup アプリケーションエージェントについて
  7.  
    索引

プライマリ NetBackup マスターサーバーのインストールと構成

プライマリマスターサーバーは通常マスターサーバーとして機能するサーバーです。そのため、最初にインストールする必要があります。

以降の手順では、カタログレプリケーションを使用する、クラスタ化されていないプライマリマスターサーバーのインストールと構成のガイドラインについて説明します。

カタログレプリケーションを使用するクラスタ化されていないプライマリマスターサーバーをインストールおよび構成する方法

  1. マスターサーバーの DNS エイリアス名を使ってください。DNS エイリアス名によってセカンダリマスターサーバーにスムーズなフェールオーバーが行われます。インストールを開始する前に、DNS でこのエイリアス名を定義し、プライマリマスターサーバーにマッピングします。マスターサーバーにこのエイリアス名を使うように NetBackup ドメインのすべてのメディアサーバーとクライアントを構成します。
  2. プライマリマスターサーバーノードに NetBackup マスターサーバーをインストールします。マスターサーバーにエイリアス名を指定します。
  3. インストールの完了後に NetBackup を停止します。
  4. セカンダリマスターサーバーに切り替えたときに NetBackup が確実に正しく起動するために、server.confvxdbms.conf ファイルを修正します。

    文字列が NB_<hostname> ではなく NB_<alias name> であるかどうかをこれら 2 つのファイルで確認し、必要に応じてファイルを修正します。

    Windows マスターサーバーでは、これらのファイルは次の場所にあります。

    • <install path>\VERITAS\netbackupdb\conf\server.conf

    • <install path>\VERITAS\netbackupdb\data\vxdmbs.conf

    UNIX と Linux マスターサーバーでは、これらのファイルは次の場所にあります。

    • /usr/openv/var/global/server.conf

    • /usr/openv/db/data/vxdbms.conf

  5. セカンダリマスターサーバーにレプリケートされるボリュームに、カタログコンポーネントを移動します。

    Windows でのインストールの場合、共通のボリュームに次のパスをマッピングします。Windows 2008、2012、および 2016 のシンボリックリンクを使用します。

    • <install path>\VERITAS\netbackup\db

    • <install path>\VERITAS\netbackupdb\data

    • <install path>\VERITAS\netbackup\vault\sessions

    • <install path>\VERITAS\volmgr\misc

    • <install path>\VERITAS\netbackup\var

    • <install path>\VERITAS\kms

    UNIX と Linux でのインストールの場合、共通のボリュームの場所に次のパスをソフトリンクします。

    • /usr/openv/netbackup/db

    • /usr/openv/db/data

    • /usr/openv/netbackup/vault/sessions

    • /usr/openv/volmgr/database

    • /usr/openv/var

    • /usr/openv/kms

    メモ:

    UNIX と Linux の /usr/openv/db/data か Windows の <install path>\VERITAS\netbackupdb\data をリンクするよりもむしろ nbdb_move コマンドを使って EMM データベースを再配置できます。ただし、他のパスはすべてリンクする必要があります。

  6. プライマリマスターサーバーで手動で起動し、停止することができるように NetBackup を構成します。デフォルトでは、NetBackup はマスターサーバーがブートされるとき自動的に起動します。

    この自動的な起動を防ぐには、初回インストール後にパッチまたはアップグレードを適用した後、手順 7 と 8 にそれぞれ示す変更を行います。

  7. NetBackup マスターサーバー上で次の変更を行います。

    • UNIX と Linux マスターサーバーで、自動起動を有効にするためにインストール中に作成される /etc/init.d/netbackup へのリンクを削除します。

      各オペレーティングシステムのリンクについて詳しくは、『NetBackup インストールガイド』を参照してください。

    • Windows マスターサーバーで、サービスマネージャに移動し、すべての NetBackup サービスの[スタートアップの種類]を[手動]に設定します。

  8. プライマリマスターサーバーの NetBackup を起動し、正しく起動することを確認し、次にそれを再び停止します。

    この段階で、メディアサーバーとストレージデバイスを構成するために NetBackup の構成ウィザードを実行できます。

    NetBackup を起動、停止するには次のコマンドを手動で実行します。フェールオーバーの手順としてこれらのコマンドを文書化することを推奨します。

    UNIX と Linux マスターサーバーの場合:

    • NetBackup を起動するには、次のコマンドを実行します。

      /etc/init.d/netbackup start コマンド

    • NetBackup を停止するには、次のコマンドを実行します。

      /etc/init.d/netbackup stop

    Windows マスターサーバーの場合:

    • NetBackup を起動するには、次のコマンドを実行します。

      <install path>\VERITAS\NetBackup\bin\bpup

    • NetBackup を停止するには、次のコマンドを実行します。

      <install path>\VERITAS\NetBackup\bin\bpdown