NetBackup™ アップグレードガイド

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Product(s): NetBackup & Alta Data Protection (10.2)
  1. 概要
    1.  
      『NetBackup 10.2 アップグレードガイド』について
    2.  
      利用可能な NetBackup アップグレード方式
    3. NetBackup 10.2 の変更について
      1.  
        NetBackup データベースの変更について
      2.  
        NetBackup 9.1 以降のインストールとアップグレードに関する Windows コンパイラとセキュリティの要件
      3.  
        一部のコンピュータでは Java GUI と JRE のインストールは省略可能
      4.  
        ログディレクトリの権限はロールバック時にリセットが必要
      5.  
        NetBackup 7.6.0.4 以前からのアップグレードの非サポート
      6.  
        NetBackup 8.2 以降でサポートされる外部認証局の証明書
    4.  
      Veritas Usage Insights について
    5.  
      Veritas Usage Insights のベストプラクティス
  2. アップグレード計画
    1. 一般的なアップグレードの計画について
      1.  
        NetBackup 10.2 のアップグレード計画について
      2.  
        NetBackup 10.2 へのアップグレードの計画方法
      3.  
        レガシーログディレクトリのセキュリティ更新
      4.  
        通知、メッセージ、耐性の構成情報がアップグレードされない
      5.  
        カタログバックアップの既知の制限事項
      6.  
        NetBackup ホスト用のセキュリティ証明書について
      7.  
        アップグレードによるファイルの自動変更について
      8.  
        アップグレード前のジョブデータベースのサイズの削減
      9.  
        SUSE Linux プライマリサーバーのアップグレードに関する既知の問題
    2.  
      パフォーマンスと調整に関する注意事項
    3. アップグレードツールについて
      1.  
        Veritas Services and Operations Readiness Tools について
      2.  
        SORT のアップグレードのための推奨手順
      3.  
        NetBackup インストール前チェッカーについて
      4.  
        NetBackup データベースアナライザツールについて
    4. アップグレードに関する注意事項および制限事項
      1.  
        NetBackup Web サーバーをサポートするユーザーアカウントの作成
      2.  
        NetBackup 10.2 用にインストールされた NetBackup IT Analytics Data Collector
      3.  
        NetBackup 10.2 による RHEL 7.5 以降でのファイバートランスポートメディアサーバーのサポートについて
      4.  
        NetBackup 8.1 での MSDP の変更
      5.  
        NetApp クラスタに必要になる可能性のある変更
      6.  
        Bare Metal Restore 情報がエラー自動イメージレプリケーションを使って複製されるときのエラー
      7.  
        バージョン 8.1 より前のクライアントと 8.1 以降のメディアサーバーでのアップグレードの問題
  3. プライマリサーバーのアップグレード
    1.  
      プライマリサーバーのアップグレードについて
    2.  
      NetBackup 10.2 へのアップグレードのプレインストール手順
    3.  
      Windows システムでローカルサーバー、リモートサーバー、クラスタサーバーのアップグレードを実行する
    4.  
      Windows システムでのサイレントアップグレードの実行
    5.  
      NetBackup 10.2 への Linux サーバーソフトウェアのアップグレード
    6.  
      Linux での NetBackup プライマリサーバーソフトウェアのサイレントアップグレード
    7.  
      NetBackup 10.2 へのアップグレードのインストール後の手順
    8.  
      NetBackup の起動と停止のスクリプトについて
    9.  
      アップグレード後のシステムの更新
  4. メディアサーバーのアップグレード
    1.  
      メディアサーバーの NetBackup 10.2 へのアップグレードのプレインストール手順
    2.  
      NetBackup 10.2 への NetBackup メディアサーバーのアップグレード
    3.  
      Linux での NetBackup メディアサーバーソフトウェアのサイレントアップグレード
  5. NetBackup の MSDP のアップグレード
    1.  
      NetBackup 8.1 での MSDP のアップグレードの考慮事項
    2.  
      MSDP ローリングデータ変換について
    3.  
      MSDP 指紋アルゴリズムの変更について
  6. クライアントのアップグレード
    1.  
      クライアントのアップグレードについて
    2.  
      クライアントの NetBackup 10.2 へのアップグレードのプレインストール手順
    3.  
      NetBackup アップグレードスクリプトによる UNIX および Linux クライアントのアップグレード
    4.  
      ネイティブインストーラによる UNIX と Linux のクライアントバイナリのアップグレード
  7. VxUpdate を使用した NetBackup 配備の管理
    1.  
      VxUpdate について
    2.  
      VxUpdate で使用するコマンド
    3.  
      リポジトリの管理
    4.  
      配備ポリシーの管理
    5.  
      VxUpdate を使用したプライマリサーバーからのアップグレードの手動による開始
    6.  
      VxUpdate を使用したメディアサーバーまたはクライアントからのアップグレードの手動による開始
    7.  
      配備ジョブの状態
    8.  
      新しい EEB 管理ビュー
  8. 付録 A. 参照先
    1.  
      NetBackup プライマリサーバー Web サーバーのユーザーとグループの作成
    2.  
      NetBackup データベースユーザー
    3.  
      クラスタ化されたプライマリサーバーの非アクティブノードで証明書を生成する
    4.  
      NetBackup Java Runtime Environment について
    5.  
      アップグレード後の Java GUI と JRE の追加または削除
    6.  
      NetBackup Web ユーザーインターフェースについて
    7.  
      NetBackup 応答ファイルについて
    8.  
      NetBackup IT Analytics Data Collector の手動インストールまたはアンインストール
    9.  
      NetBackup 用 Data Collector の手動構成
    10.  
      手動での Data Collector のアップグレード
    11.  
      維持される Java Virtual Machine のオプション
    12.  
      RBAC ブートストラップについて
    13.  
      NetBackup ソフトウェアの入手について
    14.  
      NetApp クラスタのためのアップグレード前の追加手順
    15.  
      Replication Director を使用した NetApp ディスクアレイの使用
    16.  
      NetBackup のバージョン間の互換性について
    17.  
      UNIX および Linux の場合のアップグレード要件
    18.  
      Windows および Windows クラスタのアップグレード要件
    19.  
      Windows クラスタのアップグレードの要件
    20.  
      新しいメディアサーバーに全データを移行してクラスタ化されたメディアサーバーを削除する
    21.  
      Amazon クラウドストレージサーバーのアップグレード後の手順
    22.  
      サーバーのアップグレード後のクライアントのアップグレード
    23.  
      アップグレードエラーのロールバック手順
    24.  
      NetBackup プライマリサーバーとドメインのサイズについてのガイダンス

NetBackup プライマリサーバーとドメインのサイズについてのガイダンス

NetBackup プライマリサーバーのサイズ決定は、全体的な NetBackup ソリューション設計の一環として重要なアクティビティです。Veritas は、NetBackup プライマリサーバーと NetBackup ドメイン用に最適な構成を判断するために、データ保護を包括的に評価することをお勧めします。

次の情報はガイドラインを示すものです:

  • NetBackup では、カタログサイズにハード制限はありません。ただし、Veritas はカタログバックアップとリカバリのパフォーマンスを良好にするために、カタログサイズを 4 TB 未満に保つことをベストプラクティスとして推奨します。

    NetBackup カタログのサイズと、NetBackup カタログからのデータの読み取りに関連するパフォーマンスは、I/O パフォーマンス、つまりディスク速度によって決定されます。Veritas では、可能な場合はカタログに SSD (ソリッドステートドライブ) を使用することをお勧めします。ディスクには優れた読み取りおよび書き込みパフォーマンスが必要です。これは、大規模環境ではさらに重要です。

    長期保持 (LTR) を使用したイメージでは、圧縮とカタログアーカイブを使用したカタログサイズの管理をお勧めします。

    圧縮とカタログアーカイブによるカタログサイズの管理について詳しくは、『 NetBackup バックアップ計画とパフォーマンスチューニングガイド』を参照してください。

  • EMM データベース内のデバイス数は 1,500 を超えないようにしてください。

    デバイスには、テープドライブ、テープライブラリ、ディスクプールなどがあります。

  • メディアサーバーの数は 50 を超えないようにしてください。

    各 NetBackup ドメイン内で管理可能な数のメディアサーバーとストレージターゲットを維持することが重要です。配備されるメディアサーバーとストレージターゲットは管理および保守が必要で、最終的にパッチの適用とアップグレードが必要になります。これらの各メディアサーバーにも、保守が必要な構成が含まれています。したがって、管理性、操作性、管理の影響を考慮することが重要です。Veritas では、バックアップの作業負荷をサポートするために、必要な CPU、メモリ、ネットワーク帯域幅、およびディスク I/O で適切にサイズが設定されたメディアサーバーとストレージターゲットの配備をお勧めします。同じ作業負荷で DR の場所への複製またはレプリケーションが必要かどうかを考慮することも重要です。それらの二次的なオプションに対応するように、メディアサーバーとストレージターゲットのサイズを決定することは不可欠です。まとめると、ドメインごとに 50 未満の数を維持しながら、適切なサイズのメディアサーバーとストレージターゲットを配備することを Veritas はお勧めします。

  • ジョブの数は、1 クライアントあたり 1 秒に 1 つを超えないようにする必要がありますが、別々のクライアントから各ジョブを送信することで、1 秒に複数のジョブを送信できます。各バックアップクライアントには「1 クライアントあたり 1 秒に 1 つのジョブ」の制限があるため、複数のクライアントで並列して実行される場合があります。

  • CPU やメモリなどのコンピュータリソースは、プライマリサーバーがどこまで拡張できるかに影響します。

メディアサーバーからのメタデータストリームの処理に対応するには、必須の量のシステムリソースがプライマリサーバーに存在する必要があります。メディアサーバーは、バックアップしたファイルに関するメタデータをプライマリサーバーに送信します。このメタデータは定期的にバッチ処理され、送信されます。調整パラメータ MAX_ENTRIES_PER_ADD によって決定されるバッチサイズは、プライマリサーバーのパフォーマンス、特に多数の小さいファイルを含むバックアップイメージの場合に大きな影響を与えます。

NetBackup カタログにメタデータを送信するためのバッチサイズについて詳しくは、『NetBackup バックアップ計画とパフォーマンスチューニングガイドガイド』を参照してください。

プライマリサーバーは、これらのメタデータメッセージのペイロードをそれぞれ処理する必要があります。各ペイロードにはオペレーティングシステムプロセスが必要で、それぞれのプロセスがシステムリソースを消費します。消費されるシステムリソースは、ディスク容量、CPU サイクル、メモリ容量、ネットワーク帯域幅、ディスク I/O です。

表: サイズの決定に関するガイドライン に、詳細を示します。

表: サイズの決定に関するガイドライン

プロセッサの数

推奨メモリ要件

プライマリサーバーごとのメディアサーバーの最大数 *

8

128 GB

20

16

256 GB

100

* Veritas では、メディアサーバーの数をドメインごとに 50 未満に制限することをお勧めします。

プロセッサとメモリの要件について、追加の推奨事項が利用可能です。

UNIX および Linux の場合のアップグレード要件を参照してください。

Windows および Windows クラスタのアップグレード要件を参照してください。