Veritas NetBackup™ 管理者ガイド (高可用性環境)
- このマニュアルについて
- 単一障害点に対する NetBackup の保護
- カタログバックアップとリカバリを使用したサイトディザスタリカバリについて
- 自動イメージとカタログレプリケーションによるサイトの損失保護について
- 完全カタログレプリケーションを使った NetBackup マスターサーバーの配備
- クラスタでの NetBackup を使用したバックアップおよびリストア
プライマリ NetBackup マスターサーバーのインストールと構成
プライマリマスターサーバーは通常マスターサーバーとして機能するサーバーです。そのため、最初にインストールする必要があります。
以降の手順では、カタログレプリケーションを使用する、クラスタ化されていないプライマリマスターサーバーのインストールと構成のガイドラインについて説明します。
カタログレプリケーションを使用するクラスタ化されていないプライマリマスターサーバーをインストールおよび構成する方法
- マスターサーバーの DNS エイリアス名を使ってください。DNS エイリアス名によってセカンダリマスターサーバーにスムーズなフェールオーバーが行われます。インストールを開始する前に、DNS でこのエイリアス名を定義し、プライマリマスターサーバーにマッピングします。マスターサーバーにこのエイリアス名を使うように NetBackup ドメインのすべてのメディアサーバーとクライアントを構成します。
- プライマリマスターサーバーノードに NetBackup マスターサーバーをインストールします。マスターサーバーにエイリアス名を指定します。
- インストールの完了後に NetBackup を停止します。
- セカンダリマスターサーバーに切り替えたときに NetBackup が確実に正しく起動するために、server.conf と vxdbms.conf ファイルを修正します。
文字列が NB_<hostname> ではなく NB_<alias name> であるかどうかをこれら 2 つのファイルで確認し、必要に応じてファイルを修正します。
Windows マスターサーバーでは、これらのファイルは次の場所にあります。
<install path>\VERITAS\netbackupdb\conf\server.conf
<install path>\VERITAS\netbackupdb\data\vxdmbs.conf
UNIX と Linux マスターサーバーでは、これらのファイルは次の場所にあります。
/usr/openv/var/global/server.conf
/usr/openv/db/data/vxdbms.conf
- セカンダリマスターサーバーにレプリケートされるボリュームに、カタログコンポーネントを移動します。
Windows でのインストールの場合、共通のボリュームに次のパスをマッピングします。Windows 2008、2012、および 2016 のシンボリックリンクを使用します。
<install path>\VERITAS\netbackup\db
<install path>\VERITAS\netbackupdb\data
<install path>\VERITAS\netbackup\vault\sessions
<install path>\VERITAS\volmgr\misc
<install path>\VERITAS\netbackup\var
<install path>\VERITAS\kms
UNIX と Linux でのインストールの場合、共通のボリュームの場所に次のパスをソフトリンクします。
/usr/openv/netbackup/db
/usr/openv/db/data
/usr/openv/netbackup/vault/sessions
/usr/openv/volmgr/database
/usr/openv/var
/usr/openv/kms
メモ:
UNIX と Linux の /usr/openv/db/data か Windows の <install path>\VERITAS\netbackupdb\data をリンクするよりもむしろ nbdb_move コマンドを使って EMM データベースを再配置できます。ただし、他のパスはすべてリンクする必要があります。
- プライマリマスターサーバーで手動で起動し、停止することができるように NetBackup を構成します。デフォルトでは、NetBackup はマスターサーバーがブートされるとき自動的に起動します。
この自動的な起動を防ぐには、初回インストール後にパッチまたはアップグレードを適用した後、手順 7 と 8 にそれぞれ示す変更を行います。
NetBackup マスターサーバー上で次の変更を行います。
UNIX と Linux マスターサーバーで、自動起動を有効にするためにインストール中に作成される /etc/init.d/netbackup へのリンクを削除します。
各オペレーティングシステムのリンクについて詳しくは、『NetBackup インストールガイド』を参照してください。
Windows マスターサーバーで、サービスマネージャに移動し、すべての NetBackup サービスの[スタートアップの種類]を[手動]に設定します。
- プライマリマスターサーバーの NetBackup を起動し、正しく起動することを確認し、次にそれを再び停止します。
この段階で、メディアサーバーとストレージデバイスを構成するために NetBackup の構成ウィザードを実行できます。
NetBackup を起動、停止するには次のコマンドを手動で実行します。フェールオーバーの手順としてこれらのコマンドを文書化することを推奨します。
UNIX と Linux マスターサーバーの場合:
NetBackup を起動するには、次のコマンドを実行します。
/etc/init.d/netbackup start コマンド
NetBackup を停止するには、次のコマンドを実行します。
/etc/init.d/netbackup stop
Windows マスターサーバーの場合:
NetBackup を起動するには、次のコマンドを実行します。
<install path>\VERITAS\NetBackup\bin\bpup
NetBackup を停止するには、次のコマンドを実行します。
<install path>\VERITAS\NetBackup\bin\bpdown